DRAGON BALL XP   作:”蒼龍”

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皆様おはようございます、第24話目を投稿致します。
今回はまだ幕間の話ですが少し重要な話を書きます。
どれ位重要かと言うと本作の未来組に関わる重要な話です。
それでは、本編へどうぞ。


第24話 新たな命………。産声を上げる次世代。

 ニィープとラディッツの決闘から更に1年後。

 残り時間は約1年半、その間にニィープはZ戦士やベジータ達の修行を見ており、全員かなりの力を付け始めていた。

 クウラもフリーザ軍の接収に成功してサウザー達を鍛え上げて今のヤムチャと同レベルまで鍛え上げられた。

 ニィープも決闘時は超サイヤ人で15億の戦闘力を持っていたが、更に力を付け始め悟飯の修行も力を入れていた。

 

「やぁぁ!!」

 

「中々良い動きね悟飯くん!! 

 この調子で頑張りなさい!!」

 

 悟飯は勉強を見ながらも修行もさせた結果、モチベーションが少なくて伸びが悪くなると言う事が無く順当に戦闘力を上げた。

 更にイメージトレーニングをより鮮明にした結果、つい先日悟飯は疑似超サイヤ人に自力で成れる様になった。

 本当にこのまま行ければ真の超サイヤ人に原典の物語より早く覚醒出来るかも知れない………そんな予想が出来る程となっていた。

 

「悟飯の奴やるなぁ〜、オラや兄ちゃんも負けてられねぇなこれは!」

 

「そうだな、甥が頑張っているのに腑抜けてる伯父など悟飯も見たく無かろうな!!」

 

 悟空とラディッツも超サイヤ人を交えながらも無理な修行をしてしまう事が無かった。

 その甲斐あってか心臓病の症状はまだ出ておらず、特効薬の出番もまだ無かった。

 こんな悟空が病気になるとはラディッツも少し信じられなかったが、トランクス達が態々タイムマシンを使い届けたのだから嘘ではないと思いチチに頼み分かる所に置いていた。

 

「ふはははは、ピッコロよ、まさかこの俺の最終形態を引き出す程強くなり、また食い下がってくるとはな!! 

 矢張り貴様もこの俺が真に敬意を払う戦士であると認めよう!!」

 

「へっ、余裕で居られるのも今の内だぁ!!」

 

 更にピッコロも悟飯が頑張っているお陰で師匠として不甲斐無い姿を見せる訳には行かず、また超サイヤ人に追い付こうと努力した結果、クリリンや天津飯と共に遂に20倍を上回る界王拳を使い続けられる事に成功した。

 これはクリリンが先ず発見した半年前にある物を成功させた結果、ピッコロと天津飯にも伝えて同じ事が出来る様になったお陰でもあった。

 この件でピッコロはクリリンには感謝していた、このピッコロにより高みを目指す機会を得させたのだから。

 

「よお皆、相変わらず激しい修行だな!

 俺もサタンもちょっと引く位な」

 

「まぁこれ位やらないと未来が掴めないって皆さん思ってるのでしょうね」

 

「あ、クリリンさんとサタンさんだ!!」

 

「よぉクリリン、サタン!」

 

 其処にクリリンとサタンが同時に修行場に到着し、その激しい修行に少し引いていたがドン引きとかでは無く凄えな〜程度に引いているのだ。

 すると木の陰にビーデルも居たので悟飯が手を振ると身を乗り出して手を振っていた。

 ニィープは悟飯の修行を少し休憩させてビーデルの下に向かわせてあげる事にし、悟飯も喜んでビーデルの下に向かう。

 

「こんにちはビーデルさん!」

 

「うん、こんにちは悟飯くん! 

 あのねあのね、私空飛べる様になったよ! 

 凄いでしょ!!」

 

「えっ、もう!? 

