DRAGON BALL XP   作:”蒼龍”

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今回はこの話を投稿するまで連続行動すると思ってましたので本日3話目を投稿致します。
ラディッツ・クリリングループの闘いとなります。
なおこの回では途中の戦闘シーンからソリッドステート・スカウターの脳内再生を推奨致します。
では、本編へどうぞ。


第12話 ラディッツ出陣!クラッシャー軍団を倒せ!!

 クリリンとラディッツ達は西の荒野へと降り立つと、其処に宇宙船のモニターで見るよりも遥かに巨大な樹木………神精樹が聳え立ち、こんな一見すればバカでかいだけの樹が星の命を養分にしてるのかとクリリン達はゾッとしていた。

 

「こ、こんなデカイ木を枯らさないとならないのかよ…!」

 

「ふむ…少し良いか? 

 俺は改めて考えたがクリリン1人だけで神精樹に吸い上げられた星の命を抱え切れるだろうか? 

 星の命と言う大きな物を、人間1人の器で抱え込むには容量が足りないと俺は考えた。

 よってクリリンだけが無事でも駄目だ、此処に居る者全員が死なずにクリリンに協力せねば星の命を返還し切れない………以上が俺の見立てだ」

 

 クリリンや餃子が驚く中でラディッツは星の命と言う漠然とした、しかし人間などちっぽけにすら思える程大きな物をクリリンの器で回収し切れない、全員の協力が必要だとナッパや天津飯も交えて自らの見立てを話した。

 無論クリリンだけではない、バカなナッパでさえそんな事は分かり切っているのでこれから闘うクラッシャー軍団相手に1人も欠けてはならないと理解していた。

 ニィープも同じ事を考えており、戦闘の手助けはしないまでも神精樹を枯らす作業に協力するのはアリだとして手を貸すつもりだった。

 

「さて、あの樹の上にやたらデカイ戦闘力を持つ奴等が6人も居やがるな。

 コイツがクラッシャー軍団だな?」

 

「内1人のパワーがサイヤ人らしい荒々しい特徴の波を持ってる…コレがターレスか。

 恐らくスカウターで測ったら戦闘力300万はあるだろうな」

 

 それからナッパは神精樹の上の方に視線を向けると6つの巨大な気が待ち構えている事を全員が探知した。

 ラディッツも1人はサイヤ人の気の特徴を持つ為、コレがターレスだと確信し睨んでいた。

 更にスカウターがあれば戦闘力300万程を探知したとして以前のラディッツ達ならば絶対に勝てない相手だったが、今の自分達ならば行ける! 

 重力トレーニングで大幅にパワーアップした俺達ならば勝てると踏んでいた。

 

「話は此処までにしよう、向こうが行儀良く待っている事は無いだろうから此方から仕掛けるぞ!」

 

「無論だ天津飯、では行くぞ!!」

 

 天津飯が話を切り上げさせて向こうが来る前に此方から仕掛けると提案すると、全員同意し特にラディッツとナッパはサイヤ人が手を拱くなどあり得んとして戦闘民族の血が既に騒いでいた。

 そうしてラディッツの掛け声と共に神精樹の下部を辿りながら飛び立ち、中部の大きく開けた場所に着地すると先ず5人の悪の戦士が其処に立っていた。

 

「へっ、ターレス様に挑んで来る愚か者が存在するとお笑い者でっせい!」

 

「こんな樹があっちゃこの星の人達が危ないからな!」

 

「おいおいお人好しかよ、お前等もかベジータ王子の付き人?」

 

「バカ言え、俺はフリーザの野郎を早くぶち殺したいだけだ! 

 なのにその道に突っ立ってるてめぇ等が邪魔だから潰してやる、それだけだぜ! 

