ハッピーエンドに導く方法   作:ギリギリニート

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ヒロインが重い感情を持っているかと思いきや、それを吹き飛ばすほどのクソでか感情を主人公が持っているというシチュエーションが大好きです



大好きです






鈍感尽くしちゃう系男子

 

 

 

パチッと目を開ける

 

 

「ッ!カナくん、起きたんだね!良かったぁ...」

 

 

上体を起こすと、俺の右側に立香、左側にマシュがいた

 

ああなんだ、ここは天国か

 

 

『気分はどうだい?彼方君』

 

 

ロマニからの通信が入る

 

 

「僕が意識を手放してかかった時間を教えてください」

 

『え?えーっと...こっちの時間で5分くらいかな』

 

 

5分...か

 

『図書館』で記録を見たのと、掲示板でしゃべってたってのもあるけど、ちょっと遅いよなー

 

最長でも1分くらいにしたいよね

 

ハザードレベルを頑張って上げるか

 

 

「そうですか...気分は問題ありません」

 

『そうか...彼方君。あの姿は一体何なんだい?こちらから調べようにも、エラーが起きて調べられないんだ』

 

 

『ナビ』、これってキミがしたの?

 

 

『異:マスターの転生特典であるアイテムには元から情報を制限する機能が付いています』

 

 

すっご

 

 

「あの姿は『ビルド ハザード』、通常のビルドより出力が上ですがかなり疲れるというのが欠点です」

 

『疲れるというよりかは、気絶してたけどね。使って本当に平気なのかい?』

 

「多少のリスクは目をつぶらなければやってられませんよ」

 

『うーん。もしも身体に異変が現れればすぐに言うんだよ?君は自分の身体を大事にしない傾向にあるからね!』

 

 

はて?なんのことやら

 

 

「そういえば...彼方さん。マルタさんのおっしゃっていた『彼』とは誰のことなのかご存じですか?」

 

 

マシュから質問が飛んでくる

 

怪我は...なさそうだな

 

 

「さぁね。僕をその『彼』と勘違いしていたようだし、恐らく前のマスターか、生前に似た誰かがいたんだろ」

 

「そう、なんでしょうか?」

 

「それ以外ないだろ。僕は彼女のこと知らなかったし」

 

 

そう言って俺は立ち上がる

 

するとオルタがこっちに向かって歩いてきた

 

 

 

「ちょっとこっちに来い」

 

 

俺は皆から少し離れたところに連れられてきた

 

 

 

「貴様、何も言わず令呪を切るとはよほど私を怒らせたいようだな」

 

「いちいち貴女に許可でも取れとでも言うのですか?バカバカしい」

 

 

オルタは俺の首筋に剣を突き付ける

 

 

「あまり調子に乗るなよ?魔術師」

 

「ハイハイ、分かりましたよ。今度からはちゃんと令呪を使うときは一言入れます。それでいいでしょ」

 

「フン」

 

 

オルタは満足したのか、皆のところへと戻っていく

 

 

...記憶を持ってると、この時点(オルレアン)で悪役ムーブしててもあそこまで優しくなるのか

 

こりゃ、尚更悪役ムーブがバレるとヤバいなぁ

 

 

 

 

俺は皆の所へと戻る

 

 

「あ、カナくん。オルタとどんな話をしていたの?」

 

「お前には関係ない話だ」

 

「そ、そっか...そうだよね」

 

 

立香はしょぼんと落ち込む

 

俺は頭に登ってきたフォウに頭をテシテシされる

 

この獣も影響が無いからといって、よく俺の近くにいようとするよねぇ

 

 

 

『ビースト●『※※』の獣。彼は...人類悪となった』

 

 

 

そりゃ、気にかけるか

 

あの時は頭がおかしくなってたんだよなぁ

 

 

 

 

俺たちはリヨンへと向かっていた

 

隣町でマリーと何故か同行することになった俺が情報収集をすることになり、この街の市民から話を聞いていた

 

 

「...という感じですが」

 

 

男性はオドオドとしていた

 

そうだよね、怪しい格好をした男()怪しい格好をした美少女(マリー)に話しかけられたんだから

 

 

「なるほどなるほど。把握しました。興味深いわ。とっても興味深いわ!ね、彼方さん!」

 

「そうですねー(棒)」

 

「ありがとう、貴方。それでは、また会う日までごきげんよう!」

 

