小説 仮面ライダールパン   作:竜・M・美日

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 敏腕警察官――集結。


第12幕 Detective/その刑事は何者なのか

  十月十七日 朝 海東市 海東警察署

 

(そろそろで……ありますかね?)

 警察署の玄関先。腕時計で時間を確認しながら蟹丸絢は人を待っていた。

 海東市四区画の中央に建てられた海東警察署に絢は所属している。

 彼女には今、懸念(けねん)事項が二つあった。

 一つは海東市を騒がせている、ねずみ小僧。

 一つは多発している原因不明の意識消失──それに関連する傷害事件。

 ねずみ小僧の正体は彼女自身、見当が付いているのでひとまず良いとして、問題は傷害事件の方だ。快人達が襲われてからこの一週間の間に十件近い同一の事件が発生していた。

 警察としてはこれ以上の被害を防ぐためにすぐさま捜査を開始したが、これといった有力な情報は無く、ほとんど手詰まりの状態だった。

 そこで、この事件を危機感を持った警視庁から、「こういった奇怪な事件に()けた腕()きの刑事を派遣する」という(しら)せが入る。

 今日、来るというその捜査官のお目付役に任命された絢は、出迎えるために待機していた。

 

 しばらくして一台の黒塗りの車が駐車場に停車する。中から真紅のネクタイを締めた男が出てきた。警察署を一(べつ)する──ネクタイを締め直した。その表情から心の内に熱い正義感を持っていることがうかがえた。

 ところが絢の顔を見た途端、表情を(やわ)らげて歩み寄ってくる。

 目の前に立った相手に絢は敬礼し、男も敬礼で返した──少しの間をおいて互いに笑みをこぼす。

「お久しぶりです。蟹丸巡査」

「はい。あの頃以来でありますね、『(しん)君』。いや警視庁捜査一課、泊進ノ介巡査部長殿?」

 絢が茶化(ちゃか)すように言った。

「やめてくれよ。俺と(かに)ちゃんの仲だろ?」

 進ノ介は堅苦しいとすぐに敬語を取っ払う。

「それも、そうでありますね」

 この会話から分かるように二人は旧知の友人。警察学校時代からの同期である。

 偶然、席が隣同士だった二人は熱い正義感を持ち、すぐに気が合った。ところが進ノ介は器用にこなせるタイプだったが、絢はそそっかしさとどんくささで警察官になれるか怪しい──冗談だろうが──と囁かれていた。

 そんな陰口を言われていた絢を進ノ介が助けの手を伸ばしたことで、無事に警察官になれたのだ。

 つまり絢からしてみれば進ノ介は親友であり、恩人でもあった。

 そのため進ノ介がグローバル・フリーズで同僚を一時再起不能にして、罪悪感から無気力だった時は元気づけようと絢の方から定期的に連絡を取り、仮面ライダードライブになったことも──クリムが口止めしていた──かなり早い段階で知っていた。

 そして、進ノ介がロイミュードと戦い殉職(じゅんしょく)したと聞いた時にはショックから一週間ほど休職。その後、生き返ったことを知ると、誰から聞いたのか秘密基地であるドライブピットまで乗り込み、安堵から泣きじゃくりながらドライブドライバ──―つまりクリムを殴ろうとまでした。

 それほど絢と進ノ介の間の友情は固いもので、一時的ではあるものの気心が知れた同士でバディを組むことになった。

 

 二人は空いていた会議室で情報交換を始める。

「連続傷害事件ということは聞いた」

「えぇ、今日までに十件前後の被害報告が来ているのであります。が……」

 絢が何を話せばいいのかと口ごもる。現状、犯人の目星がほとんどつかず、伝えられる情報も無いため困り果てている。

 その様子を見て進ノ介が持参したノートパソコンを取り出す。

「実は今回の事件の犯人(ホシ)についてなんだが……見当があるんだ」

「えっ、本当でありますか⁉」

 まず進ノ介はある日の夕刊の切り抜きを渡し、パソコンの操作を始めた。絢はそれを受け取ると内容に目を通す。

「『風都刑務所から凶悪犯脱獄』。進君、この記事は……」

「一週間くらい前、風都の刑務所から連続傷害事件の受刑者が脱獄したのは知ってるよな?」

「えぇ。すぐに署内にも伝達されてきましたので。まだ逮捕どころか目撃情報も無いようでありますが」

「あぁ。それが……こいつだ」

 進ノ介が画面を絢に向けた。犯人の顔と罪状、その他(もろ)々の情報が出ていた。

「諸刃陣。二十二歳。五年前に風都でガイアメモリを使って通り魔事件を起こした」

「ガイアメモリ⁉」

 絢も噂でメモリの存在については耳にしたことがあった。

 資料には数点の粉々になった破片の写真、一部には英語で「リッパー」と読める部分が残っている。その横に腕に巨大な刃を付けた「リッパー・ドーパント」の写真もあった。

「こいつはガイアメモリを使った怪物、通称ドーパントになって暴れたところを風都の仮面ライダーに倒された」

(仮面ライダー……)

