New world note in Earth 作:YUKANE
今回はティアンワ側の情勢と宗主国の思惑を伏線込みで描きます。有難い事にUA30000突破しました!
余談ですが、ここ最近東北沖で地震が相次いで不安です。転移した日本はプレートの配置も変わっているでしょうが、地震情勢はどうなっているんでしょうね?
海上自衛隊第1機動部隊は2026年2月12日に横須賀基地を出港したが、自衛隊自体はその前からティアンワに対する軍事行動を始めていた。
派遣艦隊や第3艦隊の捜索に尽力した航空自衛隊偵察航空隊の
しかしながら、三沢基地から遠隔操縦するパイロットには連続勤務の負担がのしかかり、整備士に連続勤務による整備不良が起きる不安が蔓延っていた。
また航空戦術教導団電子作戦群に属する電波情報収集機 RC-2と、米空軍第55航空団第82偵察中隊が保有する信号情報収集機
日米が空から視認と電子の二通りからティアンワの偵察を行う中、同じく宣戦布告を受けた東和に至っては大胆にも数隻の潜115級潜水艦*1を送り込み、海中からティアンワ沿岸部の偵察を実施していた。
海と空の2方面からティアンワの全貌が暴かれる中、RQ-4Bの機首カメラが撮影した画像を確認していた士官がある物を発見した。
「なあ、これって客船だよな·······」
「どれ───確かに客船だけど、帆船じゃ無い·····よな?」
「あぁ、タイタニックみたいな見た目している。」
「不謹慎だなぁ。まあ、言いたいことは分かるけど。」
移動目標の識別能力すら持つ
日本人からすればタイタニック自体が1世紀も前の代物だが、それ以前の蒸気帆船を用いるティアンワにとっては最新鋭に等しかった。
「この船ってティアンワのものなのか?」
「どうだろうな。装甲巡洋艦ってのを持っていたらしいが───そもそもこの船は何処から来たんだ?」
「確かに·········よくよく見れば帆船じゃ無い船が随伴している。色々と調べる必要があるな。」
「こりゃ今回の偵察で一番驚かれる報告になるかもな。」
士官の予測通り、ティアンワ戦の指揮を執る統合幕僚本部はこの報告にどよめいた。ティアンワの技術レベルと釣り合わない客船、駆逐艦と思われる帆船では無い随伴艦、そして船団が南から航行してきた事実は日東にティアンワの裏にいる国家の存在を認識させた。
◇
ティアンワ王国の首都 ジャラカは、スラルヴェア列島最大の島であるジャドリンド島の中央に位置する。
島の西岸に聳えるテンバレー山脈を水源とするチルヴァラ川の南岸に築かれた町は、水運と陸運が交わる交通の要衝として栄える要素を創り上げた。ヴィジランドによって島内を南北に横断するティアンワ国鉄の駅を中心にした新市街が北岸に築かれてからは、国内からの流入者が増加傾向した為に現在は1970万もの人口を抱えていた。
ヴィジランドの様式で創り上げた新市街に対し、ティアンワが独力で創り上げた南岸の町は旧市街と呼ばれ、それらは洪水対策の分水路を用いた水上バスで結ばれていた。
内戦時に築かれた砲台を有する城壁に囲まれた旧市街の中央には各政府庁舎があり、その中心にティアンワ全土を治める王族が住む王宮が君臨している。
ティアンワ国内から集められた装飾品で着飾られた王宮は、例えトラクティア大陸諸国の者が見ても、圧倒される豪華絢爛さを持っていた。広大な王宮の一室では1人の軍人が跪き、玉座に座る者へと報告していた。
「第3艦隊は全滅したと判断すべきでしょう。」
「そうか·······装甲巡洋艦如きでは一時凌ぎにもならなかったか。」
ティアンワを率いる第24代国王 ヴィワダ・ゴウオ・マイヒンは、ティアンワ軍司令官のワンダール・ボン・ロイゴーカ元帥の報告に淡々と答える。ヴィワダの抑揚の無い返事は結果が分かりきっていた様に聞こえ、それを感じ取ったワンダールは内心で冷や汗をかきながら報告を続ける。
「艦隊が2度も全滅した以上、海上戦力を維持する為にも海軍は防衛戦へと移行します。」
「宜しい。防衛体制は万全か?」
