ボンバーガールの実質人気投票が行われているからみんなも投票、しよう!
※なお、投票券の入手方法
「?????」
訳が分からない。
世の中。
色々と知らないことがある。
それは理解している。
だがそれを差し引いたとしても。
訳が分からない。
ワイリー様からのお呼び出し。
コレはどうやら、ワタシのみならず、ワイリー様のお造りになったネットナビ達。
ソレ等全てに対する招集だったらしい。
其処はまあ、良い。
直接見たり話したりする機会はこれまで極一部としかなかったが、フェイクマンやストーンマンから話自体は聞いていた。
『モモペディア』の情報を見に来た時だとかで。
序でのようだったが、ともかくとして。
数十体にも及ぶ弟妹達。
まあ、これも良い。
それよりも、現実世界。
ワイリー様。
大園ゆりこ。
あと誰か。
いや、誰。
と言うのが、ワタシの素直な感想であった。
金髪を肩辺りに切り揃えた、アメロッパ系の美女。
何か如何にも出来る女ですと言った雰囲気。
目を閉じ、傍らに控えている姿。
では、改めて。
誰。
知らん。
怖。
等と暫くは思ったものの。
いやはや。
よくよく考えて見れば分かることだ。
『WWW』。
その組織の人員全てを、ワタシは知っていたか。
そう聞かれれば、知らないのだから。
恐らくはゲームの容量だとかの都合だろう。
特に映す必要のない存在。
例えば、バトルで関わることのない秘書だとか。
そりゃあわざわざ映されはしない。
他の弟妹達も同様だ。
ゲーム内で敵対する範囲に存在していなければ、ゲーム上では居ないのと同じ。
そう考えれば分かる。
割と素で若干焦りはしたものの。
まあまあ許容範囲内の驚きだった。
「…………マあ」
そう、今更ながら。
『WWW』。
ソレが正式に結成されてしまったという話。
一部には話が通じていた様子だが。
サーゲスとかプラネットマンだとか、あと恐らくストーンマンにもか。
秘密結社を正式に、と言うのも変な話ではあるが。
ワイリー様の口から直接、ご自身のための組織として結成するという話が全体に伝えられた。
正式名称は『Wily's Wield the World』。
おおよそ。
「ワイリーによる世界支配」と言った所か。
流石はワイリー様。
世界を支配されよう等と。
根絶やしにするならまだしも、ワタシは絶対管理が面倒臭いから嫌だ。
まあ、とりあえず。
ソレを生き甲斐と仰られるのであれば応援はさせて頂きますが。
応援は。
「うン、良いカ」
しかし、仕込みが無駄になった。
『WWW』。
それで、ワタシが会社ごと創った動画サイト『World Wide Watching』。
事前に名前被りするモノを用意しておけ避けようとされるかもと思ったのだが、特に気にされなかったらしい。
結成される運命は変えられず。
まあ、コレが上手くいくとも思っていなかったので構わない。
それはそれとして。
あとはその他細々とした発表。
未だに引き続き細々とだが出て来ているワタシの偽物対策だとか。
その程度。
いや、一個はちょっと内容と言うか計画と言うかが重過ぎるので話を擦り合わせておきたい。
「おウ、サーゲス、プラネットマン」
「キョキョキョ! ナニカ?」
軽く周囲を見渡して、丁度屯していた二体に声を掛ける。
早々。
サーゲスが口を開くよりも前に、プラネットマンが身を乗り出して来た。
一瞥するが、サーゲスは軽く眉を上げただけ。
なら、このまま話を進めさせて貰おう。
「イヤな、内容が内容ダ。全員で一度集まっテも良イんじゃネぇかと思っテな」
そう口にした瞬間。
サーゲスが軽く顔を顰めたのが見えた。
「キョキョキョ! ソレハ イイデスネエ!」
咄嗟に何か言おうと口を開くよりも前。
待っていましたとばかりに。
プラネットマンはさも愉しそうに声を張り上げていた。
そういう経緯で。
プラネットマン達による招集。
発起者はワタシ。
と言うことになっているが。
どうやら、利用された臭い。
要請によって。
そのような建前の臭いがプンプンとしている。
別に良いけれども。
集められた。
と言うよりも、その場にいた全員。
そのままの流れで、ウラインターネットへと続くショートカットを通り、スクエアと見紛うばかりに整えられたエリア。
そしてその更に奥。
厳重なパスシステム付きのセキュリティ扉を抜けた先。
其処に、ソレはあった。
「おオ、コりゃあ中々」
「ソウデショウ ソウデショウ!」
先達のように前を進んでいたプラネットマンが、酷く気分良さそうに。
さっと前へ。
中央へと進み出るように出、腕を広げて見せた。
