DRAGON BALL XP   作:”蒼龍”

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今日も気分が乗ったのでストックを消費させて次話を投稿いたしました。
遂に始まる異聞のサイヤ人編後半戦、しかしサイヤ人はサクッと終わらせる予定ですので長くはならないです。
今回と次回で異聞になった世界らしさが出たら良いなと思っております。
では、本編ヘどうぞ。


第6話 地球の未来の為、闘えZ戦士よ!!

 2つの宇宙ポッドが地球の東の都に落ちた。

 そしてその中からベジータとナッパが降りて遂に地球にサイヤ人の2人が侵入を果たした。

 

「此処が地球か、まぁまぁな星じゃないか」

 

「へっ、ピーピー煩いヒヨコ達に挨拶してやろうかな…」

 

 ベジータは環境が整ったこの星をまぁまぁと評し、ドラゴンボールもあるならば侵略する価値は大きくありつつ此処をフリーザには渡さずサイヤ人で独占でもしようと思考し、対するナッパは脳味噌が筋肉で出来てる様な脳筋であり挨拶としてこの都市を吹き飛ばす気でいた。

 勿論ドラゴンボールが吹き飛ぶ可能性も考慮せずに。

 そしてナッパは右手にパワーを溜め始め…。

 

「待てベジータ、ナッパ!!」

 

「むっ!」

 

「何、その声は…ラディッツ!?」

 

 その挨拶を邪魔する者が早速現れる。

 それは同じサイヤ人であり、この星で死んだと判断したラディッツであった。

 ベジータとナッパはラディッツが生きている事はを素直に驚き、弟のカカロットに負けたクセにノコノコと目の前に現れた事をプライドの無い奴とも思いながら見据えていた。

 

「誰かと思えば弱虫ラディッツじゃないか。

 まさか負けたクセに生きてやがるとは思わなかったぜ!」

 

「同じサイヤ人でありながらたかが戦闘力400前後の奴等に負けた情けない奴が何の用だ? 

 まさかまた俺達の下で働かせてくれと馬鹿な事を抜かすんじゃないだろうな?」

 

「違うな、フリーザに尻尾を振ってのうのうと生きてる貴様等の目を覚まさせに来たのだ!!」

 

 当然ベジータ達はニィープをスカウターで感知出来なかった為カカロットにも負けた弱虫がまたすり寄ってきたと見下すが、対するラディッツは怨敵フリーザに従うだけ従ってのうのうと生きている同族を見かねてサイヤ人の誇りをもう一度取り戻させる為に来たのだ。

 あんな奴に媚び諂い生きるなどもう真っ平御免だとラディッツは遂に原典の物語と違い反旗を翻し父達と同じ様に宇宙の帝王と闘う道を選び抜いたのだ。

 その第一歩としてあの憎たらしい笑い声を上げる怨敵に縛られ従う同胞の目を覚まさせる事とした。

 

「貴様………言うに事欠いて俺達を侮辱したな? 

 その言葉、後悔させてやる!」

 

「ラディッツのクセに俺達に生意気な態度を取りやがって、ふざけんじゃねえ!! 

 今直ぐぶっ殺してやる!!」

 

「だが此処では闘わん、ドラゴンボールが吹き飛んでしまう可能性があるからな。

 俺に付いて来い、ドラゴンボールを確実に巻き込まない場所に連れて行ってやる!」

 

 更にラディッツは此処で闘えばドラゴンボールが吹き飛んでしまうかも知れないとカマを掛けてベジータ達の行動を制限させる。

 するとナッパはドラゴンボールが吹き飛ぶかもと言う事を言われてから気付き危ねえと思いながら右手に込めた力を緩めた。

 ベジータもドラゴンボールを巻き込み不老不死の願いが叶わなくなるのは拙いと判断し、ラディッツの言う場所に付いて行く事とした。

 

「よし、ではこっちだ、付いて来い!!」

 

 それを見届けたラディッツはニィープと何処にベジータ達を向かわせるか予め決め、カカロット達とも打ち合わせて待ち構えるとした場所たるギザード荒野へと向かう。

 因みに何故その地かと言えばニィープとしてはパプリカ荒野でも良かったのだが、原典では餃子やヤムチャ、天津飯にピッコロと言った面々が死んだ因縁の地であり縁起が悪い為候補から除外しギザード荒野に決定したのだ。

