ところどころ突っ込みどころはあるだろうけど一応原作視聴済み、アストレイ系もそこそこ読んでいます。
C.E.70年2月14日。
農業プラントである『ユニウスセブン』への核攻撃によって24万3721人もの人命が失われた。
この事件は後に「血のバレンタインの悲劇」と呼ばれるようになり、地球とプラント間の緊張は、一気に本格的武力衝突へと発展した。
後の第1次連合・プラント大戦の始まりである。
今日もまたニュースサイトでは地球とプラントとの戦争についての話が連日報道されていた。
そんな話を他所に俺は、自宅の庭で朝から日課の筋トレをしている。
元々、こんな習慣があったわけではない。
それは3年前、家族と共に『ヘリオポリス』に移住して間もない頃だった。
今の家の部屋で荷物を出していた時、不意に手を止めた。目の前には折り畳みベッドが入っていた大きめの段ボール箱がある。
普段なら目にとめることなく畳んで後日ゴミ捨て場に出すのだがこの時の俺は、妙な使命感を感じていた。
被らなければならない。生まれてまだ10年とそこらしか生きていない少年としてどうかと思ったが手を伸ばして思いのままに被ってみた。
視界が狭まり、一気に暗くなるが不思議なくらい落ちつく。そして、不意に笑みを浮かべた俺は部屋から出て下の階へと降りて行った。下のリビングでは両親が荷物を出して整理している最中で走り回っている段ボール箱に気づくことなく手を進めている。
一見、子供の悪ふざけのように見えるが俺はこの時真剣な顔で自分の部屋へと戻って行った。
何か引っかかる。
ダンボールを被って動き回っていると使命感もそうだが、新たに謎の郷愁を感じる。ここではないどこか、殺気が満ち銃声と爆音の響く血なまぐさい場所でダンボールと生死をともにしていたような・・・・・!
「そうか、そういうことか!」
脳裏を駆け巡ったのは前世の記憶だ。
享年八十歳、伝説の傭兵とも呼ばれた一人の男『BIGBOSS』としての記憶。
葉巻を愛し、ダンボールにこだわり、戦いの中に生きて袂を分けた親友と決着をつけ、そして、息子とも兄弟とも言える男の目の前で果てた男だ。一般的な家庭に生まれた自身とは比べ物にならない劇的な人生だが、紛れもなくその男がかつての自分だったという確信がある。
両親とは違い、遺伝子を調整されたコーディネーターと言う事もあったが幼い頃から運動全般に秀でていたし、コペルニクスの幼年学校では仲の良かった友人とよく体育の授業で悪ふざけをしながらも成績が良かった。
恐らく前世で骨の髄までしみ込んだ近接格闘術、CQCの影響だったとすれば納得できる。
「ハッハハハ、まさかこんな不意に思い出すなんてな。」
少し前にその友人と別れたことで精神的ショックを受けていたこともあるがよりによって前世の記憶が蘇るとはだれも思わないだろう。
前世と違い、今の俺には理解のある両親がいる。別れた友人もそうだが今後新しい友人も増えて行くだろう。今更前世のような経験をすることはないだろう。
「キラ、どうかしたの?」
突然の笑い声で気になったのか母親が二階に上がってくる足音が聞こえる。俺は反射的に段ボールを被ったまま机の角にしゃがみ、静観する。
部屋に入ってきた母は、俺の姿がなかったことに一瞬驚くものの、机の角の段ボールの存在に気づくと近づいてそっと上から外した。
「・・・・」
「どうしたの?そんなところに隠れて。」
母は、心配そうに俺に声をかけてくる。まさか、段ボールのカモフラージュが見破られるとは。
「・・・・段ボールを被っていた。」
「段ボール?何故?」
「分からない。だがこの箱を見ていると、無性に被りたくなったんだ。いや、被らなければならないという使命感を感じたと言った方が正しいかもしれない。」
「・・・・」
母は、今の発言に困惑していたが、しばらくして何かを察したのか俺を優しく抱きしめてくれた。
「そうよね、私たちの都合でプラントじゃなくてこっちに引っ越したんですもの。アスラン君と別れたのがショックだったのね。」
