激震! 中世ヨーロッパ警察24時!!!【完結】   作:PureFighter00

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政治とか行政の話しよっかー


封建制度の成立1

中世ヨーロッパぁっ!

 

それは、古代トンデモ国家「ローマ帝国」がぶっ潰れた後に、バルバロイ(言語を解さない人々)が古代ローマ並の文化文明を復興するまでの期間を言うっ!(諸説あります)

 

【諸説】地域も時代もふんわりソフラン仕上げだからなぁ。

 

 

【ナーロッパ、冒険者ギルド】

 

なんか俺またやっちゃいましたぁ?系転生冒険者が、冒険者の依頼が貼り出された掲示板を見ている。

 

「ゴブリンスレイヤーじゃ無いんだからさぁ、ゴブリン退治とかこまんだよねー、報酬も安いし……【中世ヨーロッパ】じゃこんなもんかー」

 

ピピー

「はいアウトー。中世ヨーロッパ違反です!」

「どこが? 俺、またなんかやらかしちゃいました?」

「まぁ、君が違反というか……この仕事斡旋システムがね。まず、農村には文字書ける人がおらん」

「へ?」

「最悪だったのは8世紀頃と言われているが、中世ヨーロッパの識字率は呆れるほど低いんだ。王様ですら名前も書けないなんてのはザラ」

「ウッソやろ、そしたら情報伝達とかどうしてたの?」

「まず、ローマの連中がバルバロイと呼んでた人らは文字文化が殆どない」

「んなバカな、ルーン文字とかあるでしょ?」

「ギリシャ文字の後にラテン語とアルファベットが出来て……紀元前7〜8世紀だったかな……1世紀頃にルーン文字が成立した。それ以前からゲルマンやノルドや様々な民族がアルプス以北に居住してるが、伝承とかは口伝でやってる」

「口伝? つまり暗記?」

「その通り。だからそーゆーのを伝えてる奴らは記憶力に優れて頭がいい」

「あー、ドルイドとか吟遊詩人(バード)かぁ」

「その通り。で、バルバロイ時代の連中は【まとまり】の規模が余り大きくなかったので、【まとまり】の中で揉め事があると民会という町内会じみた寄り合いの中で話し合いや裁判やったのだが、そこで判事や弁護士役を担ったのはドルイドや吟遊詩人だ」

「どして?」

「主に口が達者で言いくるめに定評があったからだ」

「……因みに、【まとまり】の外に対しては?」

暴力(ヴァイオレンス)

「へ?」

「相手が強そうなら逃げ、対等なら交易とかして、弱そうなら虐殺」

「ぅぉ」

「つまり、ゲルマン大移動とは【弱っちいから奪うか】な訳だな」

「なんでこんな事に……」

「基本的に【正しい奴は正しいから神様が勝たせてくれる】って考えてるからな。勝てば官軍どころか勝てば正義で神様公認」

「ヴァンダル極まりねぇ……」

「と、ここにヨーロッパを少しだけマシにしたクローヴィスと言う王様が出る。嫁の1人に勧められてキリスト教に帰依した」

「ふむ。王とは言え嫁には従うのか」

「で、帰依してキリスト教を保護したので、ヴァンダル極まる土地にキリスト教会が増えた。キリスト教会の坊主共は聖書を学ぶ関係で文字が読めたり書けたりした。命令伝達に於いて使いでがあるので地方領主とか行政官に最適だった」

「どうやって情報伝達を?」

「手紙を出す。地方だと文盲居るから届けたら読み上げる」

「あ、あれってそういう……」日本では御触れが書面として貼り出されたり、手紙を送る。中世ヨーロッパでは紋章官とか伝令が手紙を読み上げる。識字率が違うからだ。

「初期には学校みたいなものを作って学習させようと試みた様だが、なんせ生活がカツカツ(生産能力に余力がない)ので根付かなかったみたいだな。元々口伝で生活してたし、それで生活回ってた訳だし」

「ふむ」

「で、キリスト教よ。ローマ帝国の国教だったから彼らはある程度巨大な領土を管理運営するやり方を知っている。ヴァルバロイの皆様が知らん話だ。街道を整備して物流と情報伝達網を構築して、地方に関してはある程度の裁量権与えて自治させる……帝国領内にあった自分たちの教会組織を管理運営してたのだから経験があり、その知識を書物として記録できた」

「それでヴァルバロイの皆さんも広大な領地を運営出来たのか」

「つまり、中世ヨーロッパなら農村の村長が手紙書くとかありえん訳さ。生産性が低く朝から晩まで働かなきゃ食っていけない連中に、余計なことする暇はない、それに……」

「まだなんかあるの?」

「封建制で領土運営されてるなら、領内の治安維持は領主がやらなきゃいかんのだよ」

「え? そなの?」

「つーか、オオカミや熊などの害獣を狩るのは領主の特権かつ義務。何でもかんでも税を課したから、森林での狩猟も税金掛かるし狩猟は戦闘訓練の意味合いもあった。あと、捕らえた獲物はジビエとして楽しめたし」

「領主がいない村とかないの?」

「あったかもしれないが、そんなん見つけたら【お、弱そう。パクったろ】の精神よ」

「勝てば神意だもんなぁ……」

「で、併呑して『税払え、払ったら安堵したる』で領土が増える」

「待って、その理論で行くと……」

「そう、領主が居ても弱っちいなら襲って奪える。だから弱小領主は大きな領主に臣従して領土を安堵してもらう。また、この「大領主」が防衛戦や侵略戦する時は兵隊を出す。御恩と奉公だな!」

「するとゴブリン退治とか……」

「領主が退治出来ないなら、領主領民間の互恵的な関係が崩れちゃう。下手したら別の領主に助けを乞い領土と領民を失う」

「なら、領主から依頼が来るのが正しいのか」

「まぁ、傭兵雇う感じだな。ただ、傭兵雇うぐらいなら給金支払って軍備増強すべきだな。マキャベリも言っている」

 

 

【マキャベリ】

フィレンツェの現実主義おじさん。理想論でパヤパヤお花畑な話をする同世代人が多い中、情を排除したリアリスティック【過ぎる】言説を披露した。

 

 

「なんで? 必要な時だけ傭兵雇う方が安上がりじゃない?」

「必要に応じて配下の領主に軍役を課す大領主的には、諸侯の軍事力がある程度デカい方がいい。大き過ぎて大領主と張り合えるのは困るが、所領安堵も出来ない程度だと軍役課した時もしょぼい兵しか出せないし」




もちろん、中世ヨーロッパ的では無い別の理由を作ってゴブリンスレイヤー的な世界観を構築しても良いのだが、いちいち社会制度や統治機構考えるのがめんどくさいから「そんな感じの世界」として、中世ヨーロッパ的な「ナーロッパ」を用い、創作カロリーを作劇方面に振り分ける訳ですよ。

で、この手の「社会構築めんどくさがる人」がテキトーぶっこいて封建主義も中央集権も区別せず、ナーロッパを無知故に「中世ヨーロッパ的な」と主張するから変な事になる。江戸時代とか「王権がかなりツヨツヨの重商主義」である社会は「近世」なんよ。割とナーロッパって「近世ヨーロッパ」の方が近いぞ。

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