ガンゲイル・クローバー   作:めろんムーン

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だんだん改変とオリ主の書き方がわかってきてオリ色を出せてきてて嬉しい。


7.足元不注意

 

 

 

 レンとフカ次郎が町中を駆け抜けていきます。

 スキャンで判明した最寄チームは、大通りを南下したおよそ1500m先。

 

(こいつら邪魔!次のスキャンまでには全滅させる!そして、一気に町を抜けてドームへ!)

 

 レンは駆けました。

 荒れているとはいえ、舗装道路。レンの俊足を活かせる最高の足場です。

 まずはレンが200mほどダッシュして町中を進み、やがて掩蔽物を見つけてしゃがみます。

 

「よし、クリア」

 

 そして、後ろにいるフカ次郎に指示。

 彼女は構えていたMGL-140を下ろして、両脇に挟んで暴れないようにしながら、レンの後を追いかけます。

 そして追いつかれたレンは、再び猛ダッシュ。

 

 では、同じチームのクローバーはどこへ行ったのでしょうか。

 元いたところからレンが警戒しながら400m走った時でした。

 

『ん、コンタクト。レンからの距離550、私からの距離150。四つ角の先、十字路に展開して陣取ってる』

 

 なんとクローバーは、自他共に足の速さに自信のあるレンよりもさらに早く走り、レンとフカ次郎が警戒しながら走っている間に敵を偵察しに移動していたのです。

 これには観戦中の酒場も、

「おい、あのスーツとコートの白い子、レンちゃんよりも速えぞ!」

 

「早すぎるって!なんでピンクのチビが400m走る間に800m走ってるんだよ!」

 

「レンちゃんが金髪の子に追いつくのを待ってからダッシュ再開を考えてもめちゃくちゃ早いぞ!」

 

 といった声や、

 

「おかしいな…あんな早いヤツ2人もいるのかよ…」

 

「武器持ってないよな?完全に速度型の斥候なのか?」

 

 と、興奮と困惑の反応。

 

 

 

『攻撃する?』

 

「私たちが行くまで待ってて!」

 

 それから、クローバーに追いついたレンとフカ次郎。時間は、13時16分です。

 クローバーは、細い道を挟んだ場所にある一軒の平屋を指さして、

 

「ん、来たね。あの家のの向こうの道を左に曲がって、50mくらい先の太い道との交差点が敵陣地」

 

「わかった!」

 

「りょーかい。ほっほー、興奮してきたね。待ち伏せ妖精め、グレネード妖精がぶっ殺してあげる」

 

 引き継いだレンの気を引き締めた声と、フカ次郎の楽しそうな声。

 この先は、二人がコンビを組んで練習した作戦の実践です。

 レンがこっそりと家の反対側から近づき、フカ次郎はやや安全な場所から射撃準備。レンからの指示で、グレネードをぶちかまします。

 この距離なら外しようがなく、6発のグレネードは彼等の周囲で次々に炸裂するはず。

 混乱に乗じて、数十mならレンでも狙える距離なので、P90で狙撃。

 相手の数が少なくなったら、または逃げ出したら、突撃しつつ仕留めていきます。

 

「おっけぇ、まかせてー」

 

 クローバーは、万が一敵がチームを分割していたり、別チームが遠くから電光石火の速さできた時などのために、後方を警戒。

 レンは、フカ次郎がポジションにつくまで、前方を警戒しつつフカ次郎を見ていました。

 

「もうちょっと」

 

 フカ次郎は壁際を抜き足差し足で進んで、絶好の位置に今まさに着こうとして、

 

「ん?」

 

 怪訝そうな声に、レンが悪い予感がしてフカ次郎に走り出し、クローバーが振り向いたとき。

 フカ次郎の足元で、手榴弾が炸裂しました。

 

 

 

 くぐもった爆発音と、

 

「へひゃっ?」

 

 素っ頓狂なフカ次郎の声を聞きながら、フカ次郎に駆け寄っているレンは思いました。

 

 罠だ、と。

 

 家の角に細い糸が張られていて、誰かがうっかり通ると、小型手榴弾が炸裂する仕掛けになっていたのです。防衛側のチームは、しっかりと不意打ちにも対処していました。

 

「……ああっ!」

 

 レンは、己のミスに気付きました。

 かつてGGOを初めたてでいろいろ教わっていたクローバーからも、前回のSJでエムにも言われたことを、自分はフカ次郎に言い忘れていたのです。

 グレネードを使ったブービートラップに気をつけろ、と。

 

「うひゃ!」

 

 地面に倒れたフカ次郎の両足の脛から先は、爆弾に吹っ飛ばされてしまい無くなっていました。赤い被弾エフェクトが断面からキラキラ光っています。

 レンは、駆け寄りながら味方のヒットポイントゲージを見ました。

 フカ次郎のそれは、ぐーんと減り、四分の三ほどで止まりました。

 両足欠損でもその程度のダメージで済むフカ次郎の頑丈さに感動しながら、フカ次郎の近くの家の玄関ドアを引っ張り開けました。

 

「ごめんよおおおお!」

 

 申し訳なさそうにした顔をしたフカ次郎のバックパックを、遅れて駆け寄ってきたクローバーがつかみ、

 

「ん。しっかりして」

 

 呆れた声を出しながらレンが開けた家のドアに放り込んで自分も家に飛び込み、ドアを閉めました。

 

 家の中はカーテンが閉められ薄暗く、キッチンとリビングがあるらしい、としか分かりません。

 

 レンとクローバーはフカ次郎を部屋の中央まで引っ張り、その十数秒後に外から足音が聞こえました。

 足音の賑やかさから、最低でも3人はいます。

 

「ごめんよー!私を置いて逃げろよー!」

 

 先のない両足を前に投げ出して座るフカ次郎が言いましたが、

 

「死んだらね」

 

 レンはそれだけ答えました。

 

 

 

 やがて、

 

「いないっ!死んでない!」

「逃げたかっ?」

 

 外から緊迫感のある男達の声が聞こえてきました。

 

「いや、トラップには完全に引っ掛かったはずだ!歩けるわけがない!」

 

「仲間が背負って、通りの向こうに逃げたか?」

 

「いや、見えなかった!」

 

「そんなヒマあるか!」

 

「じゃあ──」

 

「ああ、他に考えられない!」

 

 そりゃあ、気付くよね。

 レンは、不思議と落ち着いたまま、思いました。

 

「この家の中だ!」

 

 

 

「レン、逃げろ逃げろ。ここは私がなんとかする」

 

「ん、怪我人は黙ってて。私が始末してくる。そういう契約」

 

 フカ次郎が小声で言い、クローバーがSJ2が始まる前の、ピトフーイとエム以外を倒す約束を果たそうと動こうとしたとき。

 

「フカ……、ここにいて。できる限り伏せてて。クローバーは、フカを守って」

 

 レンは、P90を握りしめながら言いました。

 

「えー?」

 

「ん、了解」

 

 ポカンとしたフカ次郎と、納得したようなクローバーに、

 

「SJ優勝者の実力、ちょっと見せてくる」

 

 レンはそう言い放ちました。

 

 

 

地の文は

  • です、ます等の敬体のままでも良い
  • 〜である、〜だった等の常体にして欲しい
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