勘違いだが俺は、特に否定することなく受け入れた。性格もやり方も違うが前世で10年以上共に暮らしていた彼女のことを思い出したからかもしれない。
「何か悩むことがあったらお母さんとお父さんにいつでも相談しなさい。貴方はまだ子供なんだから。」
「あ、あぁ・・・ありがとう母さん。」
「でも、変なことしちゃだめよ?」
「あ・・・・はい。」
それから3年後の現在。
俺は、普段より早めに家を出てカレッジ内にある中庭の東屋でノートPCでプログラミングをしていた。前世は軍人であったこともあってほぼ無縁だったが両親のおかげもあって今は学生生活を満喫している。
「おーい、キラ!こんなところにいたのかよ。探したぜ。」
友人のトールが手を振りながら彼女のミリアリアを連れて俺の元へとやってくる。
ちなみにキラ・ヤマトと言うのが今の俺の名前だ。
「どうした、トール?」
「カトウ教授がお前の事探してたぜ。」
「・・・またか。」
「見つけたらすぐに引っ張って来いって。」
「勘弁してもらいたいものだな、あの教授。」
「何?また、何か手伝わされているの?」
「今やってるOSの組み換えを頼むってな。生徒にやらせるもんじゃないぞ、こんなもの。」
俺は、ため息をつきながらPCを見せる。トールは早速とばかりに覗くが彼が興味を持ったのはニュースの方だった。
「お、新しいニュースか?」
「華南宇宙港の方だ。」
「うぇ・・・先週でこれじゃあ今頃もう墜とされちゃったんだろうな。」
「華南って結構近いよね?大丈夫かな、本島・・・」
PCを閉じる中、ミリアリアは心配そうな顔を浮かべていた。
「流石に心配ないでしょう。近いったって家は中立だぜ。オーブが戦場になるってことはまずないって。」
「まっ、いざと言うときはトールが身を挺してミリアリアを守るから心配ないだろう。」
「なっ!?ちょ、ちょいキラ・・・・」
「どうした?まさか、逃げるのか?そうだとしたらひどいぞ~。」
「そ、そんなわけないだろ!!」
「ハッハハハ。さて、そろそろ行くか。」
「おい~!」
俺は、トールを揶揄いながら移動を始める。
エレカ乗り場では3人の女子が話していたところでミリアリアの友人のようだった。話を聞くと赤髪の子がもう一人の友人であるサイからラブレターをもらったらしい。アイツ、まじめだったからそういうのと縁がないと思っていたが意外にできているんだな。
(これが青春と言うものか。前世では無縁だったから新鮮だな。)
赤髪の少女フレイの反応を見て、俺はふとパスのことを思い出した。
パス・オルテガ・アンドラーデ。
俺とカズが立ち上げた国境なき軍隊『MSF』を監視するためにCIPHER、ゼロから送り込まれたスパイの少女。
メタルギアZEKEを用いて俺たちへ脅迫をかけたが計画は失敗、海に身を投げて行方不明となった。
その後、生きていたことが判明したが彼女は・・・・
俺が一人黄昏ていると後ろから咳払いが聞こえた。振り返るとそこには、落ち着いた雰囲気の黒髪の女性が部下らしい男を二人連れていた。
「乗らないのなら、先によろしい?」
「あぁ、失礼しました。お先にどうぞ。」
彼女とすれ違う時、俺は直感で彼女たちが軍人であると見抜いた。
(オーブ軍ではなさそうだな。だとすれば地球連合?だとしても、何故ヘリオポリスに・・・・)
「フレイ・アルスターかぁ。まさか、サイの奴が手紙とはね。あれはかなりの強敵になりそうだな。キラ・ヤマト君・・・キラ?どうかしたのか?」
トールに声をかけられたことで俺は我に返った。
「うん?なんか言ったか?」
「おいおい・・・これじゃあ、先が思いやられるぜ?」
「何がだ?」
「はいはい、じゃあ早く乗ろうぜ。」
トールに押される形で俺はエレカに乗る。
「キラ、やっと来たか。」
「サイ。お前、ガールフレンドにラブレターを送ったんだってな?エレカ乗り場で会ったぞ。中々良い子そうじゃないか。」
「えっ?もしかしてフレイに?」
「ハハハ、隠さなくたっていいぞ。彼女の方も満更じゃなかったようだからな。」
