ユニコーンに懐かれたのでダンジョン配信します……女装しないと言うこと聞いてくれないので、女装して。   作:あずももも

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541話 あと、少し

「――――――おまんじゅう! チョコ!」

 

「きゅ――――っ」

「ぴっ」

 

きゅううんと光った角の先っぽから閃光がほとばしる。

 

最初はまぶしくて目を閉じてたけども、慣れてくると直視しなければへっちゃらって気づいてからは攻撃先の方を眺めるようにしている。

 

【このフロアの魔力発生源――俗に言う「湧きポイント」まで、あと1斉射で到達の見込みです。長めに回復し、確実に周囲のモンスターを討伐してください】

 

「分かりました。2人とも、下からの攻撃に気をつけつつ休んでて」

 

2人と飛び始めてから、ひたすらに息の続く限り攻撃をし続けて。

 

振り返るとすぐ後ろをエリーさんが単独で――聞くと「ワタシはその、やはり、ユズ様の所有物ですので……」とかよく分からないことを言ってユニコーンさんに騎乗するのを拒否したんだ――飛びながらサキュバスインキュバスさんたちへ指示を飛ばしている。

 

ぴーっ、ぴーっ。

 

そんな彼ら彼女たちからは、僕たちみたいに何十本の束ではなくたった1本ではあるけどもレーザーが発射され、地上のモンスターたちをピンポイントで倒していく。

 

UIさん情報によると「無属性攻撃」という、特に強い属性がない代わりにほとんどのモンスターへ同じくらいのダメージが入るそれは、強いモンスターを中心に攻撃。

 

「「「わおにゃあんこけぴぺーっ!!」」」

 

僕たちが飛ぶまでは劣勢だった地上戦力も、僕たちがひたすら空から一方的に倒し続けた結果としてかなりの優勢にまで盛り返し、僕たちが飛ぶうしろを地上から追いかけてくる構図になっている。

 

「レベルアップ通知がうるさすぎたからオフにしてもらってるけど……みんな強くなってそう」

 

「はい、ワタシたちも少なからず……」

「あ、なるほど。そうですよね、エリーさんたちも攻撃してますからね」

 

ばさっ、ばさっ。

 

エリーさんが、かなり疲れた顔をしながらも真横へ並んできている。

 

普段は喜怒哀楽の激しい彼女。

 

エリーさん。

サキュバスさん。

 

「………………………………」

 

「ぴ?」

 

「どうされましたか?」

「あ、いえ」

 

僕の視線に気づいた彼女から目を逸らす。

 

――だって、理央ちゃんそっくりな顔で、理央ちゃんが絶対しないような疲れた大人の顔をしていたから……その、どきっとして。

 

「次の攻撃を僕たちがしたら――たぶん先に居るあの集団ですね、モンスターが湧くエリアまで到達できるみたいです」

 

「なるほど……それであれば、あの神族様が召喚してくださっています援軍も必要なくなるかもしれませんね」

 

「はい、そうだといいですね。……2人とも、休憩できた? それじゃあ――」

 

僕たちが気合を入れると、はるか下の地上へ品定めをしていたモンスターの集団へ範囲攻撃のレーザーが降り注ぐ。

 

――じゅわっ。

 

モンスターたちの悲鳴とともに地面が光って――数秒後、煙が晴れると倒し切れていない数匹を除いて、強そうな敵を排除できた。

 

「あと、少し……待っててね、ひなたちゃん、みんな。援軍の人たちが来たら、すぐに引き返せるようにするから。みんなで一緒にね」

 

 

 

 

【すげぇ】

【しゅごい】

【圧倒的じゃないか我が軍は】

【※あれ全部ユズちゃんがテイムした軍勢です】

【おろろろろろろ】

【もうだめだ……】

【草】

 

【ユ、ユズちゃんの言うことはちゃんと聞くから……】

【ちょうちょだから結構ひらっひらしちゃって制御不能になりそうなこと以外は安心だな!】

【安心……?】

【もうだめだ……】

 

【相手の手の届かない空中から一方的な遠距離攻撃でなぎはらえーするやつ  飛行系ボスモンスターで稀に良くパーティーが敗北する原因な】

【あー】

【立場が逆なだけで、こうも一方的に気持ちよく戦えるのか】

 

【レベルと実力は足りていても、事前情報よりも強いボスモンスターや取り巻きがいたりしたり、パーティーで上空を攻撃できるメンバーが1人だったのが不測の事態で行動不能になったりすると泣く泣く諦めて撤退することになるやつ  それ考えるとやっぱユズちゃんの今のはつえーわ】

 

【なるほど】

【やはり空……時代は非対称戦なんだ】

【太古の昔から高所ってのはそれだけで有利だからね】

【それな】

 

【しかもちょうちょの力で射程数十メートルのレーザー放てるし、それがちょうちょの配下のえっちなお兄さんお姉さんが乗ってる偶蹄類の数だけ数秒おきに連射されるし、肝心のちょうちょはもうなんだかちょっとおかしくてどうしようもない威力の拡散レーザーで数匹から数十匹単位で次々とモンスターを葬り去っていく地獄絵図になってるからね  てかなんだあのロリちょうちょ……なんであんな数のモンスターとかえっちな人たちテイムして全員で攻撃させててへっちゃらなんだ……まじあの魔力どっから湧いてるんだ、怖いよユズちゃん……あ、ちょうちょが視界の隅に見えた気がしてきた】

 

【草】

【ちょうちょってこわい……】

【あばばばばばば】

【使い方を間違えなければ人類に害はないから……】

 

【※】

 

【もうだめだ……】

【草】

【それだけでユズちゃんのやばさで戦慄して草】

【こわいよー】

【そらちょうちょユズちゃんだもん、誰だってこわいわこんなん】

 

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