 後な…俺にはナッパって名前があんだぜ…!」

 

 先ずアモンドとクリリンが口火を切り、ダイーズはナッパを挑発し無論売られた喧嘩は買う気質なナッパなので受けて立っていた。

 

「ひっひっひ、お前等如きがフリーザに挑むとか命知らずな!」

 

「ターレス様がその雁首を取るのを黙って見てれば良い物を…!」

 

「貴様達とフリーザ、何方が勝っても地球の未来は無さそうだからな。

 ならば、此処で貴様達と会った以上は此処で倒して憂いを断つ!」

 

「天さん、ボクも手伝う!」

 

 次にレズン、ラカセイの双子と天津飯、餃子の鶴仙流の2人が火花を散らし、レズンの方を天津飯が、ラカセイを餃子が相手取る事となる。

 そうしてクリリン、ラディッツ組の残りはラディッツと傍観者のニィープであったが、ニィープの相手を何とカカオがやる気だった。

 

「へっ、私とやる気? 

 止めときなさいなクラッシャー軍団の雑兵の1人、アンタ如きが………てか雑魚5人が束で掛かってこようが私に敵う訳無いわ」

 

「………ンダ!!」

 

 そんなカカオ………否、クラッシャー軍団の5人を雑魚や雑兵と呼び全く歯牙に掛けていない所か欠伸までして舐めた態度を取るニィープに流石にカカオも何時もよりも語気を強めてンダと発言し、他の4人も目の前の相手を潰したら全員でコイツを殺すと相槌を打つと戦闘態勢に入る。

 一方ナッパ達はニィープ以外がマトモに構えを取り、ニィープだけは頭を掻きながら面倒臭がりながら目の前の相手と遊んでやるか程度の認識で居た。

 

「傍観者を決め込んでいたニィープが早速巻き込まれたか、となれば俺の相手は残ったターレスになるな…」

 

「そう言う事だぜ、上級戦士のラディッツさんよぉ」

 

 そうして残ったラディッツは必然的に自分がターレスと闘う事になると確信した瞬間、頭上から当のターレスが腕を組みながら降り立って来た。

 

「貴様がターレスだな、確かに下級戦士故に親父やカカロットと顔が似ている………だが俺には分かる、貴様には親父の様なサイヤ人の誇りが無い事がな」

 

「そう言うなやラディッツ、同族同士仲良くしようぜ」

 

 ラディッツはターレスを見て確かにサイヤ人だが、父バーダックの様な誇りも何も無いと断じて目をギラつかせた。

 対してターレスは数少ない同族同士、サイヤ人流に仲良く………殺し合おうと提案し戦闘力を滾らせる。

 その戦闘力は凶悪化した上で神精樹の実を食べていた為かラディッツが感じられる範囲で矢張り300万であり、ニィープが云う瀕死から蘇ったサイヤ人が戦闘力を大幅に上げる特性がほぼ消失する壁のラインに立っていると気付きこれは中々強い、しかし重力トレーニングと界王拳を物にした俺の敵ではない、こんなサイヤ人の誇りも無い奴に負けはしないとラディッツは確信していた!

 

「さあ、貴様等と俺達の何方がこの地に立つに相応しいか殺し合おうぜ!!」

 

「行くぞお前達、戦闘力を解放しろ!!」

 

 そしてターレス、ラディッツの掛け声と共に互いに気の爆発的なオーラが身体中を纏いフルパワーとなる。

 無論ターレス達のスカウターはブルマの改造を受けてないのであっさり爆発し戦闘力の計測は許さなかった。

 そしてクリリンに天津飯やナッパは確信する、この程度の強さならば今の俺達の敵ではないと!! 

 

「てぇりゃぁぁぁぁ!!」

 

「スカウターが振り切る戦闘力を出すとは中々やる奴等でっせい!!」

 

 先ずはクリリンとアモンドが空中でぶつかり合い、格闘戦に縺れ込む。

 クリリン………否、このグループは神精樹を傷付けて吸い上げるエネルギーが減っては拙いと考えて出来るだけ神精樹にダメージを与えない様な闘いを行っていた。

 対するクラッシャー軍団も神精樹が傷付いて実の採取数が減るのは拙いと考え相手の闘い方に乗っかっていた。

 そしてクリリンはかめはめ波や拡散気弾を使いアモンドを神精樹を背にさせない様に誘導した瞬間チャンスだと直感し次なる技を繰り出す。

 