「い、いや・・・その・・・・俺と彼女は・・・って、そんなんじゃなくて!!」
研究室に来るなり、俺はサイに先ほどの話を出して揶揄い始めていた。部屋には同じゼミ仲間であるカズイと知らない奴が一人いる。恐らく教授の知り合いだろう。
「あっ、そうだ。カトウ教授から預かっておいたぞ。追加でやってくれって。」
「何!?あの教授、俺を万能マシンか何かと勘違いしているのか!?」
サイから端末カードを受け取るなり、俺は苦い顔をする。
「そう言われてもな・・・けど、中身はなんなんだ?」
「さあな。だが、少し前にモルゲンレーテの仕事の話とかしていたからそっち系じゃないのか?学生にやらせるものじゃないが。ふう、そのうち訴えるか考えとくか。」
そんなことを言いながらいつものように課題を始める。
ところが初めて一時間もしないうちに爆発音と共に強い衝撃が研究室を襲った。
「なんだ!?」
「隕石か?」
「違う!それならこんな連続で起こるものじゃない!!」
部屋から出ると職員を始め、他の生徒たちが避難を開始していた。
「何が起こったんだ?」
「・・・・戦争だ。」
「えっ?」
俺の一言にトールは、信じられないような顔をする。
「さっきからの振動・・・港近辺が爆発したものに間違いない。恐らくザフト辺りが攻めてきたんだろう。」
「ヘリオポリスは中立だぞ!?なんでザフトが攻撃してくるんだよ!?」
「そんなこと俺に聞かれても知らん。とにかく避難する方が先だ。」
俺たちも同じように避難しようとすると教授の客人が違う別通路へと走って行った。
「お前、どこへ行くつもりだ!」
「おい、キラ!!」
「トールたちは先へ行け!後で追いかける。」
俺は、妙な胸騒ぎを覚えながらも走り出す。前世の勘と言うべきものか何かに巻き込まれようとしているような気がする。
ここ3年で体を鍛錬していたこともあって体力が全盛期並みになり、数分もしないうちに客人に追いついて腕をつかんだ。
「何を考えている!?こっちは立ち入り禁止だぞ。」
「は、放せ!そっちこそ、早く逃げろ!!」
言い合っているうちに背後から爆発音が聞こえて、爆風が俺たちを襲う。爆風で客人の帽子が吹き飛び、長い金髪が露になった。
「お前・・・・女だったのか?」
「なんだと思ってたんだ!?そんなことよりお前は早く戻れ!私には行かねばならんところがある!!」
「戻れ?こんな状態で今更どうやって戻る?こっちだ、確か工場区へのルートだったはずだ。」
俺は、前世の感覚で金髪少女を背負って走り出す。予想外の行動もあって彼女は暴れる。
「や、やめろ馬鹿!?私を下ろせ!!」
「この方が早い。両手を頭の上にして身を守ってろ!!」
「くう・・・・こんなことになってはと・・・私は・・・」
彼女は泣きそうになっているようだが構っている場合ではない。工場区には避難シェルターがあったはずだ。そこに入れば恐らく心配ないだろう。
しばらく走ると工場区の格納庫へと出ることができたが、目の前には思わぬ代物があった。
「これは・・・MSか?まさか、こんなものがあったとはな。」
俺は、唖然としながら金髪少女を下ろす。彼女は降ろすなり目の前で寝かされている二機のMSを見てひどいショックを受けていたようだった。
「やっぱり・・・・地球軍の新型起動兵器・・・・・クッ、お父様の裏切り者!!」
「馬鹿、伏せろ!!」
声に反応して銃を向ける整備士と思われる女性の銃撃を俺は、彼女を床へ押し付ける形で避けさせる。
「子供!?」
撃った本人も俺たちの姿を見て驚いていた。そんな彼女を他所に俺はまた金髪少女を背負ってシェルターの方へと走っていく。
「おい、このシェルターはあと何人は入れる?」
インターホンを鳴らして中に先に避難しているであろう連中に声をかける。幸いにも返事はすぐに来た。
『こっちはもういっぱいだ!悪いが左ブロックのシェルターに向かってくれ。』
「一人なら入るか?若い女の子なんだ。」
『一人なら何とか・・・・・』
「それでいい。悪いが頼む。」
入口が開くと俺は、金髪少女を下ろすように入れる。
