ワタシは、ボンバー……   作:無記名 to 稿

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078:クリームランド

 

思い返す。

少し前。

珍しく、プルーンから来た時だ。

 

「ね? ね? 三億ゼニー頂戴?」

 

等と。

開口一言。

全く唐突に。

そんなことを宣った。

 

下から見上げるように。

胸元で手を組んで。

媚びた目と顔を向けて来る。

 

一体どこで学んできたのやら。

まあ、何処だって良い。

ワタシの答えは決まっていた。

 

「良いゼ」

「えぇ~、じゃあ三千………………なんて?」

「良イっつっタ。ちょイと用意に時間は掛かルが……構わネえか?」

 

ざっくりと試算して。

ワイリー様用に置いてある秘密予算。

かつてチップで荒稼ぎした物等を含んだ其処から引っ張れば、恐らく足りるだろう。

不足があれば懐から足せば良い。

そう頷いて返せば、

 

「なに言ってんのお前」

 

名状し難い何かを見たような顔で返された。

解せぬ。

ともかく話を聞いてみれば、かなり頭の悪い状況。

 

ちょっと笑ってしまうような話ではあったが、真実であればとても面白い。

そう言うことで即金三千万ゼニ―。

プルーン達に渡してやったのだった。

 

 

 

そう、思い返していた。

ワイリー様から許可も得ていると聞いたし。

問題ないだろうと思っていたのだ。

 

だが、だ。

意図的に閉じていた視野を開く。

意識を現在に戻す。

 

半笑いで、しかしその実は引き攣った笑いで、腰掛けているストーンマンことプルーン。

資料の一つをゲラゲラと笑いながら読み込んでいるオイルマン。

変わらず、微動だにせず座ったままのサーゲス。

何一つ変わっていない目の前の電脳に思わず目元を抑えるワタシ。

溜め息を吐いた、誰の姿も取っていないフェイクマンが、

 

「――――で、どうするんだ?」

 

口にしながら周囲へと目をやった。

釣られて、向ける。

周囲。

保管庫へと。

 

円卓から逸らすように。

かつてはワタシがアメロッパの基地から引っこ抜いたデータが整理されていた場所。

少し前まではその整理も続いていた。

 

そう、少し前まで。

風向きが変わったのは、プルーンがワタシに金をせびって来た時だ。

その時、面白そうなデータを得られるからと金を渡したのだ。

 

そのデータとは。

クリームランド。

その防衛プログラムの基データであった。

現実世界ではなく、電脳世界の方。

要はファイアウォールとかのセキュリティ系統のデータである。

 

クリームランド。

ワタシの記録にあるのは、一名と一体。

プリンセス・プライドと言う王女とそのネットナビであるナイトマン。

 

一国の王女がある理由から犯罪に手を染めていたと言うモノだ。

ある理由。

と言うのも、記録の限りでは逆恨みに近い。

 

他国に先んじて、ネットワーク技術を導入して発展を遂げた。

しかし、他国が自国の真似をしたために衰退した。

これだけ聞けば、逆恨みでしかなかろう。

 

とは言っても、奇妙には思ったのだ。

先んじてネットワーク技術を導入していたクリームランド。

それが、他国が同じように導入しただけで衰退するか。

と。

 

実際の理由は、酷くも単純な話だった。

引き抜かれたのだ。

技術者を。

技術と共に。

もっと言えば、まず以ってと進めていた防衛プログラムのデータと共に。

 

流石にワタシも笑ってしまったモノだ。

そりゃあ恨むだろう。

正当、とまでは行かなくとも、納得は出来てしまったほどだ。

とは言え、だから何かしてやろうとは思わなかった。

何がどうあれ、内側を制御出来ていなかったのは自己責任でしかなかろう。

 

「…………どウすっカな」

 

