ユニコーンに懐かれたのでダンジョン配信します……女装しないと言うこと聞いてくれないので、女装して。   作:あずももも

639 / 653
634話 【世界中の戦艦空母が動き出す配信】

――――――ぷちぷちぷちぷちっ――――――じゃばんっ。

 

島を中心に、巨大な要塞たちが――モンスターを踏み潰し、海を割って次々と着水していく。

 

一瞬で、数万の魔王軍が……質量と重量っていう暴力で上下に押しつぶされる。

ごく一部はなんとか耐えたけども海底へと押し流される海流でみるみる残りのHPが削れていって――消滅。

 

海底になった地面に、数万の新鮮な魔石が転がる。

 

――ぼーっ。

 

お腹まで響く、重い音の汽笛。

 

激しい波なんてへっちゃらな浮沈の要塞たちが、『来たよ』って言っているんだ。

 

【        】

【        】

【        】

【ひぇっ……】

【やべぇ】

 

【え、てか周囲の小型艇……】

 

【あっ】

【あっ】

【え?】

【草】

【戦艦や空母が至近距離に着水……つまり彼らは、もう……】

 

【もしかして:用済み】

 

【ユズちゃん「もう要らないよね」】

 

【ユズちゃん「あ、忘れてた」】

 

【草】

【おろろろろろろろ】

【ユズちゃんだからどっちでもありそうなのがなぁ……】

【サキュバスちょうちょロリに使い捨てにされるんなら、まぁ……?】

【草】

【えぇ……】

 

【あ】

【お?】

 

「……おっきーい!」

 

「ああ、なるほど……そうですよね。あんな大型艦を持ってこられるんですから、当然、私たちが乗っている船とか全部、安全圏に退避。ふぅ……おろろろろろろろ」

 

「優さん……」

 

みんなを護る盾のように、ついでで敵を潰しながら着水した空母打撃群ってやつ。

その巨大な水しぶきで沈まない程度に、高速移動していた船たちを内側へ戻す。

 

……忘れてないし、用済みとかもそんなには思ってないよ?

 

もうちょっと早めに、波が穏やかな場所へ転移させてあげればよかったなとは思うけども。

 

【優ちゃん……】

【はかないで】

【草】

【「なかないで」みたいに言っててひでぇ】

【胃液って補充されちゃうからね……】

 

【ゲロインって呼ばれる状態なのに、あまりの不憫さに全世界が同情している優ちゃん】

【その背中をさする母性のおっぱいあやちゃん】

【草】

【欲望が漏れてるぞ草】

【イケメン系男装女子と母性系女子……ユズちゃんハーレムはどの組み合わせでも最高だな!】

 

――――びーっ、びーっ。

 

最外周に出現させた戦艦たちは、波の動揺が収まるのを待たずにそれぞれの主砲塔を旋回させ始める。

 

戦艦。

 

80年前に建造競争が激化して――結局お互いに使われる機会が、幸いにもなくって。

 

だからどこの国でも作りすぎたあとで「これ、どうしよう……」ってなったらしい、かっこいいけどお財布に重くって、けれどもお互いの国の威信で、空母やジェット機、ミサイルやドローンって順当に時代が進んで実際の戦闘では活躍が難しくなって。

 

でもやっぱり力の象徴になっちゃったもんだから解体とかもできず、ただ悪戯にメンテナンスついでに時代に合わせて改修を繰り返しして――世界中にダンジョンが出現したとき、場所によってはちょっぴり戦闘で活躍したり、物資や人を運んだりした存在。

 

時代遅れの兵器。

 

その後方の空母たちに守られるようになった、耐久力だけが自慢の鉄の要塞。

 

「いろいろ壊れてたり古くなってるところは、こっちで『HP回復』しておきました。砲弾も『魔法』扱いで『MP』ってことで――船の砲身も、『治癒魔法で回復』して、僕のMPの続く限り、無限に撃てます。演習弾しか乗っていなかった船のも、2射目以降は全部実弾になります」

 

僕は、語りかける。

 

揺れる船の中、この配信を観てくれてるだろう人たちへ。

 

【※これ、地球でもできます  やろうと思えば、いつどこでも】

 

【おろろろろろろろ】

【こわいよー】

 

【何が怖いって、もうテイムしたから以降はユズちゃんの好き勝手なおもちゃになるってことなんだよな……ここに来ちゃった船たち全部】

 

【あっ……】

【ひぇっ】

【草】

 

【勢いと必要性を演出して、全地球の戦力を自分のものにする……魔王かな?】

 

【魔王だよ?】

【魔王でないとでも?】

【魔王だし魔王の姫でもあるよ?】

【今この瞬間、国連軍<<<ユズちゃん単体になったからね】

【なんてことだ、地球はユズちゃんのものだったのか】

 

【で、そんなことを当然のことのように解説してるユズちゃん】

【自分の自慢のおもちゃだからね】

【草】

【解説の内容は、サキュバス――いや、リリスとしての記憶的なやつか】

【あー】

 

【けど、テイマーだからこんなことできるんだよな】

【ああ】

【支配、召喚、転移、回復  すべてが、こんな形で使われるとは】

【ここまで来ると、『権能』だよな】

【もはや『スキル』なんてレベルじゃないもんな】

【テイマー……テイマーとは一体……】

【誰だ! 最初のちょうちょロリでしかなかったときに進化キャンセルさせなかったの!!】

 

【ロリっ子でしかなかったとき、たまたま馬刺しに出会ったばかりに覚醒しちゃったユズちゃんだぞ? どう考えてもあの串焼きが元凶だ】

 

【草】

【草】

【よう大将、やってるかい?】

【おう、生で食べるなり煮るなり焼くなり好きに食べな!】

【草】

 

【ふむ……たたきやカルパッチョも良いな……】

【駄馬が生でスライスされてて草】

【あのもふもふの毛の中身……そんなになさそうだが】

【ユズちゃん乗せたときみたいにでかい馬になれば、それなりに?】

【あー】

【草】

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。