総武高校奉仕部うすしお味。   作:ひつまぶし太郎

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感想、評価、ここすきありがとうございます。
鉄は熱いうちに打てということで、7日目までは毎日投稿頑張ってみます。
仕事終わりに書くので途中で息絶えたら笑ってください。


五時間目。メール

 

 

 

 

20:23

From いろは

Title 夜遅くにごめんね?

 

おつかれ!今電話大丈夫かな?

ちょっと今泉くんの声聞きたくなっちゃって♡

 

 

──────

 

 

20:51

From 今泉

Title 夜遅くにごめんねRe

 

いいけど今僕ベッドの上なんだよね。

葉山先輩の。

今ちょっと手が離せ

 

 

──────

 

 

20:52

From いろは

Title 夜遅くにごめんねReRe

 

は?

ごめん状況がよくわからないから電話するね

 

 

──────

 

20:52不在着信

20:53不在着信

20:54不在着信

20:55不在着信

20:56不在着信

20:57不在着信

20:58不在着信

20:59不在着信

21:00不在着信

21:01不在着信

21:02不在着信

21:03不在着信

21:04不在着信

 

──────

 

 

21:05

From いろは

Title No title

 

でんわでろ

 

 

──────

 

 

08:10

From 今泉

Title Re

 

ごめん寝てた。

また学校で。

ちなみに葉山先輩のベッドで寝たのはほんとだよ。

理由?

普通に戸部先輩とかとゲームしてた。

 

 

──────

 

 

08:11

From いろは

Title お前覚悟しとけよ

 

 

 

 

──────

 

 

 

 

 

 

 

「今泉くん、いるー?」

 

「それじゃあみんな、呼んでみよう!せーの、今泉くーん!あれー、みんな声が小さいなぁ。それじゃあ今泉くんに聞こえないぞ?さぁもう一度。さん、はい───「お願いだから普通に返事してよ!」」

 

放課後。

その開放感に浸って伸びをしていたらガハマ先輩が来てくれたので、僕は大いに喜んだ。

ついでに美人な先輩が僕に用があるということでものすごい嫉妬の目線が集まるが、僕の笑顔とおふざけを前に全て散った。

ふっ、敗北者共め。

 

ちなみに昨日の夜のことで激おこぷんぷん丸だったいろはすさんは教室にいない。

謝罪もしてないのになぜか機嫌が爆裂良くなって、ルンルンで教室から速攻消えたからだ。

 

『今泉くんってほんとあれだよね!痛々しいよね!ほんとにね!もうね!ほんとにね!』

 

『はいはいかわいい』

 

『かわっ!?…って騙されないから!今日という今日はほんとに覚悟を───』

 

『あそうだ。昨日のゲーム大会で優勝して夏祭りの有料観覧席のチケットゲットしたけど一緒にいかない?』

 

『……は?なにそれなんなの狙いすぎだしまさか私のために頑張ったとでも言いたげなその笑顔にちょっとキュンとするのがムカツクというかそれで許すほど私はチョロくないというかでも他のやつと一緒に行くのは許せないというかくそこいつほんとに質悪いなああもう私はそんな軽くないんだぞほんとにわかってんのか?わかってないんだろうなそういうとこもムカツクでもメールしてる相手とか私しかいないだろうからしょうがないのかふふんそう考えたらなんか優越感がいやいやそうじゃなくてああもう』

 

『で、どう?』

 

『行く!!!』

 

夏祭り効果ってすごい。

女の子の機嫌も取れるなんて。

なんか返事が半ギレだったけど。

相変わらず詠唱中の言葉は聞き取れなかったけど。

 

とりあえず葉山先輩の太い実家に感謝。

あと誘ってくれた戸部先輩にも感謝。

『俺ガチだから』と言っていた海老名さんの攻略は自腹でがんばってください。

僕の予想ではあの人の攻略難易度Sクラスだけど。

 

「それで、どうしたんですかガハマ先輩。うちのクラスなんかに来て」

 

ぽこぽこと僕の肩を叩くという、いろはすさんとは違って天然物のあざとさを見せるガハマ先輩の猛攻が落ち着いたのを見計らってから口を開く。

 

「やーその、ヒッキーどこにいるか知らない?2年生は全滅で…誰に聞いても『比企谷?誰?』って言われるし」

 

ヒキガヤ先輩の居場所とな?