広々と。
までは行かずとも広さのあるエリア。
一目で分かる。
巨大な、それこそ国会だとかに使われるような。
いわゆる議場と称されるような、半円状に広がる構造。
前にあるのはモニターと、演説台。
そのモニターも今、映しているのはワイリー様の肖像画的なお姿のみ。
そしてあと一つ、いや、十つと称すべきだろう。
個別に用意された、一番から十番までの番号を刻まれた、勉強机か何かを思わせるようなテーブルとイス。
十一番目より先も番号は刻まれているが。
ソレ等は、長机のようなテーブルと三つほどのイスが置かれている通常仕様。
とでも言うべき形。
趣が異なっている、と称すべきだろうか。
特別感が醸し出されているとでも言うべきか。
「キョキョキョ! デハ ソレゾレノ製造順ニ 座ッテ頂キマショウ !」
「まあ待て」
「キョ?」
そのまま方々に座り始める。
かと思った所で。
サーゲスが髭らしき部分を触りながら、プラネットマンに対するように前へと出た。
首を捻っている間にも、そのまま足を進め、その横を通り過ぎていく。
「ワイリー様よりそれぞれの製造順は伺っておる。此処は一つ、ワシに言わせてはくれんかな?」
「………… デハ オ願イ シマショウ !」
僅かに沈黙はあったものの。
一つ。
頷いて見せたプラネットマンが身を引いた。
モニターに映るワイリー様のお姿。
その前、演説台に立つサーゲスの姿がよく見えるようにか。
いやはや。
こうして見ると。
役割は電脳世界におけるワイリー様の代理と言うことではあるが。
似てない。
しみじみとそう思っている間にも準備を整えたらしい。
軽く咳払いを数回。
喉の調子を整えるように唸ったサーゲスがゆっくりと、その口を開いた。
「ワイリーナンバーズ、ファースト! ストーンマン!」
「…………ゴゴゴ」
のっそりと。
ストーンマンが前に進み出る。
その後ろ姿を眺めながらワタシも心持ち準備。
「ワイリーナンバーズ、セカンド! ボンバーマン!」
「オう」
呼ばれたので前に出る。
堂々と。
そのままストーンマンの横のテーブル。
「ワイリーナンバーズ、サード! 欠席!」
「………………キョ?」
ストーンマンの座れるイスは流石に用意出来なかった様子。
じっとワタシを見詰めて来る姿から視線を逸らし。
何やら声を上げたプラネットマンを見やる。
「ワイリーナンバーズ、フォース! 欠席!」
「キョ キョキョッ ?!」
今度は露骨に。
動揺の声を漏らしたのがハッキリと聞こえた。
何だろうか。
知らなかったのか。
表情から読み取れないが、ワイリー様もわざわざ言わないだろうし有り得る話だ。
「ワイリーナンバーズ、フィフス! フェイクマン!」
「はい」
ともあれ。
何時ものポリス風の姿のフェイクマンが前に出たので其方を見やる。
どうにも渋い顔をしているように感じられる。
何かあったか。
「ワイリーナンバーズ、シックスス! サーゲス! ――まあ、ワシじゃ」
自慢気に。
というよりも鼻で笑うように。
一瞬視線を困惑しているプラネットマンに向けたように思えたが。
何事もなかったように次を呼ぶ。
「ワイリーナンバーズ、セブンス! オイルマン!」
「はぁ~いヨウ! Yeah! イエイイエイ!」
何時ものお調子者が元気良く。
前へと、さながらランウェイを行くようモデルのように両手を万歳ポーズに掲げて出てくる。
さて。
此処から先は正直、ワタシは存在を知ってはいるが、其処まで絡んでいない面子になる。
「ワイリーナンバーズ、エイス! プラネットマン!」
「キョキョ ……」
呼ばれ、前へと出て来たプラネットマン。
ワイリー様がANSAから引っこ抜いた未確認飛行物体のデータを基に造り出したネットナビ。
未知の塊とでも言うべき存在。
だが、今は何やら困惑というか、混乱が色濃く見える。
「ワイリーナンバーズ、ナインス! ナパームマン!」
「ククク……おう!」
呼ばれて堂々と、何故かワタシを一瞥してから出て来たのはナパームマン。
ダークランド等の軍事機密データを結集して造り出された完全戦闘型のネットナビ。
バトルには頭が回るが、それ以外は弱い、と言うより興味が殆んどない。
と言うのは確か、フェイクマンの評だったか。
「ワイリーナンバーズ、テンス! ソードマン!」
「ハッ」「うーい」「はいはーい!」
そうして前側、最後に呼ばれたのは三剣一体のソードマン。
ワイリー様もワイリー様で、別方面でカーネルを越え得るナビを造ろうとしたらしいが。
しかし、三つの疑似人格プログラムを実質一つに束ねると言うのは。