頬を掻きつつ、データを流し見る。

データ。

機密データ。

見ているコレなんかは、ダークランドと言う軍事国家の軍事データの一部だが。

今、そう言った国家機密染みたモノが周囲に山積みになっていた。

 

理由は単純。

引き抜かれたのが馬鹿だったから、と言うのは、違う。

調べた限り、欲に負けたのだろう前までは比較的まともそうな人物ではあった。

である以上は、狂ったのだろう。

金の魔力に。

 

クリームランドの敵対国家。

軍事国家のダークランド。

全くそんな所は知らなかった。

ともかく、何処からそんな設定が湧いたのかは生憎知らないが、その国家の引き抜き工作は成功した。

見事、クリームランドから技術者と防衛プログラムのデータを手に入れることに成功したのだ。

 

一個人にどれだけ金を積んだのか。

まあ少なくとも、その個人を狂わせれる程の金を積んだのだろう。

分かる話ではある。

 

敵対の理由はこんがらがりそうだから知ろうと思わない。

だが、ともあれ敵対国家の進めている技術の情報。

それを金で買える。

掛ける金としては安い物だったろう。

個人を狂わせる、致命的なモノだったことを除けば。

 

「ハッハッハー! ま、多いに越したことはなぁいんじゃ~なぁ~い?」

 

詳しい経緯を知る由はない。

ただ、事実として。

その技術者は売り始めたのだ。

 

最初に売り渡した、ダークランドのみならず。

あらゆる相手に対して。

防衛プログラムのデータを。

ウラインターネットで。

 

それで、売り買いしてるとの情報をハッカー達経由で得たのがプルーンだ。

だからワタシに金をせびって来た訳。

ワタシもワタシで、本家本物のプルーンならともかく、ストーンマンのプルーンなら無駄遣いはしないだろう。

そう言った思惑の元、三千万ゼニ―を渡した。

 

無論、タダじゃあない。

ワタシにもそのデータを寄越すことを条件に。

ちなみにだが、一億ゼニーとまでは行かずとも中々な金額はしたそうだが、ともかく。

 

後は至極単純。

本当にクリームランドで使われていた防衛プログラムの基データを手にしたプルーンと我等ワイリー様の愉快な配下達一同。

他にも買っている存在が居ることも知っていたので、じゃあ突っ突きに行ってみようと相成った。

 

何せ、手に入ったのは防衛プログラムの基データ。

現実世界的に例えれば、家の見取り図構造図。

何処からなら入れるか、そもそも鍵の型式はどう言ったモノか等々と、諸々の情報が詰まった宝箱な訳だ。

 

普段はサーゲスの助手をしてるだけで暇していると自称していたオイルマンが一番槍。

物は試しにと、ダークランドに向かって突っ込んでいった。

一日と掛からずに軍事機密どころか国家機密のデータを引っこ抜いて送って来た。

生憎と忙しかったワタシとフェイクマンは実情を知らず。

唯一困惑していたらしいサーゲスを置いて、体は動かずとも手を動かせるストーンマンまで動き出したらさあ大変。

 

周辺国家やら企業やら。

手当たり次第に見掛けては一当たり。

使われている防衛プログラムが殆んどクリームランドのモノであれば突撃、そうでなければ撤退。

その程度の感覚で動き回っていたらしい。

 

結果。

何と言うことでしょう。

ワタシが基地から引っこ抜いたデータ量が霞んで見える程度に山積みにされた機密情報の数々。

馬鹿かな。

いや、分かるけど。

 

ワイリー様製のネットナビだ。

オイルマンとて些かふざけた言動と見た目をしてはいる。

だが、その辺のネットナビ体程度なら片手間にデリート出来る性能はある。

それがヤル気を出した上で、警備のなってない倉庫を物色して回っていたようなモノなのだ。

楽な仕事だったろう、実際。

 

