【急募】勇者トークンです マスターがヤンデレ精霊達に襲われない方法探してます 作:アラメシア
防衛戦において何よりも大切な要素とは、何か。
「……」
他を顧みない程の圧倒的な強さ?
あれば嬉しいが絶対じゃあない。
「ク、ゥエ……」
ならば、どんな状況であっても挫けない心や信念か。
それもまぁ、あるに越したことはない。
「グワワ……クギュウ」
じゃあ、何だろうか。
「……」
「……ハハ、せめて嬉しそうにしてくれよなぁ」
「 ルルカロス」
現に、前者はルル様で、後者は俺の在り方だからなぁ。
まさかまさかの、本気も本気。
現時点でのフル装備ですら蹴散らされる、最強最大の力を、これでもかと見せつけられた。
「あんたらの領域ごとこっちまで攻め込んでくるとは、思わなかったぜ。流石だよほんと」
「……」
発動時のサーチに、融合モンスターとテーマモンスターの攻撃力500UPに、条件付きの除去まで兼ね備えた最強クラスのフィールド魔法。
インチキ効果も大概にしろ!
除去がまずいとかではなく、単純に打点が足りなくなったが故の、敗北。
魔鉱の戦士も、外法を用いる騎士も、トンチキな機械もいない俺では、どう足掻いても越えられない3000のラインがあるんだ、攻撃力が足りない。
そこを、堂々と突いて崩してきた、ってわけだ。
「儚そうな見た目に反して、相変わらず力押しが強え人魚様方だ」
「……」
「……だってのに、なんでだんまりなんだよ」
いつものこと、って言えばいつものことではあるが。
キトちゃん改めルル様はいつも黙して俺のことを見つめている。
終わった後大の字で寝てる俺に戦う理由を聞いたりな。
「貴方は」
「ん」
「……私は悲しいのです」
「……んん?」
悲しいとな?
また珍しい、ようやく俺を倒すという悲願を成せそうだというのに。
フィールド魔法を持って来るとかでき始めたらそれはもう
勇者のフィールド魔法ってば俺にはどうしようもない要素が強過ぎて持って来れないってのに、今だけは元ネタがRPG形式であることを恨むよ。
「勇者さん、貴方のことを想うと、私はとても悲しいのです」
「たった独り。どれだけ行っても、結局戦うのは貴方だけ。貴方だけがぼろぼろになって行く」
「……お優しいこったな」
「貴方は、どうして戦うんですか?」
「……」
独り、まぁ確かにな。
グリフォン君とドラコバック君を人として、戦いの数として選ばないのであれば独りと言える。
しかし……ふむ、戦う理由はなぁ。
「何度も何度も言ってるぜ、悲哀の人魚様」
「だがまぁ、聞かれる限りは答えるしかねぇ」
マスターの為、こいつらの為、そして水遣いとの約束を果たす為。
「 俺は、俺の良心に従ってここにいる。俺の独善、果たすべきだと決めた意思に従ってな」
「だからここから先には行かせねぇ。行きたきゃ俺の屍、超えて行け」
「……」
笑って答えると、キトカロスはさらに悲しそうな顔をする。
……実力的にも精神的にも、やり難い相手だねあんたらは。
「それによ」
「俺だって、最近は独りじゃねぇんだ」
「……え?」
「 勇者さんっ!」
世界を突き破って現れたのは、
いやはや、助かるよほんと。
「ええい、最強が何だというのですっ! 来てくださいっ!」
俺の前に立ったローが、己の守護者を呼び出しルル様に挑む。
「貴女は 」
「ええはいっ! マスター様のことと己のことを優先するのならば貴女の相手なんてしない方が良いでしょうね、言われずともわかってますっ!」
「 でもだからと言って! そんなことの為に友人を見捨てる様な私を、私は許すことができませんっ!」
「……だから、貴女を倒します」
