Fate~嵐を呼ぶ、野原一家とカルデア危機一髪!!   作:静かなるモアイ

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トリスタン「やめて、私に悪戯するつもり!?エロ同人みたいに!!」

余命は残り1年未満。そのことをギャラハッドから宣告されて、マシュはゴールデンハインド号の甲板の上から、考えながら海を眺めていた。現在、ゴールデンハインド号は目やセンサーが強いエンタープライズや瑞鶴が警戒を担当してくれて、敵が出てきたらギャーさん率いるハジケリスト達が粉砕する。因みに、エミヤはまだ酔い潰れており、グロッキーに爆睡している。

 

(私の命は…僅か1年ですか)

 

デミ・サーヴァントの実験、それも正式なデミ・サーヴァントを産み出す前の前段階状態での実験台としてマリスビリーに産み出され、恐らくは胎児の頃から調整を施されており、寿命と引き換えに成功確率を上げるように、デミ・サーヴァントにならなくても優秀な魔術師としての肉体的素質をもって造られたのだろう…マシュが上手く行かなくても次の実験台へ良い結果が出せるようにだ。

 

「ルガルさん!!なんとか出来ない!?マシュの寿命を増やすのさ」

「確かに人の寿命を増やす薬品は有るが、マシュに効くと言えば別だ」

 

少し離れた所ではマシュの寿命問題を何とかしようと、リッカやオルガマリーがルガル様と話していた。

ルガルの言う通り、宝物庫…ゲート・オブ・バビロンには寿命を増やす薬品も入っている。事実、世界を見回しても北欧の神々が食べていたとされる黄金のリンゴ、中国では仙桃だったり金丹だったりと寿命を増やす食品は有るが…マシュに効果が有ると言えば別なのだ。

 

「そもそも…毒と言うのは薬とも言える、アルコールもそれだ。

あのギャラハッドの霊器を移植されてデミ・サーヴァントとなった彼女はギャラハッドと同じく、毒や呪いが全く意味をなさない。と言うことは、妾が持つ寿命を増やす食品や薬品の効果が出ないということになるのだ」

 

そう、マシュはギャラハッドのデミ・サーヴァントであり、ギャラハッドと同じ体質と言える。だからこそ、あらゆる毒や呪いは効かないし、毒は薬にもなる…つまり寿命を増やす薬品や食品の効果は出ないということだ。御都合主義な方法を除けば、かつてギャラハッドが行ったように万能の願望器で「寿命増やして」と願いを叶えてもらうか、某バラエティー番組のように初物を沢山食べて75日伸ばすしかない。

 

「おーい、ロマニ。出てこい、出てこないなら、ウェイバー、ロマニを引きずり出してくれ」

 

ふと、ギャラハッドがカルデアと通信を繋ぐと…ロマニとウェイバーがホログラム上出てくれた。ホログラムで出てきたロマニとウェイバーに、ドレイク船長やその部下達は驚くが、そんなことは気にせずギャラハッドは口を開く。

 

「多分だが、拐われた人達の場所は分かった。野原一家、カスカベ防衛隊の連中に有事の為に飛雷神のマーキングをしてるが…そのマーキングが固まっている。ただし、どういう訳か…そこに飛べない。直接向かうしか出来ない」

『そっそうなのかい。それは良かった』

「それとウェイバー…お前も気付いているだろ?ロマニ……いやロマニ・アーキマンと名乗る男の正体にな」

『ああ…カルデアに来てから既視感があったしな。忘れもしないさ…もう10年になる』

 

ギャラハッドとウェイバーはロマニのなにかを知っているようだ。だが、ロマニはカルデアでの記録であり、しっかりと戸籍もあり、3年前に医大を卒業して経験を積み、カルデアの医局スタッフになっている。履歴書にも10年前から建設現場などのアルバイトをしながら医大に通う準備を行い、高卒検定を突破して某医大に入学した経歴も有ったのだ。

 

「なあ、改めて久し振りだな。冬木8番目のサーヴァントであり、マリスビリーのサーヴァント グランド・キャスター ソロモン。あの時はどんな願いのためか知らんが、冬木を地獄に変えてくれたな。マスターの本当の家族を間接的に殺し、大勢の人を死なせてまでなにを願った」

 

『人違いじゃ…ないのか?』

 

