ホロウ居座り放題のホロウレイダーは邪兎屋のファン 作:邪兎屋が好き
ニコの連絡の後、連絡された連絡された本人であるネムは十分な準備の後、送られた待ち合わせ場所に向かう。
そこは、六分街のRandom Playというビデオ屋だった。
「……?本当にここなのか?」
首を傾げながら店内へと入る。
そして見知った顔と目を合わせた。
「ねえニコ、協力してくれるホロウレイダーって、この人?」
「……ニコ、伝説のプロキシとはコイツらか?」
ビデオ屋の店長兄妹の妹であるリンとネムが口を開いたのはほぼ同時だった。
「えぇ、そうよ。紹介するわ、この二人が伝説のプロキシ『パエトーン』よ。それで、こっちがホロウレイダーのネム、実力は私が保証するわ」
すると一部始終を聞いていた兄妹の兄、アキラが
「えっと、これを聞いたら失礼かもしれないんだけど……、毎月5日にビデオを借りにくる人……だよね?」
「そちらこそ、このビデオ屋の店長のお二人で相違ないか?」
「うん、そうだよ」
「では、これからは〝こちら側〟でもよろしく」
「こちらこそ!」
握手を交わした二人を信じられないものを見るような目で見るニコ。
ニコはまず初めに初対面であるパエトーンとネムの仲を取り持ち、ニコが知り得る中で最上位の実力を持つ二人の協力を得てビリーとアンビーの救出、そして依頼品の回収を済ませてしまう算段だった。
つまり、この状況は彼女にとって非常にうれしい誤算だった。
「アンタたち、知り合いだったのね?なら話は早いわ!いつも通り助けてちょうだい!」
ニコがそう言うと、ネムはやれやれという仕草をしつつも
「わかった。……前も言ったが、これでもアンタらのファンなんでな、手伝えるなら手伝うさ」
これまで幾度となくニコを助けたその台詞は、ニコにとっては増え続ける彼への借りを象徴する言葉でもあった。
古式の拳銃に弾を込めるネムと、ポンプの準備を始めるパエトーンの二人。
作戦が始まろうとしていた。
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ホロウ内にて
「スカーフの、喋るポンプ……」
「おおおっ!もしや──!」
「「パエトーン!」」
「……と、いつもの俺だ」
「お、アンタもいんのか、心強いぜ!」
ホロウに取り残されていたビリーとアンビーの二人と合流したネムとリンの同期したイアス。
一同はひとまず上級エーテリアスから離れ、休息を取ることにした。
「さて、アンタらは散々戦って疲弊してるだろうし、こっから先は俺が先頭で戦う。異論はないな?」
「……その拳銃一丁で?」
「威力は底上げしてあるからな、安心しろ。ついでに、弾切れしても奥の手がある」
出発してからは先ほどの言葉通り、古式の拳銃でエーテリアスたちの頭を撃ち抜き道を切り開くネム。
しかし、ホロウへの出口一歩手前に鎮座していたエーテリアスとの戦闘中、ガチリと嫌な音が響いた。
「……チッ、弾切れか」
大柄のエーテリアスは手にした標識のような武器を振り上げる。
次の瞬間、彼のロングコートの内側からキラリと光が反射したかと思えば、その内側から取り出されたマチェーテが陽光を反射しながらエーテリアスの腹を切り裂いた。
「よし、このまま直進だな?」
「うん、その通り!」
「では、行くぞ」
こうして、ビリーとアンビーはひとまずの危機を脱した。