 そして、ラディッツがベジータとナッパを伴いギザード荒野へと降り立ち、Z戦士+ラディッツとベジータ達が遂に相対した。

 

「これはこれは、地球人共が待ち構えてやがったか」

 

「弱虫ラディッツめ、自分1人ではどうにもならないからカカロットや地球人共と手を組んで俺達と闘う気かよ。

 全く、こんな連中でどうにかなると思ったなら舐められたもんだぜ!」

 

 ベジータ、ナッパは弱虫のラディッツが地球人や下級戦士のカカロットと手を組めば自分達に勝てると思い込んでる事を鼻で笑い、ラディッツも出来る事なら自分1人でこいつ等の目を覚まさせてやりたかったとは思ってるがベジータの戦闘力7万5000は界王拳を覚えた今なら無理して倍率を上げれば上回れど以前は本当の意味で無理だった為、地球の戦士やカカロット達と共に闘う道を選んだのだった。

 

「あ、あれがラディッツよりも強いサイヤ人の2人………デカい奴は兎も角として、小さい方は本当に強さの底が見えない………!!」

 

「まさか宇宙にはこんな奴等がごまんと居るとはな………大魔王として地球の支配者気取りしてた俺が如何に小さな世界しか見えていなかったのか嫌と言う程見せ付けられてる気分だ…!!」

 

 一方クリリンやヤムチャ達Z戦士達も今の悟空に近い力を持つナッパ、そしてベジータの底の知れなさに恐怖し修行で強くなっても死ぬかも知れないと考えながら構えていた。

 更にピッコロも自身の見てる世界が如何にちっぽけな物だったのかと思いながら睨み付けていた。

 

「むっ、貴様………もしやナメック星人か? 

 何故ナメック星人が地球に………そうか分かったぞ、ナメック星には願いを叶える不思議な球があると言う噂があったな。

 それこそがドラゴンボールと言う訳だったんだな。

 そしてラディッツのスカウターから聴いた情報ではお前はドラゴンボールを作った地球の神の半身、殺せばドラゴンボールが消えるとか言っていたな? 

 ふっふっふっふ、ならば喜べよナメック星人。

 このベジータ様が手心を加えて貴様と地球の神だけは生かしてやるんだからな」

 

「ナ、ナメック星人…!? 

 ピッコロや神様は宇宙人だったのか…!」

 

「な、成る程な、通りで地球の人間共とは何もかもが違った訳だ…生まれて初めて俺や神のルーツを知れたぜ…!!」

 

 そんな時にベジータはピッコロがナメック星人である事に気付き、更にナメック星の願い球の噂を思い出しそれが=ドラゴンボールであると確信し腑に落ち始めていた。

 それはピッコロや神殿で会話を聞く神も同じであり、ナメック星と言う言葉を聞いた瞬間何処か懐かしさを感じ、自身や神が孫悟空の様に己が生まれた星を忘れた外より来る異邦人であった事を理解した。

 が、それでもやる事は変わらない為ピッコロはこのサイヤ人達を排除する事を優先していた。

 

「さて、お喋りも此処までにしてそろそろ残酷な処刑の時間としよう。

 ナッパ、サイバイマンの種を出せ!」

 

「おう。

 へへへ、この星の土なら良いサイバイマンが育つぜ…!」

 

 そしていよいよベジータ達はカカロットや地球人達を皆殺しにすべく先ずはサイバイマンを出して雑魚を蹴散らすゲームを始めようとした。

 勿論ナッパはそれに応じて土の良さを確かめてから懐の袋からサイバイマンの種を出そうとした。

 …だが、持っていたサイバイマンの種が全てすり替わっていた。

 それもサイバイマンよりも遥かに高額で自分の給料では手が出せない最高級のジンコウマンの種だった。

 

「お、おいベジータ、お前俺のサイバイマンの種をジンコウマンの種にすり替えてたのか?」

 

「何、そんな訳無いだろう! 

 何が目的でそんなくだらん事をする! 

