続・小説みつめてナイト 紅玉の双騎士【完結】 作:ケルティック☆タイチ
【1】紅玉の瞳の騎士
ドルファン歴D.五十二年 四月。
一人の若者がドルファン港へと降り立った。
──傭兵として。
長きに亘る船旅から解放された一人の若い男は、ようやく足を着けた地続きの大地に安堵のため息を吐いた。
まだ体がふわふわと波に揺れているような感覚があるが、直に慣れるだろう。
凝り固まった体に潮風の匂いを胸いっぱいに吸い込み、身体を伸ばす。
海風にマントがたなびき、長くも短くもない黒髪が揺れた。
どこか高貴さを秘めた涼やかな赤い瞳は、どことなく東洋の雰囲気を漂わせている。
頭上を飛び交う海猫達の鳴き声を聞きながら、ここがあのドルファン王国だと思うとわずかな興奮を覚えていた。
その若者の下に、ドルファン王国の公務員たる制服を着た一目でベテランと分かる年頃の女性が書類の名前を読み上げながら近づいていく。
「……タダマサ・ハイマー・キサラギさん?」
名前を呼ばれた若者は、若者らしくはつらつとした声で答えた。
「ああ、オレです。如月・ハイマー・忠正です」
女性は忠正の顔を覗き込むと、少しだけ何かを思い出しているような素振りを見せたが、すぐに書類のファイルを差し出した。
「私は出入国管理局のミュー・カーチスと申します。失礼ですが、こちらの書類にサインをお願いします」
忠正は書類を受け取ると、迷うことなく美しい字でサインをしたためて書類をミューと名乗った女性へと返した。
「ええと、あなたは傭兵希望ですね」
ミューは内容を確認すると、案内が書かれた紙を忠正に差し出しながらようやくわずかに親しみのある笑顔を浮かべた。
「ドルファン王国へようこそ。あなたの御武運をお祈り申し上げますわ」
「ありがとう」
案内の紙を受け取り、事務手続きを終えて離れていくミューの背中を見送りながら忠正は感慨深げに一人呟いた。
「ついに来たんだ……ドルファンに」
この如月・ハイマー・忠正という名の若き男は、二週間の船旅を経て遥か北方の国であるスィーズランドから渡って来た傭兵である。
腰のベルトに専用の金具で括り付けている通常の物より僅かに短めに作られたレイピアは特注品で、赤い鍔が特徴的だ。
周りの男達よりも少し背が低く、黒々とした烏のような黒髪が目を引き、如月という珍しい苗字に忠正という東洋の島国に多くいるような名前だが、正真正銘スィーズランド生まれのトルキア地方出身だ。
癖のない前髪が海風になびいて涼し気な目元が露わとなったが、そのルビーのような赤い瞳が好奇心で輝いている。
今年で十九歳になる忠正は、幼い頃より両親や乳母がわりのねえやからこの国の話を聞いて育ったので、ドルファン王国に対する憧れと期待は人並み以上であった。
ドルファン王国はこのトルキア地方では南に位置し、三方を海に囲まれた中堅の国家だ。
王女であるプリシラ・ドルファンの下、王室会議という貴族達との合議制が引かれ、君主国家ではあるが絶対王政ではないのが特徴だ。
国政は近隣諸国の中では安定しており、文化レベルもそれなりに高く、特にレッドゲートと呼ばれる鉄壁の要塞に囲まれたこの首都城塞に関しては、治安の良さも相まって観光地としても非常に高い人気を誇っていた。
ドルファンを代表する演劇集団の劇団アガサも他国からの出演依頼の手紙がひっきりなしに届くと有名で、その定期公演が実施される本拠地のドルファン国立シアターは、それ自体がドルファン王国の名物となっている程だ。
また、トルキア地方がまだ大トルキア帝国であった頃からの文化遺産が数多く残っており、その歴史的建造物や史跡の数々は、研究者にとって憧れの対象となっている。
そんな風光明媚なドルファン王国であるが、現在この国は政治的に窮地に陥っていると言っていい。
ドルファン王国は東西南の三方を海に囲まれているが故に、唯一陸続きの北側の国境線は常に近隣諸国からの侵略の脅威に晒されていた。
三方を海に囲まれているという立地故に難攻不落を誇っているが、逆に貿易要所として港湾利権を巡る他国からの侵略に過去何度も対抗してきたドルファン王国は、こと陸戦においては最強と謳われており、王国騎士団を構成する七大大隊は向かう所敵なしと言われている。
だがそれに反して海の守りは非常に脆弱で、海軍はあるもののそれは辛うじて一部隊が存在するだけで実質的な戦力は無いといっていい。
