ホロウ居座り放題のホロウレイダーは邪兎屋のファン 作:邪兎屋が好き
邪兎屋の三人と合流した猫又とパエトーンは、爆破解体予定地に閉じ込められた人々を救出する為、予定地の外側に線路が繋がっている列車を爆破解体の主導者パールマンたちから奪う計画を立てた。
しかし、列車の奪取に成功すると同時に線路が爆破され、邪兎屋の三人とパエトーン、そして猫又はパールマンを人質にして列車の運転室に立てこもることとなった。
慌てるビリーの後ろで笑みをこぼした猫又は、
「ううん、あんたのこと笑ったわけじゃなくて──これ、さっきの戦闘でたまたま見つけたんだ」
そう言って、写真がはめ込まれたロケットペンダントを開く。
写真に写っていたのは、まだ少し幼い猫又と、赤牙組のシルバーヘッド、そして黒いパーカーを着た少女。
「……これって写真?写ってるのはあんたと……赤牙組のシルバーヘッド!?」
「……そう、そしてもう一人が私の姉貴だ」
猫又は語った。
自身は赤牙組に拾われた孤児の一人であったこと、邪兎屋こそシルバーヘッドの仇だと思って復讐をしようとしていたこと、そしてそれは勘違いであったと知ったこと。
「……姉貴が裏切られたって知って、私は組を抜けた。でも、かつて一員だった者として、組が同じ過ちを繰り返すことを、黙って見てるわけにはいかないんだ」
猫又はそう言うと、パールマンを連れて列車を出た。
扉は自動で封鎖され、頑丈なそれを破るには数分を要した。
列車を出た時、猫又はもう近くにはいなかった。
パエトーンの元にあるAI──Fairyの計算によると、猫又は後三十分でヴィジョンコーポレーションの爆破解体本部へ辿り着く。
彼女はそこで捕らえたパールマンを利用して爆破解体を停止させようとしている。
「最後の作戦があるよ。……ヴィジョンが送り込んだ爆薬で、デッドエンドブッチャーを倒せば、デッドエンドホロウも少しは収縮するはず、そうすれば市民の人たちも通れる道ができる」
それが邪兎屋とパエトーンに残された最後の作戦だった。
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轟音を立てて巨躯が飛び降りてくる。
舞い散る土埃が晴れると同時、デッドエンドブッチャーは自身の巨大な武器を拾い上げるともに咆哮した。
「ラッキーだぜ親分!あのデカブツ、何故かはしらねぇけど、〝手負い〟だ!」
「……いえ、あれは──」
前回の接敵では見ることのできなかった左肩の部分、そこにはすでにエーテル結晶に呑まれたナニカが左肩を貫通して突き刺さっており、確かにデッドエンドブッチャーの動きを阻害していた。
しかし、ラッキーと言ったビリーの発言にアンビーが異を挟む
「気をつけて、あのデッドエンドブッチャー…完全に凶暴化しているわ」
「─────!!!!」
手負いの怪物は、憎悪の唸り声を張り上げた。