 都市伝説として語られる存在、仮面ライダー。それは決して都市伝説などではなく、実在していることを絢は知っている。そもそも目の前にいる進ノ介が元・仮面ライダーだ。

 ジッと見られていることに気づいた進ノ介は「どうしたんだ?」と声を掛けてきて、我に返った絢は小さく首を振った。

「いえ、なんでもありません」

「そうか、じゃあ続けるぞ。諸刃は逮捕されるとメモリの副作用で最近まで警察病院に入院していた」

「確かガイアメモリは使い続けていると依存性が()し、体調不良や精神障害になる者もいるとか」

 絢の言葉通り、使用者の多くは精神が汚染されて自身のエゴが増幅し、自らを制御出来なくなる。そして、メモリがなんらかの方法で破壊された場合、使用者はやつれたり、記憶喪失などの重度の後遺症──最悪の場合は死亡する。

「その通りだ。で、つい最近、退院した諸刃は刑務所に移された」

「その矢先に」

「今回の脱獄だ」

「脱獄は計画されたものだった……ということでありましょうか?」

「はっきりとは言えないが、当時の風都での調書を見る限り、それだけのことをするような交友関係は見当たらなかった。本人が『自分一人でやった』と自供(じきょう)していたみたいだ」

「では、どうして脱獄が成功したのでありましょうか?」

「俺は──」

 進ノ介は一旦言葉を切り、一瞬ドアを見ると絢の耳元に口を寄せた。

「『事情を知っている誰かがドーパントになって、脱獄の手助けをした』可能性が高いと思ってる」

「まさか、そんな……!」

 絢は驚きの声を上げると、進ノ介は再びパソコンを操作してある動画を再生した。

「……これは?」

「諸刃が脱獄する寸前の監視カメラ映像だ」

 映像にはいきなり看守が投げ飛ばされ、大きな刃物が一瞬映り、それで切られた看守が倒れる──画面が紫色の(もや)(おお)いつくされ、そこで動画が終わった。

「……な、なんでありますか、今のは……?」

 絢は今、目にしたものを信じられなかった。

「こいつがおそらく手助けしたドーパントだろう」

「……共犯者がドーパントである可能性は確かに考えられるでありますね。しかし、流石であります。これだけの情報を短期間で集めるとは」

 絢の賛辞に進ノ介があごを(さす)ると、何か訴えるような目で見てくる。

「……何か?」

「いや、実はこの情報のほとんどが、警視庁に届いた匿名のタレコミなんだ」

「タレコミ?」

「あぁ。それには『今回の脱獄を手伝ったのはドーパントで、今、海東市で多発している傷害事件の犯人もドーパント』だってな。その他にある重要な情報もあった」

「重要な情報?」

「蟹ちゃんは『EXE』って聞いたことは?」

「エグゼ? エグゼ……いや、どこかで……」

 その名前を聞いて絢は頭を(めぐ)らせる──ハッとした顔で頭を上げた。

「思い出した! 確か風都市の不良グループの名称でありましたね! そういえば、一時期ガイアメモリを(あつか)っていたとか!」

「ああ。四年前にリーダーのペットショップ店員が逮捕されてから壊滅状態だったんだが……新たにリーダーを立てて小規模だが活動を再開したらしい」

 それを聞いた絢は腕を組み、あごに手を当てる。

「……小さな不良グループとはいえ、下手なテロ組織よりも危険な集団が復活した……」

「しかも、そいつらがこの数日の間に『ネオシェード』の残党と取引するらしい」

「ネ、ネオシェード⁉」

 驚いた絢が立ち上がる──(はず)みで椅子が音を立てて倒れた。

 

 ネオシェード。「革命」という大義名分の下に非合法の武器弾薬を使用し、凶悪事件を起こしている犯罪組織の名称だ。過去に爆発テロを五度起こし、多数の死傷者を出している。

 そのネオシェードを追っていた進ノ介が、仮面ライダーに至る運命に巻き込まれていくことになった──その二つの組織が取引をすれば、どのような結果を生むかは火を見るよりも明らかだ。

 

「小遣い稼ぎ程度の考えだろうが、ガイアメモリ専売組織になろうと目論(もくろ)むEXE。一方で政府に反発するためにテロを起こすネオシェード。情報が本当だったとして、こいつらが繋がったら……。日本中でドーパントによるテロ事件が頻発することになる」