そうして果敢にもルル様に挑むローとガーディアン。
かっこいいこと言ってくれるぜおてんば娘め。
頼もしいがな。
「うっはー、ぼろぼろじゃんユークン。うわさの最強の
「はは、にしてはいつもと変わんねぇ態度じゃねぇか。光属性」
「……ん、そう見える?」
「まぁな」
「そっかぁ。これでも結構怒ってるんだけどなぁ」
光属性に手当てしてもらいつつ、ようやく出来た余白を使って状況を整理する。
俺は、最近の日常となりつつあったローの騒声をあしらいつつも、訪れていた光属性……ライナやグリフォン君達と話していた。
その時急に景色が変わり果てて……俺と、グリフォン君達がルル様の
……いやぁ、振り返って整理しても意味わからんね。
メタ的に考えるならトリヴィカルマとかで無理矢理この付近の地域に貼り付けたとかか。
「ま、こうなることは薄々わかってたさ。元々ギリギリだったってのに、実家パワーまで重ねられちゃ勝ち目はないしな」
「さっぱりしてる」
「……他に敵はいたか?」
「ん、いないよ。あの人だけみたい」
「そうか、ならまだまだ頑張らねぇと……いてて」
「……前言撤回、やっぱり泥臭いねぇユークン。もうちょっと休んでよ、無理し過ぎ」
「だがな」
「ローさん? が時間稼いでくれてるんだから今は休みなさい、心配するこっちの身にもなってよね?」
「……おう」
ライナの圧がすごい。
まあ、騒がしい方はともかくその保護者はリメイクされてすげぇ強いからな、1対1なら早々負けないんじゃないかってくらいに。
……ほんとに安心、か?
いや、ポンコツ娘が頼りないとかでは無く。
「相手が相手だからな、何があるか分かったもんじゃない」
「そんなに?」
「ああ」
ガチデッキなら誘発が入ってる枠に、シャドールやらジェムナイトやら、ほんのちょっとでもシナジーがあるテーマをほとんど全て組み合わせたんじゃないかって位にうちのマスターが試したバカモン水族テーマだからな。
勇者テーマもレイノハートとの兼ね合いを考えなくて良いうちのマスターのとこなら組み合わせ放題だからな、頭のねじ飛んでんじゃねぇの。
つーかレイノハート居ても通常召喚しなけりゃいいし……。
「……ほらな?」
「えっ?」
「うわわわわっ!? ちょ、増援は聞いてませんけどー!?」
組みやがった。
目的が目的なだけに、今までは個人個人で襲って来てたテーマどもが……!
「シャドールたぁまた無難に珍しいのと組んだもんだぜ」
無難にというのは元々相性が良かったから、珍しいというのはこんな状況下になってから音沙汰がない連中だったからだ。
「……
魂の無い傀儡達、だったか。
……まぁ今めちゃくちゃ動いてんだがな! めっちゃこっち見てんだけど何、俺ってばあんたらと接点ありました?
あるか、マスターんとこの精霊だし。
「あっちも知り合い?」
「んー……」
思い出せ、接点があるのなら。
……。
「……ああ、うん。思い出した」
「え、ほんとに知り合いなんだ。油断ならない」
「マスターがうちのポンコツ機械に手ぇ焼いてた時期にちょっとな」
思い出したわテセアの制約*1踏み倒そうと四苦八苦してたなあの人。
なんかめちゃくちゃ呼び出されるなーとか思ってた気がするわ。
罪深いな
しかも俺出す時点で通常召喚効果使えない*2ってんだから、余計になぁ。
「行ってくる、流石に荷が重いだろうよ」
……ティアラ側居ないとはいえ過剰戦力じゃありませんこと?
【勇者近辺のヒソヒソ話】
マスターは一時期テセア聖霊器を活躍させようと躍起になってた(トークン視点)時期があるらしい!
テセア君もうちょっと制約どうにかできなかったのん?
コンマイ語って難しい