「でも医療系のデータは少ないんだよねぇー……」

「オーオー! そんな調子でどーすんのさ?! ワイリー様のためなら何だってするぐらいの覚悟はないのかよーぅ!」

「面倒なのはとりあえず終わってから考えるよーぅ」

 

ヤル気なさそうな声音で返しているプルーン。

まあ、そうだろう。

本格的にはお幾らだったか知らないが、無料自販機のお陰で金を使う機会はない癖に動かせる手はあったプルーンことストーンマン、

それがわざわざ金が足りないとせびって来たのだから。

 

大企業やら、国家やら。

そうでもなければ手が出せないような。

その結果が逆に、フリーパスで遊園地に入るみたいな感覚で大きな場所の機密情報を大量ゲットしてきた実情なのだろうが。

 

「――――もう一度、聞く」

 

顔を揉んでいたワタシ。

それを尻目にもう一度。

誰の姿を取っていないが故に、本来ならば感情を読み取れない。

 

ハズなのだが。

指の隙間から覗く限り。

何故だろう。

眉間に皺を寄せているだろうことがアリアリと分かるフェイクマンが、もう一度。

ハッキリとした苛立ちを乗せた声を発した。

 

「どうするんだ、コレ」

「ドうしヨうな、コレ……」

 

そうとしか返しようがない。

どうするの、コレ。

ワタシが暫く前に世界をハッキングのために駆け回った時はあった。

その時ですら、まあ戸締りは確りしているか位の認識は出来たのだ。

 

それが、コレ。

至極あっさりと抜き出されている事実。

警戒が緩んだ、何てことではない。

 

頂戴した、クリームランドの防衛プログラム。

確かに、出来は中々良かった。

ワタシが見ても、悪くはなかった。

とは言っても、悪くはなかったと言う段階だ。

 

大まかな潜入難易度の話。

ワイリー様宅の電脳に侵入する難易度自体を100点満点の60点ぐらいとしよう。

入るだけ。

入った先でストーンマンが防衛していて、しかもその先にも追加でセキュリティがあることを考えない物として、だが。

 

それに対して其処等の、セキュリティのある電脳を5点。

最近頑張ってるアメロッパの要衝で、20から30点程度か。

ワタシの『MMM』は気合を入れてるから手前味噌な仮で、70点。

同じく追加で色々と用意していることは考えないモノとして、だ。

 

あくまでも。

潜入の難易度のみの評価でだ。

そこにその他の防衛網なんかを加えて考えればどうやっても変わって来る。

『MMM』のスタッフマン達やらプログラムくん達やらを組み込んだ防衛網は、まず突破は困難。

ワイリー様宅は、仮に入れてもすぐに始まるストーンマンとのデスマッチ。

 

侵入できる。

と言うのと。

侵入して情報を持ち帰れる。

と言うのとでは、難易度は格段に変わる。

 

翻って、クリームランド。

これは防衛プログラムを拝見させて貰った限りでだが。

難易度は40、いや50点ぐらい。

それぐらいは行けるんじゃあないか。

と言った所だろう。

 

低いと見る場合も多いだろう。

だが5点側から見れば、30点も60点も高いとしか分からないだろう。

ワタシは仮で点数を付けてはいるが。

実際は、そんなモノ分からないし数値化しようもないのだから。

 

ともかくとして、クリームランド。

国家主導での取り組みと言うだけあって、一人の人間による癖だとかが、全くない訳ではないがしかし。

様々なパターン、組み合わせ。

一つが例えば、数字パズルのような簡易なモノでも絡み合うことで難易度が上がる。

 

しかも複数では利かない人員が取り掛かっているからだろう、複雑で、中々。

ワタシの中で軽くシミュレーションしてみたが。

知っていなければ初見での突破は少し難しそうだと判断せざるを得なかった。

 

実によく出来ている。

これが流出さえしていなければ、だ。

流出した先では、どうやら殆んどそのまま利用しているようだった。

馬鹿じゃないかな。

いや、複雑な構造だから素人とかじゃあ下手に手を出せないのは分からないでもないけれども。

 