 凄いやビーデルさん!」

 

 悟飯とビーデルは子供同士の会話をしていたが、ビーデルは最近サタンだけが空を飛べる事に少し嫉妬して「私も飛べる様になりたい!!」とせがんだ結果、サタンの手解きで舞空術が使える様になっていた。

 しかもサタンが会得した日数よりももっと早い為、サタンもこれにはビックリしていたがそれでもビーデルを闘いに参加させる訳には行かなかった。

 悟飯は4歳の頃から過酷な修行をして、5歳で戦場に立っていたがビーデルは違うのだ。

 だから親であるサタンはこの娘を戦場には出させないと決意しより激しいトレーニングに付いて行ける様にニィープに頼んでいたのだ。

 

「それでクリリン、サタンと来たって事はもしかして上手く行った?」

 

「ああ、ニィープやクウラが叩き上げして土台が出来上がってたのもあるし、何より格闘家で才能があるからな。

 やれる様になったぜ、界王拳と………『明鏡止水』!!」

 

 クリリンは此処暫くサタンとの修行に付き合い、サタンがより強い力を求めた結果界王拳を教える事にしていたのと、クリリンや天津飯、ピッコロが得た精神境地………クリリンが明鏡止水と名付けた物をサタンも得られた。

 これは精神を静かにし、それでいて澄んだ状態を保ちながら激しく心を燃やす事も可能な状態にする特殊な精神状態である。

 会得すると戦闘力の伸びが良くなる副作用も備わってらしくクリリン達の基礎戦闘力も大きく伸びていた。

 ニィープは前世の記憶から金ピカに光るのかと思ったがそれは違い、精神が肉体に作用して高倍率の界王拳の反動が軽減される様になるのが主作用だと言う。

 更に超時代のクリリンが会得した無我の境地とも全く別物だ。

 なのでピッコロ、天津飯、クリリンはもう既に30倍の界王拳を無理無く使用出来るにまで至っていた。

 ニィープは精神作用凄えと思っていたが、北の界王はこう語った。

 

『お主らが明鏡止水と呼ぶそれはワシ以上の神は生まれながらに持っている物で特に珍しくは無いんじゃが、まさか下界の人間が会得すると界王拳の反動が少なくなる作用があるとは思わんかったぞ。

 恐らく精神性が神に近くなった結果なのだろうな。

 もしかしたら、明鏡止水を極めれば………いや、それは無いか』

 

 と、精神が神に近い物になった事で肉体が精神に引っ張られる様に超高倍率の界王拳の使用も問題無く出来る様になったと言う。

 北の界王は何か付け加えて言おうとしてたがそれは無いと途中で自己否定しその何かを語る事は無かった。

 ニィープも少し疑問に思ったが、荒々しいサイヤ人の精神性では明鏡止水は無理とも判明したのでそちらに手を付ける事は早々に諦めていた。

 

「にしても無理せず界王拳を30倍まで引き上げられるなんてやっぱクリリンや天津飯、ピッコロは凄えや! 

 オラや兄ちゃんには出来なかったから少し羨ましいぞ!」

 

「いやいや代わりに超サイヤ人があるんだからさ、隣の芝生は青い理論は止めようぜ? 

 俺達も超サイヤ人に追い付くのに必死なんだからさ」

 

 悟空は自分の倍率を超える界王拳を使えるクリリン達を羨ましく思っていたが、クリリンが隣の芝生は青い理論を持ち出して切り上げさせる。

 そう、これからは超サイヤ人が戦場に立つ最低基準となるのだ。

 トランクス達の居た未来を訪れさせない為にはそうやってレベルを引き上げるしかないのだ。

 

「でもまぁ、超サイヤ人が基準値になっちゃうと少し悲しい事実も発覚したけどね」

 

「ヤムチャさんと餃子、それにギニューや宇宙で活動中のサウザー達か」

 

 しかしこれに早々付いて来られない者も居る。

 ヤムチャと餃子、更にギニューやサウザー達だ。

 彼等には明鏡止水も界王拳も無理だった。

 ギニューも特戦隊と頑張ってヤムチャレベルまで自分を鍛え上げたがある意味此処が壁だった。

 其処を登る手段がヤムチャ達には無かった、よって戦場に出れても最前線には出れず精々回りの雑魚を蹴散らす位である。

 ニィープもこれはある意味仕方無いと割り切り、ヤムチャ達も役割を理解しながらも地力を上げる修行を続けていた。

 

