ユニコーンに懐かれたのでダンジョン配信します……女装しないと言うこと聞いてくれないので、女装して。   作:あずももも

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553話 【速報・ユズちゃん、レベルと★の真実をおもらしする】

【なんてことだ……理央様とエリーちゃんは同類だったか……】

 

【やめたげて】

【そうだよ】

【理央様なんかと同じ獣扱いするのはエリーちゃんが可哀想だよ】

 

【エリーちゃんは理央様とは違って一応演技とはいえ紳士的に惚れさせようと近づいてきて、手は出してなかったぞ! 肝心の演技する性別を間違ったせいで百合趣味のユズちゃんにはぴくりとも反応されなかったがな!】

 

【エリーちゃんは同性だからといっていきなりキスもおさわりも触りっこもさせなかったぞ! むしろユズちゃんの尊さとえっちさで赤面してなんにもできないしかわいさとえっちさで一撃ダウンして消し飛ぶほどに初心なクソ雑魚サキュバスだったぞ!】

 

【草】

【草】

【もうやめたげてよぉ!!】

【あーあ】

 

【カメラに映ってないけど、エリーちゃん、今絶対白目剥いてるだろ】

 

【また灰になって消えそう】

【かわいそう】

【かわいそう】

【おいたわしい】

【理央様なんかと同列扱いされたばかりに……】

 

「UIさん。僕のレベルはどうなってますか?」

 

妙に頭が澄んでいる。

 

「全てを知るリリスモード」でも「なんにも分からないちょうちょモード」でもない「本来の僕」としての意識が、安定している。

 

【この世界の基準で、ちょうど100です】

 

「……そっか。つまり、学校で習ったとおり――昔は50、今は100。それが、人類の限界……」

 

【違います】

 

「えっ」

 

僕は思わず意識のレベルをちょうちょモードにまで叩き落とされた。

 

【えっ】

【えっ】

【え?】

【待ってユズちゃん、待って】

【いまなんて???】

 

【ていうかユズちゃん、さっきから誰とお話ししてるのぉ……?】

 

【もしかして:妖精さん】

【ちょうちょじゃないのか……】

【ちょうちょはおしゃべりしないだろ  ユズちゃんって個体を除いて】

【草】

【草】

【そうだよな……ひらっひらするだけだよな……】

 

「人類の限界って、今で言うレベル100じゃないんですか?」

 

【部分的にはその通りですが部分的には違います】

 

「部分的にはそうじゃない? どう言うことですか?」

 

【そんなことよりも敵を倒しましょう】

 

「そんなことよりもそんなことじゃなくって、レベル100なのが今の僕ですよね? ★を使い切った僕の」

 

僕は食らいつく。

 

僕は知ってるんだ。

大人ってのは賢いくせにごまかすときはとたんに子供みたいな話のそらし方をするんだって。

 

【ユズちゃんが……】

【レベル100……?】

【おろろろろろろ】

 

【★を使い切った????】

【なぁにこれぇ……】

【おろろろろろろ】

 

【あ、解説の学者さんがおめめとお鼻とお口とお耳から血ぃ吹いて倒れてリストバンドで転送されてる……】

 

【かわいそう】

【かわいそう】

【ユズちゃんのレベル表記……バグじゃなかったのぉ……?】

【決戦の最中でも敵味方を惑わしてくるユズちゃん】

【だってユズちゃんだぞ?】

【もうだめだ……】

【草】

 

【……戦闘後、女神から開示するよう進言します】

 

「本当ですね? 勝ったら女神様から教えてもらえるんですね? ……ていうか女神様」

 

「んむ」

 

「今教えてください」

「や」

 

「なにがヤなんですか」

「はずかし……」

 

「なんで恥ずかしいんですか?」

「しゅきぃ……♥」

 

僕のほっぺたに張りついてる女神様を問いただすも、やっぱりヘンな誤魔化し方してる。

 

ああ、こういうのってすっごく気になるのに。

 

【草】

【草】

【かわいくて草】

【かわいいけどなにひとつ進まなくって草】

【だってユズちゃんだぞ?】

【そうだったわ……】

 

「――じゃあっ」

 

すっかり息も整え終わったし、火照りすぎてた体もちょうど良い感じにあったまったままだ。

 

だから、

 

「おまんじゅう――行くよ!」

「きゅひっ!」

 

「がんば」

 

ほっぺたが寒くなる感覚とともに、僕たちは上空へ飛び出す。

 

『『!?』』

 

僕たちがいきなり動き出したからか、かなり上空に居る彼らは戸惑っているのが伝わってくる。

 

「見えてる彼らを倒し切れば、なんとかなるんだ――――――おまんじゅう」

 

ぎゅっ。

 

僕は、天に向かって駆け上がる相棒の首筋に抱きついて、言う。

 

「――――――ぜんぶ、使い切って。一滴残らず――大丈夫、あとはなんとかなるから」

 

「きゅ――――――」

 

ざざっ。

 

目の前がざらざらになる感覚。

 

★を使って魔力が満タンになるのを繰り返して――最後の今回は、満タンにしたばっかりなのに一瞬で空にする。

 

ちりちり。

 

感覚がちりちりする。

 

おまんじゅうのツノが、これまでの中で1番に輝いている。

 

「おまんじゅう。……かっこいいよ」

 

そのすぐあとに、目の前がまぶしくなって

 

 

 

 

 

 

 

【なんだあれ……】

【ぶっといレーザービームが……いや、あれはもう……】

【魔力そのものって感じの攻撃が、空一面を……】

 

【あ、画面の端っこ  ダンジョンの壁が溶けてるぅ……】

 

【ひぇっ】

【おろろろろろ】

【壁がぐんにゃり曲がってるぅー……】

【ああ……ユズちゃん、最初っから床を軽く溶かすようなことしてましたしねぇ……】

 

【あのちょうちょはほんとなんなんだ……ひらひらしてたと思ったらわけ分からんコミュニケーションしてとんでもない情報をぽろぽろこぼしてくるし……】

 

【ちょうちょこわい】

【デビュー当時も今もやっぱユズちゃんのことはなにひとつ分かんなくて草】

【分かったらもう人間じゃないから大丈夫大丈夫】

【草】

 

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