ビルドの性能を生物にぶつけると朝から放送できない代物になるということが判明しました
「...何を、言っているの?」
「こっちセリフですよ。竜の魔女。黙って聞いていれば裏切り者だの、壊れたブリキだの意味の分からないことをペチャクチャと...全く、セイバーさんといい。貴女といい。サーヴァントというのは人違いをするものなんでしょうか?」
「まさか!」
ジャンヌ・オルタはオルタの方を見る
「...」
オルタは何も発さず、ただコクリとうなづいた
「ッ!」
ブワッとジャンヌ・オルタの周りを火の粉が舞う
同時に彼女に俺に向けて殺気を飛ばす
これが熱い視線ってヤツか
「...一つ聞きたいことがあります」
ジャンヌ・オルタは俯き、俺に問う
こちらからは顔が見れないが、彼女の心情は手に取るように分かる
彼女は怒りが頂点に達すると逆に丁寧口調になるのだ
ジャンヌ・オルタはとある方向を指さす
「...あなたはあの女の子のことを覚えていますか?」
さて、もう一押しするとしましょうかね
「あー、
ドゴーン!!!
俺は近くの瓦礫まで吹っ飛ばされていた
...は?
「すまんな、突撃女。腸が煮えくり返っているのは私も同様だ。お前より先に私があの愚か者をぶっ飛ばしてしまった」
一つ、誤算だった
いたのだ、ジャンヌ・オルタのほかにも
そう、俺はオルタはオルタでもアルトリア・オルタの方にぶん殴られたのだ
「...なら、どうしてアイツとの契約を切らないのかしら?」
「...どれだけアイツのサーヴァントをやってきた思っている。それに、お前も彼女が同じ状況になったとして力を貸さずにはいられないはずだ」
「...
俺は瓦礫の中から歩き出す
「痛たた。全く、これだからサーヴァントというものは使い勝手が悪い」
パンパンと土埃を払う
「マスターを守るのがアナタの仕事では?」
「貴様をマスターだと認めた覚えはない。まだ頭と胴が繋がってるだけありがたいと思え」
「貴女が認めようがなかろうが、令呪は僕が持っています。それをお忘れなきように」
「ほう、貴様。私を脅しているのか?」
「いえいえ、滅相もない。...ただ、大事な事なので申し上げただけです」
「フン。やれるものならやってみろ、発動する前に首を刎ねてやる」
まぁそういう反応するよねぇ、だってカルデアの令呪って鯖への強制力弱いんだもん
単なる魔力リソースという面が強いからなぁ
だからこそ、契約した鯖とコミュニケーションをとって仲良くしておかないと、危ないときに動いてくれないんだよねー
これで、オルタの好感度は更にダウン!
彼女、こういう『自分が強くなった気の奴』大嫌いだからね
「そろそろ、いいかしら?その男の声を聴くと耳が腐りそうなの」
ジャンヌ・オルタは今にも攻撃を仕掛けてきそうだった
オルタは俺の前に出る
「なんやかんやコイツを守るのね。まぁいいわ。あの子が悲しむと思って殺しはしないでおこうと決めていたのだけれど、コイツがこんなザマなら心置きなく焼き殺せるわ!」
そう言って彼女はこちらに接近し、灰色の旗を振るう
こうしてオルタとジャンヌ・オルタの戦闘が始まった
お互い手の内がバレていると言わんばかりに真正面からぶつかりあっている
ガァァァ!!!!
ん?
俺が二人の戦いを観戦していると、ワイバーンの群れが俺に向かってくる
ジャンヌ・オルタが呼んだのだろう
「まずい!」
「させると思っているの?」
「クッ!」
オルタが俺を助けようとするがジャンヌ・オルタに妨害される
絶体絶命!!!って感じだな、はたから見れば
というかオルタ、ビルドを知ってるよね?
トドメを刺したのはキャスニキとの連携だったから弱く見立てられてるのも仕方ないか
えーっと...ひぃ、ふぅ、みぃ...よー、ワイバーンは計四匹
容赦ないなー
ここは、
ドライバーを装着し、とあるものを取り出す
「なんなのアレは?レバーの付いたベルトと
俺が取り出したのは『ラビットタンクスパークリング』だ
シュワシュワァ
あー!!!ベストマッチリキッドの音ォーーーー!!!!!!!!
カシュ!
「『ラビットタンクスパークリング!!!』」
ワイバーンの攻撃を避けながら、レバーを回す
「『Are you ready?』」
「変身」
『シュワっと弾ける!ラビットタンクスパークリング!!!!イェイ!イエーイ!!!!!』
目の前まで迫っていたワイバーンは変身によって発生して泡によって一瞬ひるむ
『インパクトバブル』を脚部にまとわせ、隙ができたワイバーン一体に蹴りを放つ
「ギャッ!」パン!
