ユニコーンに懐かれたのでダンジョン配信します……女装しないと言うこと聞いてくれないので、女装して。   作:あずももも

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637話 海を広げた

「あ、ちょっと撃ち方やめてください。爆撃とかミサイルも……とりあえず、そのへんの上空を飛んでるドラゴンさんたちへ撃ち込んどいてください」

 

 

【ハイ……】

 

 

【かわいそう】

【かわいそう】

【あ、画面に映ってるミサイルとかドローンが一斉に上の方へ……】

【これを全部手動でやらされてるゆーあいちゃん】

【ゆーあいちゃんかわいそう】

 

【マジでドのつくブラックで草枯れる】

【これ、うちの職場のことだ……】

【↑早く転職しよう?】

【ブラックはダメ絶対  ユズちゃんへは後でお説教だ】

 

ひたすらに――砲弾を魔力で生成して装填して砲身を冷やしてってやってたから、どの戦艦も数秒に1発のレートでばかすか撃ってもらったおかげか、少し前から海が明らかにすっかすかになっていた。

 

「……おー」

 

煙が、完全に晴れる。

 

――その先は、一面。

 

「さっきめり込ませたところまで……水生モンスターは壊滅。で、その外側の転移魔法の渦は浮いてるだけ……品切れかな?」

 

【おおおお】

【しゅごい】

【そら弾が無限な上に駆逐艦とか戦車レベルの装填速度で戦艦砲撃ちまくればなぁ】

【さらに航空機や船、陸地からのミサイルがほぼ無限にこれでもかとだったし】

【これが……地球軍の総力だ】

 

【※これを地球】

 

【大丈夫大丈夫  みんな諦めてる】

【総攻撃が始まった瞬間から国連会議の場では妙に静かな会議が続いてるしな】

【まぁ地球育ちで友好的な魔王だし……】

【ユズちゃんの生活を脅かさなければ、むしろ定期的なサバトで利益もあるし】

【またダンジョンがあふれた場合でも安心できるし】

 

【大丈夫? それ、諦め入ってない……?】

 

【理不尽に逆らえるとでも?】

【ギャグ空間を生成できる魔王だぞ?】

【ちょうちょに何を期待しているんだ?】

 

【ごめんなさい……】

 

【草】

【かわいそう】

【いつもの流れ】

【こうやって笑いにしないと精神が崩壊するんだよ!! ばか!!!】

 

「じゃあ、海を広げたら全軍で陸地へ向かってください」

 

【は?】

【えっ】

 

 

【ハイ……】

 

 

【かわいそう】

【かわいそう】

【魔力を使った演算的なものを全部ぶん投げられてるゆーあいちゃんを見てるとな、残業続きで倒れたあの会社での日々ろろろろろろろろ】

【かわいそう】

【ユズちゃん……どうして……】

 

――――――めこんっ。

 

魔力で地面を押して、そこへ地球の海を流し込む。

 

「2回目だから慣れてきたなぁ」

 

【※やってるのはゆーあいちゃんです】

【命令する方は良いよな、気楽で】

【悲報・ユズちゃんへ殺意が芽生える視聴者たち】

 

【あとで謝ろうね  理央様を捧げればなんとかなるよ】

 

【草】

【やっぱ理央様にセクハラされて適度に押さえつけられてたからただのちょうちょで居られてたんだなって】

【まさかここで理央様の株価が復活するとは】

 

「あ、けど……この感じ」

 

僕は試しに、近くを飛んでいたミサイルを――魔力で引きよせ、

 

「えいっ」

 

ばしゅうううっ。

 

それを、めり込ませていない境界の陸地へ投げつける。

 

【ふぁっ!?】

【?????】

【なにやってるのユズちゃん……】

【もしかして:テンション上がってミサイル投げたくなった】

 

【子供か!! 子供か……】

【サキュバスって長生きらしいし、精神年齢がガチで子供な疑惑も】

【こわいよー】

【これでまだ自制が効いてる方だって時点でね……】

 

「……やっぱりそうだ。この大地、ダンジョンの壁とかと近い素材だから、通常兵器じゃダメージ出ないんだ」

 

もくもくもくもく。

 

煙が晴れると、表面が焦げただけの大地。

 

「てことは、この星そのものがダンジョンの構築物とおんなじ硬度……そんなところで生まれた魔族さんたちなら、そりゃあ強いよね……最初から」

 

僕は、空を見上げる。

 

たくさんのミサイルが飛び交うも――――――僕たちを見て降下しつつある、空一面を黒い網のように囲い込んできているドラゴンさんたちを。

 

「ふーん……じゃ、ダンジョンの壁とか破壊するためにはかなりの魔力をぶつけなきゃなのか……戦艦の砲弾に魔力、込めてみたらどうなるんだろ」

 

【        】

【        】

【        】

【        】

【        】

 

【こわいよー】

【怖すぎることを思いつくユズちゃん】

【どころか乗り気だぞ、このサキュバスちょうちょロリ】

【もうだめだ……】

 

【こんなバカみたいな魔力(おばあちゃん産)持ってればあんまり関係ない気もするがやばすぎることには変わりないんですね】

 

【草】

【いつ見てもおばあちゃんがかわいそうで草】

【まさかユズババも孫娘から魔力を強奪されるとは思わなかっただろうよ】

【年金とか貯金をむしり取られたおばあちゃんみたいな印象で心が痛い】

【仕方ない……再婚相手に立候補するか……】

【それはお前の欲望では?】

【純血サキュバスロリババアへのな、憧れが止まらないんだ】

 

【それにはまずユズちゃんに認めてもらわないとね】

【とりあえず戦艦砲でも食らってみようか】

【人類には無理な注文で草】

 

【大丈夫大丈夫  ユズババもユズねぇも気に入った男なら捕食してくるから】

 

【ユズちゃんは?】

 

【理央様……ですかねぇ……】

 

【草】

【やはり理央様】

【そう聞くとやっぱすげぇわ、あの百合っ子】

【理央様の株価がストップ高に】

【こんなサキュバスを手籠めにして結果的には結婚したからな……】

【やだ理央様、百合っ子のくせに……漢らしい……】

 

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