トーマとリコは次の大型連休でカントー地方を旅しようと約束してニャオハの特訓をしながらその準備をする日々が続いていた。
そしてトーマとリコは大型連休の為に実家に帰るアンの見送りに来ていた。
「いよっと! 久しぶりに実家だぁ。ゴロゴロしょっと。あとミジュマル紹介しなきゃ」
「ミジュジュ!」
「リコは初めての大型連休はトーマと旅に出るんだよね」
「うん。トーマから旅に必要な道具とか知識とか色々教えてもらってるんだけど、覚えるのが大変で・・・・」
「いいなぁ。アタシも行きたかったなぁ。旅の話、帰ってきたらいっぱい聞かせてね」
「うん!」
「トーマも! リコの事ちゃんと守ってあげてね!」
「あぁ。勿論そのつもりだ」
「なら良し! んじゃまたね!」
「おう!」
「いってらっしゃい!」
そしてアン達帰省組はバスに乗って出発して行った。
「俺達も戻って明日の出発に備えて準備するか」
「うん。行こっ、ニャオハ」
「ニャー」
そうしてトーマとリコ達も自身の部屋へと戻って行った。
「衣類良し! 薬よし! 食料よし! 寝袋よし! うん。これだけあれば大丈夫だろう」
ロトロトロト・・・・
トーマが旅の準備をしているとスマホロトムを通してリコから連絡がきた。
「ん? リコから? もしもしリコ? どうかした『トーマ! 助けて!』っ!? 何があった!?」
『分かんない! いきなり変な人が来てペンダントを持ってきてって、もう訳わかんない!』
「落ち着け! 今どこにいる?」
『今は私の部屋だけど・・・・』
「わかった! すぐそっちに行くから待ってろ! 大丈夫だ。俺が絶対何とかするから!」
『う、うん!』
そう言ってトーマはリコとの通話を切った。
「ったく、荒っぽい出発になりそうだな。・・・・ゲッコウガ!」
「コウガ!」
「先にリコの所に向かってくれ。俺も後からすぐに追いかけるから!」
「コウガ!」
トーマがモンスターボールから出したゲッコウガに指示を出すと窓から飛び出して行き、トーマも荷物を持って部屋を出てリコの所へ走って向かった。
その頃リコは部屋の前まで先程の男が来ている事に気づくと気づかれない様に寮の窓から外に逃げた。
リコとニャオハは屋根の上から周りの様子を伺っていると男と同じスーツを着た女性を見かけて様子を見ていた。
『見つかったか?』
「いいえ。何処かに隠れているかと」
『厄介だな』
「っ!? いました!」
「ヤバッ!」
リコとニャオハは女性に見つかると慌てて屋根から降りて逃げようとしていた。
「そこか! いけ! サイドン!」
「サイドン!?」
しかし別の男に見つかってしまい男はモンスターボールからサイドンを出した。
「ニャーッ!」
「ってニャオハやる気だし!? (でもやるしかない!)ニャオハ! このは!」
「ニャーオハッ!」
ニャオハはこのはを放つが全てサイドンの両手によって叩き落とされてしまう。
「ハハハッ! そんな出来損ないのこのはで倒せるものか!」
「そうだ!倒す必要なんて・・・・」
『いいかリコ。相手を倒すだけが技の使い方じゃない。相手を撹乱したり、自分の身を守ったりして自分に有利な状況を作るのも技の使い方として必要な事なんだ』
「トーマも言ってた。相手を倒すだけが技の使い方じゃないって・・・・ニャオハ! もう一回このは!」
「ニャッ! ニャオハッ!」
「サイ! サイ! サイ・・・・」
ニャオハはサイドンの目を狙ってこのはを放つとそれがサイドンの目に命中してサイドンの視界を奪ってニャオハがサイドンの顔に乗るとニャオハの甘い香りを嗅いだサイドンは大人しくなった。
「やった! でもそれどころじゃなかった」
そしてリコは再び建物の屋根の上に乗って逃げようとしていた。
「(なになにこの状況。ていうか襲ってきたって言えるのかどうか・・・・なに何が起こってるのもう! トーマ、早く来て!)」
「待て!」
「っ!?」
リコとニャオハが屋根の上を逃げているとリコが最初にあった男が追いつきリコに迫る。
「大人しくペンダントを渡せば手荒な事はしない」
「(全然説得力ないんですけど・・・・)」
リコはペンダントを握りしめながらゆっくりと後退った。そして男がゆっくりとリコに近づいていくと・・・・
グサッ!
