激震! 中世ヨーロッパ警察24時!!!【完結】   作:PureFighter00

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案外みんな知らん気もする。
正直書き足りない部分があちこちにあり、あーくそっ! 語り尽くせなかった!という部分が多々あるのだが、タイパを重視して時短が大好きナウなヤングは中世ヨーロッパ1000年の歴史丹念に語ったらブラウザバックしおるからな。

ジョン欠地王や歴代ルイシリーズの話がっ!
百年戦争!
クロワッサン!(涙)

まぁ、公開済みの話がいつの間にか4000文字ぐらいになってたら察せよ。24話5万文字で1000年語るとか土台無理やネン。


パンを焼こう!

前世知識を生かして大活躍系転生者は、運良くパン食が広まりつつある後期中世ヨーロッパじみた世界に転移した! トラックに轢かれてこちらに飛び、馬車に轢かれて危うく再度転移するところだったのは内緒だ。

 

「よし、これなら現代知識活かしたパン職人として大活躍出来る! 俺の右手が真っ赤に燃える!(焼きたてジャぱんで言うところの太陽のガントレット)……さて、小麦とバターとイースト菌を……」

「レーウェン・フック!」

音もなく現れた中世ヨーロッパ警察のカギ突きが転移者の右胸骨下端に見事ヒット! 

「ふごぁっ…………」

いいタイミングで入ると息もできなくなるんよね。

「イースト菌なんか発見されとらんがな。17世紀の布屋さんがウヒョウヒョ言いながら顕微鏡開発するまで待て」

「……っ……布、屋さん……?」

 

 

【レーウェンフック】

別に科学者や研究者では無い。オランダで布屋を営んでおり、布地を吟味するのに虫眼鏡使って居たのだが、この虫眼鏡の扱いに長けた後に歯垢やら何やら自作顕微鏡で眺めて観察して微生物などを発見した。その時まで小虫などは自然と湧いて出て来るものと考えられてており、無から有が生まれると信じられてきた。

 

 

「イースト菌が無いとパン膨らまないじゃん! みんなパン食ってんだからイースト菌知ってるでしょ!」

「知らんよ。大体君はこの時代のパンどうやって作るか知らんやろ」

「どうするんですかっ!」

「前日捏ねて残しといたパン生地混ぜて増やすんよ」

「その『前日のパン生地』は?」

「更に前の日のパン生地から」

「それじゃご家庭でパン焼けないじゃん!」

「そらそうよ、ギルドで独占しとるもん」

「じゃあ、パン焼こうとしたら……」

「パン焼き職人に弟子入りして丁稚奉公からスタート」

「下積みブラック労働は読者にウケないってはっきりわかんだね。なんか抜け道ない?」

「酵母菌ってだけならそこらに沢山飛んでるぞ。例えばあそこにミード(蜂蜜酒)ってのがあるだろ? あれはちみつ水で薄めると勝手に天然酵母の働きでアルコール発酵して酒になるの」

 

 

【蜂蜜酒】

古来から滋養強壮目的で飲まれていた。特に新婚夫婦が子作りに励む為によく飲まれており、結婚後蜂蜜酒呑んで励んでたから「ハネムーン(honey moon)」という。

 

 

「じゃあ、蜂蜜酒混ぜたら……」

「アルコール発酵するな」

「え?」

「え?」

 

俗に酵母とざっくり区別しているが、酵母にも色々種類がある。パンの発酵に使うのはパン酵母だ。ビール酵母とワイン酵母も厳密には別種。

 

「そもそも酵母の存在知らんのだから、単離して精製とかする訳無いじゃん……」

「たまたまパン酵母を捕まえるまでトライ&エラーするしか無いのか……」

「まぁ、菌はウヨウヨいるしな。中世ヨーロッパ」

「……なんか嫌な予感」

「そらまぁ、大腸菌やらカンジダ菌、風呂場の赤カビも厳密には酵母菌の一種だ(単細胞生物で黒カビと違い根を生やさないから、薬剤で簡単に落とせる)」

「ぐっ……中世ヨーロッパは不衛生だった……」

「てか、ナーロッパではパン焼く時どうしてんだろね?」

 

