ユニコーンに懐かれたのでダンジョン配信します……女装しないと言うこと聞いてくれないので、女装して。   作:あずももも

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68話 ボスモンスターもさくさく、心配なんて無いね

【お、あっという間に最下層か】

【早かったな】

【まー、この子たちバランス良い上にいざというときのユニコーンの高出力レーザーに、理央ちゃんも控えてるし】

【特に大きな休息も必要無かったな】

 

【これ、わざわざ初心者ダンジョン行く必要あった?】

【あるだろ  この前のは理央ちゃんの経験とユニコーンの火力でごり押しした感じだったし】

【普通の冒険ってのしとかないとなぁ】

【初心者パーティーの撮れ高的にも、この子たちの経験的にもな】

 

【ひなたちゃんとあやちゃんも嬉しそうだし、階層少ない初心者ダンジョンなら敵無しって分かったし、充分だろ】

【この次は深めの初心者ダンジョンか浅い中級者ダンジョンかな】

 

ここは、確か5階層くらいのはず。

そこまで進んだ僕たちは、もうすぐで出られるらしい。

 

けどほんと、さくさく降りてきた気がする。

まぁ初心者ダンジョンだもんね……普通はこうだよね。

 

「モンスター、居るね」

 

「このダンジョン、ボスフロアも4つくらいに別れてるタイプなんですよ。 おかげでそれぞれも弱めですし、1体倒せば普通に出られますし」

 

光宮さんは……入り口で配られてたらしい、このダンジョンの詳細情報パンフレットをばさっと取り出す。

 

「……今回は! 今回はちゃんと調べましたから! もちろん守衛さんにも、そのへんに居た人にも! ちゃんと! ちゃんっっっと確かめましたから大丈夫です!! ほら! この通り!」

 

「あはは……」

 

カメラに向かって力説してる光宮さんと、苦笑いする僕たち。

 

まぁ……ねぇ?

あの後、光宮さんすっごく落ち込んでたし。

 

【草】

【この前のやらかし、気にしてる理央ちゃん】

【めっちゃ気にしてて草】

【まぁあんなのは早々ないって】

【で、ボスモンスターは何?】

 

「あれは……ボア、イノシシですね。 今までのモンスターよりは明らかに強いですし、突進してきますから気をつけて。 ……私、ひなたちゃんの前で防御しますから、縦の陣形になってください」

 

今までは最後尾に居た光宮さんが、そう言うとすっと前に出て行く。

 

「だ、大丈夫なの?」

 

「はいっ、籠手は着けてますし、ほぼ確実にあれは私よりレベル低いですから、防御すれば私はダメージ受けません! それよりあやさんと柚希先輩は、私やひなたちゃんを無視しての突進に気をつけて。 アレがどんな動きしても、私の後ろに一列ですよ!」

 

大部屋の奥。

 

寝てたらしいイノシシさんが、僕たちに気が付いて起き上がる。

 

イノシシってあんなにおっきいんだ……へー。

 

「……おっきい……」

 

野生のも僕、見たことなかったからなぁ……。

 

【¥5000】

【¥7000】

【ふぅ……】

【ユズちゃん、そういう台詞は……もっと言うんだよ……】

 

【お前ら……ユズちゃん、実質最年少だろ】

【それはそれ】

【これはこれ】

【そういうのにすら警戒心なさ過ぎるユズちゃんが悪い】

 

「ふふ……本当に良いんですか? 柚希先輩にそんな反応して」

 

【!?】

【どういうことだ、理央ちゃん!】

【理央様!?】

 

「?」

 

「あ、こっちの話です。 みなさんはボアに集中してください。 私はコメント流しててもダメージ受けないので」

 

【草】

【やべぇ、この百合JK最強か?】

【セクハラコメントも軽く流してるし、ボアの突撃も平気とか】

【初心者ダンジョンのボスだし……】

【ちょっとでかいだけのイノシシだもんな!】

 

なんか視聴者さんたちと楽しそうな光宮さん。

 

……いいなぁ。

 

あの子はいつもそうだ。

学校でもバイト先でも、誰とでもすぐに仲良くなって楽しそうに溶け込める。

 

僕とは違う。

僕とは、違うんだ。

 

初対面でおどおどしちゃって、僕からは話しかけられなくって。

 

いろんな人が居ても、その中で優しそうな人にしか声もかけられないし、そもそもこっそり近づいて「話しかけてくれないかな」って待つだけなんだ。

 

コミュニケーション能力。

 

……僕も、もっとがんばろ。

 

 

 

 

で。

 

イノシシさんが突撃してくる、それを光宮さんがガードで受け止める。

 

押し合いへし合いしてるとこをひなたさんが攻撃しつつ、その反対側からあやさんと僕が交代で遠距離攻撃。

 

おまんじゅうの攻撃はもちろん低出力……もし急に動いて光宮さんに当てても困るし、本当に弱くして確実にイノシシさんにだけ当てて。

 

……それで1分そこら、イノシシさんは物言わぬ結晶になってた。

 

【早っ】

【いやまぁ、ここまでどのモンスターもさくさくだったし……】

【この子たち、もう中級者ダンジョンの1階層突破できるしなぁ】

【モンハウさえなければ、もう中級者ダンジョンの5階層くらいまでは行けそうだな】

 

【それに、ボアとかの突撃系のモンスターが凶悪なのって、突撃して来て前衛から吹き飛ばして後衛に大ダメージ出すからであって】

 

【それを戦闘で押さえ込めるなら……】

【あとはタコ殴りだね♥】

【おう、JKが抑えているあいだにロリとロリとお姉さんの攻撃だぞ!】

 

「……他にモンスター、居ませんね。 あ、転移陣」

 

結晶を拾いながらものすごく周りを警戒してる光宮さん。

 

もー、この前みたいなことは滅多にないんだから気にしなくたって良いのにねぇ。

 

部屋の奥で光る魔方陣。

転移陣。

 

「これ、3割くらいでしか出ないんですよねー。 今回はラッキーですね! ……出ないと、帰り道は来た道とおんなじくらいで、しかも登り階段だし……」

 

「……道中でモンスターを倒してきましたから、帰りは相当少ないはずですけれど……」

「疲れてるとクるんですよ……みんなも、10階層超えるダンジョン潜れば分かります」

 

【分かる】

【分かる】

【疲れてるのにバックアタックとか警戒しながら来た道を……だもんなぁ】

 

【安心して観てられる配信で何より】

【こういうのでいいんだよ】

【この前みたいなのはなぁ……】

 

「………………………………」

「あ、ひなたちゃん、待ってぇ」

 

【あ、ロリが興味深げ】

【あ、ロリが歩き出した】

【草】

【あ、それ見た名誉最年少ロリが追い始めた】

【ちょっとー、ちっちゃな子から目、離しちゃ……】

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