 

マリーは、男性に礼を言う

 

 

「は、はい!あの、ところでやんごとなき身分と思わしき貴女の名は...」

 

「わたしの名は「大変申し訳ございません。お嬢様はお忍びでこの街へやってきているのでお名前を申し上げることができないのです」

 

 

俺がマリーの前に割り込み、説明する

 

 

「それはそれは失礼いたしました。では」

 

 

男性が去っていく

 

 

「むぅー」

 

 

マリーは、不服のようだ

 

 

「あのですねぇ。目立つ貴女が名前を教えると僕たちの情報が竜の魔女の耳に入る可能性が高くなるんですよ。というか頭のソレ何なんですか?落ちないんですか?」

 

「目立つで言うなら彼方さんもじゃない。貴方かなりの美男子よ?」

 

 

煽っとんのかこの王妃

 

 

「どうでしょうかね?悲鳴をあげて逃げられるくらいには酷い顔をしていると思うのですが」

 

「うーん。そうかしら?」

 

「皆の元へ戻りましょう」

 

「...うん。そうね!」」

 

 

俺とマリーは立香たちのところへと戻る

 

 

「みんな~!情報をもらってきました~!」

 

「すみません、マリー。彼方さん。私が街に居ると、それだけで大騒ぎなので...」

 

「気にしないでジャンヌ。お互いにサーヴァントなんだから、ね?さあ。耳よりの情報を受け取って。聖女マルタが教えてくれた.........

 

 

マリーは皆に、情報を伝える

 

簡単にまとめると

 

 

・大きな剣を持った騎士さまが、リヨンを守っていた

・今は怪物たちがリヨンを闊歩している

・複数のサーヴァントに追い詰められて、守り神は行方不明に

・シャルル七世が討たれ混乱した兵をジル・ド・レェ元帥が纏め上げた

 

 

うーん、気持ち悪いぐらいシナリオ通り

 

ジャンヌ・オルタは俺を殺せれば満足なのだろう

 

サーヴァントには容赦ないって感じかな?ジークフリートも呪いを受けているはずだし

 

 

俺は完全栄養食を取り出す

 

ガリッボリッボリッ

 

うん、この食感がクセになる

 

ん?視線を感じる

 

 

「どうしました?アーチャーさん」

 

 

エミヤがこっちをすんごい目で見ていた

 

 

「キミ。何を食べている?」

 

「何って...完全栄養食ですけど?お一つどうですか?」

 

 

俺は新品の完全栄養食を差し出す

 

 

「いや、遠慮しておくよ。その栄養食はスタッフたちの間で不評でね、実際に私も食べてみたが正直食べられたものじゃなかった。それを平気な顔をして食べているキミに驚いたのさ」

 

 

あー、これそんなに不味いんだ

 

 

「緊急事態ですよ?美味しいだの、不味いだの言ってられませんよ」

 

「確かにそうだな。食事中にすまなかったな」

 

 

なんなんだったんだろ?

 

 

 

「___ええ、指揮官はそうでなくっちゃ!えーい、ご褒美です!」

 

 

チュ

 

 

マリーが立香の頬へキスをする

 

 

「な⁉」

 

 

マシュが目を見開く

 

たちまち、立香の顔が赤くなる

 

 

「どう、よかった?」

 

「あ、あぁ。ありがとうごじゃいましゅぅ」

 

 

立香は、呂律の回らないようだ

 

初心すぎんだろ

 

え、待って。今回()恋愛経験ないの?

 

性格も容姿もいい立香なら彼氏ぐらい簡単に出来そうだけどなぁ

 

ループ0回目のときもそう思ってたのにカルデアに献血で拉致られるまで誰とも付き合ってなかったし

 

確かにループ中、俺のことを恋愛的な眼で見てたことはあった

 

だけどそれは、閉鎖された空間で幼馴染という親しい存在がいるという依存に近しいものだった()()

 

吊り橋効果ってやつだ

 

でも今回は、俺と彼女は11歳で離れ離れ。幼馴染の関係値は0回目より低いはずだ

 

それなのに立香は小、中、高で今回も誰とも付き合わなかったということになる

 

...あ、分かった

 

 

立香は恋愛とか興味がないのだろう

 

 

なるほどな、これで納得した

 

まぁ俺がすることは変わらない。彼女が俺に依存しないように立ち振る舞うだけだ

 