どうせ平塚先生と一緒なんじゃないだろうか。

あの二人、やたらセットで行動してるし。

問題児と生徒指導の先生として。

あとその追加情報はヒキガヤ先輩には教えないであげてくださいね。

 

…というかそもそもの話。

 

「メールすればいいのでは?」

 

「あたし、メアド知らない…」

 

「へー。……ちなみに僕は知ってますよ」

 

「え!?うそ!なんで!?ゆきのんは!?」

 

「私が知るわけないでしょう?」

 

僕の勝ち誇ったような言葉に焦ったように顔を雪ノ下先輩に向けるガハマ先輩を、当の雪ノ下先輩は切って捨てた。

 

「だって必要がないもの」

 

「さすが雪ノ下先輩だぜ」

 

照れとかではなく心の底からそう思ってそうなのが最高だ。

 

「ちなみにヒッキーとどんなメールしてるの?」

 

「おすすめのアニメとか漫画とかゲームの話ですかね。あとはこないだ僕の女装写真送った記憶があります」

 

「「えっ」」

 

 

 

 

 

 

「あー!こんなとこにいた!」

 

「おや由比ヶ浜。悪いが比企谷を借りているぞ」

 

「べ、別にあたしのじゃないです!ぜ、全然いいです!」

 

結局ヒキガヤ先輩はやはりというか、僕の読み通り平塚先生と一緒だった。

聞けばペナルティとして、先生の手伝いをさせられていたらしい。

意外とヒキガヤ先輩って不良だよなぁ。

本人には全然自覚ないけど。

遅刻に提出物の不真面目さ、覗き。

学生のタブーを容易く犯し、それに動じないメンタルは僕の尊敬する部分の一つだ。

 

「ヒキガヤ先輩お勤めご苦労さまです」

 

「俺は別に犯罪者じゃねえよ!…で、なんか用か?」

 

「あなたがいつまでたっても部室に来ないから探しに来たのよ、由比ヶ浜さんは」

 

「その、倒置法で暗に違うアピールはいらねぇから、知ってるから」

 

会って早々喧嘩腰な二人はさておき、ガハマ先輩は不満げに鼻を鳴らした。

 

「わざわざ聞いて歩いたんだからね。1年生の教室も!そしたら今泉くんのせいで超居づらくなるし!超大変だったんだから!」

 

「俺のせいじゃないなそれ」

 

「僕のせいでもないですね」

 

「名指しされててそのふてぶてしさなの尊敬するわマジ」

 

「まぁ、それほどでもありますよね。清涼剤なんで」

 

「皮肉な?あと清涼剤がふてぶてしいのはだめだろ。謙虚にいけ謙虚に」

 

そして、そこでメアド交換会のようなものが行われ、僕のスマホに雪ノ下先輩とガハマ先輩の連絡先が増え、ヒキガヤ先輩のメールにまつわるエピソードを聞きながら部室へと向かっていた。

 

「それで先輩がメールしてたのってどんな人だったんですか?というかきっかけは?」

 

「きっかけはそうだな…俺がクラス替えで皆がアドレス交換してる時に携帯取り出してきょろきょろしてたら、『あ、じゃ、じゃあ、こ、交換しよっか?』って」

 

「じゃあ……、か。優しさはときどき残酷ね」

 

「憐れむなよ!その後はちゃんとメールしたし!で、ええとどんな相手だったかだっけ」

 

「はい」

 

「健康的で奥ゆかしい感じだったな。なんせよる七時にメールを送れば次の日の朝に帰ってきて『ごめん寝てたー。また学校でねー』とか返ってくるくらい健康的だし、そのくせ教室では恥ずかしがって話しかけてこないほど慎ましくお淑やかだった」

 

「う、それって」

 

ぶわっと、ガハマ先輩が涙を流すのを横目に僕は一つ思うことがあった。

 

…なんだろう。

なんか僕も昨日やったな。

夢中でゲームしてそのまま寝たのは事実だから嘘ついてたわけじゃないけど。

だからセーフ。

セーフです!