「っ!? 何だ!?」
「えっ?」
男とリコの間に何やら手裏剣の様な物が刺さっていた。
「コウガ!」
「ゲッコウガ!」
リコはトーマのゲッコウガが駆けつけてくれた事に安堵した。
「何者だ! 貴様のポケモンか?」
「コウ・・・・」
ゲッコウガはリコと男の間に割り込んでリコを守ろうといあいぎりの体勢で戦闘準備をしていた。
「ならば力尽くで・・・・」
男はズボンのポケットからモンスターボールを出そうとしていた。
その時!
「みぃーつけた!!」
『っ!?』
そこへ今度はリザードンに乗った別の男が割り込んできた。
「(はぁ? 何? また増えた?)」
「何者だ!」
「そりゃこっちのセリフ。俺らその子に用事がある」
「我々も同じだ。では、ポケモンバトルで決める! ソウブレイズ!」
「ソーウ」
男のモンスターボールからソウブレイズが出てきた。
「望む所!」
「リザーッ!」
「手出しをするな!」
男の部下と思われる男女2人が加勢しようとするが止められた。
その頃、ゲッコウガはリザードンとソウブレイズの両方を警戒していると・・・・
「おいキミ! そのゲッコウガってキミのポケモン?」
「えっ? いっ、いえ違いますけど私の知り合いのポケモンです!」
「そうか。なら俺達は敵じゃないから警戒しない様に伝えてくれ」
「あっ、はい! ゲッコウガ!」
「コウ?」
「よくわからないけど、今は様子を見よう。ねっ」
「・・・・コウガ」
ゲッコウガはリコの言う事を聞いてリコを守る事に専念する事にした。
「むねんのつるぎ!」
「かえんほうしゃ!」
リザードンがかえんほうしゃを放つがソウブレイズはむねんのつるぎを発動した双剣で防御したが、その衝撃で建物の窓にヒビが入ってしまった。
「ソウブレイズ! つじぎり!」
「リザードン! ドラゴンクロー!」
ソウブレイズとリザードンは互いに屋根の上で接近戦を初めるとどちらも一歩も引かない戦いが繰り広げられていた。
「(何これ? 何が起こってるの? 意味わかんないんですけど!?)」
リコはリザードンとソウブレイズの激しいバトルに圧倒されて何がなんだからわからなくなっていた。
「リコ!」
「っ!? トーマ!?」
「こっちだ! こい!」
「うんっ!」
リコは後ろの建物の方から聞こえたトーマの声を聞いてそっちに向かった。
「おっと待て!」
「コウガ!」
「グハッ!」
そこへ先回りしていた部下の男をゲッコウガが倒すとトーマがいる時計塔の反対側までやってきた。
「(ってこれを飛ばなきゃって事なんだけど・・・・)」
「大丈夫だリコ! 俺が絶対に受け止める!」
「コウガ」
「トーマ・・・・ゲッコウガ・・・・」
「ニャッ! ニャッ!」
「わ、わかってるって! (踏み出さなきゃ見つからない!)」
「「せーのっ!(ニャーッ!)」」
リコとニャオハは思いっきり高くジャンプした。
「サイコカッター!」
その時、リザードンとバトルしていたソウブレイズのサイコカッターがリザードンから外れてリコとニャオハの方へ飛んできた。
「「っ!?」」
「ゲッコウガ! ・・・・なっ!?」
トーマがゲッコウガに指示してサイコカッターに対処しようとするとリコとニャオハが緑色の光に包まれた。
次回もお楽しみに!