「俺が着けた飛雷神のマーキング。上手く隠してるようだが、消えてないようだしな。なんの真似か知らないから、惚けて気付いてないふりしてたが、もうやめだ」

 

ギャラハッドの言葉を受けて、ロマニは手袋を外す。そこには片手の薬指、そこに指輪がつけられていた。

 

「おー!ロマニのお兄さん、結婚していたんですな!!」

「しんちゃん、今だけは少し静かにしよう」

 

『ああ…そうだよ。久し振りだね。セイバー』

「そのクラスで呼ばれるのは、10年ぶりだな。なんで魔術が一切使えない人間になったのか知らないけどな」

 

そう、ロマニの正体は冬木8番目のサーヴァントであり、マリスビリーの契約サーヴァント。野原一家と違い、別の方法で…裏技を用いて呼び出されたグランド・キャスター ソロモンだったのだ。

しかし、知ってのとおり、ロマニ・アーキマンは普通の人間である。魔術なんて使えないのだ。

 

「お前が普通の人間になったのは聖杯の願いか?50万以上の関係ない人を巻き込んでそれか!?この10年なにしてた!!お前がその気なら…10年前の段階ならマシュの寿命はなんとか出来たかも知れないだろ!!」

『君に何がわかる!!僕は君と違って、自由も意思も!!感情さえもなかったんだ!!怒ることも、誰かのために涙を流すことも、誰かを思いやれる自由さえも無かったんだよ!!ソロモン王は予言通りのギャラハッドと同じ、神の奴隷そのものだったんだよ!!全能の魔術王としての力も、全てを見通す魔眼なんて要らなかった!!普通の心を持った人になりたかった!!

勿論、僕だって今の身体になって人になってからはマシュの状態に嘆いたさ!!怒りがこみ上げたさ!!人間ロマニ・アーキマンとしては最善のことは行ったんだ!!』

 

ロマニは今まで見せたことが無いほどに、感情を爆発させて話す。

 

『リッカちゃん…しんのすけくん。僕はね…前所長と共に、お互いの夢のために、5人のマスターを殺した。ルーラーを含めて5人のサーヴァントを無理やり自害させた。ギャラハッド以外のサーヴァントを理不尽に壊した。その結果、冬木の霊脈と聖杯はオーバーフローを起こして冬木の街並みは火山災害が起きたように大地から魔力が放出して爆発した。ギャラハッドを倒すために呼び出した72柱の魔神達とギャラハッドの戦いで、既にボロボロの冬木は見る影も無くなった。大勢の死者が出た、その中には…リッカちゃん、君の本当のご両親や当時の友人も含まれている。

今さら謝っても、どうにもならない。君の過去と家族を奪ったのは僕だ。本当にすまない…。頭を冷やしてくる、ウェイバーさん…オペレートを代わってください』

 

ロマニはそう告げ、退席しようとする。

 

「まて、ソロモン。俺から1つ。大いなる力には、大いなる責任が伴う。あるヒーローの言葉だ」

 

ギャラハッドの言葉を聞いて、ロマニは退席した。

 

(大いなる力には、大いなる責任が伴うか…。僕は責任から逃げてたんだな)

 

退席したロマニはマリスビリーの書斎に向かい、マリスビリーの死後に纏められたデミ・サーヴァント実験の資料を再び手に取る。

 

(ソロモンと僕なら魂は同じだ、間違いなく適合する)

 

ソロモン復活までもう少し。

 

 

 

 

「1年か…言葉にすると、短いだろう。だけど、諦めてはいけないぞ」

 

マシュの隣に、1人の男性が立っていた。歳は20代前半~半ば位だろう。声がアクション仮面と全く同じであるが。

 

「もしかして…アクション仮面さんですか!?本当に変身前は俳優の郷剛太郎さんなんですね」

「ハハハ、確かにそうだね。可能性はゼロじゃない、きっと君の寿命を解決する手段がある筈だ」

 

マシュの寿命問題は有るが、まだ1年の猶予がある。それまでに解決策が見つかれば、なんとかなるかも知れない。

 

「マシュちゃん。これを使えばなんとかなるぞ!!」

 

しんのすけがマシュの身体をよじ登り、スゲーナスゴイデースのトランプを出した。確かにこのトランプが有れば、マシュの寿命問題を解決することは出来るだろう。しかし、マシュは首を横にふり…