 進ノ介のまとめの言葉に、一人の脱獄事件からまさか日本という一国家を()るがしかねない事態になるとは思わなかった絢の(ひたい)から冷や汗が流れ、唾を()んだ。

「し、しかし! あの刑務所を襲ったドーパントがEXEの仲間だったとして、諸刃の脱獄を手助けした動機はなんでありましょうか?」

 進ノ介は申し訳なさそうに首を横に振った。

「そこまでは分からない。だが、そのタレコミによれば諸刃も取引に現れるらしい」

 そこで絢は不信感を(あら)わにした。

「……はたしてその情報は信用し()るものでありましょうか? 妙に出来すぎていて──明らかに何者かが手引きしているようにしか考えられません」

「その通りだ。でも、かなり正確な情報を送ってきた以上、信用してみるしかない。もし事実だったら……マズいことになる」

 進ノ介はそう言って腰の辺りを擦る。

「……俺はもうドライブにはなれない。だから、もし一人でもドーパントになったら俺でも太刀打ちできない」

 進ノ介はロイミュードとの戦いを終え、ドライブドライバーをクリムの宣言通りに地下深くに封印している。例え歴戦の戦士とはいえ仮面ライダーでなければ、ただの人だ。怪人相手ではまったく歯が立たない。

「……では、どのように対抗するつもりでありますか」

 来るであろうその問いに進ノ介は苦笑した。

「奴らがガイアメモリを使う前に逮捕する」

「へっ?」

 絢が素っ頓狂(とんきょう)な声を上げる。単純ではあるが無謀(むぼう)以外の何物でもない、作戦とすら言えない提案だった。

 親友である進ノ介の提案であっても、それはやめたほうがいい、と即座に思った。

「……そんな作戦で大丈夫でありますか?」

「もちろん、念のための奥の手も考えてある」

「『奥の手』?」

「ちょっと、あてがあるんだ。大丈夫、上手くいくさ」

 進ノ介は笑顔で返す。それを見た絢は諦めたように力なく笑う。昔からこの屈託(くったく)のない笑顔に弱かった。

「……仕方ないでありますね。昔からの(よし)み。この不肖(ふしょう)、蟹丸絢も力になるであります」

「蟹ちゃんならそう言ってくれると思ってたよ!」

 進ノ介は嬉しそうに絢の手を握る。

「じゃあ、明日が取引日らしいから、二人で作戦開始だ!」

「……えっ。『明日』? 『二人』? 応援は?」

「大勢で包囲したらバレる可能性があるし、被害が増えることにもなりかねない。相手は少人数だ、俺たちだけでやろう」

 それを聞いた絢は握手したまま顔を引きつらせていく。

「悪い、ちょっとそのあてに電話してくる」

 進ノ介は携帯を取り出すとすぐに会議室の外へと出て行った。

 それを見送る絢の固まった顔から見る見るうちに血の気が引いていく。

 こうしてあれよあれよと絢は進ノ介と二人で犯罪組織との大立ち回りが演じることになった。

 

  十月十八日 朝 海東市工業区 廃倉庫

 