「既に陸軍部隊には総動員を命じております。スワンカやメジェラだけでなく、スパヴィン島のマルキワ守備隊には24時間態勢で監視を行っています。
また、パータには最西端のバリア島へ上陸された場合に備えて、陸海軍が即座に動ける状態になっているだけでなく、増援の師団も送る手筈が整っております。」
「了承した。艦隊の敗北は誤魔化しが利くが、本土への攻撃は一切隠せない。寧ろ出処不明の嘘が飛び交って、国内に混乱を招く。
一兵たりとも上陸させぬ様努力せよ。」
「かしこまりました!!」
ヴィワダの激励にワンダールは最大の感謝を述べるが、その内心は責任感の冷や汗で濡れていた。
ヴィジランドの介入によって起こされた泥沼の内戦に見舞われたティアンワを軍事力で纏め、王に即位してからは未開の地へ踏み出す覚悟を決めた彼の威厳と格式の差は凄まじく、マイヒン王家に従って従軍した彼であっても、一つ一つの言葉が重くのしかかる。
格式の差は両者の服にも現れる。ヴィワダが纏う服はティアンワの製法で編まれた最高級の布で、長き王国の伝統を誇示する綺羅びやかさを放つ。ワンダールの軍服もティアンワ軍で最高の人物である故に光輝く勲章が幾つも付いていたが、服自体はヴィジランドが持ち込んだ技術で編まれていた。量産性の面では優れている代物だが、国の長が纏う長き国の伝統と誇りが凝縮された服とは目に見えない隔絶した差が存在した。
重圧を背負わされたワンダールであったが、ティアンワ軍司令官として国を護る使命を果たすべく、玉座の間から去っていく。ワンダールが出ていった扉が閉まるとヴィワダの部屋には静寂が包むも、従者によって直ぐに破られる。
「国王陛下、ヴィジオ宰相が参りました。」
「通せ。従者らはいつも通りに頼む。」
「承知しました。何かあったら、ベルでお呼びください。」
来客を告げたのは長きに渡ってマイヒン王家に付き従った従者で、年相応に老けた彼女はヴィワダにとっては第二の母と言っても過言ではない。彼女自身もヴィワダを息子の様に感じており、長年仕えた故に短い会話で意思疎通を完璧にこなす。
彼女の指図で従者が玉座の間を全員去ると入れ替わる様にして、宰相を務める弟 ヴィジオ・ゴウオ・マイヒンが部屋へ入ってきた。
「兄上。フラスタリア大使から“同国はティアンワに対する派兵は行わない”を確認しました。また、ヴィジランドやフラスタリア含む各国から自国民避難に関する手続きの簡略化が要請されました。」
「相手が自らと同じ大国だと知るや否や、派兵しないどころか自国民避難か、全く図々しいものだ───して弟よ。此度の戦はどう思うかね?」
宰相としてマケール外務大臣と共にトラクティア大陸諸国への対応に追われていたヴィジオが報告を終えると、ヴィワダは宰相ではなく1人の弟に向けて問う。
「申し上げる意見は建前でしょうか、本音でしょうか。」
「無論本音の方だ。従者らも既に下げておるから構わん。」
「では、言わせて頂きます。この戦、我が国は日本と東和に間違いなく負けるでしょう。」
兄から兄弟2人しかいない言質を取ったヴィジオは、堂々と自国の敗北を断言した。宰相としては即辞任レベルの発言を聞いたヴィワダだったが、彼の表情はそれを分かりきっていた冷めたものだった。
「やはりか───理由としては何が挙げられる。」
「まず東和に関しては超弩級戦艦を自国だけで建造し、運用出来ている以上、トラクティア大陸諸国並の国力と軍事力があると断言出来ます。
日本に関してですが、情報が少ない為に断言こそ出来ませんが、
「最低でもトラクティア大陸諸国を2つ相手取る訳だな·····確かに勝ち目は無いに等しい。
ワンダールも国土防衛にいき込んでいたが、誰よりも軍事に精通している以上、我が軍に日本と東和に勝てる見込みが無いのは分かっているであろう。」
兄弟の会話が進んでいくに連れて出てくる日東に関する情報が、ティアンワが勝ち目の無い戦いに挑んだ事実を明らかにする。そして、ヴィワダとヴィジオは最悪の選択肢を選んだのだと分からされる。
