ユニコーンに懐かれたのでダンジョン配信します……女装しないと言うこと聞いてくれないので、女装して。 作:あずももも
「……分かりました。がんばりますね」
「がんば」
ずずっ――――――うなずくと、渦へ足を入れていく女神様。
「そういえば」
「はい」
と思ったら、ひょこっと振り返る。
「ゆずはのーむのこと、すき?」
「? はい、すきですよ?」
「だいすき?」
「はい、大好きです」
すっかり仲良くなったもんね。
やっぱり一緒にゲームをプレイしたら友達だもんね。
「そ」
ぷいっと顔を逸らした彼女が、ずぶずぶと入っていく。
「――――――こどもはとりあえずひゃくにんくらいでいい。いちねんでひとりぺーすでいい。ふくりけいさん……ぐっ」
「?」
【!?】
【!?】
【えっ】
【……もしかして?】
【ああ……】
【「大好き」で尊さがきゅんってなったけど……】
【理央様とかユズねぇ並みの重たい愛を……?】
【そんな、まさか……】
【草】
【ずっとくっついてたのはクーデレだったのか……】
【うん……そんな感じだとは思ったよ、あのひっつき具合で……】
【ユズちゃん??? ほんとマジでなにやってたの???】
【さっきの話で分かったろ あとでユズパパにじっくり聞き出してもらわないと分かんないって】
【そんなぁ】
【しかも1年で1人を「とりあえず」100年て】
【寿命の概念とか全然違うのね……】
【あの 子供と複利と、どう関係が……?】
【草】
【まぁユズちゃんだってクォーターサキュバスでも長く生きるっぽいし】
【ダンジョン潜りですら中級まで行くと明らかに老化が遅くなるんだ、魔力が濃くて多いほど長生きなのは予想されてたし】
【なるほど】
【つまり俺たちがよぼよぼになってもユズちゃんクローンたちが今のユズちゃんみたいにたくさん居るのを眺めて旅立てるってわけか……素晴らしいな】
【しかもそれはノームちゃんとの子供だけで、その他に理央様たちのもな!】
【草】
【草】
【地球がサキュバスだらけになってそう】
【インキュバスのお兄さんたちもいっぱいだよ♥】
【純粋地球人が……どうせ人口減少で滅びるよかマシか……】
【まぁ薄くなろうと血が残るならいっか……】
【えっちな種族だから爆発的に増えてそう】
【友好的だし、なによりもユズちゃんの眷属なら……】
【大丈夫? 数十年後に人類総ちょうちょになってない??】
【草】
【そっちはやばいな……】
【やばいよー】
【あ、争いは減るから……】
【ダンジョンにも強くなるし攻撃性も低くなる いいことずくめだな!】
どぷんっ。
最後に変なことだけを言い残して――ずっと寄り添ってくれた女神様は、どこかへ行っちゃった。
――――――ごごごごご。
「?」
その余韻に浸る間もなく、空が……ううん、周り全体が音を立てている。
なんだろう。
世界が、軋んでいる?
【警告します】
あ、UIさん。
【抵抗していた神族が消失したため、上方の古龍により空間が上書きされています】
【およそ123秒後に、この空間自体が位相されます】
「空間が位相……どこへですか?」
【魔王の、故郷】
【最も濃い――――――魔界と推測されます】
【衝撃へ、ご注意ください】
ごごごごご。
空間が、世界が、悲鳴を上げている。
「柚希、これは……!」
「――――――お父さん、みんな」
「お母さんのことも呼んで、ゆず!」
【ユズねぇステイ】
【静かにしろユズねぇ!】
【理央様もちゃんとお口チャックさせてなさい!】
【じゃないと株価がまた逆転するぞ理央様!】
【草】
【巻き添えなのにひでぇ】
【言ってる場合か!? なんかやばい雰囲気だぞ!?】
まるで地震が来ているかのような揺れ。
「おっと」
「ぎゅへぇ」
ふらりとして、思わずぎゅっとしちゃったせいか、おまんじゅうがもぞもぞし始める。
……久しぶりに聞いたね、「ぎゅへぇ」。
それがなんだかすごくおかしくって、ちょっとだけ笑っちゃって。
「――お父さん。すぐにバリアを、上だけじゃなくってここ全体に張って。変化が落ち着くまででいいから、魔王さんの全力で」
「柚希……分かった。最大限に張ろう」
ぶんっ。
一瞬で、僕たちの乗っている不思議なタワー全体が卵のように囲まれる。
【!?】
【すげぇ】
【動作もなしに防御魔法を……さすがは魔王ちゃん】
【魔王ちゃんボディの中のユズパパもその力を使いこなしてるな】
【そら勇者様ですし】
【ユズパパ……素敵……あとTSっ子でなおよし……】
【草】
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