 

俺が消えても悲しくならないくらいに

 

 

 

「...先輩。頬がゆるんでますよ、先輩」

 

 

マシュは、ヤキモチを焼いているのだろう

 

いや、焼きマシュマロと言った方が良いか

 

 

「ああ、ついに出てしまったか。悪いね、それは大目に見てやってくれ」

 

 

アマデウスはやれやれと首を振る

 

 

「何でもかんでも『ベーゼ』するのもマリアの悪いクセだ。その癖のせいで宮廷は大混乱に陥ったものさ。信じられるか?彼女にベーゼされたされないで派閥が出来かけたんだぞ?」

 

 

『ギロチンブレイカー』のほかに『サークルクラッシャー』も持っていたのか

 

 

「マスター、ほらほらしゃきっとして下さい。しゃきっと!」

 

 

焼きマシュマロは立香の肩を揺らしていた

 

 

「え?みんなはしないの、ベーゼ?こう、ハートがぐぐーーっっってなったらしちゃうものでしょう?ね、ジャンヌ?」

 

 

「いますよねぇそうやって勘違いさせちゃう人。ねぇ、アーチャーさん

 

「...何故、私に話を振るのかね」

 

 

テメェだから振ったんだよドンファン野郎

 

 

「なんか女泣かせてそうな顔しているなぁと思いまして」

 

「貴様も人の事が言える立場ではないだろう」

 

 

そう言ってセイバーはジト目で俺を見る

 

え、何なの?

 

俺は、立香一筋ですけど

 

立香のためなら獣にだってなった男ですけど

 

 

 

 

「僕は一人のために尽くせちゃう系男子なんで。そんなことありませんよ?」

 

「余計たちが悪くないか?ソレ」

 

 

クー・フーリンもジト目で俺を見てくる

 

 

「...うん?おい、ちょっと待った。あそこにいる兵士たち、やけに殺気立っていないか?戻ってきたという風には見えないが」

 

 

アマデウスの目線の先には、いかにも今から街を襲いますって感じの兵士たちがいた

 

武器は剣と槍、飛び道具で立香がやられる可能性は低いか

 

弓とか銃とかホントに洒落にならないからな

 

 

「...どうやら賊に堕ちた兵士のようです。この悲惨な状況、心を壊されても仕方ありません。しかしこの街に犠牲が出るのも忍びない。私たちで彼らを拘束しましょう」

 

「分かりました。では、峰打ちで!」

 

 

マシュは盾を構える

 

 

「...その盾をどうやったら峰打ちになるんだ?」

 

 

ジャンヌ、マシュ、オルタ、エミヤ、クー・フーリンは賊へと向かっていく

 

 

「あれ?カナ君は戦わないの?」

 

 

隣にいる俺に立香は問う

 

 

「僕は手加減が苦手なんだ。指揮官さんがおっしゃるのなら出ますよ?うっかり殺すかもだけど」

 

「よし、カナくんはここに居よう!」

 

「何故、腕に抱き着く必要がある?」

 

「カナくんが勝手に行かないように、ダメ、かな?」

 

 

上目遣いで立香は言う

 

ハァ、好きでもねぇ男によくそんなことできるよなぁ

 

実は、俺に惚れてたり?

 

...いや、それはないかー

 

 

特異点に来てからお風呂にも入っていないのによく人に抱き着こうと思えるよなぁって感心してたところ

 

「~ッッッ...!!」

 

 

立香は羞恥に顔を赤らめ、スススと俺から距離を置いた後、自分の服をスンスンと嗅いでいた

 

口では、ああ言ったが匂いは別に臭くなかった

 

しかし、彼女の反応を見るに薄々気にしていたのだろう

 

よし、今度ダヴィンチちゃんに携帯用のシャワールームを作ってもらうとしよう

 

 

「うわぁ、彼ってデリカシーのない男だったんだねぇ」

 

「貴方が言えたことなの?アマデウス」

 

 

マリーの声色はどこか呆れたものだった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





今回のお話はいかがだったでしょうか?


重い話が続いたのでコミカルに...したつもりなんです

彼は自分への自己肯定感が死んでいるので結果鈍感になっているんですよね

気付いているのにそんなわけないとすぐに可能性を切り捨ててしまうというか


彼は一人の女の子のために世界を敵に回せる男です






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