ユニコーンに懐かれたのでダンジョン配信します……女装しないと言うこと聞いてくれないので、女装して。   作:あずももも

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549話 男なら、無茶はするもの

「おまんじゅう、右! ……次は後ろ!」

 

「きゅっ」

 

ぶん――ぎゅんっ。

 

チョコが寝ちゃったから僕たちの鎧――おまんじゅうは軍馬みたいなかっこいいやつ、僕のはおまたから後頭部までをガードしてくれる見えないけど助かるやつ――それがなくなったせいで、回避に専念するしかなくなっている。

 

「せめて踏ん張れたら……右斜め45°のあと上に10メートルのあと前にローリング! 右に回転しながらお願い!」

 

「きゅひっ!?」

 

ぎゅんっ――ぐるぐるぐるっ。

 

間髪を入れず、降り注いでくる炎の柱。

それを、僕たちはある程度の余裕を持って回避し続ける。

 

――あのドラゴンさんたちは賢いらしく、僕たちが弱ったのを見ても最初みたいに攻撃を当てさせてくれないように遠く離れたまま、細く威力を控える代わりに連射できるブレスを、数匹全員でタイミングをずらしながら遠投してくる。

 

今のところは――リリスの力のおかげでそれを探知できるし、空中でジェットコースターしててもへっちゃらだけども……おまんじゅうと僕の魔力も体力も、限界がある。

 

どうにかして防戦一方なのを立て直したいんだけど……うーん。

 

【草】

【アクロバティック過ぎる動きで草】

【そうか……これが、これが円盤形宇宙船の動き……】

【なんか動きがぬるぬるしててきもいよー】

【かくかくしてもいるな】

【淫獣の動きだからな……】

 

【それを指示してるのはユズちゃんなんですが】

 

【ユズちゃんはえっちだろ?】

【そうだぞ、キモくなんてないぞ】

【ふぅ……】

【いろんな角度から見えて……】

【すげぇ動きしてるから上着がめくれ上がっておしりが……】

 

【ショタよ!!】

【あれは間違いないわ! 第二次成長前といえども男子のおしりよ!】

【小学校に通い詰めてたときに目に焼き付けた骨格と筋肉と脂肪よ!】

【ずっと言ってたでしょ! ユズちゃんはショタなのよ!! お隣さんのショタっ子もそう言ってるわ!】

 

【おまわりさんこいつらですほんとはやくつれてってくださいぜったいよざいあります】

 

【草】

【きもいよー】

【ユズちゃんをえっちに眺める男共VS女共VSショタコン共の三つ巴で草】

【ひでぇ三つ巴だ……】

【さっさと対消滅してくれないかなぁこいつら】

【でもえっちだよね?】

【そうだよ?】

 

くるくる舞って、今の僕たちは遠心力を利用して地面を斜めに見上げる態勢で滑空。

 

……次の攻撃が届く5秒だけだけど、おまんじゅうの翼を休められるのはありがたい。

 

「………………………………」

 

……地上で、みんなが僕たちを見守っている。

 

「ゆずきちゃん……」

「ゆず……」

 

ひなたちゃんが、小さい同士仲良くなっている巨人の子と見上げてきている。

 

「えんぐん、どらごんをはんぶんにへらさないとむり」

 

「女神様、居たんですか?」

「ずっと」

 

ぴとり。

 

なぜか、またほっぺたを真横から張りつけながら彼女が教えてくれる。

あ、そういや君も羽生やしてるから飛べるんだったね。

 

【●REC】

【キマシ】

【ほっぺた同士のキス……だと……!?】

【黒髪ちゃん、ガチでユズちゃん好きなんだな】

【ここまでのアピールは理央様以来だぞ】

 

【理央様とは違って常識的なアピールだから理央様より上位だぞ】

 

【それはそう】

【ほほえましい範疇での好き好きアピールは百合の範囲だぞ】

【理央様は?】

 

【幼稚園時代から唇を数え切れない数奪って脱がせていろいろしてたから1歳2歳差じゃなきゃ完全アウトだぞ  いや、ユズちゃんが訴えたらアウトになるのがかろうじて見逃されてるだけだぞ】

 

【草】

【理央様……どうして……】

【理央様だからだよ?】

 

「……この状況で、敵を半分に。……あの、女神様は」

 

「んむぅ……」

 

「……分かりました。いろいろ教えてくれてるだけで、本当に助かってます」

「しゅきぃ……♥」

 

【あの  ロリ女神ちゃんのおめめが】

 

【ハート一色ですねぇ……】

【ユズちゃんマジサキュバス】

【女神にすら届く淫魔の権能こわい】

【えっちだ……】

【分かる】

 

【だが、敵を半分に?】

【無理だろこれ】

【ユズちゃんたち、逃げるので精いっぱいだもんねぇ】

【ロングブレスをひたすらロングレンジから連射とか卑怯だぞ】

 

【※ユズちゃんがさっきそれでモンスターをことごとく倒しました】

【アウトレンジは素晴らしい  金髪のロリ女神もそう言っている】

【草】

【手のひらくるっくるで草】

【手首ねじ切れてそう】

 

「……このままじゃ、おまんじゅうが疲れ切っておしまい……ならっ」

 

僕は、おまんじゅうへ意思を共有。

 

それに応じてくれた彼が羽をばさりと羽ばたかせ、垂直に駆け上がる。

 

【ふぁっ!?】

【急に飛んだ!?】

【おろろろろろ】

【ジェットコースターの生中継は酔い止めを飲んでからお楽しみください】

【もっと早く言ってよぉ……(トイレがお友達】

【草】

【三半規管がぶっ壊れた】

 

「チョコで強くなってたツノのビームは弱まってる……なら!」

 

「きゅ――――――ひーっ!」

 

びーっ。

 

収束させた光が、おまんじゅうの先っぽから飛び出す。

けれど、敵は前よりもずっと遠くなっている。

 

だから。

 

「その分、たくさん出して奥まで届かせるんだ……!」

「きゅんっ……」

 

【!?】

【!?】

【ユズちゃん、言い方ァ!】

【ああ、純粋無垢】

 

【もしかして:サキュバスの血……いや、インキュバスの血が騒いでる】

【おい、女神ちゃんが今のでとろんと】

【ああ、ユズちゃんは男女種族問わず墜として回る淫魔族の女王だからな……】

 

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