 そんな事よりさっさと植えろ!!」

 

「あ、ああ…」

 

 ナッパはジンコウマンの種など滅多に触れなかった為驚きを隠せず、ベジータに種をすり替える悪戯でもしたのかと問い質すが、当のベジータはくだらないと一蹴し直ぐに種を植える様に命令する。

 ナッパは何か可笑しいと感じつつもジンコウマンの種を渋々植えて、その種は直ぐに成長し戦闘力5000を上回る個体のジンコウマン達が地面から生え生まれる。

 

「ば、馬鹿な…ベジータ達がジンコウマンの種を複数所持するなどあり得ない!! 

 何か、何かが可笑しい…!! 

 気を付けろ地球人共、あの地面から生えた連中ば中々手強い上、形勢不利と判断すればアッサリ自爆して来る使い捨ての兵士だ!!」

 

「き、気持ち悪い…!!」

 

 一方ラディッツもベジータ達がジンコウマンの種を複数所持するなどあり得ない事態だと察した為、クリリンやヤムチャ達に奴等は手強く自爆もする厄介な存在と叫び警戒させる。

 そして………一触即発の場面になった瞬間、ベジータとナッパ、ジンコウマン達の目が赤く光り紫黒いオーラが噴出し、ジンコウマン達の戦闘力が1万に到達し、ナッパは3万2000、ベジータは8万6000まで戦闘力が急上昇し始めた。

 

「さあ地球人やカカロットにラディッツ共、貴様等をナメック星人以外全て皆殺しにしてやるぜ!!」

 

「ハッハッハッハ!! 

 地獄のゲームの始まりだぜぇ!!」

 

 そしてベジータ達は一斉に悟空達に飛び掛かり始め、ラディッツはベジータやナッパ達の戦闘力の急上昇やいきなり全力で襲って来ると言う見下してる相手に絶対やらない行動を見て矢張り可笑しい! 

 これはニィープが以前話した俺自身が陥った凶悪化と名付けられた物ではないかと思考し、油断所か1つのミスで誰かが死にかねないと判断する。

 この間0.4秒である。

 

「貴様等、戦闘力を解放しろ!! 

 殺されたくなければ全力で抵抗しろ!!」

 

「チクショウ、こんな所で死んでたまるかよ!!」

 

「絶対に負けられねぇ!! 

 はぁぁぁぁぁ!!」

 

 ラディッツの号令で全員気を解放し全力で抵抗を始める。

 その際ナッパとベジータのスカウターにチビ達を除いて地球人は戦闘力2万超え、ピッコロが3万、悟空とラディッツは2万9000と2万9500と言う数値が映り、スカウターが故障したかと誤認しながら戦闘が始まる。

 

「やぁぁぁぁぁ!!」

 

 先ずは1番経験が浅い悟飯とジンコウマンの闘いだが、戦闘力自体は悟飯が上回りジンコウマンもインスタント兵士の為武術等の技能は無い化け物らしい本能に任せた闘いであるが為、ピッコロやニィープとの死に物狂いの特訓の成果により落ち着いて攻撃を捌き切りつつ隙を突き強烈な蹴りを首筋に見舞い吹き飛ばす。

 

「魔閃光!!!!」

 

【バシュウゥゥゥ、ドォォォォォォォンッ!!】

 

 更に完全にジンコウマンの隙を捉えて動けなくなっていた所に必殺技の魔閃光を放ち、ジンコウマンに直撃し爆炎が上がる。

 それが晴れた時、ジンコウマンはピクリとも動かなくなり白目を向いていた。

 それを見て悟飯は勝ったと安心する。

 

「よーし、次は皆の援護をする時だ!」

 

「………ギギェ!!」

 

 だが闘いで1番油断が発生するのは勝ったと思った瞬間である。

 悟飯は勝利を確信した後他の皆の援護をするべく先程相手をしていたジンコウマンから目を離してしてしまう。

 その瞬間、ジンコウマンは気絶した振りを止めて悟飯に目掛けて飛び掛かる。

 これは先程ラディッツが話した形勢不利と見れば自爆すると言う習性である。

 それに気付いた悟飯はもう時既に遅し、ジンコウマンが目の前に迫りそのまま抱き着いて自爆を仕掛けようとしていた。

 そして此処で若い命は喪われる………。

 

「でぇぇぇぇぇい!!」

 

【バキィッ!!】

 

 だが、それを阻止すべく自身が相手をしていたジンコウマンを片付けたピッコロが動き出し、ジンコウマンの土手っ腹に悟飯よりも強烈な一撃を叩き込み意識を刈り取る! 

