【急募】勇者トークンです マスターがヤンデレ精霊達に襲われない方法探してます   作:アラメシア

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まるで意味がわからんぞ! いや、本当に意味がわからんぞ!?

「えっと、ここ……かな」

 

「クエ」

 

「違うってさ。もうちょい下かもな」

 

「あぅ……」

 

 

 あれから、結構経って。

 今日はウィンにグリフォン君の手入れ……的なことを教えている。

 毎日の様にグリフォン君のお世話に来るウィンには驚かされ続けているが、どんだけグリフォン君に興味あるんだよ。

 

 他の霊使いとも、それなりな交流をしている……と思う、主にエリアだが。

 やはりあいつは霊使いの中では良心とも言えるかもしれない、(病み)を見ていないだけかもだが。

 

 ……エリアやライナ曰く、この世界にはそういう動物は少ない、とは聞いていたが。

 まぁ悉くがマスターにヤンデレてる精霊しか呼ばれないものな! 呼ばれても中途半端だし。

 

 お世話的なことに関しては、俺も詳しく知っている訳ではないのだが、いかんせんライダー(プロ)の方が不在の為代理の俺が一番できる人になっちゃったんですね。

 

 

「……しかし、今日はいつにも増して平和だが」

 

「っ!」

 

「ん? どうしたんだよ」

 

「ぁ、ぃや……なんでも、ないです」

 

 

 一瞬、何かに怯えたかのような表情をしていたが。

 それはそれとして、最近は未だに一人も襲撃者がいないという快挙を成し遂げている。

 ……今までは、どれだけ少なかろうと二人……いや、2テーマ(ふたり)は押し通ろうとしていたからなぁ……あれ、なんか泣けて来た。

 

 

「そういや、他の奴らはどうしたんだよ」

 

「……ぇ?」

 

「水属性とか、光属性とか……大体お前に付き添って一緒にいるだろ」

 

「……」

 

 

 ぱたりと、動きを止めてしまったウィン。

 ……心なしか、目に光がない気がする。

 

 

なんで……

 

「お、おい、どうかしたの……か?」

 

「……ぃぇ、なんでも……ない、です」

 

 

 そう言って、手入れの作業に戻るウィン。

 いや、こえーよホセ。

 普段おどおどとしてるってのに……なんか凄かったなさっきの威圧感。

 

 

「……ちょっと、外を見てくる」

 

「ぇ」

 

「心配しなくとも、グリフォンにはいてもらうさ。近くを見て回るだけだからな」

 

「……はい」

 

 

 遠出しようにも、ドラコバック君を今いる場所から離すと誰もゲートを見張れないからな。

 俺一人で歩き回るしかやることがないのである。

 

 

「んー……本当に静か、だ……」

 

 

 吹き荒ぶ風が、とても心地良く感じるレベルで静か……んん?

 

 

「こんなに風って吹いてたか?」

 

 

 おかしいな、いや風も吹くんだろうけど。

 普段は騒ぐ奴らの声が響き渡るほど静寂という言葉が似合う場所なのだ。

 だというのに、今は風の音で他の雑音などが聞こえない。

 

 

「……ん、あれは……」

 

 

 向こうの草原にぽつんと、何かが置かれている。

 あれ、なんか見たことがあるぞあれ、近付いて見るか。

 

 

「……烈風の結界像じゃねぇか、やっぱり」

 

 

 遊戯王という世界において、禁止の措置をとられた怪物の一人であり、壺と同様鳥の被害者である石像……いや鳥獣族なんだっけ? 思いっきり像って言っちゃってるけど。

 

 他の像から省かれてるの、本当に面白いよなぁ……全ては連続通常召喚とかいうトンチキな手法を良しとした鳥に言ってくれよな。

 ……いつ考えてもやっぱりあいつらがやってること頭おかしいよな?