「じゃあな、ここでお別れだ。」
「お、お前は・・・」
「隣のシェルターまで走る。元気でな。」
扉を閉めると俺は左ブロックを目指して走り始める。
格納庫の方では銃撃戦が激化していた。
「ラミアス大尉、グワッ!?」
「クッ。ハマナ、ブライアン!早くX303とX105を起動させて!!二機だけでも」
俺が格納庫まで戻ってくるとさっきの女性整備士が背後のザフト兵に狙撃されようとしていた。
「後ろにいるぞ!!」
「!」
彼女は、俺の声に反応し振り向いてザフト兵を射殺した。
「さっきの子供・・・来い!」
「左ブロックのシェルターに逃げる。心配ない。」
「あそこはもう、ドアしかない!!」
「何?」
その直後シェルターのある通路から爆風が吹く。俺は仕方なく、彼女がいるMSの上に飛び降りた。
そのタイミングで赤いパイロットスーツのザフト兵が一人撃たれた。
「はっ、ラスティ!」
もう一人の赤パイロットスーツの兵士は、遮蔽物から飛び出して残りの連合兵士を一掃する。
「うおぉぉ!!」
彼は、そのまま女性整備士の肩を撃ち抜く。その直後に弾詰まりを起こしたのかライフルをその場で捨て、サバイバルナイフを抜いて止めを刺そうと向かってくる。
「まずい!」
俺は、咄嗟に彼女を守ろうと男の前に立ち取っ組み合いを始める。
「なんだお前は!?邪魔をするな!!」
「そうはいかんな。お前たちのおかげで大勢の人間が巻き込まれたんだ。これ以上は好きにやらせるわけにはいかない。」
俺は、構えを解いて不意を突く形で相手の左腕の関節を外す。
「グワァッ!?」
突然の痛みに彼は、持っていたナイフを落とす。
「さあ、お前の負けだ。その腕じゃまともに動けまい。」
「グゥウ、お前は一体・・・・キラ?」
左腕を押さえながら睨みつけてきた男の表情が驚きで変わる。俺もその顔を見て驚いた。
「アスラン?」
それは3年前別れたアスランだった。戦況もあってあの時以降連絡を取り合う事すらできていなかったがまさかこんなところで会うことになるとは。あの時から成長したこともあってかお互い初見では誰なのか分からなかった。
「キラ・・・お前、本当に・・・」
アスランが何か言いかけた時燃え広がった炎の影響で大きな爆発が起こる。倒れていた女性整備士は、傷の痛みを堪えて彼に向かって発砲する。
「クッ!」
アスランは止むを得ず、その場から離脱していく。
俺は、想定外の再会に驚いていたが彼女の呼びかけで我に返る。
「早く乗って!!」
「お、おう。」
俺は、言われるがままに人型兵器のコックピットの脇に乗り込む。
「この機体だけでも守らないと・・・」
ハッチを閉めると女性整備士はシステムを起動し、機体は固定具を強引に引き剥がす形で立ち上がり、爆発する格納庫の中から脱出する。
外の方ではザフトのMSジンの攻撃であちこちに被害が出ており、避難している住民はパニック状態へと陥っていた。
その中の一機のパイロットであるミゲル・アイマンは、格納庫の方から出てきた二機の機体を見て思わず笑みを浮かべた。
「アスランとラスティの奴、ようやく終わったか。」
彼はてっきり二機とも無事に強奪できたと考えていたが自分の近くに着地した機体から通信が来る。
『ミゲル。』
「アスランか。どうやらうまくいったようだな。」
『いや、ラスティは失敗だ。』
「何!?」
『向こうの機体には地球軍の士官が乗っている。』
確かに離れたところに着陸した機体は、うまく姿勢が取れていなかった。ラスティが強奪してOSを書き換えたのならこんなことをするはずがない。
一方、残りの機体『ストライク』の中ではあまりの不安定さにキラことスネークが文句を言っていた。
「おい、こんなにノロノロ動いて大丈夫なのか?」
「無理言わないでちょうだい、この機体はまだ未完成なのよ。」
あまりの動きにミゲルは、試しにアサルトライフルを発砲するとストライクはふらふらした足取りで何とかよけようとする。
「あれなら問題なさそうだな。なら、あの機体は俺が捕獲する。お前はそいつを持って先に離脱しろ。」