 

「あっ、ピッ、ピッコロさん!」

 

「喰らえ、爆力魔波!!」

 

【ドガァァァァァァァンッ!!】

 

 更にピッコロは悟飯とは違いジンコウマンがまた動き出す事が無い様に消し飛ばすべく気功波系統の技である爆力魔波でその醜い身体を完全に吹き飛ばし、塵1つ残さず消滅させる。

 これにより悟飯はピッコロに命を救われ事無きを得る。

 

「あ、ありがとうございますピッコロさん!」

 

「油断するな悟飯!! 

 勝ったと思ったその瞬間が1番隙が生まれる、敵は当然其処に付け入りそれが命取りとなる! 

 ならば完全なる勝利を得るまで、敵に止めを刺して消滅させるまで気を引き締めろ!!」

 

「はい!!」

 

 ピッコロは悟飯に油断が命取りになる、本当に勝つまでは油断するなと忠告し悟飯はも素直に返事をしピッコロはナッパの相手をしているラディッツの、悟飯は少し苦戦している餃子を援護する為に行動する。

 その光景を神殿から見ていた神はピッコロが悟飯との1年間の修行で穏やかさを手にし、強さもこの神をとうに超え遂には精神性も悪ではない地球の戦士として成長した事を見届ける。

 我が半身の子が大魔王から1人の人間の師となる、これ程嬉しい事は無いと感じていたのだった。

 

「行くぞ化物、狼牙風風拳!! 

 はいぃぃぃぃぃ!!」

 

 一方ヤムチャは狼牙風風拳でジンコウマンを翻弄し、手堅い一撃を加えて行き吹き飛ばす! 

 

「こいつも喰らえ、繰気弾!!」

 

 更に自らの気で動きをコントロールする気弾である繰気弾を使い、ジンコウマンは回避に徹したが何度も追い掛けて来る気弾に焦り遂にヒット。

 そのまま何度も繰気弾を叩き付けて最後に頭を重点的に狙い地面に叩き付けながら爆発させる。

 ジンコウマンは悟飯の時と同様にボロボロとなり、ピクリとも動かなくなる。

 が、ヤムチャは悟飯のやられた事を見ていたが故に既に次の行動に移っており、それに気付いたジンコウマンも拙いと目を見開いていた。

 

「もう遅いぜ、かめはめ波ぁぁ!!」

 

【ドォォォォォォォォン!!】

 

 そうして止めのかめはめ波が直撃し、ジンコウマンは右手を残して他全て消滅し、勝敗はほぼ決まる。

 が、此処から右手のみで動き自爆するかも知れないと油断出来なかったヤムチャは残った右手すら気弾で消滅させて完全な勝利を手にする。

 

「へへっ、どうやら油断したのは貴様達の方だったらしいな!」

 

 最後にヤムチャは消滅したジンコウマンに向かって勝利の言葉を投げ掛け、他の戦士の援護へと向かう。

 そして原典の物語と違いヤムチャはサイバイマン系の敵に自爆されず死ななかった為、ベジータ襲来の悲劇が1つ消えた事はニィープ以外は知らなかった。

 

「このぉ、弱虫ラディッツのクセに生意気なぁぁ!!」

 

「ナッパ、サイヤ人のエリート戦士を自称するならばフリーザに尻尾を振って生きるのはもう終わりにしろっ!!」

 

「かぁぁぁぁぁぁ!!」

 

【ドゴッ、ドゴッ、ドゴッ、ドゴッ、ドゴッ!! 

 シュンシュンシュン、バキバキバキバキガシバキッ!!】

 

 次にラディッツとピッコロが協力しナッパと闘い、あの弱虫ラディッツが、オマケにナメック星人が此処まで食い下がるなんてあり得ない!! 

 何かの間違いだ、俺の調子が少し悪いだけだと意地でもラディッツが強くなった事を認めないナッパは焦っていた。

 その焦りが徐々に闘いの天秤を傾け始め、ピッコロの攻撃もラディッツの攻撃もモロに受け始め怒りで頭に血が上り始めていた。

 

「畜生がぁぁぁ!! 