そんなドルファンの海の守りは、友好国でありプリシラ女王の王配であるアム殿下の出身国であるアルビアの海軍に完全に依存していた。
だが、アルビアの国内で起こった内乱を契機に、弱体化した海軍の隙を突いてドルファンに海から攻め入ったハンガリア共和国からの猛攻により、海軍は壊滅寸前となっている。
仮に海軍を落とされたとしても、もちろん陸軍は防衛に走るだろうが、海からの攻撃に対する防御をズィーガー砲と呼ばれる時代遅れの後込め式大砲しか持たないドルファンは、正に風前の灯火と言っていい状況である。
しかし、数々の侵略に対抗してきたドルファン王国とて、黙って終焉を待つような愚かな選択肢はもちろん選んでいなかった。
二十七年前に勃発した、当時の南欧最強を誇った傭兵軍団ヴァルファバラハリアンとの戦争の際にそうしたように、ドルファンは永世中立国であるスィーズランドを通して諸外国に海戦経験の豊富な傭兵の徴募をかけ、手薄な海の守りを補強しようと行動を起こしていた。
特に船を所持している傭兵を優遇して多額の報奨金を提示した事によって、ドルファン唯一の国際港であるシーエアー地区のドルファン港には多種多様のオリエンタルな船が集結していた。
それは欧州の船だけでなく、遠く中華皇国からの船や東洋圏の浅黒い肌をした人々、万年流氷が浮かぶ海で航海をした人々が操る船なども含まれており、港はさしずめ人種のサラダボウルのようであった。
そして、船を操る傭兵というのは、傭兵と言えばまだ聞こえはいいが、結局のところは各地の海で名を上げた海賊である。
そのほとんどが素行も悪ければガラも悪い。船員同士の小競り合いは日常茶飯事だし、各国の名のある海賊達が一つの場所に集まって何も起こらないわけがなく、それらを取りまとめている軍部の海軍将校は毎日頭を痛めていた。
「いやっ! やめて下さい!」
突如聞こえた若い女の声に、忠正はハッとして周りを見渡した。
多様な人が入り乱れてガヤガヤと騒がしい中で、その声が間違いなく耳に届いた。
周りに視線を走らせ、素早く確認をする。
行き交う人の波の向こう、倉庫と倉庫の間の小さな路地の陰にそれを見つけた。
「いいだろう、少し相手をしてくれても!」
「やめて下さい! お願いします……」
明らかにガラの悪い大きな体の男三人組に、一人の少女が囲まれていた。
男たちは裸の上半身に革のベストだけを纏っており、筋骨隆々の肩には揃いの何かの動物を象った入れ墨をしている。
その男のうちの一人、一番体が大きく禿上がった頭の男が、少女の腕を掴んで何やら迫っている。
忠正は林立する人の群れを素早くすり抜けながら、その現場へつむじ風の如き速さで飛び込んだ。
すかさず少女と男たちの間に滑り込むと、少女を庇うように立ちはだかった。
「止せ。怯えているだろう」
忠正が言うと、突然現れた乱入者に驚いた男達は若干狼狽しつつ口々に声を荒げた。
「なんだぁ、お前は?」
「カッコつけてんじゃねぇぞ、東洋人!」
「痛い目みたくなかったら引っ込んでろ!」
拳を振り上げて威嚇する男達に対し、忠正は至極冷静に戦力を分析していた。
屈強な体をした男が三人。だが、その恰好と筋肉の付き方からして船乗りではないが力は強そうだ。
鼻につく酒の匂いと咽るようなタバコの匂いに、この連中が酔っていると判断した忠正は、一番手前にいた男の股間を有無も言わさぬ速さで蹴り上げる。
「あ、兄貴!!」
股間を蹴られ泡を吹いて倒れ込む男に、手を差し出そうとしたもう一人の男の顎先を狙いすました右ストレートで打ち抜き、もう一人の男が襲い掛かろうとしてきた所をその勢いを利用して背負い投げた。
向かい側の倉庫の壁に強かに叩きつけられた男が路地の上に転がるまで、まさに一瞬の出来事であり周りの人々は気づく間もなかった。
少女はその突然の救世主の登場に驚きのあまり声も出ない。
「ここはすぐに人が集まる。行こう」
忠正は少女の手を取ると、人のいない方へと走り出した。
土地勘のまったくない場所を人気のない方へと走った忠正だったが、ほどなく白亜の砂浜のビーチへとたどり着いた。
季節外れな為か周囲には全く人がおらず、寄せては返す波の音が聞こえるだけだった。
さすがに乱れてしまった呼吸を整えようと立ち止まると、少女も荒い呼吸を必死に整えながら、おずおずと声を上げた。
「あ、あの」
「?」
忠正がようやく振り返ると、少女は走った事で上気した赤い頬で恥ずかしそうに言った。
「手を……」