「やはり計画を変更して、対話の道を辿るべきでは無かったのでしょうか······」
「ヴィジオ。その気持ちは理解出来るが、やむを得ないのだ。
我々はもう戻れない位置に来てしまった。国内の経済はバウラット計画に全力を注ぎ、国民も成功を願っている。もし、ここで計画を変更すれば長期的には利益を得られるだろうが、急激な方針展開に不満の溜まった国民や軍による混乱が起きかねない。
そこをヴィジランドやフラスタリアに突かれてしまえば忽ち落とされて、植民地になってしまう。ヴィジランドの情報が正しければ日本が植民地を持つ事は無いと言う。東和が我が国を植民地にしない保証は無いが、国として存続する為にはこれが最善なのかもしれない·········」
「兄上·········」
ヴィワダの言葉にヴィジオは返す言葉が出ない。トラクティア大陸諸国とTRM諸国の二大勢力に挟まれ、両勢力ともに自国を超える軍事力を持っている中、ヴィワダは国王として答えの無い舵取りを迫られた。
片やと手を取り合ったとしても自国を護る保証はなく、勢力圏に組み込まれて国の存続を失う可能性すらある。どれが正解かは未来しか分からないが、限りある情報の中から最善の選択肢を選ばされるヴィジオには重すぎる責任が伸し掛かっている。
「ヴィジオよ。お主は戦後を見据えて動くべきだ。国内の治安と経済の維持に専念し、バウラット計画に反対したと言う名目を作るべく各所へ働きかけよ。」
「敗戦は免れないのですね·········」
「あぁ、特に日本国の強さは間違いない。出来る限り国を存続させる為にはヴィジオが必要なのだ。」
「かしこまりました。ティアンワの存続をかけて全力を尽くします。」
兄の嘆きを聞き続けたヴィジオは、ティアンワの存続を果たすべく尽力すると宣言する。例え敗戦が目に見えていようとも、少しばかりの可能性に賭けるしか無かった。
◇
ティアンワが日東へ宣戦布告したのを受け、ヴィジランドはティアンワ国内に在住する自国民の避難を開始した。政府が徴用した貨客船「トゥアリーレン」はイースカ級駆逐艦*2 2隻の護衛で、ティアンワ最大の港湾都市 スラヴァへ到着し、勧告を受けて集まっていたヴィジランド市民と家財を収容していった。
駐丁ヴィジランド大使として赴任したバンティア・メルべラーキンは、大使館や事業で定住している同胞だけでなく、各政府機関とも頻繁に接触して自国民避難に尽力した。
国内を奔走して同胞の避難を成し得たバンティアはジャラカの大使館に戻っていたが、入れ替わる様にしてその貨客船で本国からやって来た面々と相対していた。
「ヴィジランド大使のバンティア・メルべラーキンです。ティアンワ駐在歴は1年程度ですが、ティアンワとの仲介でしたら是非お任せください。」
「観戦武官代表を任されたヴィジランド情報部ティアンワ方面局局長のフレイズ・グローメウェル中佐です。本日から宜しくお願いします。」
大使館の執務室にはヴィジランドの軍服を着た9人の男女がおり、その中で最も階級の高いフレイズがバンティアと握手を交わす。
金髪碧眼の典型的なヴィジランド人の見た目をした青年のフレイズに対し、髪だけでなく伸ばされた髭も白く染まった年配のバンティアが手を取り合う光景は、親子が再会の握手を交わしている様に見えた。
「長い船旅でご苦労であったであろう。今日明日ぐらいはゆっくりお休みください。少ないですが、ワインや菓子もありますので。」
「お気遣いありがとうございます。今回乗船した「トゥアリーレン」はパールジェット・ラインが誇る優秀貨客船の筆頭ですし、オルガネート大陸を経由してきたので、予想より負担無く気楽に来れました。」
「それはなりよりです。」
身体自体はそこまで痛んでなかったが、大使館の貴重な物資や部屋を休息用に割いたバンティアにフレイズは感謝の言葉を述べる。
バンティアとフレイズは来客用のソファーに座り、残る8人も他の部屋から引っ張り出された椅子に座る。全員が座ったと同時に執務室の扉が開き、ティーセットを持ったティアンワ人の女性職員がやってくる。