 貴様等全員吹き飛ばしてやるぅ!!」

 

 その怒りが頂点に達した瞬間、ナッパはピッコロを生かす事も止めてラディッツ達全員を吹き飛ばして殺すべく力を溜めて東の都で放つ予定だったジャイアントストームを仕掛けようとした。

 だがこの技はごく僅かに溜める時間があり、普通なら避ける事に専念する為やらないがその隙を狙いナッパを倒すチャンスでもあった。

 そしてラディッツは勿論この瞬間を待っていたのだ。

 

「今だ、界王拳!!」

 

【キュウゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ、ドゴォッ!!】

 

「ゴッ………あっ………がっ………!!」

 

 ラディッツは此処で遂に界王拳を解禁し、戦闘力を1.5倍の4万4250まで上昇させてそのごく僅かな隙を晒したナッパの鳩尾に彼が今までラディッツから受けた事の無いとんでも無く重く鋭い一撃を叩き込まれ、鳩尾を抑えながら空中から地面に落ちて行き倒れ込む。

 ナッパは最早闘う力を失い、意識も刈り取られてしまう。

 その刹那にあの弱虫ラディッツが、上級戦士の落ちこぼれだった情けない奴が俺に勝つなんて………。

 そんな事が頭を過りながら気絶する。

 ピッコロは早速ナッパに止めを刺そうとするが、ラディッツがそれを静止させる。

 

「貴様、この男を生かす気か?」

 

「ああ、ナッパもフリーザを打倒する為に必要だと俺が判断している。

 それ程までにフリーザは恐ろしいのだ…戦闘力も53万、今の俺達の20倍以上は強くありながら更に上の力を隠してるのだ。

 だからナッパを殺さないでくれ、こいつの面倒は俺が見るし何かあれば俺が対処する」

 

 ピッコロはナッパの力すら必要と話すラディッツに何故と思いながらも、その理由が今の自分達よりも遥かに強いフリーザを倒すにはこのナッパすら必要だと言う。

 20倍以上の差、それ程までに隔絶した力を持ちながらまだ力を隠すと言うそのフリーザにピッコロは何処まで上が居るのだと辟易しつつもならばそれを超えれば大魔王に返り咲けると確信し、この戦いを生き延びればフリーザとやらを上回ろうと誓うのだった

 そしてラディッツはナッパを闘いに巻き込まない場所に運び、次にベジータの方を見やり直ぐ様弟の援護へと向かう。

 

「喜ぶが良い。

 貴様の様な落ちこぼれのサイヤ人がエリート様に遊んで貰えるのだからな」

 

「へっ、落ちこぼれでも努力すればエリートを超えられるかもよ?」

 

「くっくっく、面白い冗談だ。

 では努力だけではどうやっても超えられぬ壁を見せてやろう!」

 

 そして少し時を戻して悟空とベジータとの戦いの開始時、2人は僅かな睨み合いから悟飯やクリリン達を置き去りにする高度な格闘戦に縺れ込むが、ベジータは悟空の攻撃をアッサリ捌き切りその僅かな合間にカウンターを叩き込み吹き飛ばす。

 悟空も凶悪化する前でも強かったのに余計に強くなったなと感じ、界王拳を使うにしても倍率を何処まで引き上げるか問題だと感じていた。

 

「分かったか、これがサイヤ人の王子たる俺様の力だ! 

 貴様の様な下級戦士が幾ら努力しようとも絶対に超えられない頂点だ!!」

 

「こりゃ、ちょっと無理をしないと勝てねえかもな………なら、界王拳2倍!!」

 

 ベジータはこの僅かなやり取りからカカロットは俺を上回れないと判断し、高らかに自分こそが上と宣言しもう勝った気でいた。

 が、悟空も黙ってやられてるだけでは無いので界王拳を2倍の倍に引き上げて使用し、突撃する。

 ベジータのスカウターは5万8000に膨れ上がった戦闘力を感知し、カカロット達は戦闘力を自在にコントロール出来る珍しいタイプの戦士だと理解する。

 が、それでも俺の方が上だと自負して2倍界王拳の攻撃をアッサリ払い除けて蹴り上げてからダブルスレッジハンマーを叩き込み地面に落とした。

 

「ハッハッハッハ、幾らやろうが無駄だカカロット! 