「まぁ、それでも私達はどんどん強くならないと行けないからね。

 さて、カカロットはクリリンと、サタンはラディッツと手合わせして私は変わらず悟飯くんと修行を………うっ!!」

 

 そうして修行再開としてクリリンやサタンも交えて手合わせし、悟飯は変わらずニィープと修行をしようとした………その時、ニィープは強烈な吐き気に襲われる! 

 それも今まで感じた事が無い程、とても我慢出来ないレベルの吐き気であった! 

 その所為で木の陰でニィープは吐いてしまっていた。

 

「だ、大丈夫ですかニィープさん!?」

 

「ニィープ、何があった!?」

 

「おえぇ………な、何これ………めっちゃ気持ち悪い………!!」

 

 悟飯が背中を擦り、ラディッツや悟空達も思わず近付く程ニィープが体調不良になり、ピッコロも理由が分からずクウラも思い当たる節が無いので何だと考えていた。

 その間もニィープは強烈な吐き気に襲われ続けとても修行所では無くなってしまう。

 なのでラディッツがニィープを病院へ連れて行く事になり、他の面々は2人抜きで修行をする事となった。

 ニィープはこんな時に何なのかと思いながらラディッツに背負われ、そのまま病院へと飛び立って行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 東の都のそれなりに大きな病院で急患としてニィープが運ばれて検査を受けていた。

 その間ラディッツは同伴者として呼ばれるまでは診察室の外で待機していた。

 ニィープの身に何かあれば………そんな事を考える程心配していた。

 何故ならラディッツとニィープは同じ家に住む………つまり同居していたのだ。

 ニィープは「家代が安くなるしカカロットの家の世話になるのは心苦しいでしょ?」と行って自分の家に住まわせる事を拒まなかった。

 

「………………………」

 

 ラディッツは診察室の外で落ち着かずには居られず椅子に座りながら足を揺すっていた。

 ラディッツも同居を受け入れたが弟にはナッパの悲しい事件がありデリカシーに欠けてると知りまだ教えて無かった。

 悟空に教えないので他の面子にも教える機会を失い半ば秘密の関係の様になってたが、それでもニィープが何か病であれば心配してしまう………それ位には深い関係になったのだ。

 だから頼むから変な病気でないでくれと神頼みになる位に焦っていた。

 

「ラディッツさん、診察が終わったので入って下さい」

 

「わ、分かった!」

 

 看護師に名前を呼ばれたラディッツは早速診察室へ入るとニィープはベッドで寝かせられているが吐き気はもう無さそうなのか顔色も良くなっていた。

 しかしラディッツの顔を見ると少しそっぽを向いてしまう。

 ラディッツは何なのかと分からずに医師と対面に座る。

 

「そ、それで、ニィープは大丈夫なのか? 

 何か変な病気では無いのか?」

 

「はい、大丈夫ですよ。

 ニィープさんは健康そのものです。

 そして………ラディッツさん、今から大事な事を話しますよ?」

 

 ラディッツは医師から大事な事と言われて何だと思い身構え固唾を呑む。

 こんな気分は初めてだし病気では無いのなら何の話があるのかと思っていた。

 そして………医師は笑顔を向けていた。

 

「ラディッツさん、おめでとうございます。

 ニィープさんは今5週間目ですよ」

 

「ご、5週間………?」

 

「…えっとね、その…私、出来ちゃったみたい。

 赤ちゃん………」

 

 その時ラディッツは5週間目と言われて何の事か分からず頭に疑問符を浮かべていた。

 するとニィープが補足する様に説明を入れた。

 そう………ニィープが妊娠した事実を。

 それを聞いた時ラディッツは稲妻が如き衝撃を受けてしまったと同時に嬉しさがあった。

 ニィープとの間に俺の子が出来た………それが何よりも嬉しく感じるのであった。

 

 

 

 

 

 

 

「はいこれ、素人でも分かる妊娠期間中の生活の心構えの本さ! 

