ユニコーンに懐かれたのでダンジョン配信します……女装しないと言うこと聞いてくれないので、女装して。   作:あずももも

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642話 始まる地上戦

「――戦闘の心得のない初心者の方は集まってください! こちらでペアを割り振ります!」

 

「ユズちゃんのバフを受けてるし、クエストは堕ちたドラゴンの討伐! だけど特に前衛職は怖いしケガもするから慣れるまでは指示があってから攻撃してください!」

 

「あの……私、テイマーみたいなんですけど……」

 

「え、マジ? ちょうちょじゃなくて?」

 

「ちょうちょじゃない……って思いたいです……」

 

「……確保ー!!」

「まさかダンジョン適性が召喚されてから付与されているとは」

「この場でスポーンするのはドラゴンだけ……持ってるじゃないか」

 

「普通の強いテイマーさんになる……丁重におもてなしをしろ……!」

「間違っても羽化させて羽ばたかせるな……第2第3のユズちゃんろろろろろろろろ」

 

数十人から100人――それがひとかたまりに、ぽつぽつと現れる。

 

「UIさん」

 

 

【初心者から軍人までバランス良く配置しています……】

 

【テイムされている同士ですので大型兵器による誤射はありません……】

 

【ドラゴンの落下地点もこちらで制御します……】

 

【戦闘職業も均等に……治癒や補助魔法使いも配置しています……】

 

【緊急時にそれぞれの盾となるよう、各国陸軍の先頭車両も数台ずつ配備します……】

 

【現在転送中の人数……3200万人全てを計算しています……】

 

【処理中の人員も、戦況に応じて逐次座標計算していきます……】

 

 

「あ、そこまでやってくれてるんですね。ありがとうございます」

 

思ったよりもいろいろやってくれていたUIさん。

 

僕はてっきり、適当にそこそこいい感じに配置してくれてるだけかなって思ってたけど……楽できそうでよかった。

 

【かわいそう】

【かわいそう】

【ゆーあいちゃんがほんとうにほんとうにかわいそう】

【誰か……誰か、ゆーあいちゃんへ救いの手を……】

【無理だよ  女神様からユズちゃんへ手渡されちゃった精霊さん?だもん……】

【ワンオペにも限度があるよ、ユズちゃん……】

 

【てか……3200万人……?】

 

【ケタ間違えてない??】

【本当にそうだと思うか?】

【有能すぎる故にユズちゃんの無茶ぶりもできちゃう子だぞ、ゆーあいちゃん……】

【おろろろろろろろ】

【草】

 

【うん……全世界のミラーサーバーの減り具合と新規待機画面や開始画面の数を見たら、そんなぶっ飛んだ数でもおかしくはないよねぇ……】

 

【その数も「現在」のだからな……】

【      】

【ユズちゃんの魔力量にもゆーあいちゃんの悲壮さにも腰が抜けたわ】

 

【そもそもとして「ダンジョン適性がなくてもその適性を強制付与した上でレベルを最大20バフされる」からな  その気があれば子供だって参加できるんだし】

 

【………………………………】

【………………………………】

 

【……地球の、現在の人口って……】

【おいばかやめろ】

【地球で必要なお仕事のために残る人、戦えない人……以外は、行こうと思えば行けるんだよな……】

【やめてっていってるでしょ!!!!】

【落ち着け、ユズちゃんだ】

【そうだった】

【OK落ち着いた、ちょっと羽ばたいてくる】

【草】

 

『――――――GAAAAAAA!!』

 

ぱぁんっ。

 

上空で砲弾に迎撃されたドラゴンさんが飛行を制御できなくなり、僕の目の前をきりもみしながら堕ちていく。

 

「おー」

 

【草】

【今のを見た反応が、それぇ!?】

【ユズちゃんだからね……】

【お子ちゃまな反応で草】

【お子ちゃまだからね……】

 

【ユズちゃんが完全に魔族どころか淫魔族の始祖の血を引いててその始祖に目覚めた?乗っ取られた?状態だって知ってる今、数百数千歳の寿命からすれば十数歳とかマジで幼女なんだよなぁ】

 

【全ての疑問が……今!】

【もうとっくに解決していたのでは……?】

【※ユズちゃん】

【ごめんなさい……ユズちゃんの動きに頭がついていかなかったの……】

【草】

【こんなん誰だって無理だから大丈夫に決まってるだろ草】

 

――――――わぁぁぁぁ。

 

空で無数の火花と黒煙が爆ぜ、そこから墜落していくドラゴンたち。

その下を見ると、やけに動きがいい集団が目に入る。

 

「あ……みんなだ」

 

振り返ると七稜郭は魔王城のある上層以外がすっからかんになっていて――つまりは、さっきまで遅滞戦を戦ってくれていた親衛隊のみんなや軍人さん、あと戦車たちがまとめて転移してきたみたい。

 

「がんばれー」

 

【がんばえー】

【がんばえー】

【しんえいたいがんばえー】

【草】

【視聴者が幼女になっている】

【今の俺たちは日曜日の朝の幼女なんだぞ】

 

【そうか、もう戦場が七稜郭っていうちっぽけな島からその外の大地へと……】

 

【ぶわっ】

【感動した】

【一時は本気で追い詰められたのにね】

【ユズちゃんがちょうちょしてたからね】

 

【それもあるけど!! いや、本当だけど……こう、感動とかあるでしょばか!!】

 

【草】

【草】

【ユズちゃんは理不尽の塊だぞ? なにがあっても穏やかな心で受け入れろ  俺は無理だから羽ばたいてくる】

 

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