ユニコーンに懐かれたのでダンジョン配信します……女装しないと言うこと聞いてくれないので、女装して。   作:あずももも

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565話 【悲報・混沌×混沌】

「ねぇねぇ! そういえばゆずきちゃんのお父さん、かわいくなってるよ! ひなたはゆずきちゃんのお父さんと会ったことないけど仏壇ので知ってるけど、前もゆずきちゃんと雰囲気が似てるかっこいい男の人だったけど、今はとにかくかわいいの!」

 

「あっ……ちょ、ちょっとひなたちゃんっ!」

 

ひなたちゃんがなぜかきゃっきゃと話しかけてきて、理央ちゃんが慌てている。

 

けど……え?

 

【あっ……】

【ひなたちゃん、しーっ、しーっ!】

【ひなたちゃん! 今、混沌! 混沌に濃縮な混沌をぶち込むマネはしないの! 純粋無垢だからこそ因果を捻じ曲げるの!】

【草】

【草】

 

【あれ? ユズちゃん、知らなかったっけ? TS銀髪ロリ魔王ユズパパのこと】

 

【草】

【名称が長い】

【だってユズちゃんのパパだぞ……?】

【ああ、ユズねぇも長かったし、そりゃあ長いからな……】

【ユズちゃんのパパが長いだって!?】

【幼女のどこが長いのか……ふぅ……】

 

【だってお前、ユズちゃんってばダンジョン攻略中にメイドちゃんにお姫様として攫われてからずっと離れてたんだぞ? お散歩してたのかひらひらしてたのか、それとも不穏な空気とともに知らされつつあるようなシリアスしてきたのかは分かんないけど忙しかったっぽいしこっち居なかったし、知るはずないぞ?】

 

【あっ】

【草】

【そういやそうだったわ草】

【しかしきっかけが攫われるとか、あいかわらずの姫ムーブで草】

【しかもお姫様抱っこでな!】

【か、かわいいから……】

 

【あれはユズちゃんのせいってわけじゃ……いや、違うか  かわいいは罪だったな……うん  かわいすぎて連れ去られて誤解されてミラクルな展開になったっていうか……もう何が何だか分かんないよぉ……!】

 

【草】

【かわいそう】

【おいたわしい】

 

「? お父さん?」

 

ひなたちゃんが急に変なことを言い出している。

 

「お父さんは、死んだんだよ? ……お母さんを置いて逃げたんだって、ずっと思ってたけど違ったんだ。死んじゃってたんだ」

 

【!?】

【ふぁっ!?】

【ちょっと待とうかちょうちょユズちゃん、急にシリアスぶち込むのやめようか】

【どうしよう、女児的メルヘンファンタジーから突然リアルに引き戻されたような気分になっておろろろろろ】

【草】

【悲報・感情のジェットコースター】

 

【あっ……ユズちゃんがユズパパのことしゃべるの嫌がってたのって、ピンチのときにユズねぇ置いて逃げたからって……】

【え、でも違うんでしょ?】

【じゃなきゃユズねぇがあんなヤンヤンするわけないだろ?】

【ラブラブだってだって好き好き好きにならないと殺すって顔してたもんな!】

【草】

 

【脳が……こんがらがる……】

【脳のシワが増えて良かったね!】

【むしろ脳みそが3つに分裂してそう】

【新人類だ! 捕獲して解剖しろ!】

【草】

【なぁにこれぇ……】

 

「ゆずきちゃん、えっとね」

「あの、さっき言ってた11年前の光景って……」

 

ひなたちゃんも理央ちゃんと一緒に、わたわたしている。

 

……お父さん?

 

まさか、本当に生きてる?

 

だって僕、確かに見たのに。

お父さんが魔王さんに――その命を捧げるのを。

 

「柚希さん、落ち着いてくださいね。柚希さんが居ないあいだ、実は上の魔王城でお母様と……」

 

教官さんが、僕を抱き寄せる。

けども、そんなことよりも。

 

「教官さん、今大切なお話をしているので離してください」

「あっ……はい……」

 

【!?】

【!?】

【ユズちゃんが……幼女ユズちゃんが、教官ちゃんのおっぱいから離れただと!?】

【もうだめだ……】

【幼女がおっぱいから離れるとか……】

【草】

 

「お父さんはね、11年前のモンスターがあふれたときに行方不明になったって聞いてたんです。隣町の学校で働いてたお父さんが、学校で」

 

「は、はい……私もそうだって……けど、柚希先輩は」

「うん。なぜか分からないんだけども――ああいや、違うんだ」

 

記憶をたどってると変な場所があったから、リリスモードで精査。

僕の記憶をスキャンして再構成する。

 

――偽りの記憶が真実のそれに置き換わる。

 

「……あれは、魔王さんの認識阻害魔法で僕の記憶を前後の齟齬なく書き換える過程で、違和感を生じさせず。かつ、お父さんのことを詳しく思い出さないように……小さい子供らしく、少し早い反抗期を起こさせていたんだね。うん、今なら分かる。1ミリのミスもない正確な魔法で、僕を改竄していたんだ。……父親に対する反発と怒り。それとすり替えられていたから」

 

「柚希先輩……?」

 

女の子は不潔として、男は同じ男として。

 

父親とは、嫌われる存在。

人間の本能的な錯覚を利用されたんだ。

 

……いろんなことは置いておいて最も合理的で効率的なのは認めるよ、魔王さん。

 

思い出した僕が、ちょっぴり怒ってることを除けばね。

 

【えっ】

【???】

【魔王ちゃんが、ユズちゃんの記憶を……?】

【書き換えた……?】

【11年前に……?】

【?????】

【んにゃぴ……】

 

【だめだ……ちょうちょが羽ばたいてるもんだから、話が余計にひらひらと……】

【これが……バタフライエフェクト――ユズちゃんが居るだけで、時空が歪む魔法……】

【草】

【草】

 

【あの  上空ではTSユズパパ&ユズねぇが真剣に戦って】

 

【ユズちゃん】

 

【本当にごめんなさい】

 

【草】

【もはや名前だけですべてが理解される幼女ユズちゃん】

【シリアス! シリアスです!】

 

 

 

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