ユニコーンに懐かれたのでダンジョン配信します……女装しないと言うこと聞いてくれないので、女装して。 作:あずももも
たったったったっ。
「はぁ、はぁ……」
1回だけだけど歩いたからなんとなくで覚えてる道を、小走りで駆け抜ける。
……なんでこういうお城とかって無駄に広いんだろうね。
もっとコンパクトにまとめたら良いのにね。
田舎だから敷地も家屋もそれなりに広くって物置部屋がある程度だけど周りの新しい家からすればちょっと小さいし古い間取りっていう、絶妙なサイズの僕たちのお家とかくらいがちょうど良いと思うよ?
「ゆ、柚希先輩? やっぱり休んだ方が……」
「そうでございます姫様、ここは私共がお姫様抱っこでもお馬さんでもしてお運び致しますので」
「………………………………」
「ひ、ひなたさん、落ち着いて……きっと冗談ですから……」
【ひぇっ】
【理央様とあやちゃんが怯えている】
【ダークサイドに堕ちているひなたちゃん】
【ひなた「様」と呼べ……呼ばないと後が怖いぞ……少なくとも国内ではな……】
【おろろろろろ】
【けどもうユズちゃんが歩いてて草】
【か、かわいいから……】
【一応小走りではある 微妙にかかとが浮くかどうかの競歩的なレベルだけどな】
【体育の授業でマラソンとかあって、歩くと怒られるから走ってるぎりぎりを攻めるあの感じに似ている気がする】
【それだ!】
【草】
すごく疲れてる。
そりゃそうだ……僕、今日1日であっちこっち行ってたんだもん。
えっと?
昨日の夜にみんなでダンジョン攻略してメイドさんに連れて来られて?
不思議な食材だけどおいしいごはん食べて、魔王様と会って――あの子がお父さんになってるとか、やっぱり意味不明だけど?
んでおふろ入って寝て今朝に起きて……なぜか用意されてたおふろあがりからの紐でしかない下着にすけすけのパジャマ、朝になってようやくもらったのはメイドさんたちが言う「聖女」的なかわいくて清楚な服で?
それでお城の中をぷらぷら案内されてたらあの地下に案内されて吸い込まれて、過去のお父さんたちとか過去のお父さんの働いてた学校とか不思議な洞窟とか女神様のお家?とかユニコーンさんたちの巣穴?とかおっきなダンジョン?とか、いろんなところに行って?
「ふぅ……ふぅ……」
【あっ……】
【完全に歩いてる!!】
【草】
【かわいいから……】
【もうそれでいいや】
【ユズちゃんがお疲れでちょうちょをしなさそう それだけで救われるメンタルヘルスがあるんだ】
【もう交代で配信を監視しながらやべーことが起きて即応体制で電話を掛けまくる、あの地獄は終わったんだね 残業代? ははっ】
【ぶわっ】
【かわいそうに……】
【もしかして:国家を支えている人たち】
【ユズちゃん! 今度謝りなさい! マジでひとことでも良いから】
【ユズちゃんの説明がさっぱりだけど、状況的に相当な戦いしてたっぽいしそりゃあ疲れてるだろうなぁ】
【しかもあんな魔法ぶっぱしてよく昏倒してないなってレベルだしな】
【ユズちゃんはがんばった】
【遠足ではしゃいで疲れた子供みたいにな!】
【草】
【園児(見た目は清楚系性女サキュバス】
疲れて自然、下を向きがちな視線。
そこには寝息を立てているおまんじゅうの白いもこもこ。
その下には、ここでもらった白い服。
けどこれ、下の方は閉じられないスリットってやつだらけだからおしりとかおへそとか普通に見えちゃってて恥ずかしいし――――――――あ。
「……僕の服。着てきた服、どこだっけ……?」
【?】
【どうしたユズちゃん】
【なにをつぶやいてるんだユズちゃん】
【ユズちゃんってこういうひとりごと多いよな】
【子供は1人でも好き勝手おしゃべりするいきものだからね】
【かわいいね】
【かわいいね】
【※女神ちゃんがユズちゃんを接写し続けてるおかげでギリ聞こえるつぶやきです】
【草】
【だからかわいいんだよ】
【わかる】
【ユズちゃんの微妙に低い幼女ヴォイスがたまらないの】
【すごくよくわかる】
【てかマジでほっぺたもちもちよねユズちゃん】
【くちびるもぷるっぷる】
【しかも、どう見ても幼女なのになぜか蠱惑的】
【それな】
【何食べたらこんなもちもちつるつるほっぺに……サキュバスか】
【ああ……】
【てか、服?】
【ダンジョン攻略時に着てたかわいいのじゃないな、そういや】
【あー】
【今は民族衣装?な聖女のだしな】
【性女だって?】
【おう、下半身が真ん前以外ほぼ露出してるなんちゃってスカートなワンピ的な服を着ているサキュバスだぞ ユズちゃんの立ち振る舞いでギリ痴女じゃない……いや、空飛んでたり駄馬にまたがってたときは完全にエリーちゃんと同列だったな……】
【草】
【草】
【えっちで大変よろしい】
【健康的なえっちは大変によろしい】
【わかる】