「――――デ、クリームランドはドうだっタ?」

「おぁー? ああ。もう防衛プログラムの改修に取り掛かってるから入る気にならなかったっす」

「いやー! 仕事が早いったらないぜ!」

「……それで?」

 

もう一度、フェイクマンが口に出す。

冷めた声に二体は肩を竦めて黙り込んだ。

ワタシとしては地味に気になる所だから深堀したかったんだが。

まあ、良い。

フェイクマンの内心も分からないではない。

 

フェイクマン自身もまた情報を集めてはいたようだが、質はともかく、それを軽々と上回る量の重要情報が山積みにされているのだ。

ストーンマンはまだしも、オイルマン。

後継に当たるネットナビに、だ。

戦闘型であるワタシがカーネルに何某思う所があるように、心中穏やかではあるまい。

 

「……ワイリー様の欲しイ情報がアるかダが」

「ダークランドなんかの軍事データ辺りならば外に漏れること等は殆んどない。興味を持たれようが……」

「まあ……多過ぎるって自覚はあるけどさぁ?」

「エ~? 多いに越したこと、ないんじゃないのかよ~ぅ?」

「………………」

 

とは言っても、量だけ。

山積みにされているコレ等が、ワイリー様の欲する情報であるかと言えば。

ノーの一言。

ちゃんと欲するだろう情報を得ようとしているだけ、フェイクマンの方がワイリー様の目に留まろう。

 

いや、ぶっちゃけ。

量が多過ぎて見る気がしない。

なんか重要そうな情報を持ってきましたと言われて、だ。

 

図書館の本を幾つか持ってくるのと、図書館丸ごと持って来られるの。

どちらの方が良いか等、分かり切ったことであろう。

持って来られた図書館の整理も、サーゲスが結局やることになるだろうし。

 

「ワイリー様も全部は見れナいダろ――ドう活用すルか……」

「エェ~…………サーゲス、頼んだぜ!」

「――――――――――」

「……?」

 

声を掛けられたサーゲス。

しかし、反応がない。

視線をやるが、相変わらず微動だにしない。

全員から向けられてもなお。

 

流石に不審に思い確りと見、気付いた。

いかん。

フリーズしてる。

そう言えば最初の方からずっと反応がなかった。

なら多分ずっとか。

 

一瞬驚いてしまったが「まあ、そうでしょうね」と言う感想。

先も考えたが、情報の量。

その桁がワタシの持って来ていたモノと比べて二つ、下手すれば三つ四つ違う。

纏まりも何もないのに、量だけが。

 

現実、もとい電脳逃避の一つもしたくなるか。

憐れみの視線を送るのも束の間。

肩を竦めた元凶その一ことオイルマンがその後ろに回り、肩を揉むように幾らかメンテナンスした刹那。

心なし瞳に色を取り戻したサーゲスの平手が背後に飛んでいた。

 

「――デリートするぞ、オイルマン」

「アウチ?! 聞いてたのか? だがそりゃないぜ!」

「マ、待て。ワイリー様にはモう伝えテあんダろ?」

「………………伝えてはある。あるが……目録にしろと、な?」

「…………オイルマンと頑張っテくれ」

「オウ、ノーだぜ!?」

 

両頬に手を当てて何某の叫びみたいな顔になっているオイルマンは放っておいて。

あとサーゲスに視線を送ってから、軽く唸る。

どうにも半分ぐらい諦めが混じっていそうだが。

現状、ワイリー様からの特別の指示もなし。

と言うか、目録を見られたらそこから興味ある分野に軽く目を通してお仕舞になりそうな雰囲気。

 

流石にこの量のデータがそれだけで終わるのは、些か勿体ない。

と言うのが一つだが。

もう一つ。

それで終わってしまうと今後の、ストーンマンに今後が存在するか少し怪しいが、ストーンマンとオイルマンの自主性が心配にもなる。

 