 次に妊娠中は食生活が変わっちまうかも知れねえからそう言う時に必要な本、それとお腹がどんどん大きくなるから服が入らなくなるからマタニティウェア、後は直ぐに休める用の椅子とか他にも色々あるべ!」

 

「こんなに用意してくださるなんて………チチさん、ありがとうございます」

 

「良いんだべ、ラディッツは悟空さの兄貴なんだ! 

 つまりニィープさんはオラの義姉さんになるんだべ! 

 それに悟飯ちゃんを産んだ時本当に苦労したから母親の先輩としてこれ位させてけろ!」

 

 その後ラディッツとニィープは家に帰り、孫家に妊娠したと報告するとチチが大急ぎで妊婦に必要な物を揃えて来ていた。

 ニィープも悟飯を産んだ母親だから心強いと考えて知恵や支援を断る気は無かった。

 

「それとラディッツ、オラの義兄さんになるんだから言っておくけどニィープ義姉さんに無理させちゃならねぇ! 

 サイヤ人だから身体は丈夫とか抜かしたら引っ叩くから覚悟するだべ!!」

 

「お、おう。

 重い物を持たせたり激しい運動をさせなければ良いのだろう? 

 それと悪阻が酷い時は率先して家事を行い休ませる、そうなのだろう?」

 

 更にチチは義兄になるラディッツにニィープに無理させてはならないと語気を強めて話しており、ラディッツもニィープの身体はもう1人の物ではないと重々承知し本を読みながら夫婦として協力する事を拒まむ様子は見せなかった。

 

「そうだべ。

 オラの経験として悟空さにも協力させたんだけどもほら、悟空さは少しデリカシーに欠けてるだろ? 

 だからオラの時はおっとうにも協力させて何とか乗り切っただ。

 もしもニィープ義姉さんに同じ苦労をさせたら怒るからな!!」

 

「わ、分かってる分かってる!! 

 その辺りの苦労はお袋を見てたから分かる、だからそんなに迫らないでくれ!!」

 

 更に悟飯の時の経験談をして悟空の少々デリカシーに欠けてる面を指摘して牛魔王に協力させて乗り切ったと言うとラディッツもニィープも容易に想像出来た為少し呆れてしまっていた。

 が、チチはサイヤ人の男は皆ノンデリと考えてラディッツに迫るが流石にラディッツもこの義妹を怒らせたら怖いと分かってるのでタジタジになっていた。

 チチもそれを見ながら「本当に分かってるだか?」と口にしながらもこれ以上はもう義兄を信じるしか無いので家を後にする事とした。

 

「そんじゃあオラはもう帰るべ。

 もし大変な時はオラが駆け付けるからニィープ義姉さんは安心して赤ちゃんを育てるだよ!」

 

「ええ、チチさんもありがとう」

 

 そうしてチチの嵐の様な圧迫面接も終わりラディッツはふうと一呼吸入れて汗を拭き、荷物を整理しつつ足を引っ掛けない様に家具も適切に移動させ始める。

 するとまたドアが開き、其処にクウラが現れた。

 

「聞いたぞ、同居後にニィープが妊娠したらしいな。

 全く、そう言う報告は直ぐする様にと軍の規定でもあっただろうが。

 それに5週間らしいな、それまでニィープも気付かず修行で激しく動いた上に超サイヤ人で肉体に負荷を掛けていた。

 赤子が流れてしまったらどうする気だったのだ?」

 

「うっ、耳が痛い限りです………」

 

 クウラは軍の規定でも決まってる同居届や妊娠報告の提出等を怠った事や妊娠後5週間も修行して肉体に負担を掛けていた事を怒っております、ラディッツもニィープもつい正座でお説教を受けていた。

 それからクウラの説教は2時間続き2人共ヘナヘナになりながらもクウラを見送ろうとしていた。

 するとクウラは振り返りながら2人を見つめる。

 