 貴様如きが俺を倒そうなどと言う妄想は叶う訳が無い!!」

 

「イッテテ………マジかよ、2倍に引き上げても追い付けないのか………。

 なら、やっぱり3倍に引き上げるしかねえか!」

 

 悟空はベジータの余りの強さに今の自分の無理せずに上げられる限界倍率の3倍界王拳を出してベジータと闘うしか無いと判断し、千切れた道着を破り捨ててインナーシャツを露出させてベジータを見据える。

 その時、ナッパとの闘いに決着をつけたラディッツが2人の間に立ち、ベジータの方を向いていた。

 

「ナッパめ………ラディッツ如きにやられるとはサイヤ人の面汚しめ!!」

 

「ベジータ、フリーザに従いサイヤ人の誇りを貫けぬ環境に置かれた貴様の目も此処で覚まさせてやる! 

 カカロット、ベジータは全く油断出来ん、共に闘うぞ!!」

 

「それしかなさそうだな兄ちゃん………なら行くぞ!!」

 

『3倍界王拳!!』

 

【ボォォウ!!】

 

 ラディッツと悟空はサイヤ人故に本来は一対一で勝ちたいが、界王星でベジータだけは2人で相手をして確実に勝つ作戦を予め立てており共闘した上で3倍界王拳を使用し勝負を仕掛ける。

 この時ベジータのスカウターは2人の戦闘力がそれぞれ8万7000、8万8500と言う何故か力が湧き上がった現在の自身よりも上の数値を叩き出していた。

 

「な、何ぃ!? 

 下級戦士と上級戦士の落ちこぼれがこの俺と互角以上の戦闘力を………!?」

 

「だりゃぁぁぁぁぁぁ!!」

 

「はぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

【キュオォォォォォォォ、ドゴォ、ボガッ、バギィッ!!】

 

 ベジータが驚愕している隙を狙い、炎が如き気を纏った悟空とラディッツは突撃し此処で初めてベジータに攻撃が命中する。

 更に悟空とラディッツは抜群のコンビネーションを発揮し、悟空に注意が向けばラディッツが、ラディッツに注意が向けば悟空が攻撃を加え、更にはガードも強引に破りながら何度も何度も重い攻撃を与え続ける。

 これによりベジータのスカウターの液晶がひび割れ、プロテクターにもダメージが蓄積され、そして何より………ベジータは血を流していた。

 それを見たベジータは怒り狂い始める。

 

「な、何だと、この俺の血が…!! 

 サイヤ人の王子たるこの俺の血があんな下級戦士共の攻撃で流されてしまっただとぉ………!! 

 ふざけるなぁぁぁぁぁ!!」

 

【ゴォォォ!!】

 

 ベジータは戦闘力2だった赤子や、上級戦士でありながら弱虫であるクズ達により出血させられた事で凶悪化が更に深度が深まり、原典の物語ならばギャリック砲で地球諸共全てを吹き飛ばそうとする所を、いきなり手に光の球体………一部のサイヤ人が作り出せる満月と同じ効力を発揮するパワーボールを作り出し大猿化で悟空とラディッツを嬲り殺しにする腹積もりだった。

 

「な、何ぃ!? 

 ベジータの奴、こんなにも早くパワーボールを作り始めただと!!」

 

「貴様等、サイヤ人の王子たる俺の高貴な血をよくも流させてくれたな!! 

 絶対に許さん、必ず息の根を止めてくれる………弾けて混ざれぇ!!!」

 

【カッ!!】

 

 ラディッツもベジータがプライドも何もかも関係無くいきなり大猿になろうとする事を驚き、この凶悪化と言う物は本人の意志を捻じ曲げて文字通りより凶悪な戦士と化させる事象だと判断に至るが、それよりもパワーボールが弾けて地球の酸素と混ざり合い、満月と同じ1700万ゼノのブルーツ波を生み出し始める。

 尻尾があるラディッツは大猿化すれば上級戦士と言えどやや理性が飛ぶ為パワーボールを見ない様に必死に目を閉じていた。

 

「カ、カカロットォ!! 

 急いであの光る球体を破壊するんだ!! 

 ベジータの奴がいきなり奥の手を切ったぞぉ!!」

 

「マジか、やべぇ!! 

