総武高校奉仕部うすしお味。   作:ひつまぶし太郎

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お久し振りです。
日付と投稿時間を合わせていた作品的に、このゾロ目の日に投稿したいなと思ってたので間に合ってよかったです。
中身スカスカの後日談です。
お収めください。


生徒会編。クリスマス

 

 

「はぁ…あなたの息子、どうにかならないの?昔からすでに片鱗はあったけど…最近また活発になってきてるわよ」

 

『あはは!聞いた聞いた!文化祭で派手にやらかしたんだって?』

 

「それだけじゃないわ。生徒会選挙を利用したいじめの火種のあぶり出しに、選挙演説でもやりたい放題…どういう教育してるのかしら?」

 

『やー、私にもわかんない!勝手にああなった!』

 

私は、電話口から聞こえてくる頭の悪い笑い声に思わず溜息をついた。

わからないことを知ったかぶるよりはいいが、息子のことを理解できないとあっけらかんと言い切るのは母親としてどうなのだろう。

 

まぁ、もとより。

この女が結婚できたことに比べれば、母親としての姿のほうがイメージしやすいのだけど。

 

今泉香織。

私と同い年…というよりも幼馴染。

一時期は雪ノ下建設で、お互い別部署ではあったが働いていた同僚でもある。

今はもう、彼女は完全フリーのルポライターをやっているが。

 

「そんなんだから、家にいる息子を探しに外へ出ることになるのよ」

 

『ウケる!あったなぁ〜そんなことも!でもあれだよ?私だけが悪いかって言われたらそうでもないんだよあれ!浩平のやつ、マネキンのフリしてたんだから!』

 

「…そもそもなんで家にマネキンがあるのよ」

 

『知らん!たぶん飲みの席でもらった!』

 

「旦那の苦労が忍ばれるわね…いい年なんだから酒癖直しなさいよ」

 

『あいつ私のこと大好きだからなぁ〜!特に顔と体!』

 

「不潔」

 

今泉浩平。

以前は何も知らない雪乃の手前、誤魔化したが…彼との付き合いも、それなりになる。

 

彼と出会ったのは、十年前。

私が雪ノ下姓になって数年、私もそれなりに会社内で責任ある立場を任されるようになったばかりのころであり、そして、香織がいじめの対象となっていたときのことだ。

違う部署だったから、などという言い訳をするつもりはない。

報告自体はされてたのに、上の役員の老人共が握りつぶしていた、というのすら言い訳にならない。

 

私は彼女の親友で、気づけたはずなのだから。

 

だが、すべてを知ったのはすべてが終わったあと。

具体的には、あの少年が全てを破壊し尽くしたあとのことだった。

 

『ほら、カメラにむかってごめんなさいしようか!そのままもらしてもいいけどね!』

 

『ヒィ、言う。言うから!』

 

『いうから?』

 

『ひぇ…。言わせてくださいお願いします!わた、わたしは!雪ノ下建設会長の息子が順調に力をつけ妻君すら手に入れてることに嫉妬し、両名と関わりの深い社員をいじめるように部下に指示しましたぁ!』

 

『はい、ほかのひともどーぞ?』

 

『───うーん、よくとれてる。げざいっていうんだっけ。おなかゆるくなるやつ。はやくトイレいきたいねー?うんちでちゃうねぇー?』

 

『た、たのむ!はなしたんだ!だから───!』

 

『じゃあさいごに、うんちブリブリっていいながらスクワットして』

 

『小学校でもはやりだよ?』

 

雪ノ下建設の不祥事の暴露と、脂汗をかき、老人たちが聞くに耐えない低俗な下ネタをわめきながらスクワットする動画とかいう、色んな意味で直視に耐えないその動画を見せられた私は、3日寝込んだ。

 

数日後、いじめを行っていた社員と、多数の役員が雪ノ下建設を去ったことを私は知った。

 

それからだ。

私とあの少年の付き合いが続いているのは。

 