「ク、クウラ様?」

 

「…言い忘れていた、宇宙で活動しているサウザー達が妊娠おめでとうと祝電を送って来ていたぞ。

 そして…身体を労れよニィープ。

 何度も言うが、もうお前1人の身体じゃないのだからな。

 ラディッツ、赤子が生まれるまでサポートを欠かすなよ。

 …赤子が産まれる時は今度こそ教えろよ」

 

 クウラはサウザー達が祝電を送って来た事を話しながらチチも話していた事を口にし、そして産まれる際は教えろとクウラなりに応援しているらしい言葉を贈りニィープ宅から去って行った。

 それを聞いたニィープはお腹を擦りながらこれだけ迷惑も掛けながらも応援されたのだ、無事に産もう、ちゃんと母親になろうと決意に至ったのだった。

 

 

 

 

 

 それから半年後、残り時間約1年になった頃。

 ラディッツは修行しながらもニィープのお腹が目立つ様になり、ラディッツに支えられながら足元に気を付けて買い物や赤ちゃん用ベッド、見守りカメラ等を買って1日を終えようと過ごしていた。

 そんな中ナッパが来訪した。

 

「ようラディッツ、ニィープ! 

 元気そうで何よりだぜ。

 ほれ、妊婦の身体に良い食べ物を買って来てやったぜ!」

 

「ナッパ! 

 アンタ暫く見てなかったけど何してたの?」

 

 ニィープはクリリンや天津飯、悟飯やサタン達が来訪した中でベジータは兎も角ナッパも喫茶店で見掛けなかったので何処へ行ったのか気にしており、ラディッツに気を探知して貰おうと考えてた時期に丁度やって来たので何処に居たのか聞く事にした。

 

「へへ、驚くなよ? 

 俺は今喫茶店を一旦休業してカプセルコーポレーションでちょっとした手伝いをしてるんだぜ」

 

「カプセルコーポレーション? 

 確かベジータも住んでると聞いてたが………何があった?」

 

 するとナッパは喫茶店NAPAを一時休業してカプセルコーポレーションで手伝いをしてると話した。

 ラディッツはベジータも住んでる彼処で何の手伝いをしてるのか気になっていた。

 するとニィープは、今はもうあれから約2年経過した事を考え頭の中にある答えが浮かんでいた。

 それをナッパは語り始めた。

 

「実はな、ブルマがベジータの子を妊娠してんだ。

 王子の側近である俺はもしもベジータに子供が出来た時はその世話をする役目も一応帯びてるんだ。

 お陰で俺は地球の保育士資格を取る事になってな、その資格を数ヶ月前に正式に得てからブルマが無理しない様に手伝ってる訳さ。

 まぁベジータってあんなだからブルマに何も言わねえし干渉しねえからその分の皺寄せって奴さ」

 

「ブルマがベジータの子を………そうか、そうなのか………ナッパ、保育士資格を取ってくれて有り難い! 

 俺もまだまだ分からない事が多くて四苦八苦しててな、ちょっと男側のアドバイスをくれ!」

 

「へっ、良いぜラディッツ!」

 

 どうやらブルマはベジータの子を………トランクスを妊娠したらしく、ナッパは王子の側近としての役割の1つを果たすべく保育士資格を取ったらしい。

 王子の息子、つまり王家の血を引く嫡子を育て上げる為に………但し惑星ベジータ流にではなく地球流に。

 ラディッツもトランクスを思い出しもうそんな時期かと納得しながらも、余り分からない事をナッパから教わり更にニィープの支えになろうとしていた。

 この点はギネやバーダックの夫婦仲を見て来たラディッツだから得られた父性でもある。

 

「………てな訳で、今お前がやってるのは大体正解だ。

 分からない中で良く頑張ったな。

 ニィープの無理の無い運動も欠かしてない様だし、心配で見に来たが…バーダックとギネの息子なんだからそれも余計なお世話だったな! 

