ユニコーンに懐かれたのでダンジョン配信します……女装しないと言うこと聞いてくれないので、女装して。   作:あずももも

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607話 目覚め

「……あのへいしさんたち、だいじょうぶ? こわくない?」

 

【やさしい】

【かわいい】

【周囲の状況を把握したら真っ先に押されてる戦闘員を心配する幼女】

【これは姫様】

 

【そうか、これが姫の貫禄……】

【姫とは、居るだけで全員の士気が上がる存在……そうか、ユズちゃんとは姫という概念だったか……】

【草】

 

【ユズちゃんはサキュバス要素さえなければ優しくていい子だからね】

【あっても普通にいい子ではあるぞ? ちょっとえっちだけど】

【ちょっと……?】

【4歳児になって完全体となったか】

 

「少し押されてはいますが……後ろの塔をご覧なさいませ。いざとなったらあの入り口からあの中へ避難し、籠城しながら上の階層まで退避していくことが可能でございます」

 

「ほへー」

 

「ぐふっ」

 

【かわいい】

【メイドちゃん耐えろ】

【話し方どころか表情もどんどん幼くなってるから破壊力が高い】

【ロリコンじゃなくてもきゅんと来るわこんなん】

 

【さっきまでは抱きかかえられるだけだったのにロールバックしてからは普通に両手でメイドちゃんの服にしがみついてるとかもうたまらんのよ】

 

【わかる】

【わかる】

【すごくよく分かる】

【さっきまでは一応お年頃な距離感があったのが、今や子供のそれだからな……】

 

【子供が欲しくなってきた……】

【ただでさえ母性と父性を抱かせるユズちゃんが、さらにかわいく……】

【その原因を知らなきゃ普通に喜べたんだがなぁ】

【ぶわっ】

 

「とはいえ、姫様に戻ってもらいませんとこの戦場を打開することは不可能……歳の近いひなた様に戻ってきてもらいましょうか……」

 

「?」

 

「ただのひとりごとでございます」

「そうなんだぁ」

 

【OK  ひなたちゃんとこのコメントに書き込んでくるわ】

 

【数は多い方がいいからここの人もできたら書き込んでくれ】

【りょ】

【あ、多すぎてひなたちゃんのコメント欄が全部埋まったわ】

【草】

【やり過ぎ!!】

 

【「分かったけど、こわいよみんな……」】

 

【ごめんなさい】

【ごめんね】

【ドン引きひなたちゃん】

【ユズちゃんの配信、同接の数が数だからなぁ】

 

【ファンネルだけで1分の間にコメントが10000くらい行ったぞ今】

【ひなたちゃん配信、カクカクになってたよな……重すぎて】

【ひぇっ】

【戦いは数だぞ】

【加減をしろといってるんだ馬鹿!】

 

「……みんな、たいへんそう」

 

「姫様はお優しいのですね」

「ううん。だって……」

 

「………………………………」

 

【あっ】

【ユズちゃんがまた黙り込んで】

 

「……またあの不届き者の所業を思い出されたら……あの者だけは魔王様へ直訴をし、懲罰房……いえ、その程度では生ぬるい……」

 

【てか理央様、不届き者へランクアップしたな】

【ランクダウンでは……?】

【人としての扱いでいえば間違いなくランクダウンだな】

【草】

 

【お姫様なユズちゃんのメイドちゃんたちから出禁くらいそう】

 

【一応パートナーなのにな】

【まぁ納得しかしない経緯だし……】

【怒りを覚えるほどの所業だからな】

【理央様はちょっと独房に放り込まれるべき】

【大丈夫大丈夫  理央様ならそれもプレイだって興奮してくれるよ】

【無敵かよあの百合っ子……】

【そうでないとでも?】

 

「――――――――――――………………………………」

 

 

【アッ】

 

 

【えっ】

【あっ】

【ゆーあいちゃん!?】

【また変な鳴き声上げてる!?】

【草】

【草】

 

【あっ……ユズちゃんの焦点が……】

 

【もしかして:また】

【えぇ……】

【とうとう時間軸を捻じ曲げたか理央様】

【もうだめだ……】

【さすがに3歳児以下になれば何をされたのかも……いやそれはそれで罪深いぞ理央様】

【あれ? なんだか様子が……】

 

 

 

 

『あなたのお名前は、柚希。星野柚希よ』

 

『柚希。いいかい? お友達とは仲良くするんだよ』

 

『柚希、もうそんなに文字を覚えたの? すごいわぁ。せんせいに似たのねぇ』

 

『そうだと嬉しいな。でも柚希、お外にも出なきゃ駄目だぞ』

 

 

 

 

『――妻と娘を助ける代わりに、貴様の命を? 私の労力に釣り合うと、本気で思うのか――人間』

 

『……ははは! さすがは「勇者」の器! 明らかに上位の存在に対し、怯えることなく語るか!』

 

『それはもう。妻と子供の命まで掛かっているのですから必死で考えるので恐怖など。……それに、貴女の「転生」のために、僕の魂とやらが必要なのでしょう? ならば――』

 

『なぁ、柚――――――!?』

『……ほう。貴様も見えるか』

 

『――大きく「なる」んだなぁ……母さんそっくりに』

 

『……ふ、ははははは……!』

 

『ああ、悪い悪い……だが成る程成る程、勇者が娶る相手だ! 勿論普通の存在ではなく、その子もまた普通ではない! ははは! 成る程、母親の「性」と父親の「勇」を併せ持つか! これはきっと――いや、いい。さあ、すべてを忘れ、庇護されよ――幼体は種族関係なく、須く護られるべき存在だ』

 

 

 

 

『……またかぁ』

 

『魔力の欠乏により生命の危険を覚えた』

 

『起きないと』

 

 

 

 

――――――そうして僕は、目を覚ました。

 

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