「行くぞ!!」

 

【ブゥゥゥゥンッ!!】

 

 クリリンは頭上に手を掲げると円盤状の気弾を作り出す。

 この技の名は気円斬、クリリンの代名詞とも呼べる彼の技の中でも殺傷力が高い、どれ程高いかと言えば原典の物語で実力差がかなりある中でフリーザ第2形態の尻尾を切断するレベルの技である。

 

「ほう、面白い………その技、この俺に使うだっせい!」

 

 アモンドは気円斬を見て面白いと思い、真正面から受けて立とうと言う気で居た。

 クリリンはこれを「( かかった!!)」と思い、投げる体勢に移る………その一瞬、クリリンは界王拳を8倍まで引き上げて更に気を鋭く、より敵を斬り裂く事に特化させて投げる! 

 この間に界王拳は解除し、正に攻撃の一瞬のみ高倍率の界王拳を発動させて出来るだけ大きな反動を少なくさせたのだ。

 

「馬鹿め、勝ちたかったらこうするんでっせい!!」

 

 だがアモンドはそんな一瞬の事を認識せずに身体を高速回転させて薄い同系統の気弾を放ち相殺を図る。

 原典の物語ならばこれで気円斬は弾かれてしまい互いに避ける事になる………が、此処では違う。

 もう一度だけ言うがクリリンは攻撃の一瞬のみ界王拳を発動しより斬れ味や勢いを増した気円斬を作り出して投げているのだ。

 そしてその界王拳は戦闘力の8倍増加に繋がる。

 アモンドの戦闘力は凶悪化等で55万、対するクリリンは界王拳8倍を加味して170万!! 

 よってこの気円斬は弾かれない、逆にアモンドの気弾をも斬り裂き、アモンドも真っ二つに斬り裂くのだ!! 

 

「ぐがっ…………!?」

 

 アモンドは確実に弾ける、そう思った攻撃が通用せず自身の身体ごと斬り裂かれた事を信じられないと言う様子を見せながら上半身と下半身は泣き別れをして絶命した。

 

「勝ちたかったら何だって? 

 俺だって気円斬が通用しない場合を想定するさ、てかさせられた。

 だから界王拳を覚えてより斬れ味を増させ、勢いも数倍にした改良技を開発したのさ。

 名付けて『気円破斬』………ってな!!」

 

 クリリンも気円斬が通用せず決め手を失せた状態をニィープに修行中に作られた後、どうすれば良いかと考えた結果、ならば気円斬の攻撃力と切断力を更に強化してしまえば良いとしてバリエーションの技を開発したのだ。

 界王拳の習得もその前段階である。

 それによって誕生したのが気円破斬なのだ。

 こうして原典の物語と違いクリリンはアモンドに勝利し、他の者達に視線を向ける。

 

『うおぉぉぉぉぉぉぉ!!』

 

 次はナッパとダイーズの戦いである。

 互いに格闘戦でパンチやキックを繰り出しては相殺させ、空中で衝撃波を生み出す。

 だがナッパの力はこんな物では無い。

 一旦冷静に相手を観察するべく力量を大体合わせて闘い、それで相手の力を見抜き勝てるならばフルパワーで一気に決めると言った戦闘スタイルにニィープによって矯正されていた。

 ナッパも最初は癪だったが、もしも相手が自分より力が強かった場合の対処も考えなくてはならないと考えた結果脳筋なりに鑑識眼を得るに至ったのだ。

 そして………ダイーズの力を見切ったナッパは笑みを浮かべた。

 

「へっ、やっぱり俺の勝ちだぜ!!」

 

「何だっがあっ!?」

 

 ナッパは此処に来てフルパワーの130万の戦闘力を解放しダイーズの頬に強烈な一撃を加える。

 ダイーズの現在の戦闘力は68万4000、2倍以上の戦闘力差が生まれていた上に重力トレーニングで気のコントロールを覚え、敵の隙も余裕で突ける様になったナッパ相手にダイーズでは勝ち目が無かった。