流石に考えたことはなかった。
何時かワタシもチャレンジしてみようか。
「イレブンス以降は長くなる。ナンバーは省略する」
「キョキョキョ ……」
まあ、妥当。
そう内心で頷けば、プラネットマンは若干の不満があったらしい。
しかし、一瞬向けられたサーゲスの視線に応えられない辺り。
如何ともし難い訳か。
拘りがあったのかは知らないが。
「スターマン!」
「はーい!」
「グラビティマン!」
「グラビティマン」
「バーストマン!」
「おう!」
色々と名前が呼ばれ、その都度、席が埋まっていく。
その様を、名前を覚えながら眺めつつ。
序でに、一方的に知っているナビが混じっていることに若干の感動を覚えつつ。
意識の一部はプラネットマンに割いていた。
なんか。
忌々しい、と言うような雰囲気の視線がワタシに向けられているのだ。
いや、何故。
心当たりがない。
今回は本当にない。
なのに、何故。
この会が終わったらサーゲスに相談しようか。
そうしよう。
内心、心に決め、ただ意識は割き続ける。
何が気に入らないのか。
この場に揃ったワタシ達は、ワイリー様の部下である。
其処を不仲か何かで面倒を引き起こしては、ワイリー様にご迷惑が掛かる。
それは許容出来ない。
分かる範囲であれば改善に努めるべきだろう。
「――以上!」
等と。
内心で考えている内に、全員を呼び終えたサーゲスの言葉がエリア内に響く。
キチンと聞いてはいたが、気を取り直して。
軽く会場を見渡す。
席は完全に埋まり切ってはいない。
不参加の者もだが、予め多めに用意したこともあるのだろう。
しかしそれでも。
いやはや、この場に居る全員が動けば、ちょっとした国家の中枢を一時間と掛からず破壊し尽くすことも出来るだろう。
そう考えれば、『Wily's Wield the World』。
「ワイリーによる世界支配」。
アレは、何らかのブラフか。
それとも雌伏の時とでもお考えなのか。
しかし真っ正直に、世界征服を考えているとは思わない方が良いだろう。
「欠員は五体ほどじゃが……まあよかろう」
そう言うサーゲスが、意味ありげにワタシの横の席を見やった。
隣、二席分。
空間が空いている所為で、なんか隔離されているみたいで気まずい。
ストーンマンは端っこなので気にしてないようだが。
「発言、よろしいか?」
「ソードマンか……構わぬな?」
「キョキョキョ …… ドウゾ」
そうやって視線をやっていた中で、会話が始まっていた。
ソードマン。
殆んど真反対に、座れないので、立ったまま律義に片手を挙げて発言していた。
「ワガハイの番号は十番。二桁の番号になります故、前ではなく後ろで良いのではないでしょうか?」「なんせオレ達ってば図体、デカいもんねー!」「プラネットマンも近いし、後ろからすりゃ邪魔っしょ?」
意見を求めるように周囲へと視線を向けている。
いやしかし。
ソレを言うなら誰もわざわざ前めに出ている必要もないと思うのだが。
コレは口に出さないでおく。
恐らくプラネットマン辺りの拘りなのだろう。
そう言った部分に触れると非常に面倒臭くなる。
本人、もといナビが望んでいるのであれば良いのでは、程度の頷きだけ見せておく。
「ソードマン……」
「プラネットマンよ。ワガハイ達は気にせん」
「……キョキョキョ ! デアレバ 次ノ時ニハ 直シテ置キマショウ ! 皆サン ソレデ 良イデショウカ ?」
何やら短く言葉を交わした二体だったが、プラネットマンが宣言し、周囲を見渡している。
引き続き良いんじゃないか程度の態度を示しておく。
他も同様。
いや、ナパームマンが若干不満そうな顔をしている気がするが、口には出していない。
あとストーンマンは、スリープしてはいないようだが動かない。
多分、中で資料でも読み漁ってるのだろう。
一発蹴りを入れようかとも悩んだが、沈黙もある種の投票ではあるのでそのままにしておく。
「……では、次回までにはそのように頼む」
「了解 シマシタ ! キョキョキョ !」
そう言うことになった。
「さて、時間を取ったが……本題に入ろう」
そうしてようやく。
コトの本題へと移る。
サーゲスのアイコンタクトを受け、プラネットマンが何やら操作をした。
同時に。
ワイリー様の肖像が消え去る。
代わりにデカデカと表示される。
今回の中。
正直、一個だけ内容の重みがあまりにも重過ぎる計画。
「デハ 始メマショウ …… ト言ッテモ 次回議案ノ 確認ダケデスガ ……」
名称、
「二ホン科学省襲撃計画 ニ ツイテヲ !」