GGOの設定不明点多すぎる…少しでも多く情報を得るためにゲームのフェイタルバレット買いました。
とある男たちが、砂漠を歩きながら話しています。
「おい、知ってるか?MurderCloverってやつ」
「なんだそれ?新しいアニメかなんか?」
「おいおい、GGOやってるのに知らないとかないワ。まぁ教えてやるよ。MurderCloverっていうのはな、高原フィールドの一角に陣取ってる有名なプレイヤーキラーのことだ。そいつは高原フィールドの端、クローバー高原って名前のついた高低差600mはある小さな山の上から狙撃してくる」
「おー、こわ。でもなんでそんなに有名なんだ?近づかなきゃいいだけだろうし、第一に高原フィールドって高難易度だろ?あんまり有名にならなそうだが」
「そいつの腕が異常なんだよ。そいつのいる山頂から2km離れた場所まではクローバーの草原が広がっていて、そこからは森になってるんだが、クローバーの草原に入ったらもうMurderCloverのキルゾーンらしい」
「はぁ!?2kmとかありえないだろ、対物ライフルでも持ってるのか?」
「そのまさかだ。しかもそいつは、第一回、第二回、第三回のBoB全てで
「イカれてんだろ、なんだよそいつ」
「お前も高原フィールド行く時は気をつけろよ」
「おう」
SJ2の大会本部は、SJ1のときと同じ、首都SBCグロッケン内にあるとある大きな酒場です。酒場にいる参加プレイヤーは、12時50分に一斉に待機エリアに飛ばされます。
武装や装備の実体化をするための、10分の準備時間の後、13時からSJ2がスタート。一斉に、フィールドのどこかに転送されます。
戦闘の映像は、運営が撮って中継します。空中にカメラ位置を示すマーカーがいくつも飛び、格好いいアングルで捉え続けます。
生中継を見たい観客は、そして殺され脱落した参加者達は、酒場で飲み食いしながら、好き勝手なことを言いながら楽しみます。
12:20分を過ぎて、酒場にも人がだいぶ増えてきました。出場するプレイヤー達も、三々五々集まってきました。
そんな中、入口近くに一人しか座っていないソファーと、空いているテーブルがあります。
そこに座っているのは、灰色のポンチョを着て、ポンチョの合間から、ちらりちらりと白金色の髪が見え隠れする小さい人物。
彼女こそが、黎葉のGGOでのキャラクターである、
クローバーはSJ2出場者を、まるで吟味するかのようにその赤い目で見ていました。
そんな中──、
酒場に入ってきたとき、波が伝わるように喧騒が静まったチームが、少しだけありました。
まず、前回三位にしてシード権出場のチーム、〈MMTM〉。正式名称は、〈メメント・モリ〉です。人はどう足掻いても必ず死ぬのだから、今を楽しんで悔いのない人生を送れ、という成句です。
死をモチーフに、ナイフを咥えたドクロエンブレムと、スウェーデンの軍隊が使っている迷彩服を身につけた六人の男達が、テーブルに座りました。
彼らに少し遅れて入ってきた六人の女達も、再び賑わい始めた酒場を静かにさせました。
お下げのゴリラ、金髪サングラス美女、ずんぐりむっくりドワーフ、下町のおばさん、銀髪狐目、クールな黒髪と、六人六様のアマゾネス集団。
彼女達こそ、前回第二位であり、屠ったプレイヤー数がダントツだったチーム、SHINCです。
MMTMのリーダーは、BoB──《バレット・オブ・バレッツ》という、GGO最強を決めるバトルロイヤル大会に出場した腕を持つ、そしてハンサムなキャラクターです。
彼は、乾杯直前の仲間達からスッと離れて、SHINCのゴリラ女、ボスのもとへと歩み寄りました。
「やあ、お嬢さん方。前回は当たらなかったが、今回は、戦場で相見えるのを楽しみにしているよ。それまで、死なないでくれよ?」
彼がそう挑発すると、ボスは
「もちろんですわ。あなた様方も、殺される前にちゃんと名乗ってくださいませね。気付かないかもしれませんから」
挑発以外の何物でもないお言葉を、返しました。
盛り上がる酒場と、二人のやりとりを、クローバーは冷静に見ていました。
(SHINC…SJ1にも出ていた女部隊…何度か私もフィールドで見かけた、なかなか腕の立つ集団。厄介そう。MMTMは、前回映像でレンが倒したチーム。動きがいい。こちらも要警戒)
と、そう評しました。
アマゾネス集団が酒場の個室に消えて、2分ほど経った頃──、
「おい、アイツだ……」
山のような巨漢が、ぬうっと、酒場に入ってきました。
身長は2m近くあり、胸板は防波堤の様に分厚く、腕は土管のように太い、茶髪ウェーブの男です。
彼こそが、前回ピンクのチビと共にSJを優勝した、エムです。
彼の7.62mmクラスの弾を弾く盾と、ラインを出さない高精度の狙撃は、今回の参加者達がもっとも警戒しているものの一つです。
前回エムにやられたMMTMは、
「やっぱり出てきたか……。ラインなし男……」
「リベンジだ。会敵したら、訓練通りやるぞ」
そんな会話。