ドライイースト無い世界でパン焼き辛くね? ウルティマ・オンラインではパン屋でパン生地(dough)買えたが(多分拘りの男、リチャード・ギャリオットの拘り部分)、普通に中世ヨーロッパだとパン生地混ぜる以上に確実な酵母発酵方式無いと思うんだが……

 

「こんな事で負けてたまるか! 確か黒パンでは……」

「ほうほう、サワー種知ってたか! あれこそ雑菌混ぜ混ぜで発酵するから酸っぱい以外はまぁイケるな!」

「あれで白パン出来るの?」

「出来なくは無い。ただ、サワー種は全粒粉の方が発酵に適してるし、ライ麦の方が適してる」

 

 

【サワー種(sourdough)】

乳酸菌とパン酵母のコンビネーションアタックで発酵するのだが、乳酸発酵が進むと雑菌の繁殖が抑制されるので変な事にならずに済む。乳酸発酵は安心安全の味。

 

 

「ぐっ……ぐぬぬ……俺は白パン焼きたいんじゃー!」

「とは言え、白パンに最適なイーストはパン屋が独占してるしなぁ。継ぎ足し継ぎ足しの秘伝のイースト使うから美味い訳だし……」

「盗むか」(真顔)

「つかさ、なんで君転移者なのに白パンにこだわるの? むしろ現代人だと全粒粉とかライ麦混じりパンとか高級だし意識たかいたかーい♪系じゃない?」

 

現代日本ではライ麦や燕麦、下手すりゃ(あわ)(ひえ)みたいな雑穀の方がむしろ主穀より高額。解せぬ。

 

 

 

白いサーコートに黒い十字(タッツェンクロイツ)マーク入った騎士がこちらを見ている!

 

「(察し) ライ麦パンおいしいじゃないか(棒)」

「やだよあんなビンボ臭いパン」

中世ヨーロッパ警察は中世に詳しいので咄嗟に逃げを打った。あの兜飾り、あのサーコート……黒十字はドイッチェランドだってはっきりわかんだね。

 

 

【黒十字】

ナチス以前からおドイツ様の紋様。ナチス時代のドイツ軍も使用したが、別にナチスとはミリも関係が無い。むしろチュートン騎士団。

 

がしょんがしょん

 

「このオラの前で黒パン貶すとはナイス根性じゃけぇ、神さんの御許に直葬してやるから感謝せぇ(多分ドイツ語、古めかしい奴)」

 

戦鎚(ウォーハンマー)一閃!

クチバシ状の鉄塊は転生者の頭蓋をあっさり砕き、移転者は転生者として更に別の世界へ飛んだ。願わくば次回彼が生まれる地が白パンが何でか誰でも食べられ、シレーッとドライイーストが店で売っている世界であります様に。

静かに合掌して転移者だった彼の冥福を祈る中世ヨーロッパ警察だったが、女神様にチート貰った人間って、女神=キリスト教以外の神様だし、チートはキリスト教の神様以外から貰った超自然の力だから、チュートン騎士さんの行動はキリスト教的には正しいのかな?などと考えたりした。




まぁ、パン食大好きヨーロッパの民は、パンがすこすこなので実際価格統制したり、品質基準定めて厳密に処理するんですよ。職能組合で製法秘匿したりするのも、変なことして罪に問われたら困るからという側面もある。

なお、ライ麦でパン作ってもライ麦だから黒くなる訳じゃない。全粒粉で作るから黒っぽくなる。また、コメント欄で言及があった麦角に関しては……麦角菌にやられた麦は確かに黒くなるが、循環器や神経系に作用して洒落にならん(これまたファンタジー小説では滅多に扱われない題材だが、麦角中毒は中世ヨーロッパではまあまぁメジャーな災厄である)

リチャード獅子心王の話書きたいんやけど

  • 誰それ?
  • あの面白いおっさんか! 書け!
  • 欠地王も忘れずに書け
  • あ、フランスDisる気だなてめー
  • 修道騎士会の事書いてからな!
  • むしろサラディン
  • 胡椒の話を飛ばすな
  • 飯の話は?
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