 兎に角頑張れよ、何かあれば西の都からすっ飛んで来るぜ!!」

 

「ありがとうナッパ、助かるわ」

 

 それからナッパはラディッツのやってる事は正解だと話し、更に何かあれば来ると地球で過ごしたお陰ですっかりヒゲが似合うナイスガイになっていた。

 ニィープも助かると話しながらその後ろ姿を見送り、ラディッツも有り難いと思いながら再びニィープを支えられながら過ごすのだった。

 

 

 

 

 

 

 それから更に時間が経過した。

 その日、ニィープはお腹に痛みを覚えていた為ラディッツは直ぐに車で掛かり付けの病院へと彼女に負担を掛けない様に運転しながら運ぶ。

 すると矢張り陣痛………もう直ぐニィープとの間に出来た子が誕生すると知り、病院から孫家やクウラ等に連絡すると最初にチチや悟飯、更には悟空まで急いで駆け付けて来た。

 

「それで兄ちゃん、様子はどうなんだ?」

 

「うむ、母子共に異常は見当たらないのでこのまま産もうと言う話になった。

 なので此処から長い時間ニィープは痛みに耐えながらあの子をこの世界に産まれさせるんだ。

 俺はそれをジッと待ち続けるだけだ、2人が無事にこの一世一代の瞬間を乗り切る事を祈りながらな」

 

 悟空の問い掛けに対してラディッツは非常に落ち着いた様子を見せながらニィープとお腹の中の子が無事である事を祈りながらな待つとサイヤ人の男としてはかなり珍しい様子を見せる。

 惑星ベジータでは地球よりも更に手厚く赤子が産まれるので母子が危険な事になるのは大抵無いが、地球は惑星ベジータのやり方と異なる古めのやり方なのでどうしても母親の負担が大きくなるのだ。

 なのでラディッツは祈りながらと言う言葉を口にしたのだ。

 

「すまんなラディッツ、残ったベリブルやキコノ達古参兵からの承認を得る仕事が手間取り遅れた。

 ニィープはどうだ?」

 

「クウラ様、遅れたと言ってもカカロット達が来てから30分後ではないですか。

 容態が急変したとかの話は無いので無事ですよ」

 

 その30分後にクウラが到着する。

 どうやらコルド大王がトップだった時代の古参兵を傘下に置きクウラ軍を正式なコルド軍の継承軍隊にする最後の仕事の承認に手間取ったらしく、高速宇宙船で駆け付けて来たらしかった。

 悟空は「言ってくれれば瞬間移動で迎えに行ったのに」と口にしたが、軍の長として色々動くにも事務作業をしながらが必要な為宇宙船で移動するのが好都合なのだ。

 

「ベリブルとキコノ…最後の牙城だと話してた連中ですね。

 それで結果は?」

 

「少し粘られたが2人の首を漸く縦に振らせられた。

 これで漸くフリーザ軍の完全接収が最終段階に移り、奴が持っていた物はクウラ軍が引き継ぐ事となる。

 無論愚弟(フリーザ)愚父(コルド)がやってた支配下の星への異常な課税やどの程度軍に腐敗があったか調べ上げるのもまだまだ残ってるので全て終わる訳では無いがな」

 

「へぇ~、偉い奴の仕事ってやっぱすっげえ多いんだな〜」

 

 更に会話が続きフリーザ軍の完全接収や異常課税、フリーザ軍側の腐敗具合の調査もまだ残ってると話したクウラはニィープの居る分娩室を見つめながら背中を病院の壁にくっつけながら話し、悟空も上手く理解出来ないが兎に角仕事が多いと思いながらチチが少し焦りそうな様子を見せてるので肩に手を置いて落ち着かせていた。

 それから更に時間が経過し、まだ生まれない中でまだブルマの出産予定日に日があるのでナッパもやって来てサタンもビーデルを連れながら病院へ来て、そしてクリリンも到着して連絡が付いた者はこれで揃った形になった。

 

「………………」

 

「まだ生まれないですね、伯父さん…」

 

「ああ、だが信じるのだ………ニィープとお腹の中の子を。

 この世界に無事産まれて来るとな…」

 