「紅茶セットですか。アレは本国からの輸入品ですか?」
「いや、ティアンワのメジェラで栽培された茶葉で作られた紅茶だ。本国住まいには合わないかもしれないが、ここでは本国産が貴重だから慣れてくれ。」
「構いません。寧ろティアンワ産の紅茶は興味がありますので。」
バンティアとフレイズが会話している間にも、ティアンワ人の女性職員はティアンワ産の紅茶を人数分のティーカップへ注ぐ。全員分を注ぎ終えた女性職員は、ティーカップを載せた
「さて、皆はこれからティアンワと戦う日本と東和に関する情報を集めると聞いている。此方でもツテを使って、両国の情報を集めてみた。これがその一覧だ。使えるかは分からないが、是非受け取ってくれ。」
「我々が持つのは文面だけの資料。実際に相対した人の証言は大いに貢献するでしょう。まずはこれを確認してからと言いたいところですが、早速戦果を得られました。」
「ほう······」
バンティアらが忙しなく動いている間に集めた資料を受け取ったフレイズは、感謝を述べつつも到着した当日にも関わらず、既に戦果を得た事を告げる。
「「トゥアリーレン」の護衛についていた駆逐艦「ガルティナ」と「バルリア」が、潜水艦の反応を探知しました。日本と東和のどちらかは不明ですが、潜水艦を実用化しているのは間違いありません。」
「なるほど········日本は間違いないとしても、東和も超弩級戦艦を持っている事から運用してても可笑しくない。」
「超弩級戦艦相手なら、ヴェラール戦争時のディスカニション装甲巡洋艦*3では絶対に敵いません。加えて潜水艦の運用には高い技術力が必要ですから、仮に東和が運用しているのであれば、我が国───いえ、トラクティア大陸諸国に並ぶと見て良いでしょう。」
「つまりティアンワは我が国を相手取って戦争を仕掛けた事か。随分と過酷な戦いを背負わせてしまったな。」
「その選択肢を選んだのはティアンワです。最も我が国だけでなく、フラスタリアやオーティリアなどの圧力もあったのでやむを得ないかもですが。」
フレイズの報告にバンティアは感心しながら頷き、自国並の国家と戦わされるティアンワを憐れんだ。対してフレイズは強国に挟まれたが故の宿命だと割り切った。
「確認するが、事前の話通りこの大使館を本部として使う算段で宜しいのだな?」
「勿論です。ここはティアンワ国内だけでなく、オルガネート大陸経由で本国と連絡が出来ますし。観戦武官の面々はそれぞれの専門分野に関して各地へ赴きます。」
「承諾した。既に外務部のヴィジランド課に支援を約束してある。それに紅茶を入れた彼女──スイシャルは観戦武官の補佐として派遣された。大量の書類を裁けるから有効活用してくれ。」
「有り難く使わせて頂きます。」
大使の権限を最大限活用して観戦武官への協力を示したバンティアに、フレイズは感謝の言葉を述べる。
一通りの挨拶を終えた観戦武官らは長旅の休みを癒やすべく、バンティア大使が確保したホテルへと向かっていくが、フレイズは移動する中でも自らの調査対象───特に日本国に対する興味を抱いていた。
「日本国───
東和海軍は潜水艦を偵察や輸送といった支援任務に用いていたが、近代化したチャルネス海軍艦艇向けに雷撃能力を強化して艦隊攻撃や通商破壊に特化した攻撃型潜水艦として建造された。
輸送潜水艦より小さく細い船体に高張力鋼製の内殻を備え、静粛性を上げるべく機関部周りに防音ゴムを貼り付け、艦内通路に絨毯を敷く等の対策を施している。
艦首には東和潜水艦で最多となる6門の魚雷発射管を備え、20本以上の魚雷を搭載している。前甲板には商戦攻撃用に駆逐艦主砲を流用した単装砲を配置し、後甲板には格納式の機銃を搭載している。
水中速度や攻撃力を上げた代償に航続距離が減少したが、冷軽大陸近海で行動する事を前提としていた為に問題視されず、東和海軍の主力潜水艦として建造・配備された。
スペック
排水量:2720t/3870t(水中)