でもぶっちゃけ会話の途中でもねたけりゃ寝てよくない?

即返信の男って重いって思われるとか聞いたし。 

 

 

「そういえば比企谷君。今泉くんに女装写真送るように強要したと聞いたけど」

 

「は?なんのこと……あ」

 

「心当たりがあるようね。ではこれから向かうのは部室じゃなくて警察ね」

 

「ヒッキーさいてー」

 

「ま、待て、誤解だ!俺は悪くねぇ!」

 

「まぁ僕が勝手に送っただけですからね」

 

僕のポツリ、とした呟きは小さな声の割にやけに廊下に響いた。

まるでクズに弄ばれた少女のような切なさのある声に、ガハマ先輩の視線の温度が10度くらい下がった。

 

「さいっってー…」

 

「おい今泉!援護射撃に見せかけたスナイプ止めろ!」

 

「まぁいつものおふざけですよ。ヒキガヤ先輩にそう言うご趣味があるわけじゃないです!たぶん!戸塚先輩の例もありますけど!」

 

「もうお前黙れ、な?頼むから!」

 

そんなこんなで部室につき。

ヒキガヤ先輩が少女漫画を取り出し、雪ノ下は文庫本を取り出した。

ガハマ先輩はデコトラみたいな携帯を取り出す。

いつも思うけどこれ部室でやる必要あるのだろうか。

まぁ居心地が良いので全然構わないが。

 

…その後、ガハマ先輩に変なメールが送られてきたこと以外は平和に時間が流れていった。

 

「比企谷くん、裁判沙汰になりたくなかったら今後そういう卑猥なメールを送るのはやめなさい」

 

「俺じゃねえよ……。証拠はどこにあんだよ。証拠出せ証拠」

 

「犯人はみんなそう言うのよ」

 

「いやー犯人はヒッキーじゃないと思うよ?内容がクラスのことだから」

 

「なるほど、なら今泉くんかしら?」

 

「ち、違いますよ!まったく大した推理ですね。小説家にでもなったほうがいいんじゃないですか!」

 

「今泉、それ犯人のセリフだから。誤魔化すならもっと上手く誤魔化せよ」

 

「くっ、殺人犯と同じ部屋になんかいられるか!僕は帰らせてもらいます!」

 

「私の顔を見ながら言うとはいい度胸ね」

 

「わー待って待って!たぶん犯人今泉くんでもないから!だってメールに出てる名前的に戸部っち以外絶対興味も関わりもない相手だろうし…」

 

「クソつまんねーやつらってことですか?」

 

「答えにくい聞き方しないでよ!」

 

平和に時間が流れていった。

 

 

 

 

 

19:30

From 八幡

Title No title

 

悪い、お前に借りてた漫画間違って持って帰ってきてた。

返すの明日でもいいか?

 

 

 

──────

 

 

20:12

From 今泉

Title Re

 

あい。

ちなみに続き持ってきましょうか?

 

 

画像

 

 

 

──────

 

 

20:13

From 八幡

Title ReRe

 

…俺はこの画像をどうすりゃいいんだ…。

つーか女装似合いすぎだろ。

とりあえず漫画の続きは頼む。

それじゃあまた明日な。

 

 

 

──────

 

 

21:00

From 今泉

Title 重要

 

申込みを受け付けました。

ご利用中のスマートフォンの登録が完了しました。

3日後に自動的に無料期間が終わり有料会員へと移行します。

支払い方法、解約方法は下記のリンクまで。

 

https://syosetu.org/novel/350437/

 

ドキドキ男の娘ライフ♡ポロリしかないよ製作委員会より。

 

 

──────

 

 

21:01

From 八幡

Title 重要Re

 

おいめちゃくちゃ焦っただろうが!やめろ!

 

 

 




今回も最後まで読んでくださってありがとうございます。

7日目まで走り切るためにも感想や評価いただけるとモチベーションになります。
もし気が向きましたらどうぞお慈悲をよろしくお願いします。
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