『インパクトバブル』によって生まれる衝撃波をモロに受けたワイバーンは内側から破壊され、風船のように破裂してしまった
良かった、ワイバーンのひき肉からでも成分は採取できるらしい
接近戦は悪手だと考えたのかワイバーン共は空中へと逃げようとする
「無駄だ」
周囲に発生させた泡を足場にし、俺は空中を跳ね回る
すれ違いざまに右腕部の『Rスパークリングブレード』で飛膜をズタズタにし、ワイバーン共は墜ちていく
レバーを回し、必殺技を発動させる
「『ready Go!!スパークリングフィニッシュ!!!!』」
落下中のワイバーン共は『ディメンションバブル』によって一点に集められ、大量の泡と共に放たれたキックによって爆散する
俺を中心に血の雨が降る
これはニチアサじゃ絶対放送できないな、絵面がひどすぎる
『報:マスター、残り必要数15体です』
「...」
スパークリングは、雑魚狩りに最適だな
出力的に、サーヴァントと戦うときはハザードの方が良いだろう
俺は周りを見る
エミヤとクー・フーリンはマルタとデオン相手に互角、オルタもジャンヌ・オルタと互角に戦えている
「くっ!強い!」
ジャンヌとマシュ、立香の方を見るとヴラド、カーミラ相手に苦戦しているようだった
無理もない狂化のかかっていないサーヴァントに不完全な二人では太刀打ちできるはずもない
が...
「彼女の言う通り、本当に来たわね」
ヴラドとカーミラは飛来してきたものを避け、ジャンヌ・オルタの元へ戻った
気付けば、デオンやマルタもエミヤ、クー・フーリンとの戦闘止めていた
「ガラスの__薔薇?」
立香は地面に刺さった物を見てそう呟いた
「__優雅ではありません。この街の有様も。その戦い方も。思想も主義もよろしくないわ。貴女はそんなに美しいのに。血と憎悪でその身を縛ろうとしている。善であれ悪であれ、人間ってもっと軽やかにあるべきじゃないかしら?」
「貴女はサーヴァントですね?...何者ですか?」
ジャンヌ・オルタは突如目の前に降り立った少女に焦ることもなく問う
「えぇ、そう。嬉しいわ。これが正義の味方として名乗りをあげる、というものなのね!貴女が誰かは知っています。貴女の強さ、恐ろしさも知っています。正直に告白してしまうと。今までで一番怖いと震えています。それでも___貴女がこの国を侵すのなら、私はドレスを破ってでも、貴女に戦いを挑みます。なぜなら、それは」
「先輩、彼女は一体?」
「私もわからない」
俺は立香の隣に立つ
「あ、カナくん」
「フランスで薔薇と言ったら、一人しかいない。ほら、パンがなければなんとやらの王妃さ」
「まさか、マリー・アントワネット王妃ですか⁉」
マシュが驚く
「はい!ありがとう、わたしの名前を呼んでくれて!そしてそこのトゲトゲしたお方?その言い方はあんまりでなくて?」
可憐な少女はプクーと頬を膨らませた
「増援ですか。仕方ありません撤退しましょう、そこで奇襲を仕掛けようとしている者もいるようですし」
ジャンヌ・オルタは冷静に、一点に目を向けた
「おっと。バレていたのか、僕には劣るが耳がいいらしいね」
瓦礫から男性が現れる
「ここで仕留められないのは残念ですが、まぁいいでしょう。ワイバーン!この者たちの相手をなさい!!」
「ガァァァァァ!!!」
魔法陣から現れたワイバーン達が俺たちに襲い掛かる
「チッ!この隙に逃げるって寸法か!」
クー・フーリンはワイバーンを対処しながら吠える
ジャンヌ・オルタたちは各自乗ってきた竜に飛び乗り、空へと消えていった
やけに逃げが上手いな、あいつら
俺たちは襲ってくるワイバーンを一匹残らず倒した
『報:ワイバーンの必要個体数、達成しました』
おぉ、こんなに早く素材が集まるとは思っていなかった
ジャンヌ・オルタに感謝である
まぁ、本人は俺を殺したくて仕方がないと思うが
マリー・アントワネットと瓦礫に隠れていた男性が加わった一同は身を隠すため森へと向かうのだった
主人公が変身するビルドは『正義のヒーロー』というよりは、『戦闘兵器』としての面が強く出ている気がしますね
彼は自身のことは決して『仮面ライダー』とは名乗りません
本心を仮面で隠し、大切な人を守るために戦うその姿は十分『仮面ライダー』と言えるはずなんですけどね...
どこぞのカエルが喜びそうな性格してますよ