 そして、ナッパは吹き飛んだダイーズに追い付いて更に一撃を繰り出した結果、ダイーズの左腕を切断した。

 

「がぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

「オラァ!!」

 

【ドガァッ!!】

 

 更にナッパはダイーズの頭に踵落としを決めてその意識を刈り取りながら神精樹の側の地面に叩き落とし、そして止めとして地面に寝転がるダイーズの首に目掛けてナッパは勢い良く足を叩き付けながら着地した。

 その瞬間【ゴギッ!!】とダイーズの首から鈍い音が鳴り響き、首の骨が完全に折れた事を示す様にダイーズの首があり得ない方向に曲がっていた。

 

「そら、オマケだ!」

 

【ポンッ、ドォォンッ!!】

 

 最後にナッパはダイーズの残った遺体に気弾を放ち消滅させて完全な勝利を手にする。

 これによりクラッシャー軍団は既に2人も失い残るはレズンやラカセイ、カカオのみである。

 

『きぃやぁぁぁぁ!!』

 

 そのレズンとラカセイは既に双子の連携攻撃を幾つも仕掛けて天津飯と餃子を攻撃し、先ずは餃子から攻め落とそうとするがその餃子ですら18万であり、レズンとラカセイの現在の戦闘力は伸びが悪かったのか前の2人よりも劣る25万と23万7000であり其処まで実力差があると言う訳では無く苦戦していた。

 其処に界王拳7倍を発動させた戦闘力157万5000の天津飯も加わって圧倒し、最早この戦闘下ではレズン達に勝ち目は無かった。

 

「今だ、えい!!」

 

『ぎっ!?』

 

 そして餃子は戦闘力差で僅かにしか止められないが、それでも十分な超能力で相手の身体の動きを封じ込め、天津飯に止めを刺させる準備を整えさせていた。

 更に天津飯も神精樹が無い方向の空に向かって親指を付け、両手を重ねて四角を作り出した後相手の身体が四角の枠内に埋まる様にしながら今の最大技を放つ用意を整える! 

 

「気功砲、はぁぁぁぁぁ!!」

 

【ボゥッ!!】

 

 界王拳7倍適用下の気功砲が放たれた瞬間レズンもラカセイも着弾直後から肉体が消滅し、正に塵も残さず消え去った。

 なお界王拳を使用しながら気功砲を放つなど本来は寿命を削る危険性があるが、天津飯は気功砲を極め界王拳も極め始めている為上手い調整の下で放っている為寿命を減らさずに済んでいた。

 しかしそれでも消耗が激しい為、早急に気功砲のバリエーションを開発をせねばと考えながら早速仙豆のお世話になるのだった。

 

「ンダ!!」

 

「ふんふふ〜ん」

 

 そして残ったカカオはより惨めであった。

 何とニィープは避けるだけ避けて手を出していないのだ。

 それもその筈、現在のニィープの戦闘力は既に1000万を超えて1440万と言う怒涛の成長を遂げたのだ。

 960万だった自分がこの1週間と言う短期間でこれ程の戦闘力を身に着けてしまったのは嬉しい誤算であり、これならば何も無ければフリーザを殺せる範囲にまで届いていた。

 故に、戦闘力49万如きではもうお遊戯に付き合うレベルでしか無いのだ。

 

「ンダァ〜………!!」

 

 無論この展開にカカオが黙っている訳が無かった。

 確かにカカオはサイボーグであるが、それでも生きてる=生体器官があるのだ。

 よって神精樹の実を取り込めばパワーアップを果たす事も可能である。

 故に、カカオはこの状況を打破すべく神精樹の実を取り出した………それも2つも。

 それを見た瞬間ニィープは片方の実は何かが可笑しいとサイヤ人の直感なのか、それとも他の何かなのか不明だが兎に角拙い、そう確信し戦闘力を解放してカカオが2つの神精樹の実を取り込む前にたった一撃を鳩尾に放つ。

 

「ン………ンダ………!!?」

 