 情報通り、南部の工業区の廃倉庫内で取引が行われていた。

 EXEのメンバーは、テーブルに座る冷静な青年と隣に立つタンクトップの屈強な青年、その他数名。

 ネオシェード側は──メンバーが次々と逮捕されたため壊滅状態──その思想に感化された新しいメンバー数名。

 用心のため外で待機している十数人ほどを含めて総勢三十人弱といったところ。

 早速、ネオシェード側がドラム缶とベニヤ板で作られた簡素なテーブルにアタッシュケースを置く。

「例の物は?」

「ここだぜ。おい!」

 タンクトップの青年が指示を出すと手下たちが乱雑に紙袋を置く。

 入れ物や置き方を見れば、組織としての体裁の差が現れているのが見て取れる。

 怪訝(けげん)な顔をしながらネオシェード側が紙袋の中を覗いた。かなりの本数のメモリが入っており、一様に安堵(あんど)の表情を浮かべる。

「これで岡村(おかむら)さんを助けられる……」

 ネオシェードのリーダーは進ノ介によって逮捕されていたが、ガイアメモリを使えば救出することは容易(たやす)い。

「取引成立だ」

 ネオシェード側の男がそう言うと、ソワソワしていたEXE側の青年達がアタッシュケースを開いた。中身の大金を見て大喜びする。

「ヒャッホー!」

「これだけあれば、遊んでくらせるぜぇ!」

「静かにしなさい! ……客人の前です」

 大騒ぎする中で、ただ一人冷静な態度の青年が一喝した。

「失礼な振る舞い、お許し願いたい」

 言葉遣いに似て、しっかりとスーツを着こなす青年が非礼を()びる。

「……いや、こちらとしてもこれさえあれば、目的が達成される」

 そして、ネオシェードの一人がガイアメモリを手に取ろうとした。

「そこまでだ‼」

 そこで進ノ介と絢が警察手帳を見せながら取引現場に突入する。

警察(サツ)⁉」

「どうしてここが⁉」

「チクッたのか!」

「違う!」

 両グループが予想外の状況に慌てふためく。

「全員静かに‼ ここにいる全員、危険物取扱法違反の現行犯で逮捕し──ふべっ!」

 絢が手錠を出して手近な一人を逮捕しようとしたが、盛大に滑って手錠を放り投げる。

「蟹ちゃん⁉」

「何してる! そいつらを止めろ!」

 進ノ介の注意が絢に逸れた瞬間、ネオシェードの数人が進ノ介と絢に飛びかかった。

「うわわっ!」

 絢が慌てて立ち上がる間、進ノ介は迫りくる一人を摑んで投げ飛ばし、自分に来た相手の腕をひねり上げて制圧する。

「あっ! こ、こいつ! 泊進ノ介だ! 仮面ライダーとかいってた野郎だ!」

 ネオシェードの一人が顔を見て進ノ介が誰なのか気付いた。

「岡村さんを捕まえた奴か!」

「そうだ! ネオシェードの残党ども! 今日こそ全員逮捕する!」

 進ノ介がそう意気込んでいると、倉庫の奥から一人の男が現れた。

「おいおい。うるさいと思って来てみたら、とんだ邪魔が入ったみたいだな」

「兄貴!」

 タンクトップの男が喜びの声を上げた。

「お前は……諸刃陣! やはり情報通りだったか!」

 現れた諸刃に、進ノ介は拳銃を抜き構える。

「諸刃陣! 単純逃走罪及び、傷害罪の現行犯で逮捕する!」

「……あの男、仮面ライダーのようです……」

 上品な青年が諸刃の横につくと耳元で囁いた。

「仮面ライダー? いいねぇ。取引相手の皆さんにメモリの力を見てもらうにはちょうどいい相手だ。行くぞ。ソウ、ゴウ」

「承知しました」

 スーツの青年、ソウは前髪をかき上げる。

「よっしゃ! 来たぁ!」

 屈強な青年、ゴウは自慢の力こぶしを見せつけるようにポージングを取った。

 三人は二人の前に立つと、それぞれガイアメモリを取り出す。

「マズイ! 蟹ちゃん撃つぞ!」

「えっ⁉ な、生身の相手に発砲許可は──」

「そんなこと言ってる場合か!」

「はっ、はい!」

 進ノ介の剣幕に押されて絢もホルスターから拳銃を抜くが、三人はガイアメモリを鳴らす。

「リッパー!」

 諸刃は自分の右(こぶし)に。

「ナイト!」

 ソウは左の(てのひら)に。

「スチーム!」

 ゴウはポージングして盛り上がった上腕二頭筋に。

 生体コネクタが浮かび上がり各々がメモリをそこに挿し込んだ。

 三人の体がそれぞれの記憶に合った物で囲まれて変貌する。

 鋭い刃物を腕に付けた「リッパー・ドーパント」。

 チェスのナイトをモチーフにした「ナイト・ドーパント」。

 蒸気をまき散らし、背中から煙突を何本も突き出た「スチーム・ドーパント」。

 計三体のドーパントが現れた。

 

 進ノ介が数発発砲する。命中するが効いている様子はない。

 それを見た絢も慌てて拳銃を構えた。

「し、進君! どうするのでありますか!」

「仕方ない。プランBだな……」

「『プランB』? それは、なんでありますか?」

「……来てくれれば、分かるさ」

「えっ、『来てくれれば』? 誰が、でありますか?」

「おい、お前らはメモリと客を連れて外で見てろ。こいつらは俺達が片付けとく」

 二人が話している間にリッパーがEXEの部下に指示を出す。

「分かりました~。ほらこっちですよ」

 酔っぱらいのような呂律(ろれつ)の二人がガイアメモリが入った紙袋を抱え、ネオシェードのメンバーを連れて倉庫の外に案内する。

「マズいであります!」

「あぁ、くそ、まだか!」

 三体のドーパントが二人に迫ってくる。

「あはは! こっち、こっち──いてっ!」

 EXE側の部下が外に出るところで誰かとぶつかった。

「あぁ? 誰だてめぇ」

「俺が誰か、だと?」

 その人物は静かに言った。

「そうだよ! お前だれ──ブハッ⁉」

「ガヘッ!」

 部下二人は顔面を殴られ、紙袋に入ったメモリをまき散らしながら、リッパーの足元まで滑ってきた。それを見て全員が入り口へと視線を向ける。

 太陽の逆光に照らされてはっきりと顔が見えないが、真紅のライダースジャケットとズボンという出で立ち男が仁王立ちしていた。その傍には剣らしき物が地面に刺さっている。

 敵味方入り混じる視線を一身に受けて、男はこう言い放った。

「俺に質問するな」

 

 男が光の中から出てくる。少々強面で、目力の強さからは悪を絶対に許さないという意思が伝わってくる。その腰には、バイクのハンドルとエンジンメーターを組み合わせたようなベルトがあった。

 彼は風都署「超常犯罪捜査課」課長であり警視。その名を、照井(てるい)(りゅう)

 

「先輩! やっぱり、来てくれたんですね!」

(先輩……?)

