狩人さん、新エリー都へ逝く 作:ネットの狩人
狩人を含めたニコ一向は目的の物を求めてホロウを移動していた。
「うーん……確かこの辺りだった筈よね。プロキシ?」
「うん。この辺りの筈だよ」
ニコ達は何処だ何処だと探し回り、狩人は何を流しているのかと遠目で見ていたら自分の近くに光る何かを見つけ、拾い上げるとそれは古めかしいペンダントだった。
狩人がマジマジとペンダントを見ているとそれに気付いたニコが指を指して叫んだ。
「あぁー!それよ!」
「見つけたか!?」
「狩人のアレ?」
「そうよ!ナイスよ狩人!」
ニコはそう言って凄まじい速さで狩人の元へと来るとペンダントを引ったくる様に取った。
「間違いないわ!依頼の物よ!」
「そのペンダントに何かあるのか?」
「ホロウの中で無くした物らしい。高額の依頼にニコが受けて何度か探し回る羽目になった。見つからない探し物にニコがプロキシ先生に泣きついて今に当たる」
「し、仕方ないじゃない!そ、その……今月はピンチだし……と、とにかく!これで依頼達成よ!出口までお願いするわねプロキシ!」
「はいはい。それじゃ着いてきてね」
パエトーンはそう言ってニコ達を先導して歩き、狩人もそれに続こうとした所で足を止めて空を見る。
「もう……青ざめた血を求める事もないのか……」
「何してんの?早く行くわよ!」
ニコの呼び掛けに狩人は再び歩きだし、その場から去った。
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狩人がホロウを歩いて驚かされた事はホロウの道が複雑かつ、目に見えている物が道や行き止まりとは限らないと言う事だった。
地下遺跡でも隠し道はあったがホロウはそんな類いとは比べ物にならない程に複雑化しており、裂け目と呼ばれる奇妙な物を通り抜ければ別の場所へと飛び出したりした。
「ふむ……面白い……何て探索しがいのありそうな空間なんだ……!」
「ちょっと!さっきから道を外れて行こうとしないでくれる!?」
「おいおい……大丈夫かよ?」
「勝手な行動をしないで」
狩人はめちゃ怒られた。
物珍しさと未知の場所での探求心故についつい道を逸れそうになり、邪兎屋の面々に怒られた。
「まぁまぁ。それよりももうすぐで出口だよ」
パエトーンが軽く仲裁しながら案内された出口まで来た所で異変が起きた。
狩人達の目の前に大きな何かが降ってきたのだ。
狩人は降ってきた物を見ると武器を手に握り、身構えた。
「今度は何よ!?」
「な、何だ!?デッケェ化物がいんぞ!?」
「エーテリアスじゃない……!」
狩人達の目の前に現れたのは巨体な体格と歪に大きさが分かれた腕を持つ獣の様な化物だった。
エーテリアスでもない獣の化物に三人はたじろいでいるた狩人は臆する事もなく前に出た。
「獣だ……それも聖職者のな」
「け、獣?聖職者?」
パエトーンは訳が分からないとそう呟くと獣は雄叫びを挙げた。
「下がっていろ。アレは俺が仕留める」
「え?ちょっと待ちなさいよ!!」
狩人はニコの制止も聞かず、獣に駆けて行くと獣も狩人目掛けて突っ込んできた。
獣は毛深く、そして太い腕を振るって狩人を攻撃すると狩人はそれを読んでいた様にステップで避けてノコギリ鉈で反撃する。
ノコギリ鉈のノコギリは普通の刃物の様に綺麗に切れない……ノコギリの刃が引っ掛かり、引き裂きながら切るからだ。
此処までニコ達が見ている物が何なのかよく分かるだろう……。
「本当に……何なのよ……」
ニコは思わずそう呟いた。
あまりに残酷過ぎる狩人の攻撃は獣の皮を、肉を引き裂き、返り血が飛び散り、その返り血が狩人の僅かに晒した肌や衣服に降り掛かる。
その途中で狩人は油壺を投げつけ、そこから火炎瓶を投げ付けてから炎上、発火ヤスリで炎を纏わせたノコギリ鉈で更にズタズタに獣を切り裂く。
狩人の
「貴方達!!行くわよ!!」
「え?いや……でも……」
「あればどうするの……?」
「アレは関わって良いもんじゃないでしょ!?アレは……彼奴は人の皮を被った化物よ!!」
ニコはそう言ってビリーとアンビーの二人を連れて急いでホロウの外へと抜け出した。
ニコには見えたのだ……狩人がまるで人の皮を被った化物……獣の様なその姿が……。
「フハハハッ!!やはり、血が滾るなぁッ!!」
獣狩りなど行くかと言っていた狩人はもはや正反対に狩りを遂行し続けた。
獣を切り裂き、焼き、叩き潰し、そして殺す。
狩人の性とも言える狩りの興奮は狩人を酔わせた。
狩人は獣を圧倒し、そして獣は地に倒れ伏せて絶命した。
「フハハハ……ハハ……本当に目覚めたのか?此処は現実か?それとも未だに悪夢か?何れにしても……置いていかれたか……」
狩人は困った様に辺りを見渡すとニコ達の姿は当然見えなかった。
「確か彼処を進めば行けるか?」
狩人の視線にあるのは明らかに壁。
しかし、ニコ達はそこを通り抜けた。
狩人は少し思案した所で壁へと近付くと手に触れた……触れられなかった。
抜けたのだ……触れた手が何処かへと出たのだ。
「何れにしても進まなくてはな」
狩人はそう言って壁の中へと潜り、ホロウから出たのだった。