 その瞬間、カカオの身体は真っ二つになっており最後に何が起きたか………それを理解する間も無くカカオは絶命した。

 更にニィープは2つの実を回収した後、カカオの肉体を完全に消滅させてから見比べていた。

 

「………やっぱり何かが変だ。

 けど何が変なのか分からない………持ち帰って解析するか………」

 

 ニィープは胸騒ぎを覚えつつこの2つの神精樹の実を解析する事を決定しながら周りもクラッシャー軍団を苦戦する事無く倒した事を察知し、残りはターレス1人となっていた。

 そんなターレスとラディッツは激しい格闘戦を繰り広げていた。

 

「はぁぁぁぁぁ!!」

 

「面白いぞラディッツ、まさか此処まで闘えるとはな!!」

 

 ラディッツは界王拳2倍を使用し、ターレスと同じ300万の土俵で闘いながら、拳を交えながらその放たれる拳から来る物を受け止めては矢張りコイツにサイヤ人の誇りは無いと判断を下し苛立ちを覚えていた。

 

「そしてその実力を此処で失うのは惜しい。

 どうだ、俺と来ないか? 

 宇宙を気ままに流離って好きな星をぶっ壊し旨い物を食い旨い酒に酔う、こんな楽しい生活は無いぜ?」

 

「ふん、血と殺戮を求める事だけは一丁前だな。

 だが俺は貴様とは何があろうが共に行かん、サイヤ人の誇りの無い貴様とはな!」

 

「誇りが無いとは酷いぜ、俺はちゃんと強さを求め己を高め破壊と殺戮を楽しむ誇り高いサイヤ人だぜ? 

 なのに何故そんなに嫌うんだ?」

 

「それに気付かぬから貴様の様な奴はハリボテなんだよ…」

 

 更にターレスはラディッツの勧誘を始め、血と殺戮を好むサイヤ人らしさを存分に見せるがそれでもラディッツはそれを誇りの無い、ハリボテと称してその誘いをバッサリと切り裂いていた。

 ターレスもこの僅かな会話でコイツの引き抜きは無理だなと理解し、皮肉を込めた笑みを浮かべた。

 

「そりゃ本当に残念だぜ………折角の上級戦士の生き残りだったのになぁ…。

 ならば、その愚かさを身に噛み締めながら死ね!!」

 

 ターレスは処刑宣告をした瞬間、2つの神精樹の実を取り出しそれを食した。

 次の瞬間、ターレスの戦闘力はとんでも無い上昇を見せ数値に表せば1000万と言う恐るべき物となっていた。

 しかし、それを見たラディッツは未だ涼しい顔をしていた。

 

「さぁ、どうだこのパワーは? 

 神精樹の実を食べ続けたこの俺と貴様とでは天と地の差があるのだ! 

 それともまだ奥の手でもあるのか?」

 

「………」

 

「無いなら………俺の勝ちだな」

 

 ターレスは勝利宣言を口にした瞬間ラディッツに突撃し、一方的に攻撃を続けてラディッツを翻弄していた。

 その光景に天津飯や餃子、クリリンは手が出せないと焦りながら見ているしか出来ず、未だ力不足な事に拳を握っていた。

 そしてダブルスレッジハンマーを叩き込み地面に叩き落としながらラディッツの背を踏み付け始めた。

 

「さあ跪け、跪いて命乞いをするならば許してやるぞ!」

 

「………」

 

「おや、もう気絶しやがったのか? 

 それとも恐ろしくて声が出せられないのか? 

 何方にせよこれが俺と貴様の差だ! 

 俺は神精樹の実で全宇宙を跪かせて見せる!! 

 フリーザの奴にもクウラだろうと必ずや地に落とし命乞いをさせてやる!! 