言われて初めて自分が少女の手を握ったままだった事に気が付いた忠正は、あわててその手を離した。そして初めて自分が連れて来たこの少女をまじまじと見て、声を飲んだ。
舞台女優のような清冽で透明感のある白い肌にほんのり色づく桃色の頬、僅かにうるんだ瞳でこちらを見ている少女は、年の頃は自分と同じか少し若いくらいだろう。
太陽の光を浴びて艶やかな光を放つ茶色の髪は、ゆるく三つ編みにされて前に垂らしており、赤いリボンが結ばれていた。
切り揃えられた前髪の下からこちらを覗く大きな瞳は僅かに青みがかっており、吸い込まれそうな程に澄み切っている。
決して背の高い方ではないが、自分より少しだけ背が低いだけなので、女性の中では大きいのかもしれない。
赤いロングスカートのワンピースに同じ色の上着を着たその華奢な体つきと、つい今まで握っていた手の柔らかさが忠正に強烈に異性であるという認識を生んだ。
急に恥ずかしくなった忠正は、しどろもどろに言った。
「ご、ごめん。咄嗟の事だったので……」
そんな忠正を見て、少女は春風のように穏やかに微笑むと、頬を染めながらやや恥ずかしそうに言った。
「あの、助けていただいてありがとうございました。私、フィオナ・ロベリンゲと言います。……出来れば、お名前を教えてもらえますか」
忠正は戸惑ったままではあったが、先に名乗られた以上名乗り返さないのも失礼だと思い、あわてて答える。
「自分は、えーと、タダマサ・キサラギと言う者だ」
一応傭兵という事もあるし、これから軍属になるのだから、多少は箔がつくような言葉使いを選んだのだが、どうにも慣れていない感じがする。
「タダマサ、キサラギ……さん? 珍しいお名前ですね」
「あ、ああ、親父が東洋の出身なものだから」
「まあ、そうなんですね」
そう言って微笑むフィオナという少女を、忠正はなぜか真っ直ぐにみつめる事が出来なかった。
忠正がいたたまれない居心地の悪さを感じていると、フィオナが口を開いた。
「あの、助けていただいたお礼がしたいので、お住まいを教えていただけますか」
「住まい?」
言われて初めて忠正は自分の家がどこなのかわからない事に気付いた。
先ほど出入国管理局のミューにもらった案内の紙を思い出し、ポケットに詰め込んでくしゃくしゃになっていたそれを取り出す。
「住まいは……シーエアー地区の五番街?」
忠正が読み上げると、フィオナが驚いた顔で声を上げた。
「五番街は軍の宿舎がある地区です。軍の方なんですか?」
「ああ、今日この国に到着したばかりだけれど、傭兵としてドルファン海軍に配属される予定なんだ」
「海軍……」
先ほどまで明るかったフィオナの瞳が、僅かに影を帯びる。
だがそんなフィオナの様子の変化に、案内の紙をみつめる忠正は気が付く事はなかった。
フィオナはぐっと拳を握ると、意を決したように言った。
「あ、あの、私で良かったら案内しましょうか。その辺りの地理には明るいので」
その提案は忠正にとっては思ってもみない幸運だった。
「いいのかい? 正直どこだか見当もつかないので、助かるよ!」
「私なんかがお役に立てるのなら喜んで。では、行きましょう」
二人は並んでシーエアー駅の方へと歩き出した。
波音に交じって、切ない恋を歌う少女の歌声が遠くに響いたが、二人の耳には届いていなかった。
時を同じくして、ゲルタニア共和国の首都ベルリン。
そのベルリンの街の外れにある今にも朽ち果てそうな古城の、薄暗い装飾過多なかつてのダンスフロアと思しき広間に、燐光灯に照らされた六人の騎士たちが一人の男を中心に据えて五角形を描くように立っていた。
床に敷き詰められた真っ赤な絨毯はボロボロで、もう何十年とそこに放置されていたようだ。
壁に飾られた宗教画は埃やクモの巣にまみれ、それが天使を描いているのか悪魔を描いているのかわからない程に汚れている。
人も寄り付かないこの放置されて久しい古城は、近くの住人にはまさに幽霊屋敷そのものだった。
その騎士たちは一様に真っ黒に塗られた特注の鎧を身に纏い、部屋の暗さも相まって異様な雰囲気を醸し出している。
その中心に一際大きく、漆黒と呼ぶに相応しい夜の闇より黒い鎧を纏った男が、内臓を鷲掴みにしそうな程の低く鋭い声で言った。
「いよいよ時は満ちた。我らシュヴァルツデスアプグルントが決起する時が来たのだ」
その言葉に周りをぐるりと囲う騎士たちが一様に姿勢を正した。
真ん中の男はそれを満足そうに眺めて頷くと、再び口を開いた。
