ちょっとしたアンケートを設けたのでよろしければ答えていってください
目が覚めるとそこは家の中だった。僕の家にはシャンデリアのような照明はないため他の誰か、直前の記憶から察するに夜桜の家なんだろうな。すでに朝野太陽は起きているようでみんなそっちに夢中のようで僕に気づいていない。しかし今この場面では盗人として都合がいい。物音を立てないように近づき・・・
「・・・・・あんた達が結婚するのさ」
結婚?何をどうしたらそんな話になるんだ。そもそも僕たちはまだ高校生、結婚できる年齢じゃない。あまりに急な話で朝野太陽から煙が出てるじゃないか。その様子を見ていた兄妹の一人が笑っている。
「あんたが夜桜家に婿入りすれば我が家唯一のルール『家庭内殺人禁止』にのっとり、命だけは守られる」
家庭内殺人ってスパイ業界は家族仲が悪いのか?まぁ、あの男と良好な家族関係って言われる方がおかしいか。それよりも今は指輪の方が先決だ。こんな敵地のど真ん中に長時間居座るわけにはいかない。夜桜の誰か一人にでもバレたら死、依頼達成できなくても死。このヒリヒリする感覚が最高に胸を高鳴らせる!っといかんな。一度深く思考したせいで話を聞きそびれてしまったな。昔からの悪い癖だ、詳しくはわからないが僕は脳の処理効率が悪いのか時折周りの声が聞こえなくなるらしい。その分思考は速く深くなるが自分ではコントロールできないのが難点だ。
そして、その一瞬の思考で周りの音をシャットアウトしたことが僕の人生を大きく変えることになるのだった
______________________________________
二
太陽と六美の結婚、あの
そういえば太陽と一緒にいたあの子は起きる気配がないけどどこに行ったんだろうか。そう思いながら外した指輪を嵌め直そうとしたけど
「・・・・・・っ!」
「二刃姉ちゃん、どうしたの?」
「あたしの指輪がない・・・まさかあの子が!」
「ご名答、夜桜に伝わる『桜の指輪』確かに盗ませていただきました」
______________________________________
九
自分から指輪を外してくれて好都合だ。僕の盗みは誰も気づかない。初めからそこになかったかのように、忽然と消えるように盗む、世界一と言われる技の一つ。音や気配を殺すだけでは二流、真に一流と呼ばれるものは周囲に完全に溶け込む術を持つ。今回は夜桜兄妹全員が朝野太陽に意識を向けてくれたおかげで僕は空気に溶け込みやすかった。あとは標的に向かって最短最速で盗む。
「最凶の家族も意識が向かなければなんとかなるもんだな」
瞬間、夜桜兄妹が僕を囲むように臨戦体制をとる。ここら辺はさすがと言える。
「あんた、指輪を奪って何が目的なんだい」
「この指輪が欲しいって依頼が来たものでね。僕自身はこの指輪にさほど興味がない。それよりも武器を下ろして欲しいね。僕は戦いはできないし怪我したくないんだよ」
「
「ま、そうなるか。でもいいの?長男、夜桜凶一郎から朝野太陽を守りながら僕を確保しないといけないけどそんな余裕あるの?」
今日の僕には天が味方してくれている。最強のスパイは朝野太陽を殺す為に帰ってくるはず、そしてそれを止めるために兄妹総がかりで戦うのならば必然的に僕を相手をするものはいなくなる。その隙に逃げれば依頼達成。
「凶一郎兄貴が帰ってくるまでになんとかすればいいだけでしょ」
「悪いね、状況が状況だ、すぐに片付けさせてもらうよ」
「兄ちゃんが帰ってくるまでになんとかなるかな・・・」
夜桜相手に時間稼ぎ、それを指輪を取られないように立ち回ること。ここが正念場だ。いつでも逃げられるように手に入れた指輪は身につけとくか
「「「「「「あっ・・・」」」」」」
「何?ただ盗んだ指輪を嵌めただけでしょ。もしかして夜桜以外は死ぬとかそんな感じ?」
「そうじゃないんだけどね、夕凪くん、さっきの二刃姉ちゃんの話聞いてた?」
「朝野太陽を守るために夜桜六美と結婚するんだろ。そのあとは聞いてなかったけど何か問題が?」
「その、夜桜の結婚は指輪の交換で成立するの。だから夕凪くんは二刃姉ちゃんと結婚したってことになるかな?」
僕がケッコン?結婚・・・・・・・・・
結婚!?
「ちょっと待った!仮にその話が本当だとしても結局は本人の意思次第だろ!?」
「あたしは別に構わないよ」
「は?本気で言ってるのか?」
「二刃姉ちゃん、いいの!?」
「この子の言うとおり凶一郎が帰ってきたら確実に逃げられるだろうからね。それに指輪が盗まれたなんて情報が広まったらうちの信用問題にも関わる」
「それはそうだけど・・・」
「それにあたし達の誰も気づかないほどの隠密性、鍛えれば任務も任せられるだろうね」
「僕は所詮ただの盗人だしスパイなんてできるわけないでしょ!そもそも結婚するなんて一言も・・・」
「だったらすぐに指輪を外して私らに殺されるか?」
「そしたら姉ちゃんバツ1じゃんw」
「ふんっ!」
「冗談だって」
夜桜が本気で殺しに来たら僕は3秒も生きれないだろう、かといって依頼が達成できないと分かれば口封じとして依頼人に殺される。つまりこのままでは僕の死は確実なものとなる。
「・・・・・・・初めから一つしかなかったわけか。」
僕は大きく息を吐き覚悟を決めた。
「これから夜桜の一人としてお世話になります。と言っても僕にできることなんてたかが知れてますけど」
「そうかい、これからよろしく頼むよ。っと言いたいところだけどまだ解決しないといけない問題が残ってるし話はその後だ」
「頑張ってくそ長男ボコボコにするぞー!」
「「「おー!」」」
本当に凶一郎は長男なのかってくらい嫌われてんのか。いや、あの変態ぶりを知ってれば普通の反応か。
「ふーん。誰をボコボコにするってー?」
さっきまでそこにいなかったはずの凶一郎が飲み物を飲みながらソファに座っていた。
凶一郎が来たら絶対に殺されるのでその前に指輪を嵌めたかったっていうのもあり原作より凶一郎が帰ってくるのを少し遅くしました。次で1話は終わるはず
それと少しオリキャラの説明
4月9日生まれ 17歳
身長169cm 体重54kg 髪色:灰 童顔
家族は物心着く頃にはいなくなっており生きるために盗みをして食い繋いでいた。その後、九裂の盗みを見ていた男に仕事としてやらないかと提案され事務所を設立。数々の依頼をこなしていく中でやがて世界一と言われるようになる。