 ふふふふ、はははははは!!」

 

 ターレスは自身の力と神精樹の実が齎すパワーに酔いしれながら全宇宙やフリーザ、クウラ兄弟を跪かせると高らかに叫び、嗤い上げていた。

 クリリンは悟空と同じ顔でありながら矢張り全然違う、邪悪そのものと考え何とかラディッツを救おうと試みようとした………正にその時である。

 

「何時まで遊んでるの、ラディッツ?」

 

 何とニィープがターレスと相対しながらラディッツに声を掛け始める。

 その様子に焦りは無く寧ろ呆れが入っていた程である。

 

「これはこれは、クウラ軍No.2の実力者のニィープじゃないか。

 丁度良い、生き残ったサイヤ人の女である貴様を娶ってやろう。

 そして宇宙を統べる王の妃として共に血と殺戮を繰り返そうぜ?」

 

「ラディッツ、早くその下品な男を黙らせなさい。

 もう良いでしょ、コイツにはサイヤ人の真の誇りは微塵も無いのは理解したでしょ?」

 

「………ああ、もう十分だ!」

 

 ターレスはニィープを娶り妃にしてやると誘うが、それを意に介さずラディッツに語り掛ける。

 サイヤ人の真の誇りが無い奴を黙らせろと。

 その瞬間、ラディッツは声を上げると同時に踏み付けを払い再び体勢を立て直した。

 

「ほう、まだ生きてるとはな。

 流石はサイヤ人の上級戦士と褒めておこうか?」

 

「………もう貴様に不足している物を気付かせる情けも要らんな。

 このまま葬ってやる!!」

 

「だから、神精樹の実を」

 

「黙れ、その顔と声でそれ以上言うな!!」

 

【ボシュウゥゥゥ!!】

 

 ターレスはラディッツの生命力を褒めたが、一方ラディッツは怒りに身を任せておりターレスを殺す気だった。

 ターレスは寝言をほざくと口にしようとしたが、次の瞬間ラディッツは偉大な父と甘ちゃんだが誇り高き弟と同じ顔で2人とは程遠い三流の言葉に怒り10倍の界王拳を発動させた!! 

 ラディッツの戦闘力は150万、今の悟空と同じ数値である。

 そんな者が10倍界王拳を使用すればどうなるか? 

 無論戦闘力は1500万まで跳ね上がり一気にターレスの戦闘力を追い抜くのだ!!

 

「なっ!?」

 

「サイヤ人は誇り高き戦闘民族、戦いに明け暮れ勝利を手にする事こそが至上だ………だが!! 

 それと同時にもう1つ、俺達には守り通さねばならぬ誇りがある!! 

 それは………己が力を、戦闘力を、自らの力と潜在能力でより高め極めて行く事だぁぁ!!」

 

【キィィィィィンッ、ガガガガガガガ、ガン、ガン、ガン、ドガァッ!!】

 

 ラディッツはターレスに叫ぶ、戦闘民族サイヤ人の誇り………己の力や潜在能力を自らの手で高め極め抜く事、その気高さと守り抜かねばならぬ物を。

 この時ラディッツはただ攻撃しているだけでは無い。

 何と、ラディッツは父バーダックの格闘コンボ…『ファイナルリベンジャー』を使用しているのだ。

 この格闘コンボをラディッツは見た事があり、このサイヤ人の面汚しに真のサイヤ人の誇りを見せつけるべく使っているのだ! 

 

「く、くそう!! 

 上級戦士の落ちこぼれが、此処までの力をどうやって…!?」

 

「貴様には分かるまい、己の中に眠るサイヤ人の血肉を、力を、激しきトレーニングや前線に立ち続けた事で育て上げた事を!! 

 貴様の様な神精樹の実などと言うドーピングで得た偽りの力で酔いしれる程度の面汚しには、真の誇り高きサイヤ人の在り方は理解出来る訳が無い!!」

 

 更にラディッツは猛攻を仕掛け、ニィープにはその姿がバーダックのそれと重なり始める錯覚が見え始めた。

 今この時より、否、フリーザと決別し戦うと決意した時からラディッツもまた真のサイヤ人の誇りを胸に闘う戦士となったのである!