そう言うと彼は、ジンの装備を実体剣である重斬刀へと持ち替えて近づいていく。
(キラ・・・・いや、アイツがここにいるわけがない。いくら何でも俺の左腕をこんな風にするはずが・・・)
格納庫での出来事を思い出しながらもアスランは、強奪した『イージス』のOSを書き換え始める。先ほど左腕の関節を外され、右腕しか使えないものの手際よくやっていく。
ミゲルのジンは、のそのそと歩いているストライクに向かって重斬刀を振り下ろす。ストライクはスラスターを吹かせて回避するが着地の衝撃でまたもやコックピット内が大きく揺れる。
「うぅう・・・」
「下がってなさい!死にたいの!?」
「なら、もう少し安全運転してくれ・・・。」
そんな事お構いなしにジンは、飛んで再び切りかかってくる。もう回避が間に合わないと判断したのか、操縦していたマリュー・ラミアスは、スネークをどかしてストライクのある機能を作動させる。するとストライクの機体色がトリコロールカラーに変化し両腕を組んでジンの剣を受け止めた。
「何っ!?どうなっているんだコイツの装甲は!?」
サーベルで切断できないことにミゲルは、驚愕する。その答えはすぐに分かった。
『こいつ等の機体はフェイズシフト装甲を持っているんだ。展開されたら、ジンのサーベルなど通用しない。』
「ちい!ナチュラルがこんなものを・・・・アスラン、お前は早く離脱しろ!怪我人にいつまでもここにいられたら迷惑だ。」
ミゲルは、アスランのイージスが離脱したのを確認すると再びストライクに急接近して何度も切りかかる。いくらダメージがないと言ってもいつまでも持ちこたえられるわけではない。
「生意気なんだよ、ナチュラルがMSを持とうなど!!」
飛び上がって蹴りを入れ、ストライクをビルにたたきつける。
「おい、俺にこの中で吐かせるつもりか!?」
「うぅ」
ふらふらと起き上がりながらもストライクは、ジンの攻撃を受け止める。すぐ後ろでは逃げ遅れたトールたちの姿が見える。
「・・・なあ、アンタ。席を変わってくれ。」
「えっ?」
「このままじゃ被害がひどくなる一方だ。アンタは隣で操縦を教えてくれればいい。」
「無茶よ。民間人の、それも子供に。」
「これ以上やられるのはご免だ。次喰らったら人間4人を潰すことになる。」
「・・・・」
子供とは思えない覇気にマリューは、押される形で操縦席を譲る。スネークはレバーを引くとタックルでジンを後方へと突き飛ばした。
「冗談だろ?こんなOSでこの機体を動かそうとしていたのか!?」
「まだ完成していないのよ、仕方ないでしょ?」
「悪いが少し書き換えるぞ。えっと、キャリブレーション取りつつ、ゼロ・モーメント・ポイント及びCPGを再設定・・・・」
ぶつぶつ言いながら彼は、端末を操作して急いでOSを書き換えて行く。その間もミゲルのジンの攻撃が続くが頭部バルカンで牽制するなり、ふらっと回避して右腕を関節からへし折って動かなくして搭乗者本人を困惑させていた。
「なんなんだコイツ!?急に動きが良くなるどころかこんな・・・」
OSが書き換え終わるとすぐに武装を確認。腰部のサイドアーマーに収納されている折り畳み式ナイフを一本取りだす。
「アーマーシュナイダー・・・サバイバルナイフだけか!」
ナイフを構えるとストライクは、動揺しているジンの背後に一瞬で回り込み取り押さえる形で首元に突き刺した。
「ハイドロ応答無し、多元駆動システム停止!? ええい!」
機体が動かなくなったことでミゲルは、憤りを感じながらも自爆装置を起動して脱出していった。
「まずいわ、早くジンから離れて!!」
「うん?」
マリューの言っていることが分からないスネークは、そのままジンの自爆に巻き込まれて後方へと吹き飛ばされてしまった。
「ふおぉおおおおおお!?」
『SNAKE IS DEAD』
???「スネーク!どうしたんだ!?スネーク!スネーク!!」
□CONTINUE
EXIT
思い付きで書いたから評判次第では続きを書こうと思います。