 全員が何者か分からないという表情を浮かべる中、ただ一人進ノ介だけが嬉しそうに言った。

 竜は進ノ介と絢を一(べつ)すると背後を指した。

「すまない、少し遅れた。外の連中の相手をしていてな」

 見れば十数人の男達が地面に伏していた。ガイアメモリを使った者もいるようだがすべて砕けている。

「嘘だろ⁉ ドーパント相手にこいつ一人が⁉」

 スチームが驚愕の声を上げた。

 竜は地面に刺した剣「エンジンブレード」を引き抜き、投げ飛ばす。

「エレクトリック!」

 ブレードが散らばったメモリの上に落ちると周囲に電撃が走り、すべてのメモリが砕けた。

「ああ! 俺たちが風都で必死にかき集めたメモリがぁ……。テメェッ!」

 スチームが怒りを表現するように煙突から蒸気を吹き出す。

「新手か……。分かった、こいつらは俺に任せろ」

 竜はリッパー達を見()えて言った。

「えっ⁉」

「お願いします!」

「いやっ、でも!」

「安心しろ、俺がこいつら相手に遅れをとったりはせん」

 絢が心配する中、竜は懐から赤いガイアメモリを取り出した。(みが)いたようなフレームで「A」の文字が入った真紅のメモリ。

「ガイアメモリ⁉」

 竜の思わぬ持ち物に周りがざわつき、絢も鳩が豆鉄砲を食ったような顔をする。

「なぜなら俺は、風都の仮面ライダー……『アクセル』だからな」

「アクセル!」

「変ッ……身!」

 竜は気合が入った掛け声でベルト「アクセルドライバー」の上部分の装填(そうてん)スロットにメモリを入れ、数回スロットルをひねる。見た目通り、バイクのエンジンをふかすような音が倉庫に鳴り響く。

「アクセル!」

 スロットルから手を離すと、竜の体を赤いエンジンの駆動部を模した光に包まれる。それが消えた時、青い単眼と「A」の文字をあしらった鉄仮面、赤を基調にしたボディの仮面ライダーアクセルに変身した。

「えっ、えええぇぇっ⁉ 仮面ライダー⁉」

「言ったろ、あてがあるって! すいません先輩!」

 進ノ介が驚愕している絢の腕を引いて、アクセルの横に立ち敬礼する。

「応援ありがとうございます!」

「へっ?」

「昨日、泊巡査部長からガイアメモリ(がら)みの事件と聞いてな。俺も同じタイミングで突入したかったが……スマン、少々手間取った」

「いえ! 先輩が来てくれただけで百人力です!」

「えっ、えっ? 『先輩』? 仮面ライダー? 友達? 何がなんだか……」

「悪いが質問は後回しだ。先に、こいつらを逮捕する」

「はい! ドーパントはお願いします!」

 進ノ介に頼まれたアクセルは地面のエンジンブレードを拾い上げた。

「あぁ、振り切るぜ!」

 混乱する絢をよそに、アクセルと進ノ介は果敢(かかん)に犯罪グループに立ち向かっていった。

「えっ、え、ちょっと待ってください!」

 慌てて絢もその後を追ってその渦中(かちゅう)へと飛び込む──アクセルがドーパント三体、進ノ介と絢は生身の人を相手取ることになった。

 

 進ノ介と絢は日ごろの鍛錬の賜物(たまもの)か次々と相手を制圧し、すでに何人か手錠を掛けていた。

「蟹ちゃん! 大丈夫か!」

「えぇ、これくらいなんともありません!」

「流石、蟹ちゃんだ!」

「進君には負けたくありませんから!」

「そうこなくっちゃな! 相手の数も少ない! 蟹ちゃん、もうひとっ走り付き合えよ!」

「もちろんであります!」

 同期という間柄(あいだがら)から絶妙なコンビネーションを見せ、二人は犯罪グループのメンバーを一人ずつ確実に逮捕していった。

 

 アクセルはドーパント達の懐に飛び込むと、その場でドリフト回転しながら切りつけた。

 不意を突かれたドーパント達は火花を飛ばして後退(あとずさ)る。

「ちっ、やるじゃねぇか。でもな!」

 スチームがポージングを取ると、背中に付いた無数の煙突から蒸気を吐き出す。周囲にある鉄筋の骨組みが瞬く間に腐食してしまった。それだけ蒸気の勢いが強いということであり、生身の人間なら不用意に近づけば火傷(やけど)では済まないだろう。

