ユニコーンに懐かれたのでダンジョン配信します……女装しないと言うこと聞いてくれないので、女装して。 作:あずももも
――――――ぴこん。
【ユズ】
「あ、UIさん」
【お】
【ゆーあいちゃん】
【ゆーあいちゃん!】
【久しぶりだな】
【なんか静かだったよな】
【ヒント:ユズワールド】
【あっ……】
【あーあ】
【草】
【そうだよな……巻き込まれたくないもんな……】
【もともとユズちゃんにこき使われてたもんなぁ、ゆーあいちゃん……】
【違います】
【えっ】
【各種族との戦略・戦術会議に出席していました】
【あー】
【すげぇ】
【もしかして:ゆーあいちゃん、超優秀】
【優秀どころじゃなくね……?】
【てかそんなんあったのか】
【まぁあるだろうな】
【なお、地球人類とかいう自力で外宇宙どころか宇宙へも四苦八苦するわ、魔王軍の侵略先として最後尾だから最も手ぬるい侵略しかないダンジョンにも苦労して複数大陸で複数国家が陥落しているとかいうくそ雑魚ナメクジにもほどがある弱小集団(しかも他種族よりも素のスペックがよわよわっぽいし科学力に関してはミジンコ以下も同義)です】
【 】
【おろろろろろろろ】
【そうだったわ……】
【ユズちゃんとかユズお姉ちゃんが居て初めて外と接触できたレベルだしなぁ】
【もうだめだ……】
【え? もう俺たち、ユズちゃんたちに絶対服従の代わりに守ってもらうしかなくね?】
【そうでないとでも?】
【生まれ故郷だし4分の3は地球成分だから、よっぽど悪い待遇じゃない限り敵にはならないユズちゃん&ユズちゃんのお姉ちゃんだし元々融和的な魔王ちゃんだぞ? 全世界の武装を預けて完全服従してでもそうしない手はないって園児でも分かるぞ?】
【草】
【言い方ぁ!】
【でもそうなんだよなぁ】
「えっと、会議……?ってのはどうなったんです?」
僕はできあがったばかりで地面に落としちゃったみたいな見た目になっているおまんじゅうを抱き上げながら、目の前に浮いている文字列――UIさんに尋ねる。
【ご報告します】
【:】
【全体的な戦況は優勢に傾きつつありますが、まだ敵のリポップの勢いは衰えることがないようです】
「あー」
【魔族の特技、複製体をストックしての物量作戦は……特に古くからあるこの星系では協力ですので】
僕は、僕たちを取り囲むドラゴンさんたちを見回す。
おばあちゃんと僕の味方になってくれたドラゴンさんたちが押しているけども――その奥、全方位の遙か先からは絶えることなく魔王軍がやってきている。
「ああ、あやつらは問題ないぞ。ユズと私の魔力を『魅了』――『テイム』の権能で分け与えているゆえ、100年程度ならあのまま回復しながら不眠不休で戦い続けてくれる」
「へー」
【………………………………】
【元敵とはいえ、惨いことを……】
【ぶわっ】
【ゆーあいちゃん……】
【同じ目に遭っているゆーあいちゃんが】
【かわいそうに】
【え? あのドラゴンたち、100年間戦わせられるの?】
【しかも無限回復で永遠に?】
【かわいそう】
【本当にかわいそう】
【ユズ】
【追加報告です】
「え? あ、はい」
どうやらあのドラゴンさんたちは、僕がテイムした扱いになっているらしい。
……あと、テイムって魅了と同じだったんだ。
どおりでテイマーは数が少なかったはずだね。
………………………………。
「あれ? あ、でも……もしかして?」
【?】
【どうしたユズちゃん】
【おいまてよせ考えるなちょうちょ】
【余計なことを思いつくな口にするな】
【あああああああ脳みそが羽ばたいていく痛みで頭蓋がぁぁぁぁぁ】
【ひぇっ】
【こわいよー】
【末裔たちが発狂しようとしている】
【だってユズちゃんだぞ?】
【 】
「ねぇ、おばあちゃん」
「何だ?」
僕は、ふと思いついたことをおばあちゃんに尋ねる。
【恐怖】
【わかる】
【ゆーあいちゃん……死ぬときは一緒だよ……】
【もうだめだ……】
【草】
【文字だけのゆーあいちゃんも感じるんだな、恐怖……】
「――テイマーさんってさ。テイマーの素質がある人って淫魔族の血を引いてるの?」
「ああ。あるいは魂が淫魔族や私たちに近しい種族を経験してきた者だろうな。それも、直近の輪廻で」
どうやら、そうらしい。
僕たちテイマーは、つまり……。
「そうなの?」
「ああ。魂は使い回されるからな。何度も生まれ変われば淫魔族も人間にもなろう」
「え、でも、おばあちゃんたちって長生きなんでしょ?」
「ん? ……ああ、ユズの育ってきた文明は、未だ知らないのか。原始文明だから仕方がないか」
「へー?」
現代文明って原始文明だったんだ?
………………………………。
……お姉ちゃんのお城とか見たら、確かにそうかもって。
【 】
【悲報・俺たち、原始人】
【そんな……】
【まぁ「外」を見たら、そうなるな……】
【もうだめだ……】
【最弱の種族かつ原始文明しか持たない地球に明日はあるのか】
【淫魔族様たちの足を舐めて下僕になるなら】
【……それはご褒美だから問題はないか】
【草】
【草】
【それはそう】
【興奮してきたな……】
【もうやだこの人類】
【大丈夫大丈夫 変態の血を活かして喜びながら足をぺろぺろぺぺぺぺぺぺぺぺぺぺ】
【ひぇっ……】
【こわいよー】
【一体誰に連れて行かれたんだ……】
【シリタイ?】
【ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい】
【草】
【悲報・この配信、隙あらば連れて行く異種族に監視されている】
【大切な家族があるやつは書き込みには気をつけろよ でなければ羽ばたくか連れて行かれるぞ】