エムの後ろから、チームメンバーの人間が四人、入ってきました。
全員が同じ迷彩服、頭と顔を隠す迷彩服面、色付きのゴーグルをしていて、体格以外で見分けがつきません。
同じ見た目の小柄、大柄、細身、太っちょの四人は一言も喋らず、エムについて行きました。
異様な光景に緊張感が生まれ──
「やっほーっ!みなさんお待たせー!」
それを、ある女がぶち壊しました。
身長は175cmほどの、黒髪を高い位置でポニーテールにした女です。
肌は褐色。服装は濃紺のつなぎで、体のラインにぴったり。筋肉質な引き締まった体をしていました。
顔のパーツは鋭く整い、両頬には煉瓦色のタトゥーが刻まれ、かなりの不気味さを醸し出しています。
「やーやーやー!お待たせ諸君!今日は私の活躍を見に来たんだね!いいね!楽しみにしててね!」
やたらとハイテンションで周囲に愛嬌を振り撒く彼女に、酒場の男達は、
「なんだあ、ありゃ?彼女も、エムのチームメンバーか?」
「"オタサーの姫"ってやつか?」
などと、困惑を隠せません。
クローバーは、彼女を見て、
(アレが、ピトフーイ。レンの今回のターゲットで、レン以外に倒されれば自殺するらしい狂人。私は直接戦わないから関係ないけど、動きからしてかなり強いね…)
と、そう思いました。
遠くのテーブルでも、MMTMがあの女に警戒を高めたのが見えたので、自分の予想は合っているでしょう。
(にしてもピトフーイ……世界で初めて毒を持つことが確認された、有毒鳥類の代名詞か……
この他にも様々なプレイヤーが入ってきましたが、クローバーが警戒するほどの人物は入ってきませんでした。
こうして時間は過ぎて行き、第二回スクワッド・ジャム開始まで、あとわずか。自然と緊張感が漂ってきます。
そんな中、観客であろう者達がざわつき始めました。
「まだか?まだ来ないのか?」
「前回優勝者の、ピンクのチビは、まだか?」
時間は12時45分。あと5分以内に酒場に入らなければ、遅刻で参加できません。
「おいおい、まだかよ……」
個室から顔を覗かせた、SHINCの銀髪狐目、ターニャが心配そうに呟きました。
やがて、2分が過ぎ、3分が過ぎ──、
本当に遅刻かと思われた12時48分。
「間に合ったーっ!」
「いやー!危なかったーっ!」
甲高い声を上げながら、2人のキャラクターが入ってきました。
二人とも茶色のローブで姿を隠していますが、その身長と女の声で誰にでも分かります。
前回優勝者、レン。
一緒に入ってきたのもなかなかのチビッコキャラクターであり、なおかつ女。
横に立っている
この二人が、今回のレンの仲間のようです。
「来たぜ!前回王者!レンちゃん!」
「今度は三人か?少人数で余裕そうだな……」
「無駄な六人より、凄腕三人ってところかな?」
「前回以上の殺戮!期待してるぜ!」
「あの新しい二人、女の子だな。匂いでわかる」
「そうかお前が変態か」
酒場の中で好き勝手に男達が言い合い、盛り上がります。
当のレン、フカ次郎、クローバーの三人は、気にすることなく、
「ん、フカ遅い。体調管理はVRゲーム廃人の基本」
「いやぁーすまんすまん!ポンポンペインでさぁ!」
「ほんとだよフカ!このおばかぁぁぁぁぁ!!遅刻するとこだったじゃん!!」
元々クローバーが座っていた入り口近くのソファーに腰を下ろし、三人で話していると、
「や!レンちゃん!」
聞き覚えのある声が自分を呼んで、
「…………」
その声の主へと顔を動かしました。
久しぶりに見るピトフーイは、相変わらずピトフーイでした。懐かしくもあり、恐ろしくもありました。
「前回優勝おめでとう!」
屈託のない、見慣れた笑顔に、
「ありがと!」
レンは一瞬だけ全てを忘れて、そう答えました。
その瞬間、SJ2出場者が待機エリアに転送される30秒前のアナウンスが流れ出して、
「あちゃあ、のんびり話す暇もなかったかぁ」
ピトフーイが心底残念そうに目を細めました。
「ピトさん──」
レンが立ち上がり、
「ん?」
「頑張りますから期待していてください。"約束"──、忘れないでくださいね」
啖呵を切りました。
ピトフーイは目を瞬き、
「ん?よく分かんないけど──、まあ分かった。あと、敬語はナシナシ!時間ないけど、他に言いたいことは?」
ピトフーイに尋ねられて、
「絶対に、殺す」
レンは即答しました。
「あは!」
屈託のない笑顔のピトフーイは、一度だけ白金の髪を覗かせるレンの仲間に少し目をやってから、去っていきました。
レンは、座ったままのフカ次郎と、クローバーにキッと顔を向けて、
「行くぜ、相棒達」
「おうよ!」
「ん」
その瞬間、転送が始まりました。
地の文は
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です、ます等の敬体のままでも良い
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〜である、〜だった等の常体にして欲しい