明確な成果を挙げた、と一応は言える。

それが一瞥されただけで終わるとなれば。

なので何かしら、ワイリー様のお役に立つ方向に持って行きたい。

 

もう一度、サーゲスに視線を送る。

ワタシが何かしらの意図があると察してくれたのだろう。

軽い咳払いをして注目を集め、

 

「フゥー………………………………さて」

 

長い溜め息の後、口を開いた。

 

「先程まで口にしたように、ワイリー様はコレ等のデータを活用しようとのお考えは薄いじゃろう」

「そっすね」

「であればじゃ、ワシ等の方からそれを提案すると言うのはどうじゃろうか?」

「良い考えダ」

 

流石はサーゲス。

察しが良い。

成程と頷いてみせれば、なら早速と言わんばかりに席を立ったオイルマンが自身に親指を向けながら笑う。

 

「ヘイ! なら一番行かせて貰うが、売っちまうってのはどうだぃ! 少なくとも、元手ぐらいにはなるんじゃないの?!」

「まあ…………売れば元手にはなるだろう」

「一年後には石の通貨が流行っておるじゃろうな」

「ン~…………」

 

額を抑えながら、半ば崩れ落ちるように座り直すオイルマンを他所に、さてと口を動かす。

 

「ダったらワタシ達の方で研究を進めルのはドうダ?」

「お前が活用したいだけだろぉ~」

「バレたカ……」

「だが、なしではあるまい。貴様を通じて資金を稼ぐのもまたワイリー様のためにもなる――今回みたく、金が必要になることもあろうよ」

「ま、そだねぇ。お金も出してもらったしぃ? 元からそーゆー感じだったしぃ~」

 

べちゃり。

とでも。

両腕を広げ、音の鳴りそうな具合に円卓に倒れ込んだプルーンを横目に考える。

ワタシとして推したいのは、一瞥の価値があると選別したデータをワイリー様にお届けすることだ。

 

今後、古いデータになっては行くだろう。

だが国家企業群から抜き取ったデータである。

多少価値は落ちようが、早々暴落はしないハズ。

但し書きに「サーゲスの負担は無視する」となってしまうので押し辛いことこの上ないが。

 

「……データを選別してお渡しするのは?」

「それで、誰が選別するんじゃ?」

 

等と考えていた所を見事、フェイクマンが口にして轟沈。

三者三様の意見が出た。

残りはプルーンとサーゲス。

 

だがプルーン、円卓の上で溶けてる。

それこそ開幕早々に口にしていたように、医療データが少ないから興味も薄いのだろう。

実行犯の一体なのに。

肩を竦める。

その様子をとても冷たい眼で見ていたサーゲスがやがて、ワタシの視線に気付いたのか仕方なしとでも言いたげにまた溜め息を吐いた。

 

「そうじゃな……一つ、二つ……三つぐらいか」

「流っ石はサーゲスのじいさんだぜ~!」

「そんナに」

「なぁんでさっさと言わないのさ~……」

「……あるのか」

「ともかく!」

 

好き勝手言ってるワタシ達を強引に断ち切って、

 

「ワシに良い考えがある」

 

自信有り気に、そう言い切った。

 

 

 

コトの説明を受け、解散する。

悪くない案だった。

散らばっていく

そんな中。

ふと、変わらずにへたばっているプルーンに口を出した。

 

「――オい、プルーン」

「あ、なぁに?」

「おめえ、記録どウすんダ?」

「消さない」

 

間髪入れぬ返答。

思わずその顔を見詰める。

しかし、常と変わらない。

何処か諦めたような、情けない笑顔を浮かべているだけ。

何時も通り。

 

「……そウか。気を確リな」

「むぅ~り~」

 

相も変わらず。

心底から。

手でバッテンを作る姿に、溜め息を吐くしかなかった。

 

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