だが、思う。

もし、私が香織や浩平と知り合わなければ。

娘とのコミュニケーションを今より疎かにしていたかもしれない、なんてことを。

 

───早く世界を変えてくださいね。じゃなきゃ先に僕が壊しちゃいますよ 

 

「…ええ、そうね。負けるつもりはないわ。少なくとも、雪ノ下建設では二度と同じ過ちは起こさせない」

 

『なんか言った〜?』

 

「なんでもない。じゃあ切るわね。次はあなたから連絡して頂戴。こうやって私から電話しないと生存確認できないの、不便だわ」

 

『さびしんぼだなぁ』

 

 

 

 

 

「…という話を母から聞いたのよ」

 

「あー、ありましたねそんな話も」

 

「ありましたねってお前な…」

 

「なんかあれだね。今泉くんって自然発生した妖怪じゃなかったんだね…お母さんいたんだ…」

 

「実は未来のガハマ先輩の息子でして…あの母は偽物なんですよ」

 

「えぇー?…うん、それは普通に嫌」

 

「ねー、結衣先輩もそう思いますよね!でも、めっっちゃ美人でした!」

 

「まぁ昔から僕は僕って話ですよね。いやぁやってること変わんねー」

 

「ほんとにな」

 

「比企谷くん。それは違うわ。彼の歩みにも歴史があるの」

 

「雪ノ下、そろそろその後方理解者面やめろ。それするたびに一色がこえーんだよ」

 

「別に、恋だの愛だのはないわ。単に、私のほうが“解ってる”だけで」

 

「やめなよゆきのん。仲間内でこないだ暇つぶしにやった今泉横断ウルトラクイズで優勝したからってすごいけどやってるのは恥ずかしいことなんだよ。だって今泉くんのことわかってるって…そんな…やばいよ?」

 

「ガハマ先輩の鋭さってなんでそんなに僕に真っ直ぐなんですか?そういうとこ嫌いじゃないですけどね。それにわかってますよ?もしかしなくても他の人と対応違うのは僕のこと好きってことですもんね。でもごめんなさい僕もう付き合ってる人がいるので…」

 

「浩平くんそれもしかして私の真似?喧嘩売ってる?買うよ?」

 

「今泉のとびはねる詠唱!だが、何も起こらなかった…」

 

「コイキングくん。あんまり調子乗ってると今度のデートの夜すごいからね」

 

「ちょ、ストップストップ。一旦ストップ!好き勝手喋ってたら収拾つかねえよ!」

 

「庶務なのに出しゃばりますねヒキガヤ先輩」

 

「うるせぇ!信任投票最低ラインジャストだったギリギリ会計くせに!」

 

「はぁ…また脱線していくのね…」

 

「やー、今回ばっかりは雪乃先輩が出だしな気もしますけどね…」

 

「あら、一色さん。私になにか意見でも?」

 

「ゆきのんそれパワハラ!」

 

「大丈夫。あなたの意見は全部聞くしなんでも言うこと聞くわ。だからどうか見捨てないで頂戴」

 

「違ったこれホストに貢いでる感じのやつだ!いろはちゃんの悪女!」

 

「ちょっと!私悪女ムーブもうしてないですからね!というか貢がせ系はしてないですから!…ちょっとその、手玉に取ってたくらいですし…?」

 

「ちょっと?」

 

「うるさいよ浩平くんうるさいよ!」

 

「ほっへひねんふぁひへよ」

 

クリスマスも近づき、生徒会室でもヒーターをいれるようになった昨今。

冷蔵庫の使用頻度も減り、全員雪ノ下先輩の紅茶であったまっている。

 

そういえば、みたいな感じで雪ノ下先輩が切り出した話題は、たしかにそういえばという切り出しで十分な話だった。

過去、というか林間学校の帰りに平塚先生に言ったセリフを誰か覚えていたりするだろうか。

雪ノ下先輩と僕は黒い糸でぐるぐる巻き、みたいなやつ。

 