 

「しんちゃんは優しいね。ありがとう…だからそのトランプは他に困ってる人に使ってあげてね。だって、それ…使えば無くなっちゃうでしょ?」

 

スゲーナスゴイデースは消耗品。使えば無くなってしまう。これまでデイビットの後遺症やオルガマリーの蘇生など、どうしても必要な場面で使ってきたが、使う度に一枚づつ無くなっていく。

 

「マシュちゃん…」

「まだ1年有るから大丈夫っ!」

 

マシュはこれからどうしてもスゲーナスゴイデースが必要になることがあると、判断してここでの使用を断ったのだ。

 

 

 

 

 

そうこうしてると、前方に摩訶不思議な塗装が施された元貨物船が見えてきた。

 

「敵、パラキンやんけぇぇぇぇぇーーー!!」

 

その船はおもいっきり、リッカがアクション仮面のクルーズ船ツアーで見たパラダイスキングの宮殿だった。

 

「中も一緒だとすると…野原さん達はロッカーに閉じ込められてるな。しんのすけくん!!私達は、拐われた人達の救出だ!!」

「ぶっラジャー!!」

 

だが、パラダイスキングの宮殿はリッカやしんのすけも入ったことがあり、中の構造は多少は把握している。同じならば、独房であるロッカーの場所も把握しており、そこで拐われた人達を助けることも出来るのだ。

 

そこでしんのすけ、アクション仮面、マシュ、又兵衛、船坂、瑞鶴がロッカーに向かって拐われた人達の救出。

 

「じゃあ、俺達はパラキンだっけ?ソイツをボコれば良いんだな」

 

そしてギャーさん、トリスタン、タケポン、リッカ、エンプラが大暴れである。

 

「私とひまわりが、もしもの為のバックアップですね」

「たーい!!」

「私も居るわよ。やっと…しばらく、ツッコミから解放されるわ」

 

アルトリア、ひまわり、ルガル様、オルガマリー、ドレイク船長と部下達、そして酔い潰れて全く戦力にならないエミヤがお留守番と有事の為のバックアップである。

 

「それじゃあ……野原姉弟!ファイアー!!」

「「「ファイアー!!」」」

 

 

 

「よし、エンプラさん!!爆撃!」

「任せておけ」

 

リッカの指示を受けて、エンプラさんは指の間に矢を合計3本挟む。そして弓で矢を放つと、瞬く間に30センチ程の爆撃機と変化し、宮殿にミサイルが降り注ぐ。

 

続けてエンプラさんは矢を放つ。その矢にはギャーさんのルーンが刻まれており、普通に矢を放つ。その矢は衝撃と共に、宮殿の甲板に突き刺さる…アーチャーらしく普通に矢としても撃てるようだ。

 

「これで良いか?」

「よし、飛ぶぞ」

 

そしてギャーさんのルーン魔術式の飛雷神で、突撃部隊と救出チームは突撃した。

 

 

 

「いつまで……アニメーターのような仕事をやらされるんだ……」

「カドック…お肌が荒れそうね」

 

ツッコミ3号のカドックとそのサーヴァントであるプラチナブロンドの美少女皇女様アナスタシアは、パラダイスキング物語のアニメを作るため、他の囚われた人達やサーヴァントと共に、アニメーター真っ青の仕事を強要されていた。逃げ出そうとすれば、猿に捕まり…ロッカーに入れられる。

 

「ウキキキキ!!」

 

だが、突如として監視の猿達がパニックを起こして自己消滅していく。何事かと思ったカドック達であったが…

 

「うぉぉぉぉぉおおお!!まって!!私、本気で尻が痛いんだが!!」

「これが日本最古のケツだけ歩きだぁあ!!」

「ケツだけ歩きなめんなよ!!これ、骨盤体操の効果有るからな!!」

 

物凄い早さでケツだけ歩きで突き進む、リッカ、エンプラさん、ギャーさん、タケポン、トリスタンであった。

 

「なんか、ケツだけ歩きで、野原とギャラハッド率いるバグキャラ軍団きやがぁぁぁたぁぁあ!!」

 

「やりましたよ!!ギャラハッド!!ツッコミがいる!!」

「やったな、タケポン。先ずはツッコミ係を確保だ」

 