全長:110m
全幅:9.84m
吃水:5.39m
機関:YN-55D型ディーゼルエンジン 2基(シュノーケル後付け)
電源:立波-NC06型鉛蓄電池 260個
出力:13200馬力/2700馬力
速度:25.8ノット/9.4ノット
武装:13.4cm単装速射砲 1基
43mm連装機銃 1基
58cm艦首魚雷発射管 6門
レーダー:六十七式逆探知レーダー
六十三式対空レーダー
ソナー:六十四式聴音機
六十五式水中探信儀
乗員:98名
ヴェラール戦争後のヴィジランド海軍は大量建造した駆逐艦を使う必要があった為に新型艦の建造を暫く行っていなかったが、その期間中に周辺国の駆逐艦は急速的に高性能化して既存駆逐艦では対応出来なくなった事から新型駆逐艦の建造が計画され、それに向けて改良しながら設計されていた汎用駆逐艦の設計を元に試験艦としての役割も兼ねて建造された。
船体は100m越えに大型化し、機関も新型の水管ボイラーを搭載した事で煙突は1本に纏められている。
武装として嚮導艦の単装砲を艦橋前と艦尾に背負い式で2基ずつ搭載し、艦中央に設置されたマストと一体化した後部艦橋を挟んで魚雷発射管を配置している。艦尾には急速的な性能向上をするであろう潜水艦対策に爆雷投射軌条や爆雷投射機を設置している。
対艦・対空・対潜戦闘能力をバランス良く備えていたが艦首形状にダブルカーブド・バウを採用した為に建造性に難があり、旋回性能や復元能力といった箇所にも深刻な問題があった事から建造は4隻で打ち切られ、全艦が第4艦隊に配属されている。
スペック
排水量:1880t
全長:107m
全幅:9.75m
吃水:3.6m
機関:アンティバル・ゼノラ-Mk.16a蒸気タービン 2基
ボイラー:オーティバルXf-112型重油燃焼水管ボイラー 3基
出力:36000馬力
速度:37.5ノット
武装:12.7cm単装砲 4基
58cm3連装魚雷発射管 2基
爆雷投射機 1基
爆雷投下軌条 1基
乗員:144名
既存の巡洋艦と同じく通商破壊や植民地警備・通商航路防護・海域の哨戒を行えながら、舷側に設けた装甲と石炭庫で防御力を高めて艦隊の準主力艦も担える装甲巡洋艦として建造された。
艦首に衝角を備えた平甲板の細長い船体は良好な凌波性を得るべく乾舷を高くしており、吸気と排気を同時に行える二重構造の煙突と強制通風装置を設置している。
主砲として当艦向けに開発された23.2cm砲を楕円筒形の砲塔に連装で搭載しており、舷側には副砲と速射砲を5基ずつ配置している。艦首の衝角と舷側には単装の魚雷発射管を備えている。
長距離航海を効率よく行える機関と求められた任務を充分にこなせる武装類も持っていた為に、フラスタリア海軍の汎用戦力として多くの艦が建造・配備された。ヴェラール戦争後に重巡洋艦の建造が始まると練習艦や試験艦へと艦種変更され、一部はティアンワなどへ供与された。
スペック
排水量:9540t
全長:138.1m
全幅:18.7m
吃水:7.6m
主機:グラノーレSA-9型直立型4気筒レシプロエンジン 2基
ボイラー:ヴァリティアスCB型石炭燃焼缶 24基
出力:17700馬力
速度:20.7ノット
武装:23.2cm連装砲 2基
17.7cm単装砲 10基
7.6cm単装速射砲 10基
40mm三連装機関砲 4基
48cm単装魚雷発射管 2基
装甲:舷側 194mm
甲板 112mm
主砲塔 159mm
乗組員:671名
・日米合同のSIGINT
“ティアンワ相手にやる必要があるか”と議論になったが、時代に削ぐわない技術が使われている万が一の事態を想定して実施された。
・ティアンワの地理
登場シーンで出来る限り詳細に書こうと思ってますが、何処まで書けるやら。
バンティアとフレイズの会話で出たオルガネート大陸に関してもまた後日。
・フレイズ・グローメウェル
日本国召喚のマイラス的ポジションの人物です。彼にはヴィジランド情勢などの説明役も任せます。