あれはようは、こういうことだった。

つまり、実は僕と雪ノ下先輩のお母さんは初対面じゃありませんでしたよ、という話。

まぁ、なんだか将来を決めていない雪ノ下先輩にはまだ雪ノ下建設の不祥事を伝えるのは早かろうみたいな顔をしていたので、初対面ということにしたのだけど。

 

嘘ついたことも忘れてたわ。

しょーもなすぎて。

あれだ。

あのときの恩を盾にしていたから、文化祭のときに手回しが早かったということだ。

 

「…さて、十五分経ったわね。休憩は終わりましょう」

 

「えー、ゆきのんもうちょっとゆっくりしよ?ほら、なんだっけ!ぶれーんすとーんず…?みたいな感じで!おしゃべりしようよ!」

 

「あは、さすが結衣先輩。向こうの生徒会長が考えた会議をおしゃべりって切って捨てるのは切れ味鋭すぎます!さすが!」

 

「あ、ちが!そういうんじゃなくて!」

 

「それにいろはさん聞いた?雪ノ下先輩のこと石頭扱いだぜ」

 

「ちょっとそこのバカップル二人!先輩のことからかうの禁止だから!」

 

「おーいどうでもいいけど戻ってこい?雪ノ下の目がやばいから」

 

「雪ノ下先輩目つき悪っ!うさみちゃんかよ」

 

「ギャグマンガ日和とかいう懐かしいネタは俺しかわからんからな」

 

さて。

僕ら現在、クリスマスに向けての2校合同イベントの企画を練っている最中だ。

 

とはいえ別に、手間取っていることもない。

強いていえば、会議の決定権の裁量を巡って多少揉めたものの、向こうの生徒会長である玉縄先輩とうちの長である雪ノ下先輩の目隠し格付けチェックを開催し、総武高校が勝ったので問題もない。

ガハマ先輩の味覚が割と危ぶまれたが、食べる方なら才能があるらしい。

けっこう当ててた。

でもそもそも雪ノ下先輩無双だったのと玉縄先輩がぽんこつすぎたのもあって、援護射撃は一つもいらなかったんだよな。

さすが。

 

「そういえば留美ちゃん元気?」

 

「超元気ですよ。守ろうとしてた友達ともちゃんと仲良しみたいですし」

 

「よかったぁ〜」

 

「最近は同学年の生徒を軒並みわからせたから次は下学年の下僕を増やしてってるみたいです」

 

「超悪影響でてんじゃん!」

 

「ガハマ先輩にも会いたがってましたよ?ハレンチお姉さんに会いたいって」

 

「今泉くん、今度ガチのお説教しよっか」

 

で、サキパイセンの妹さんの幼稚園とか留美ちゃんのクラスにちょっと手伝ってもらうことが決定したり、企画も予算案も概ね完成し、クリスマス会は普通に成功。

留美ちゃんのクラスも平坦な関係からより良くなってるのも見れたし、僕的にはおおむね大満足なイベントだったと言えるだろう。

 

打ち上げのクリスマス会で行ったディスティニーランドも楽しかったし。

 

えーっと、これでクリスマス周りの話は終わっただろうか。

取りこぼしない?

まぁ、あったらまたこんな形で思い出したように語ることもあるだろう。

そんなわけで。

はい、いつものやつ!

せーの!

 

 

しーゆー!

 

 




今回も最後まで読んでくださってありがとうございました!

やー、なんて中身のない。
好感度調査でままのんがいなかったのは、こういうつながりがあったのを隠したかったからでした。
でもわざわざ本編にいれるほどの話じゃなかったし、間に挟むとテンポが悪くなるので書けてよかったです。

そして、ただの宣伝になりますが、現在かつてないほど中身のないSAО二次を投稿中です。
暇つぶしがてら、物凄く中身のない拙作を冷やかしに来て頂けると幸いです。
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