ユニコーンに懐かれたのでダンジョン配信します……女装しないと言うこと聞いてくれないので、女装して。   作:あずももも

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44話 理央ちゃんにお姫様抱っこされた僕

「――ちょ、ちょーっと待ってください……大丈夫! 大丈夫ですから!」

 

理央ちゃんの声が……あ、違う、中学生になってから恥ずかしくなったから光宮さんって呼ばないと……あれ、でも今はさっき確かたぶん理央ちゃんって呼んでって言ってたし配信だからこれで良いんだ……。

 

「……理央、ちゃん……?」

 

思考が飛び飛び。

 

何考えてるか、もう分かんない。

 

そんな僕は、多分だけど……夜更かししちゃったときみたいに寝落ちしそうになってて、ふと腰と肩を背の高い人に支えられてるなーって思って、安心して寝落ちしようとしてた。

 

……がっちりした装備と筋肉、いいなぁ……僕は腹筋、いくらがんばってもぷにぷにしてダメなタイプだからなぁ……。

 

――けども気が付いたら僕は、いつもの安心する匂いと柔らかさに包まれてて。

 

【あああああ……あ?】

【えっ】

【!?】

【キマシ】

【百合】

【理央ちゃん!】

【信じてたよ理央ちゃん……いやマジで】

 

【イケメンお兄さんがユズちゃんのこと、お姫様抱っこしようとした途端に奪い取った理央ちゃん】

【ついでで理央ちゃんがユズちゃんをお姫様抱っこしてて草】

 

【略奪愛……!】

【やだ、この子アクティブ】

【お兄さん呆然としてて草】

【そらそうよ(2回目】

 

【お兄さん、なんにも悪くないのにかわいそすぎて草】

【お兄さん、普通に良い人だよな……】

【ユズちゃんの名前とか知らないっぽいし、多分普通にゲートの中の待機所にあるモニターで見かけて来てくれたんだろうし】

 

【見ろよ……お兄さん、抱っこしようとした体勢のまま固まって、理央ちゃんにかすめ取られたユズちゃん見てるぞ】

【なんか悲しそうな顔してて草】

【草】

【イケメンは呆然としてても格好いいから悪い】

【イケメンなのが悪い】

【俺たちのユズちゃんに触れたのが悪い】

【お前ら……】

 

「……りおちゃん……?」

 

「はぅっ!? ……じゃなくてですねぇ……もぉ……」

 

あんな戦いがあったのに、理央ちゃんは立っていられるらしい。

 

それどころか、僕のお尻と肩を両手で抱きしめる感じの抱っこをする余裕もあるらしい。

 

「りおちゃん……かっこいいねぇ……」

「……~~~~! こ、こういうときだけぇ……!」

 

【濃厚な百合空間が展開されている】

【ああ……】

【イケメンをほったらかしにして展開される百合】

【理央ちゃんの顔にあふれる羞恥……】

 

【これは素晴らしい】

【何が素晴らしいってだな  大好きなユズちゃんを、イケメンから奪い返したってところだ!】

【「柚希先輩」を、だ!】

【ああ……!】

 

【良かった、このまま推せそうで】

【あのまま抱っこされてたら?】

【え?  修羅になってた】

【イケメン死すべしユズちゃん取られたって嫉妬まみれになってた】

【悪の道に進みそうになってた】

【とりあえず叩こうと思ってた】

 

【お前ら……良い人たちだぞ、このイケメンパーティー……】

【謝りなさい!】

【ごめんなさい】

【今は反省してる】

 

【でもやっぱイケメンはそれだけで罪】

【気持ちは分かる】

【女の子3人も侍らせてる罪】

【やっぱギルティ】

【やっぱ反省しないでいいや】

【草】

 

僕を見ている理央ちゃんは、ときどきするように恥ずかしがる感じ。

 

幼馴染みではあるけども、僕たちは男女。

 

ときどきこうして、気まずくはなくてもなんとなく気恥ずかしくなることがあるんだ。

 

例えば着替えられてるところを見られちゃったり、例えばお風呂上がりになぜか洗面所に入って来ちゃったり、例えば鍵閉めるの忘れてたトイレに入って来ちゃったり。

 

……理央ちゃんのお家に遊びに行ったとき、その逆になっちゃったりして。

 

あと、中学の頃まではお泊まりとかしてたけど、寝る前とか変な空気になったりしてたのもあったっけ。

 

「……りおちゃん……」

「な、何ですか?」

 

【!?】

【ユズちゃんの様子が】

【理央ちゃんも真っ赤だ】

【これはまさか】

【ここで?】

【熱烈な告白を!?】

 

「ぼく、りおちゃんのこと……」

「は、はいっ!!」

 

【百合と聞いて】

【濃厚な百合配信って聞いて来たら何これどういう展開!?】

【あれ、周りの人たち固まってる】

【そらそうよ(3回目】

【女性陣が固唾を吞んで見守っている】

【そらそうよ(4回目】

 

「ずっと、ようちえんのときから……」

「はいっ!!!」

 

【●REC】

【ひぇっ】

【あ、いや、通常アカウントか……何だ……】

【しかし全世界公開生中継百合告白か】

【何そのレジェンド】

【あれ、でもユズちゃんが】

 

 

ぼく、なんていいたかったんだろ。

 

なんか、こう。

 

ここまででかかってたんだけど――――

 

 

 

 

「………………………………」

 

「わっ、私ならいつでも! ………………………………え……?」

 

「……すぅ……すぅ……」

 

【えぇ……】

【草】

【ユズちゃん……君ねぇ……】

【まさかの寝落ち】

【ここでぇ!?】

【生殺ししないで!!】

 

【ああ、お口開けて寝ちゃってるねぇ……】

【よだれ垂れてる……】

【ごくり】

【この寝顔で理央ちゃんの先輩ってマ?】

【理央ちゃん的にはそうらしいぞ】

 

【でも見ろよ、理央ちゃんの顔】

【泣きそう……】

【かわいそう】

【気持ちは分かる】

【マジでかわいそすぎる】

 

【こんなの……こんなのって……】

【ユズちゃん、あんまりだよ】

【ユズちゃんひどい】

【魔力切れだからしょうがないんだけどさぁ……でも今のはないってユズちゃん……】

 

【マジで天然なんだな……】

【天然って言うか……これ、子供……】

【ユズちゃん、本当に理央ちゃんの先輩ちゃん? 後輩ちゃんじゃない??】

【早生まれとか飛び級とか、もうそのくらいしか……】

 

【……とりあえず理央ちゃん、登録してあげようぜ……今の俺たちにはそれくらいしかできん……】

【ああ……コメント欄に慰めの言葉を投げてやるしかな……】

【あとは理央ちゃんがさっき言ってた、ユズちゃんのコスのための投げ銭もだな……】

【ああ……】

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