「我々は失われた大トルキア帝国を取り戻す為の行動を開始する事とする。ゲルタニアは再びトルキアの王となるのだ! その為にも、ドルファン王国に眠る鉱脈はなんとしても奪取しなくてならない」
男は手にした剣を高く掲げ、声を上げた。
「大トルキアをこの手に!!」
それに同調するように周りを囲む騎士たちも「大トルキアをこの手に!」と高らかに叫んだ。
その行為というか、儀式のようなものが済むと、黒い鎧を纏った騎士たちは一人、また一人と広間から離れていった。
その中で一人の騎士がため息まじりに兜を外し、部屋の外へと歩いていった。
背中に届く長さの癖の少ない艶やかな青みがかった黒髪がこぼれ落ち、その端正な顔立ちが露わになった。
年の頃は二十歳程で、長いまつ毛に飾られた大きな目は暗闇の中でも美しく光るルビーのような赤い色を放ち、その目が暗い廊下の先を捉えている。
鼻筋の通った整った顔立ちに紅の瞳のその立ち姿は絵にかいたような美しさで、真っ黒な髪の色も相まってどこかオリエンタルな雰囲気を醸し出している。
そんな騎士を追いかけるように、先ほど一緒に並んでいた漆黒の鎧の騎士が一人、小走りで駆け寄ってきて兜を脱いだ。
その騎士は黒髪の騎士よりは幾分年上のようだが、ゲルタニア人特有の金髪碧眼で、わずかに張り出た頬骨のいかにも女好きといった雰囲気の男であった。
男は横に並んで声をかける。
「よう、そんなに急いで行かなくてもいいだろう?」
黒髪の騎士はそれを無視して真っ直ぐに前をみつめて歩き続けた。
「なあ、無視するなって。〝緋眼のサリシュアン〟さんよ」
その言葉に緋眼のサリシュアンと呼ばれた騎士は、そのルビーのような澄んだ赤い瞳でようやく男の方を見たが、歩みは止めなかった。だが、冷たい声で答えた。
「何の用、エルヴィン・ハーン」
明らかに女の声だった。
男はその言葉に口笛を吹いた。
「わお、早速オレの名前を憶えてくれたのね、サリシュアンちゃん。それとも、親しみを込めてプリンセス・ロゼッタと呼んでも?」
エルヴィン・ハーンがおどけて言った瞬間、緋眼のサリシュアンは手にしていた兜を放り出し、腰に差していた剣をまさに瞬き一つする間もないほどの速さで抜き放ち、その刀身をエルヴィンの喉元、皮一枚の所でぴたりと止めた。
遅れて床に落ちた兜が静まり返った廊下に金属的な音を響かせた。
ブロードソードやショートソードとは異なる片刃で反りの入った独特な剣が、喉元で微動だにせずに突き付けられていた。
「気安く名前を呼ばないでくれる。細切れにされたいの?」
何の感情も伴わない凍り付いた声で言った女に、エルヴィンは兜を持っていない方の手を上げてみせた。
「おいおい、冗談だよ、冗談」
言いながらエルヴィン・ハーンはこの女騎士の剣の冴えに舌を巻いていた。
女騎士はエルヴィンをその赤い瞳で睨みつけると、剣を鞘に納めて兜を拾い、何事もなかったかのように歩いて行ってしまった。
エルヴィンはため息を一つ吐きながら首元をさすり、独りごとを呟いた。
「ひゅう、あれが神速の剣と言われる〝緋眼のサリシュアン〟ことロゼッタ・サリシュアンの〝刀〟って剣か。おっかねえ、おっかねえ」
そんなエルヴィンの後ろから、先ほどの黒い鎧を纏った男が近づいてきて言った。
「悪ふざけが過ぎるな、ハーン」
その男は兜をかぶったままなのでその表情を確認する事は出来ないが、先ほどの中心に立っていた男であった。
エルヴィン・ハーンは楽しそうに笑って見せた。
「なあに、新参者との親交を深めようと思っただけですわ。オレはともかくとして、他の隊長諸君は彼女を良く思っていないみたいですし」
「それは貴様とて同じ事であろう」
男に言われたエルヴィンは、顔に笑顔を浮かべたままだが冷たい視線で答える。
「そりゃあ、まあ。誇り高き〝漆黒の深淵〟騎士団の部隊長に、ゲルタニア人でもない若い女が就任したとあっては、文句の一つも出るってもんでしょう」
その言葉に、男は兜の奥で低い声で笑った。
「そう言うな。彼女は確かに若いかもしれんが、十分に強く、賢い。我が騎士団に十分役に立ってくれるだろう」
「役に立って、ね。まぁオレは騎士団長がそう言うなら、異論はないですがね」
「……全ては大トルキア帝国の復活の為だ」
エルヴィンはその言葉に言いしれぬ迫力を感じ、首元を流れる冷たい汗を感じていた。
これは、南欧ドルファン王国を巡る戦いの記録。そして、運命に翻弄される姉弟騎士と、それを取り巻く人々の物語である。