「むっ……!」

 さらにアクセルが持っていたブレードにも薄っすらと(さび)が出ていた。

「エンジンブレードを錆びさせるとは……。どうやらあまり時間を掛けられんようだな!」

 アクセルはブレードを構え、スチームに一直線に突っ込む。

「来いやああああぁ‼」

 スチームが(うずくま)ると煙突が全て前方を向き、アクセル目掛けて蒸気を吐き出した。辺りが(しら)んで見えなくなる。

「そのまま錆びちまええええぇっ‼」

 勝利を確信したのか、さらに勢いを強める。勝負あったかと思われた──蒸気の中からアクセルが飛び出し、煙突が集中している一点、「()」にブレードを突き刺す。

「うごぉ⁉ な、何しやがる⁉」

「偶然だな。俺も同じ名前の技を持っている。貴様の()がどれだけ持つか試させてもらうぞ」

 アクセルがブレードの引き金を引いた。

「スチーム!」

 ブレードから蒸気があふれ出しスチームの内部になだれ込んでいく。吹き出す蒸気はさらに勢いを増し、耐え切れなくなり一本また一本と煙突が吹き飛んだ。

「や、やめろぉ! これ以上は、お、俺の体が吹っ飛ぶっ! う、うおおおっ‼」

 相手の限界が来たと判断したアクセルはブレードを引き抜き蹴り飛ばせば、スチームは自らの能力に耐え切れず断末魔を上げて爆散した。

 アクセルは倒した相手を見ることなく、続けてナイトに向かっていく。アクセルの斬りかかりをナイトは持っている剣で防ぎ、鍔迫り合いになる。

「私の弟をよくも……! 許しませんよ」

「安心しろ、すぐに貴様も倒し、兄弟共々逮捕する」

戯言(たわごと)を。力押しでは、私には(かな)いませんよ!」

 確かにナイトの剣(さば)きは中々のもので若干だが押されている。アクセルが一旦距離を取った。

「なるほど、口先だけではないか」

「当然です」

「ならば、これならどうだ」

「はい?」

 アクセルはブレードからギジメモリ「エンジンメモリ」を抜き、代わりにベルトに装填していた「アクセルメモリ」を入れた。

「アクセル・マキシマムドライブ!」

 マキシマムドライブが発動してエンジン音を唸らせるブレードが、ナイト目掛けて凄まじい勢いで飛んでいく。

「何⁉」

 予期せぬ攻撃に思わず剣を捨てて白刃取りするが、(とら)えたもののブレードの勢いは止まらず振り回される。

「くっ、このぉ!」

 その隙を逃さず、アクセルはエンジンメモリをドライバーに装填した。

「エンジン・マキシマムドライブ!」

 ドライバーを腰から取り外したアクセルは人型から「バイクフォーム」へと変形し、足の裏のブースターから炎を吐いてナイトに突っ込む。その勢いで前輪をブレードに当てナイトの体を貫くと、アクセルがクルクルと回りながら人型に戻る。

「そ、そんな、こんな、ことが……」

「どうやら接近戦ばかりで、遠距離には力を入れていなかったようだな」

「ふ、不覚……」

 アクセルがブレードを引き抜き、アクセルメモリを取り出す。ナイトは静かに崩れ落ちて、爆散した。

 アクセルは再びアクセルメモリをドライバーに装填すると、ブレードの剣先を最後の一体、リッパーに突きつける。

「貴様が最後だ」

「やるねぇ、先生。だけどな、このメモリと俺の相性は最高だ! 五年ぶりに使ってそれが分かったぜぇ!」

 メモリの影響かハイテンションなリッパーが両腕の刃を振るった。「切り裂く」記憶の通り、真下のコンクリートがアクセルの足元まで到達するほど深い亀裂(きれつ)が走る。

「……気は済んだか?」

 だが、アクセルはさして興味なさそうに尋ねた。

「余裕でいられんのも今のうちだぁ!」

 リッパーが右腕の刃をアクセルに振りかざす。

「エンジン・マキシマムドライブ!」

 アクセルがトリガーを引く。刃の根本に向けてブレードを叩きつける。

 ポキン──間の抜けた音がして地面に落ちた。

「あっ、ああぁ?」

 リッパーは折れた自分の刃を手に取り、呆然とした。

「貴様の対処法は、過去に相手をした(ひだり)とフィリップからすでに聞いている」

 もう一人の──二人で一人の──仮面ライダーから攻略法を聞いていた。

「う、嘘だ、俺の、刃が!」

 自慢の武器が折れたためにパニックになったリッパーを見据えて、アクセルがドライバーのブレーキを強く握った。

「アクセル・マキシマムドライブ!」

 ベルトのスロットルを何度もひねり、アクセルが炎のようなオーラを(まと)い、(くれない)より()でて紅より赤く染まる。

 アクセルは飛び上がると頭に後ろ回し蹴り「アクセルグランツァー」を叩き込んだ。

「ウゲェッ!」

 リッパーの体が回転しながら宙に浮くと、砕けたメモリが散らばる地面の上に落ちた。

 (またた)く間に三体のドーパントを倒したアクセル。今なお風都でガイアメモリ犯罪と戦い続けている百戦錬磨の彼にとって、この三体のドーパントでは物の数にも入らなかった。