ツッコミ係であるカドックを保護できた為か、ニヤニヤと笑みを浮かべるギャラハッドとヤマトタケル。

ツッコミ係がいると、沢山ボケることが出来るのだ。

 

「なにはともあれ…助かった」

「ええ、ありがとう」

 

「さあ!!カドックとアナスタシアさんも行くよ!!猿はケツだけ歩きに弱いの!!」

「はぁぁ!?僕にもやれって言うのか!?」

 

そう、猿達はケツだけ歩きに弱い。立ち向かう為には、ケツだけ歩きで行くしかないのだ。

 

「良いわね。私はやるわ」

「アナスタシア!?僕は死んでも嫌だぞ!!誰が、そんな恥ずかしいことをやるか!!」

 

だが、がっしとギャーさんとタケポンがカドックの両肩を掴む。

 

「嫌なら…ひろしの靴下を持って走ってもらうぞ。さっき、そこで拾った」

「嫌なら…武蔵の足袋を持って走ってもらう。熟成されて、危険な代物ですよ」

 

最臭兵器×2をちらつかされ、カドックはケツだけ歩きを選択した。

 

だが、タケポンが足袋を出したこともあり、とある剣豪が連鎖召喚されてしまった。

 

 

「ちっ!!船内に奴隷にしてない敵が侵入か。パラダイスキングも俺をこき使いやがって」

 

コブラ怪人はギャーさん達が大暴れしていることもあり、船内を走っていた。だが、その前に…1ヶ月風呂に入っていないと思われる剣豪が降臨した。

 

「ふむ…タケルくん。我の靴下を使ったか……ここには我と同じく、最臭兵器を持つ父親が居るようだな。彼に、私のマスターとなってもらいたいな」

 

技量最強の剣豪 宮本武蔵…顕現!!

 

「先ずは目の前の悪霊を祓うとしよう」

 

武蔵は刀を抜刀する。だが、コブラ怪人は笑みを浮かべる。そう、コブラ怪人は宝具であらゆる攻撃が効かないのだ。しかし、武蔵は技量だけで「」を見切り、全てを切り裂く。

 

「えっ?」

 

反応することが出来ず、コブラ怪人は両断された。

 

「カルデアよ、今度は正式に呼ぶのだぞ」

 

そして武蔵は消えた。

 

 

 

 

 

玉座。そこでパラダイスキングとヘクトールはイライラしていた。猿達の反応がどんどんと消えていき、聖杯を用いて呼び出したコブラ怪人さえも消滅。

 

「ちっ!!何がどうなってやがる!!」

 

立ち上がるパラダイスキングであったが、ほっぺたをツンツンされて右を見る。そこには

 

「こ・ん・に・ち・わ。肖像権で訴えるぞ」

 

ギャーさんが立っており、ギャーさんは渾身の右ストレート(100トンオーバー)でパラダイスキングの顔面を殴り、パラダイスキングは壁まで吹き飛び、壁に亀裂が走った。

 

「がぁぁあ!?」

 

「王様!?ちっ!!ギャラハッド…マジかよ」

 

ヘクトールはデュリンダナを構えるが、気配を感じて後ろを振り向く。そこには海女さんの格好をしたトリスタンが立っており、トリスタンはセクシィー女優のように身体をくねくねとくねらせてアピールを行う。

 

「いやぁぁん!!変態よ変態!!私に悪戯するつもりなんでしょ!!エロ同人みたいに!!エロ同人みたいに!!」

「開幕早々、なにやってんだよ!出会って2秒でグーパン!?そしてお前の方が気持ち悪いわトリスタン!!」

 

カドックのツッコミが響くが気にしてはいけない。

 

「そうです、私がトリスタンです。おや?貴方はランサーですか…奇遇ですな、私も槍の心得は有りますよ」

 

そして…トリスタンは銛を構えた。

 

「銛じゃねぇぇぇか!!槍じゃねぇぇえ!!」

 

カドックのツッコミが玉座に響いた。




次回、ひろし、みさえ達、救助される

番外編&コラボ

  • 2004年ギャーさん勝利√
  • ひまちゃん&ルガル様ステイナイト
  • やりすぎ聖杯戦争
  • 原作FGO組との遭遇
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