 

 

「問題は、何でこんなもんがこんな場所にあるのかってことなんだが……」

 

 

 実物を見るのは初めてだが、効果や名前から読み解くとすればこいつの能力は……。

 

 

「……風属性以外のモンスターの、立ち入り禁止(特殊召喚封じ)……」

 

 

 ……ちょっと、遠出する必要があるかな。

 

 

 

 

 

 

「……やっぱりか? これ」

 

「トークンさん! ご無事なんですか!?」

 

「おう、何の心配かはさておきな」

 

 

 結界像から、また歩きに歩いて進んだ場所にて。

 他の奴らはいないが、霊使いの面々がぽつんと立っていた。

 

 

「で、誰だ? あんなもんをあそこに置いたのは」

 

「そんなことより! ウィンはどうしたのよ!」

 

「あいつならグリフォンのお世話をしてると思うが」

 

「あっはは〜、まだ大丈夫っぽい?」

 

「そうっぽいですねぇ」

 

 

 いや、誰が置いたんだよ。

 お前らも一応通常召喚テーマだし、入って動けるんじゃねえか読みしてるんだが。

 

 

「私達に置ける訳ないでしょ!」

 

「はぁ? なんでだよ」

 

「えっと……あの結界像は、作った人と同じ属性か、認めた人しか入れないんですよ、トークンさん」

 

「そして、今のところ私達以外にあれを作れる人はいないと自負していますよ!」

 

「……つまり?」

 

「ウィンちゃん以外に作れる人、いないよね〜ってこと」

 

「……」

 

 

 何故?

 いや、理屈としてはわかったんだが。

 

 

「あいつが何でそんなことする必要があるんだよ」

 

「「「「……」」」」

 

「いや、黙らないでもらえるか」

 

 

 俺が悪いのか? いや、何か悪いことした覚えがねぇよ。

 

 

「……まぁ、ぶっちゃけ私達の責任もあるっちゃあるんだけどね、多分」

 

「……」

 

「……トークンさんくらいでしたからね、()()()を見てくれたの……」

 

「何の話だよ……」

 

 

 当事者抜きで重要な話をしないで貰えるか。

 いや、どういうことなんだ本当に、あいつがこんな風にする理由って。

 まさか俺に? いやぁ、あのイケメンマスターより優先されることなんてした覚えがないよ、ないない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なに、してるんですか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「っ!?」

 

 

 とてつもない、悪寒と、声。

 突如として、背後から感じ聞こえたそれは   

 

 

「……風属性?」

 

「……」

 

 

 目に光のない、ウィンから発せられたものだった。

 

 

「……グリフォンは、もう良いのか」

 

「……はい、多分満足してくれたと思います」

 

「なら良かったよ、お前も楽しめたか?」

 

「……はい」

 

 

 なんかあいつの動作の一つ一つが怖い。

 ……なんだ、何故こんなことになっている。

 

 

「……じゃあ、えっと……もう、帰りますね」

 

「お、おう……」

 

「……ほら、皆も……行こ?」

 

 

 何もなかった、と言わんばかりに霊使い達を連れて、帰り道を歩いて行くウィン。

 ……妙に素直だったな他の奴ら、特にヒータとか。

 

 

「……ったく、なんなんだ……?」

 

 

 戦ってもない筈なのに、どっと疲れが溜まった気がする。

 こうなれば今日は、一度休むなり……させて、貰えなさそうだな。

 

 

「来たか、グリフォン、ドラコバック」

 

「クエッ」

 

「グワ」

 

 

 ダンネルを構え、パピヨンを解放する。

 いやぁ、ちゃんとウィンが結界像を回収したらしい。

 

 そして、それに他の奴らも気付いたらしい。

 

 

「……踏ん張りどころだ、気張るぞ!」

 

 

 ……こうやって、ウィンに何があったのかを考える暇もなく、時間がまた過ぎて行ったのだ。




祝 ウ ィ ン 覚 醒 ☆

どうしてこうなったのか、の詳細はまたいずれ。
ちょっとだけネタバレ、掲示板のイッチのテンプレ要素が働きました、とだけ。

それはそれとして粛清のローちゃん可愛い。
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