 アクセルはドライバーからアクセルメモリを引き抜くと人の姿に戻る。

「絶望がお前たちのゴールだ」

 そうつぶやいた竜は倒したガイアメモリ使用者達に手錠を掛けていく。

「く、くそっ!」

 だが、一人だけ爆散せずに人に戻った諸刃が逃走する。

「むっ!」

 竜が後を追おうとするが他のメンバーも我先にと逃げており、一瞬、判断に迷った。

「待ちなさい!」

 そこで偶然、諸刃の近くにいた絢がその後を追う。

「蟹ちゃん! 頼んだ!」

 他で手一杯の進ノ介が絢のことを信用してその場を任せる。

(彼女に任せるか……)

 進ノ介が絢に(たく)したのを見て、瞬時に迷いを振り切り、次の相手を見定めた竜は全速力で追跡を始めた。

 

「待ちなさぁい!」

 絢は廃倉庫の奥まで手負いの諸刃を追跡し、ついに袋小路に追い詰めた。ただ両者共に今までの逮捕劇で息を切らせている。

「はぁはぁ……。おとなしく、お縄に付くであります……」

「……ちぃっ!」

 諦めが悪い諸刃に、絢は懐から手錠にロープをくくった特製の投げ縄を取り出して振り回す。

「フフフ、おじいちゃん直伝の『投げわっぱ』、これで逮──」

 カシャン──手錠の片方が絢の頭上の鉄パイプに引っ掛かり、片方が絢の右手首に掛かる。

「え、えっ、ちょっと! 今の状況でそれは──!」

 これを好機と諸刃は隠し持っていた折りたたみナイフを抜き、片手でぶら下がる絢に切りかかった。

「──マズイでありましょう! ふん!」

 咄嗟の身のこなしでナイフをかわす。

「銃刀法違反も、追加でありますね!」

 自由になっている側の手を懐に入れて手錠の鍵を探す。諸刃のナイフが目の前を(かす)めるが、どうにかかわし続ける。

「鍵……あった!」

 なんとか取り出せた鍵を手錠に差し込もうとする──諸刃がそれを許さず絢を刺そうと向かってきた。

「死ねぇ!」

 なりふり構わない行動に、

「……私の分の傷害罪は……まだ適用しないで、あげるでありますよ!」

 と雲梯(うんてい)の要領で体を持ち上げ諸刃のナイフを蹴り飛ばし、首を足で強く締めつける。

「ぐっぅ⁉」

「そのまま、じっとしているであります……!」

 肩車のような体勢で絢は右手首の手錠を外した。

「やった、外れ──! あれ、うわわわ! 痛ぁ⁉」

 支えが無くなった二人が地面に倒れる。

「ゲホゲホ……!」

 絢は背中を床で強打し、諸刃はむせながら落としたナイフを拾い上げた。

「テメェ、俺たちの計画の邪魔しやがって……! あいつのお陰で脱獄できたってのに!」

「イテテ……『あいつ』……?」

 諸刃の言葉に引っかかりつつ絢は立ち上がる──眼鏡が外れていることに気づいた。

(眼鏡、が無い……)

「うおおお! このアマァ!」

 刃先が胸に刺さる──絢は目にも止まらぬ動きで諸刃からナイフを取り上げる。

「え」

 そして流れるような動きで諸刃を一本背負いしコンクリートの床に叩きつけた。

「──!」

 硬い床に背中から落とされた諸刃は声にならない声を出し、口から泡を吹いて気絶した。その姿を見る絢の眼差しは、普段の温和な彼女からは想像出来ないほど正義感に燃えて鋭かった。

「蟹ちゃん!」

 進ノ介の心配する声が聞こえた。ハッとして絢はすぐに落とした眼鏡を掛け直す。宙ぶらりんになっていた手錠を外して諸刃の手首に掛け直す。

「午前九時半。逃走罪、傷害罪及び銃刀法違反の現行犯逮捕……であります」

 腕時計で時刻を確認した直後、少しスーツがくたびれた進ノ介がやってくる。

「大丈夫か?」

「えぇ、問題なく、確保したであります」

「流石蟹ちゃんだな」

「これが私たちの仕事でありますからね」

「それじゃ、応援を呼んでこいつらを移送するか」

「そうでありますね」

 進ノ介は意識がはっきりしていない諸刃を立たせると絢に向き直った。

「あっ。そうそう。さっきの人、紹介するよ」

「そういえば。話の内容から察するに警察官だとは思いましたが──」

 