 波ぁぁぁぁ!!!」

 

 ラディッツは急いでパワーボールを破壊する様に悟空に命じ、悟空もベジータの奥の手を成立させたらヤバいと感じフルパワーのかめはめ波でパワーボールを直ぐ様破壊した。

 しかし時既に遅く、ベジータはブルーツ波を十分吸収し、肉体が徐々に大型の怪物へと変貌を始める。

 そして次にラディッツが目を開けた瞬間、ベジータは大猿となり先程の戦況がより悪化した方に転がり始めていた。

 

「くっくっくっく、カカロットォ………冥土の土産に良い事を教えてやる! 

 サイヤ人は満月を見ると大猿となり、その戦闘力を人間の時の10倍にも膨れ上がらせるのだ!! 

 これで貴様等は終わりだ、死ぬが良い落ちこぼれ共!!」

 

「お、大猿の化け物………!! 

 そ、そうか…漸く分かったぞ…なんて事だ、じ、爺ちゃんを踏み潰して殺したのも、武闘大会に現れて会場をぶっ壊した化物…ってのも…こ、このオラだったのか………!!」

 

 ベジータは完全な大猿と化し、10倍の戦闘力………凶悪化で上昇した分も含めて86万と言う数値をスカウターが測ったなら出すであろうそのパワーを今悟空とラディッツに向けようとしていた。

 しかし悟空はサイヤ人が満月の時に本領を発揮すると言うラディッツの言葉、かつて祖父の孫悟飯を踏み潰し、天下一武道会の会場を破壊したのも全て自分だった事にショックを受け、更に余りの戦闘力の差にあの世の祖父に死んでしまったら謝りに行く事を覚悟しながら全てを出し切ってやると決意する。

 

「わわっ、サイヤ人の奴が大猿になりやがった!!」

 

「あの野郎、こうならない様に月を破壊したのに…ま、まさか自らのパワーで満月の代用品を作り出すとは………!!」

 

「ちっ、貴様等全員離れてろ!! 

 巻き込まれて殺されるぞ!!」

 

 そしてジンコウマンを全て倒したクリリン達もベジータが大猿に変貌した事に驚愕し、悟飯が満月を見てああなった事でサイヤ人の特性を見抜いたピッコロは対策で月を破壊したにも関わらず大猿化をしたベジータを見て、大猿になれなければ勝てると言う見積もりが甘かったと痛感していた。

 そしてラディッツが悟空以外の全員に巻き込まれぬ様に離れろと叫ぶと同時にベジータが動き出し、悟空とラディッツを優先的に狙い始める。

 

「畜生、図体がデカイのに動きが速い!! 

 こ、こうなっちまったら元気玉を使うしかねえ………!!」

 

「それか何とかして奴の尻尾を切り落とさねば…!! 

 尻尾を切れば大猿化は解除される…!!」

 

 更にかなりの巨体にも関わらず機敏に動く大猿ベジータを見て悟空とラディッツは回避に4倍界王拳を使用してしまい身体に限界を超えた倍率使用による過負荷が襲いこのままでは絶対に勝てないとして悟空は元気玉を当てる事を、ラディッツは尻尾を切り落とす事を互いに考えていた。

 

「くははははは!! 

 さあどうしたカカロットにラディッツ、さっきと比べて動きが鈍り始めてるぞ? 

 それで全てならばこのまま貴様達を捻り潰しながら殺してやるぞ!!」

 

 この間にも大猿ベジータは暴れ回り、辺り一帯に被害を出し始める。

 最早猶予は無い、悟空は元気玉を使うと決めて動き出そうとしていた。

 そして闘いは佳境に入り原典とは違う結果になるかはてまた原典通り何人もの戦士が死んでしまうのか………何方に女神が微笑み、そして勝利を得られるのであろうか………。




此処までの閲覧ありがとうございました。
ナッパやベジータも凶悪化し、オマケにサイバイマンが全部ジンコウマンになると言うベリーハードモードとなりました。
オマケに凶悪化しちゃったからギャリック砲イベントをすっ飛ばしてプライドもへったくれも無い大猿化。
しかし良い事にニィープが修行に介入した事でヤムチャ爆死カット、ラディッツが界王拳を習得しナッパを早々に沈めたお陰で餃子、天津飯、ピッコロ死亡イベントカット。
異聞の闘いはとことん原典の物語と異なる展開となるのです………が、そもそもこんな風になるのは大体あの2人組の所為なので早くタイムパトローラーには来て欲しい所ですが、まだその時期では無いのです。

次回もよろしくお願い致します。
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