ユニコーンに懐かれたのでダンジョン配信します……女装しないと言うこと聞いてくれないので、女装して。   作:あずももも

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576話 お父さんと、再会した

【ユズねぇがユズねぇである以上にはユズちゃんから折れないとどうしようもないとよくよく知り尽くしたため息だな】

 

【おいたわしい……】

【かわいそう】

【ひどいよ、こんなのってあんまりだよ】

【まさかこのワードをユズちゃんへ言う日が来ることになるとは】

 

【あの、空、ブレスがまた】

 

【迎撃続けてるっぽいし、ユズパパががんばってるんだろ】

【すげぇ……】

【さすが】

【どっかの色ボケハーフサキュバスとは違うな! さすがはロリパパ in 魔王ちゃん!】

【草】

 

僕は――――――ため息を思いっ切りついてから振り返る。

 

「お母さんからだけ淫気が漏れてるんだけど」

「だって、かっこいいお父さんに興奮したんだもの!」

 

ぶわっと、それはもう。

 

……この部屋に入ってからむかむかしてたときは気づけなかったくらいに、お父さんも完全に取り囲んで2人分かって思ったくらいの匂いが。

 

あのさ?

 

僕、息子なんだよ?

 

誰が悲しくて母親のそういう匂いを嗅ぎたいって思うの?

 

ねぇお母さん?

 

なんでこんなとこで発情してるの、お母さん?

 

「で、お父さんは……ちょっとはなってるけど、そういうことしてたにしては少なすぎるから無罪だよね。ごめんね」

 

今なら分かるけど、この部屋へ案内された――お風呂とご飯のあとに案内されたときの魔王さんは、もっとぶわっと――お母さんには負けるけど、なってた。

 

……たぶん、僕とそういうことをしようって。

ついでにメイドさんたちもみんな、そうなってた。

 

けど、この部屋の匂いの中には――魔王さんの体に入ってるお父さんからは、そこまではしない。

 

なら、お母さんがえっちなのを振りまいててもずっと我慢してたんだよね。

 

「ああ……意識はずっと迎撃に回していたからね……言っても聞かない柚乃が体をまさぐるし、動かしてくるから大変だったよ……もう少しで迎撃が失敗するところだったタイミングもあったし……」

 

「大変だったね」

 

「ああ……特にほら、女性は感覚が……ね?」

「大変だったね」

 

そこまでは聞きたくなかったかな。

でも大変だったのは理解したよ。

 

がんばったね、お父さん。

 

【草】

【えぇ……】

【もしかして:ユズねぇ、やらかしてたら盛大なやらかしに発展してた】

【盾を持って敵を防御してる兵士をまさぐるがごときの所業】

 

【朗報・ユズちゃん、ユズパパと仲直り】

 

【よかったね】

【おめでとう】

【感動した】

【\500000】

【草】

 

【でもユズパパ、TSしてるんだよね……】

【かわいいじゃん?】

【そうだけどさ……もういいや】

【草】

 

「でも、夫なら妻を止めてよ」

 

「無茶を言うな……相手はサキュバスだぞ。人間は敵わないんだ」

「サキュバスハーフよ!」

 

「でも今のお父さんは魔王さんなんでしょ?」

 

「私の夫は魔王!なんてかっこよくない?」

 

「お母さんは黙ってて」

 

「えー!?」

 

【うるせぇ!!】

【草】

【もうダメだよこの色ボケサキュバス】

【こう見ると、マジでユズちゃんがまともに育ちすぎている】

【それだけサキュバスの血は恐ろしいんだろうなぁ】

 

【もしかして:ユズちゃんが情緒を形成する小学生時代にずっとユズねぇが寝込んでたの、結果的にはユズちゃんにとって良かった】

 

【あっ】

【マジでそうで草】

【うん、ユズねぇがこの調子だと普通にえっちなJSJCに……】

【積極的にサバト展開してくるサキュバスとかなにそれこわい】

【草】

 

【あの  エリーちゃんも相当まともな方です……ついでに配下のサキュバス&インキュバスさんたちも、この所業に比べたら……少なくとも目を離したら盛るとかそういうのはなかったし……】

 

【あっ……】

【草】

【もしかして:ユズねぇだけがおかしい】

【まあ、そうなるな】

【想い人と10年ぶりの再会を果たしたから……】

 

【そ、そうそう、死んだと思っていた夫と再会できたら……いやそれでもないわ、当の夫がロリ吸血鬼になってて忙しく戦ってるのに精気を吸おうとフェロモン出しながら襲うとか】

 

【草】

【ユズねぇさいてー】

【言い逃れはできないぞユズねぇ!!】

 

「このお母さん、なんとかならないの?」

 

「ゆず! 言い方がひどいわ!」

 

「そうしたいところなんだけどね……柚希。聞いてくれるかい?」

「うん」

 

お父さんが――銀髪紅眼の美少女な魔王さんになっちゃったお父さんが、悲しそうな目で僕を見てくる。

 

「……この肉体の持ち主はね。そこのメイドの子たちと……まあ、そういう関係でね、女好きでね……つまりはそういう体なんだ。普通の男とははるかに違って……柚希が嫌うようなことが、今のお母さんのように好きな体なんだ……」

 

「うわぁ……」

 

「日常からくんずほぐれつでございます」

「ぐっちょんぐっちょんでございます」

「魔王様の配下の淫魔族の方々からさまざまな手ほどきを……ぽっ」

「お待ちくださいませ? 魔王様の中に勇者様が居る状態ですと、私共全員が明日には妊娠出産を……?」

 

【草】

【悲報・ユズパパがおいたわしい】

【※ユズちゃんが誕生するきっかけはユズねぇからの逆だいしゅきです】

【もうだめだ……】

 

【しかもメイドちゃんたちまでが色ボケしている】

【ていうか魔王ちゃんが普通にえっちな百合っ子だった】

【ふぅ……】

【う、うん……権力者は好色だから……それは別としてぐっちょんぐっちょんの内容をあとで詳しくプリーズ】

【草】

 

「………………………………」

「………………………………」

 

僕たちはしばし、目を合わせて。

 

「……お父さん、おかえり」

「うん、ただいま。柚希」

 

僕たちは男同士の――父親と息子の再会を、10年越しに達成した。

 

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