 更に時間が経過したが一向に産声も聞こえず悟飯は大丈夫かと思いながらラディッツを見ると、そのラディッツは非常に落ち着いておりニィープとお腹の中の子を信じていると口にしていた。

 本当は分娩室に突入してニィープの側に居たいのに医者の指示で待機する様に命じられ、それにずっと従ってるのだ。

 物凄く忍耐強いと悟飯やビーデルも幼いながら理解し、更にナッパもラディッツに頷きながら気持ちを察せられていた。

 そして………いよいよ悟空達が来てから10時間が経過し、完全に夜になったその時、遂にその瞬間が訪れる。

 

「………おぎゃあ、おぎゃあ、おぎゃあ!!」

 

『あっ!!』

 

「ラディッツさん、入って下さい! 

 元気な女の子が産まれましたよ!!」

 

 分娩室から産声が響き渡り、悟空達も遂に産まれたと思った瞬間、ラディッツが看護師に呼ばれて中へと入って行く。

 其処には疲れている様子を見せるニィープが布に包まれた赤子を抱いており、ラディッツも万感の思いを抱きながら隣に座る。

 

「無事、産まれたんだな。

 ニィープ、良く頑張ったな………この娘も、良く頑張ってくれたな」

 

「そうね………本当、無事に産まれてくれてありがとうね。

 私をお母さんにしてくれて、ありがとうね」

 

 ラディッツはその小さな命とニィープを見ながら労いの言葉を掛け、ニィープも無事誕生した赤子にありがとうと感謝しながら抱いていた。

 すると担当医師が挨拶して来る。

 

「ラディッツさん、ニィープさん、おめでとうございます。

 無事に女の子が産まれました。

 それでお名前はもう決まってますか?」

 

「はい、2人で話しあってもう決めております! 

 この娘の名前は………『ルリア』。

 俺達の大切な娘、ルリアです」

 

 医師は2人に祝福の言葉を掛けると同時に赤子の名前は決まっているか尋ねて来た。

 勿論2人は女の子だと知った時からずっと話し合って決めておりその名を口にした。

 ルリア………次世代の純血サイヤ人の女の子、これからの未来を担う世代の娘。

 そして………ニィープやラディッツはルリアから感じられる気の特徴でもう理解していた。

 未来から来たトランクス、ロスマ共に居たあのサイヤ人の青年女子、彼女こそがこの娘の未来の姿であったのだと。

 

「これからよろしくね………ルリア………」

 

 ニィープは涙を流しながらルリアに声を掛けて笑顔を見せていた。

 それと同時に絶望の世界線で1人遺して逝ってしまった事に未来のルリアにも謝罪しながら、この世界では1人にさせないと固く誓いながらその産声を耳に、脳裏に刻むのであった。




此処までの閲覧ありがとうございました。
クリリン、天津飯、ピッコロ、オマケにサタンが本編オリジナルの精神境地の明鏡止水を会得して基礎戦闘力がこれからも伸びる様になり、更に界王拳も20倍超えの物を使える様になりました。
これで強さのインフレにも修行ややり方次第で付いて行ける様になります。
対してヤムチャ、餃子やオマケのギニューやサウザー達は残念ながら強さのインフレから降りて原作ナメック星編フリーザを倒せるレベルまでは上がりますが、以降の戦闘力の伸びは悪くなります。
後は悟飯がこの時期に疑似超サイヤ人に覚醒し自力で成れる様になりました。
なのでもう少しで本当の超サイヤ人に成れる…筈です。
そして………本作の更なるオリキャラとしてラディッツとニィープの娘のルリアが生まれました。
名前はセルリアックから取りました。
そして未来トランクスやロスマと共に来た匿名希望こそが絶望の世界線のルリアです。
性格は他人と話す際は少し淡白ですが、内に秘めた想いはトランクスにも負けない位熱いです。
無論現代のルリアがどんな風に育つかはこれから次第となります。

次回もよろしくお願い致します!
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