ユニコーンに懐かれたのでダンジョン配信します……女装しないと言うこと聞いてくれないので、女装して。   作:あずももも

652 / 653
648話 もやっとした

「……ぎゅううううう……」

 

おまんじゅうが……なんかこう、詰まってるものをふんばって出すような声を上げながらツノだけを延ばしきった様子。

 

うん、撃ってもらいたい上空へは通常時のだと射程が届かないし、かといっておっきいお馬さんになっちゃったら抱っこできないからね。

 

今の僕は、みんなと一緒にダンジョンを攻略するパーティーメンバーなんだ。

だからおまんじゅうにちょっとがんばってもらって、少し前までの通りに小さい体の状態でツノだけ大きくしてもらいたい。

 

それを、がんばって叶えてくれたおまんじゅう。

 

そんなおまんじゅうを見てると、おまんじゅうと出会ったときからの思い出が――――――

 

「………………………………」

 

………………………………。

 

おまんじゅうを、拾ってから。

 

洗ったとき、体を舐め回すように見られていた。

 

寝てたらおっぱいが腫れるまで吸われた。

 

ズボンというズボンを捨てられた。

 

理央ちゃんたちのおっぱいも吸おうとしてた。

 

「………………………………」

 

「……ぎゅう、ぎゅう……」

 

「終わった?」

「ぎゅう……」

 

「じゃ、そのまま上向いててね」

「ぎゅっ!?」

 

【草】

【ユズちゃん……】

【駄馬の扱いが】

【だから度重なるセクハラに静かに怒ってたんだろ】

【あー】

 

【なんか今ちょっと声低かったしなぁ】

【だよな?】

【やっぱりそうだよなぁ】

【ユズちゃんって怒るの苦手そうだし】

【分かる】

 

【怒るのが得意なら理央様が「理央様」に育つ前に何度でもマジ切れしてでも進化キャンセルできたはずだしなぁ……】

 

【草】

【草】

【それな】

【理央ちゃんが好きだっていうピュアな幼女心は……?】

【それもあったんだろうけど……いや、それにしてもひどかったし】

 

【ユズちゃん……? 特に女の子はね、嫌なことは嫌ってはっきり言えないと……】

 

【理央様みたいなのに貪り尽くされちゃうからね……】

【草】

【相手が女の子だったからまだしも、おところろろろろろろろ】

【草】

【草】

【メンタルが豆腐すぎない……?】

 

【ユニコーンを見つめてたら、そんな理央様との思い出<トラウマ>を思い出しちゃったかー】

 

【ならば報いだな】

【理央様よりは劣るが、駄馬は駄馬なりにやらかしてるからなぁ】

【ちょうちょ時代にあれだけ好き勝手やってたなら、まぁ……】

【自分の子供時代へいたずらをされたって自覚した女の子のトラウマと怒りはすさまじいぞ馬刺し】

【それな】

 

【そういう表現された瞬間にユニコーンを擁護する声が消し飛びそう】

 

【そもそも、居たか……? 擁護するの】

【居たぞ  同類がな】

【理央様の同類らしき意見もな】

 

【ショタよ!!!】

 

【こういう変なのとか】

【草】

【同類なら危機感は抱くよな】

【同類たちよ  罪を告白して償いたまえ】

【ロリコンもショタコンもまとめて牢屋に叩き込めないものか……】

 

「よーし、チョコー」

「ぴっ」

 

にゅるれりんっ。

 

チョコが滑らかに、その角を包み込んでいく。

 

チョコもチョコで、僕の全身を穴っていう穴までぺったり張りついてきたり、穴から入り込んで……排泄物とかを栄養として取り込んでいたけども。

 

「………………………………」

 

……チョコからは邪な感情――今だから分かるけど、おまんじゅうが僕に対して興奮してたみたいなのは一切になくって、ていうかそもそもスライムは無性だし――を持っていない。

 

単純に僕を守ったりじゃれついたりしてただけで、つまりはチョコへはもやっとした気分は見当たらないんだ。

 

「……とりあえず数を減らさなきゃだから……んーと」

 

超遠距離射撃。

おまんじゅうとチョコの組み合わせなら平気だけども……。

 

「ガトリングみたいにできる? それでまとめて撃ちたいんだけど」

「ぴっ!」

 

チョコがいい子な分、おまんじゅうが余計に……理央ちゃんみたいにやらしい子って見えちゃって、僕はちょっぴりいじわるをする。

 

「じゃ、おまんじゅうは威力が分散しても届くようにがんばって撃ってね。できるでしょ」

 

「きゅひっ!?」

「大丈夫大丈夫、なんとかなるって」

 

「きゅいっ、きゅいっ!?」

 

「角が焼け付く? 魔力でHP削れないようにしてあげるから大丈夫だよ」

 

「    」

 

……僕の体。

 

君は雄で、理想の雌を求めて来たはずなのに。

 

お風呂で僕が男って理解したはずなのに「それでもいいや」って、えっちなことを……僕が寝てるあいだにも、僕がぼんやりしてたときにも、し続けてたよね。

 

「なんならHPを削りきっても再召喚できるから」

 

「  」

 

……これくらいはおしおきしても、いいよね。

 

【草】

【草】

【無茶ぶりが過ぎて草】

【チョコちゃんは……要求を難なくこなしているな……】

【そして高出力を要求される馬刺し】

 

【えーと……うん  がんばれ】

【1ミリくらいは応援してやるよ】

【今までの罪滅ぼしはこんなもんじゃないぞ馬肉ハンバーグ】

【草】

【扱いがひどくて草】

【ユズちゃんへのセクハラは許されないんだ】

 

【今でこそちょっとおかしいけど、ユズちゃんはダンジョン配信アイドルだからね……そんな幼女へさんざんおいたをした卑猥馬だからね……】

 

【てかユズちゃん……怒ってない……?】

 

【やっぱそうだよな?】

【普通に声が低い】

【まるで】

【ショタよ!!!】

【みたいな】

【草】

【草】

 

【ユズちゃんは、怒るとむくれます】

 

【けど理央様とかユズちゃんのママとかはこれっぽっちも気づきません】

【なのでそういうときは察した女子が、そっと甘いものとかを与えていました】

【その戦場でそれができる余裕はありません】

 

【だからユニコーン  爆発四散せよ】

 

【草】

【草】

【親衛隊が怒っている】

【そらそうよ……】

 

【年貢の納め時って言葉があるだろ? 許してもらえるとしたらボロ雑巾になってからだぞ、ユニコーンよ】

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。