転生したら転性して謎の口の悪いババアに拾われ異世界生活を開始して
この1ヶ月で分かった事は、この世界はエルトラントと言う世界で、俺が転生した国はオーシア王国と言う この世界に2つある大国の片方らしい
もう1つの大国はベルカ帝国と言い、オーシアと隣接していて同盟関係らしく、割と行き来が簡単らしい
あとは東の方に島国があったり、オーシアやベルカの周辺に小国がパラパラある様だ
次にババアだが、口は悪いが性根は善人の様で俺に魔法を教えてくれたりしてくれるし、研究者と言うのも本当の様で俺を荷物持ち 兼 助手として街の市や店へ連れ回してくれた
まぁ寝床と飯を恵んで貰ってる手前 文句を言うつもりはない、なんだか服や日用品も買って貰ってるし、働いて返すと言ったら『ガキが金を心配すんじゃない』と言われてしまい、それ以上の会話を打ち切られ全く聞いてくれなくなってしまった、強情なババアだ
絶対に借りは返すぞババア、受けた恩はノシをつけて倍返し、それが俺の信念だからな
「これもイオン様の導きかねぇ、アタシの前に都合の良いガキが現れるなんてねぇ」
「ばーさんよ、その言い方は山姥かなんかに聞こえるぞ?」
「知ったこっちゃないね、ほら魔力球が歪んでるよ、集中しな」
「おー」
珍しく感傷的な表情をして言うババアの言葉に遠慮なく言うと、魔力制御の訓練で作っていた魔力球が歪んでいた様で指摘されたので、集中して魔力球を綺麗な球体へ形を整える
「アンタは素質があるよ、アタシが教えた闇・影系統魔法を直ぐにマスターしたからね」
「そりゃぁ闇・影系統に適性が高かっただけだろ? 現に他属性は制御が上手くいかなくて最下級の魔法で即殺の威力が出んじゃん」
「普通、適性が無かったら発動しないか、威力が全く出ないモノなんだよ、だからアンタは規格外の素質が有るって事さね、そもそも基本7属性全部に適正があるなんて、10年単位で国に1人生まれるか否かぐらい希少だってのにねぇ」
珍しくババアが褒めてきたので、そう言うと呆れた様子で俺に説明をしてくれる、やっぱり口が悪いが良いババアだ
この世界の魔法には属性と呼ばれる魔力の系統が存在する
基本7属性と呼ばれる火・水・風・土・雷・光・闇を この世界の住人は適性を持って産まれてくる
左利きが産まれるぐらいの隔離で2属性の適性を持つ者がいて、両利きの隔離で3属性といった具合に、希少価値が上がっていく
まぁ極める属性が増えれば手間も上がるから、一概に適性が多いのが良いとは言えないと思う
そして希少属性と言う、基本7属性に含まれない属性も存在する
例えばファンタジー御用達の時を止める魔法の時属性とかだ
あとは無属性と言うのも有り、障壁・・・いわゆるバリアやシールドと呼ばれる防御魔法や、転移と言ったモノもある
この辺も魔力制御が要だから修練次第で使い熟せる筈だ
「いずれアンタにはギルドに登録して貰うよ、今のまま戸籍無しだと不便だからね」
「なんだ ばーさん、自分が死んだ後の俺の事を考えてくれてんのか? 優しいババアだぜ」
「当たり前だろう、犬猫と同じで拾ったからには面倒見るのがスジってもんさ、自慢じゃないがアタシは ただでさえ老い先短いババアだらね」
「そーかよ、俺が初任給貰うまでは死んでくれるなよ?ばーさん」
「はっ、保証出来ないね」
相変わらず減らず口が減らないババアの指導を受け魔力制御を行う、どうも俺は魔力量も質も良いらしく、制御がかなり面倒な状態にある
ガソリンも質が良いと燃費が良かったりするのと同じ様な理屈だ、多分
この先、ババアは100%俺より先に死ぬ、だからいつまでもババアの元で擬似祖母孫生活は出来ない
ババアの言う通り、俺がギルドへ登録したら魔物討伐や薬草採取をする事になるだろうが、対人戦闘や護衛の依頼を受ける事も充分ありえる
その時、襲撃者を生かしたまま捕縛しないとダメな場合も考えられる、だからこそ、魔力制御が出来ないと問題が起こってしまう
襲撃者を迎撃して木っ端微塵にしたり、余波で護衛対象へ怪我なりさせてしまうのは、考えなくても問題しかないだろうしな、うん
闇・影は相性がズバ抜けて適性が高い様で、手足の如く使えているから、他の6属性を伸ばす為に魔力制御の訓練に生を出している訳だ
「転生して約1ヶ月でアタシの技術の殆どを習得するとはね? 」
「そりゃどーも」
「ふむ、この成長速度を見るに、近々ギルドへ登録に行った方が良いかも知れないね」
「おいおい、10分前ぐらいに いずれって言わなかったか? ばーさん」
「本当、口喧しいガキだね、前言撤回だよクソガキ」
「口が悪過ぎるぞババア」
なんか指摘したら半ギレで言われたので、ババアと同じテンションで言い返す、このまま殴り合いに発展しても 俺はババアに勝てないと思うので、手は出さないけどな
多分、魔力量も質も膂力も俺が上だけど、経験の差ってのは覆せないからな、だから俺は勝てない
殺すのは可能だろうが、それは違うしな