 

「ぐぅぅぅ、貴様なんぞに!!」

 

 そして此処でターレスは更に上へ上昇し、己の得た力を全て集約させこの場に居る者共を抹殺するべく両手にエネルギーを溜め始めた。

 ターレスは最大の技、『カラミティブラスター』を切ると決意したのだ。

 それを見たラディッツは誇り高き父の姿を思い浮かべながら目を閉じていた。

 

「………親父………アンタの誇り高き魂を、俺は、俺とカカロットは継ぐ!! 

 故にターレス、貴様にはこの技で引導を渡してやる!!」

 

「ほざけぇぇぇぇぇ!!」

 

「………これで、最後だぁ(ファイナルスピリッツキャノン)!!」

 

 ターレスが最大の技を放つと同時にラディッツは右手にパワーを集約し、青い1つの気弾を作り上げ高らかに叫びながら投げた。

 これこそがバーダックが使う最大最後の技にして運命に抗った彼がフリーザへ放った一撃………『ファイナルスピリッツキャノン』である。

 エネルギー波と気弾が衝突し2つのエネルギーの押し合いとなるが、ラディッツの放った一撃は消える事無く、衰える事無くターレスのエネルギー波を押し返して行き、そして遂にカラミティブラスターを打ち破りターレスにその一撃が直撃する!! 

 

「ぐわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

 ターレスはファイナルスピリッツキャノンにより押し上げられて行き、遂には大気圏すら突破し宇宙空間まで押し上げて行き………そして爆散した。

 それによりターレスは宇宙の塵と化し死に絶えた。

 仮に此処でターレスが死なずとも宇宙空間ではサイヤ人は生き残れない。

 ギリギリ惑星の酸素が届く範囲までしかサイヤ人は活動が出来ないのだ。

 よってラディッツの勝利は揺るがなかった。

 この勝利にラディッツは高らかに腕を掲げ、あの世の父にこの姿が届く事を願いながら確かな一歩を踏み出した事を実感するのであった。

 

「す、すげえやラディッツの奴。

 あんな化け物を倒すなんて………!」

 

「貴方や天津飯達もあれ位出来る様になりなさい。

 じゃないと、置いてけぼりを食らうわよ? 

 さて、そろそろ神精樹を枯らして伐採して………!!」

 

 クリリンがラディッツの闘いに慄く中でニィープはあれ位出来なければ置いていかれると告げ、事実原典の物語では前線に残ったZ戦士はサイヤ人やナメック星人、人造人間と言った純粋な人間よりもスペックが高い者達ばかりだった。

 故に地球を純粋な人間の手で守らせようと躍起になっていたのだ。

 其処に種族差のスペックがあろうが関係無いと考えながら………そんな時、悟空達の方で邪悪でターレスより強大なパワーが動き始めた事を探知し、ニィープはラディッツに叫び始める。

 

「ラディッツ、カカロット達の方で邪悪で強大なパワーが動き始めた!! 

 明らかにカカロット以上のパワーよ、アンタ早くあっちへ行ってカカロット達を救って来なさい!!」

 

「むっ!! 

 確かにこれはカカロット1人では荷が重い………クウラ様も、何かと闘ってるのか…? 

 ええい考えていても仕方無い、ニィープにクリリン達、此処は任せたぞ!!」

 

 ニィープの言葉を受けてラディッツは気の探知を行うと悟空とそれ以上のパワーの敵が闘っている事に気付き、更にクウラも何かと闘ってるらしくとても悟空の救援は無理そうだと纏めたラディッツはこの場をクリリン達に任せて悟空達の下へ急ぐ。

 悟空達の方では一体何が起きているのか? 

 ラディッツは嫌な予感を感じながら気が減った弟やピッコロ、更に戦闘不能になったと思しき悟飯達の下へ急ぎ飛び立つのであった。




此処までの閲覧ありがとうございました。
ラディッツ、父バーダックの誇りを継ぎつつその技も継承するの巻。
クリリンも今作オリジナルの気円斬バリエーションを開発し、順当な強化がされてます。
そして前書きでも書いた様にこの回だけは今日投稿したかったのです…。

次回もよろしくお願い致します。
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