「ええええええええぇっ⁉ 警視殿⁉」

 竜の階級を聞き絢は目が飛び出んばかりのリアクションをする。

「あぁ。風都署超常犯罪捜査課課長、照井竜だ」

 諸刃を含むEXEとネオシェードのメンバーが数台の護送車に詰め込まれていく中、絢は口をパクパクとさせ、進ノ介はその反応を見て面白がっていた。

「ははっ。俺も先輩が仮面ライダーって知った時は驚いたよ」

「いや、それもそうでありますが……。この若さで警視は……『キャリア組』ではありませんか……! そ、それを先輩呼ばわり……?」

 ちなみに警視は階級で数えると上から五番目。またキャリア組とは難関の国家公務員試験を通って警察官になった者のことだ。つまり階級では一番下である巡査の絢からすれば雲の上の存在だった。

「『仮面ライダー』の先輩だからな」

 そうあっけらかんと答える進ノ介に昨日と同じくらい絢の顔色が悪くなる。

「かつて俺は風都である男に復讐するために仮面ライダーになった。だが、それが仮面ライダーの流儀に反することを仲間から教えられ、改めた。今もその教えを胸に悪人と戦い続けている」

「そ、それは、それは。大変でありましたでありますね?」

 内容をちゃんと理解しているのか怪しいほどしどろもどろの絢。

「俺の正体はくれぐれも内密に頼む。蟹丸巡査」

「自分のことも黙っててくれました。大丈夫です」

 進ノ介が絢の肩を叩いて太鼓判を押す。

「へっ? は、はい! もちろんであります。この蟹丸絢、決して誰にも口外(こうがい)いたしません! 照井警視!」

 なぜかビシッと敬礼を決める絢に、竜は強面の顔を少し(ゆる)ませて敬礼で返した。

「よろしく頼む」

「ところで非番のところ、すいませんでした!」

「えっ、非番……ありがとうございました!」

「いや、気にしなくていい。仮面ライダーの仲間だろう」

 竜は敬礼を解くと、大きく頷いた。

「押収したガイアメモリに関しては専門であるウチに任せてもらう。では、失礼す──」

 電話の着信音が鳴った。どうやら竜の物で、取り出すのは今時珍しい大きな水色のガラケーだった。画面を見て、一気に緊張した(おも)持ちになる。

「?」

 二人は「どうしたのか」と顔を見合わせていると、竜は意を決した様子で電話を取った。

「はい……こちら照井──」

 途端に、離れた二人にも聞こえるほどの大声が(とどろ)き、竜は顔を(ゆが)めて耳から携帯を離す。電話を掛けた相手はカンカンに怒っていた。

「あっ、ああ……。所長分かっている。たった今終わった。これから帰るところだ」

 先ほどまでのクールさはどこにいったのか、携帯を片手にひたすら頭を下げている。

「分かった。あぁ、今日はカボチャとサンマを買っておいてくれ。……春奈(はるな)に変わる?」

 そんな竜の姿を二人はただ立ち尽くして見ていた。

「……ご家族がおられるようでありますね」

「あぁ、(うらや)ましいなぁ……。いつか、俺も……」

 などと言っていると、次の竜の言葉には衝撃が待っていた。

「春菜ちゃんでちゅか~。パパはもうすぐ帰りまちゅからね~」

「うえぇっ⁉」

 竜の風体(ふうてい)からは想像しようがない、幼児言葉と緩んだ顔という親バカぶりに二人は目を見開く。

 それで通話を終えた竜は何事もなかったように元の顔に戻っていた。

「すまない。では失礼する」

 二人への挨拶もそこそこに自前のバイク「ディアブロッサ」に(またが)り去っていった。

「お気をつけてー!」

「じゃあ、俺も──いや……その前に。蟹ちゃん」

「はい?」

「この後、時間空いてるか?」

 進ノ介の質問に絢はキョトンとする。

「えっ。まあ、調書を取らないといけないでありますからね。少しなら」

「よし……じゃあちょっと付き合ってくれないか?」

「えっ、何処へでありますか?」

「いや、その……ジュエリーショップに……」

 進ノ介が頭をかきながら照れくさそうに小声で言った。

「ジュエリーショップ? なんでまた?」

 絢が知る限り、進ノ介が宝石類を身につけているのを見たことは無いし、興味があるとも聞いたことがない。

「いや……ゆ、指輪を、さ」

「えっ? 指輪?」

 宝石店。指輪。絢の中ではこのキーワードは何も意味が繋がらなかった。

「……あぁ、もう! 霧子にプロポーズするための婚約指輪を買いたいんだ!」

「えっ……ええええぇっ⁉」

 今日、何度目かの絢の絶叫と共に、この特異な事件は幕を閉じた。

 残念ながら後ほど上司からは独断専行とこっぴどく叱られたが、今回の通り魔事件の容疑者逮捕に関して表彰される運びとなった。

 その後、指輪のセンスは女性に聞いた方が良いと進ノ介と婚約指輪を見に行った。店員から絢に渡す物だと勘違いされたのはここだけの話であり、進ノ介のプロポーズの結果がどうなったのかは、また別の話だ。

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