ユニコーンに懐かれたのでダンジョン配信します……女装しないと言うこと聞いてくれないので、女装して。   作:あずももも

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585話 地上ではみんなが戦ってた

『『GIIIIIIII――――――――!!』』

 

「良し、撃てー!」

「とにかく撃てー!」

「判断は現場、責任は上が取ると言われている! 存分に撃て!」

「撤退時、車両は放棄する! どうせ壊されるんなら使い倒せ!」

 

どぉんどぉん、どぉんどぉん。

 

おなかの中まで響く音。

けどもレベルがあるおかげで音にも耐性がついてるのか、そこまででもない音。

 

……生まれつきとか小さいときに特別にもらってた★ってのがなくたって、僕はおまんじゅうたちと一緒に冒険したんだから。

 

【おお】

【10式が元気に動いてる】

【景気が良いな】

【迫撃砲も大量に】

【意外と持ち込んできたんだな】

 

【そら元々は魔王城制圧のための決死隊だしな】

【あー】

【そうだっけ? そうだったわ……】

【??????】

【わけわかんないよな  俺も分からんわ……】

【草】

【なにしろ長いクセして急展開の連続だからなぁ】

 

【魔王ちゃん(not TSユズパパ)がユズちゃん(異母姉妹?)への扱いにぶち切れて出海道の空まで支配してたからな  モンスターたちが飛ぶわ落っこちるわしてたし、通常兵器も必要だったんだよな】

 

【※連れ去られた日、ユズちゃんがちゃんとお名前とご住所と電話番号に普段の生活のことお話ししてればこんな大惨事にはなりませんでした  いやマジで、本当に  ちゃんとお話しさえしていれば、もっともっと穏便に……こんなことにはなってませんでした】

 

【草】

【草】

【ユズちゃん……どうして……】

【そうなんだよなぁ……】

【でもユズちゃんだぞ?】

 

【あのときもメイドちゃんにお姫様抱っこで攫われてたね】

 

【きょとんとしてたね】

【今みたいにね】

【ならしょうがないわ幼女だもん】

【草】

【うん……ユズちゃんは守護られるべき存在だからね……】

 

「改めて拝見しますが、あれが姫様の世界の戦闘武装ですか」

 

「あ、はい。ダンジョンを攻略する中でも特に強い……個人じゃなくって、軍隊の武器です。僕たち民間人は使えませんけど」

 

メイドさんに尋ねられて、なるべく分かりやすくお返事。

 

「火薬での武器……なるほど。火属性に無属性で、おおよその魔物へは攻撃が通り、かつ、レベルが0の者でも扱える移動式の要塞ですか。魔法を使用できない割合が高い世界では、このような戦術が有効……成る程。物理弾でしたら幽霊系統以外へはダメージ自体は通ります……成る程。土塁の建築技術からしても、ドワーフに近い方式を採用されているのですね」

 

【かしこい】

【これはかしこい】

【一瞬で見抜いてて草】

 

【※魔王軍に情報が行きました】

【※ユズちゃんは魔王城のお姫様です】

【※ならいいか】

【※おい今俺たち地球人類、ドワーフと近しい存在だって明言されたぞ】

【※ドワーフっ娘との縁談期待してるよユズちゃん】

【草】

 

とすっ。

 

運ばれてきた僕は、そっと地面へ下ろされる。

 

……抱っこされると、首が疲れるんだね。

 

「魔王さんの世界でも――」

 

「魔王様のことは『父上』、あるいは『母上』とお呼びになってはいかがでしょうか姫様――失礼しました」

 

あ、言葉、かぶっちゃった。

こういうことってあるよね。

 

「?」

 

魔王さんのことを、「お父さん」と「お母さん」って?

確かに今の魔王さんはお父さんだけど、……うーん。

 

「いえ、お父さんはともかくお母さんは……うるさくてもお母さんはお母さんなので」

「ゆず……!」

 

こんなのでも、一応ね。

 

………………………………。

 

もう少ししたら許せる気がするけど、でも、まだおなかがむかむしてるから。

 

けどやっぱり、お父さんのことを「お母さん」って呼ぶのは……ねぇ……?

最近はうるさいけど、お母さんはお母さんだし……こっちもやっぱり嫌かな。

 

「……失礼致しました。お話の続きを、姫様。何時間でも拝聴致します」

 

姫様呼び……もう良いよ、聞いちゃくれないんだよ。

 

あと、何時間も経ったら、もう戦闘終わってない……?

 

「……はい。魔王さんの世界でも、こういうの、あるんだなって。武器とか戦車とか」

 

「魔族でも戦闘に特化した種族ばかりではございませんし……なにより私共の主君は多数の人間様たちの世界も治めておりますので。この段階の文明は少数ではありますが、先ほどのドワーフを始め魔法以外の戦闘手段を有する方々は居りますので」

「へー」

 

後ろから抱きついてきたお母さんのことはほっといて、メイドさんの話を聞く。

 

【なるほど】

【そうか、そういや人間みたいに単一の種族じゃないのか】

【カジュアルにファンタジーに他種族な世界観か】

【どう見ても人間だけど、こういうのを聞くとメイドさんたちも魔族って分かるな】

【あー】

【異種族か……興奮してきたな……】

【分かる】

 

【帰ってきたらユズちゃんにお願いしてみよっかな  「異種族の子たちとの合コンをセッティングしてくれないかな」って  さっきのドワーフとか低身長もふもふなのが定番だし……みなぎってきた】

 

【草】

【異種族が人間なんかと……いや、サキュバスってのが居たか……】

【インキュバスも居るぞ!】

【人間に友好的な種族なら、人間にモテなくてもあるいは……】

 

【※見た目はともかく内面が魅力的じゃないとどんな種族からも好きって言ってもらえないと思います】

 

【※生まれつきの種族はどうしようもないけど、そこからどう生きるかはその人次第です】

【※お前ら、なにか誇れること、1個でもあるか? 私は無いぞ】

 

【      】

【      】

【      】

 

【草】

【あーあ】

【かわいそうに……】

【ユズちゃんを見習え  真っ直ぐに生きるんだぞ】

【ユズちゃんくらい純真ならモテるよなぁ……】

【正直は美徳だぞ  古事記からちょうちょまでの伝統だぞ】

 

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