Talesof・Lyrical〜救世主と魔法少女達との物語〜 作:かもめカメ
其れすなわち、あの子が近くにいると同じ事を意味する。
今回はその子との再会の場面…
ディセだ。
今俺はなのはと共にすずかの家にお邪魔している。
そこで俺の仲間が飼っている猫・ルルと再会し、ルルは女の子を救って欲しいと訴えかけたのであった。
上等だ!人っ子1人も救えないなんて、それで救世主"ディセンダー"が務まる物かっての‼
そう言う訳で二階に上がると下で騒いだのが聞こえていたのか、アリサとバッタリ鉢合わせになった。
事情を聞くと、アリサも気になって、一緒に行く事になった。
そして、俺達はその子が今まだ寝ている部屋の前へとやって来た。
「此処から先はディセ君だけでも行ける?」
「"愚問"と言う言葉が今の状況の返答ですかね?」
「ディセ兄!頑張って!」
「おうよ!」
そう言うと俺はその部屋に入って行った。
何故その様な事をしなければいけなかったのか。
それは単純に俺の力を見せる訳には行かないからそう思っただけなんだ。まあ、今の俺の近くには・・・
「ナァ〜」
ルルがいる。
「心配するなって。必ず救ってやる!亡くしたりでもしたらそれこそ俺は槍に貫かれてお陀仏だ!
だから、必ず救ってやる!応援頼むぜ!」
「ナァ〜!」
そう言って俺はその部屋にベットの前に着いた。
そこにいたのは・・・
金髪のツインテールで、帽子を被って、彩りがある服装をした女の子が居た。
「久しぶりだな・・・
エル」
エル・メル・マータ。
それが女の子の名前であり、
チーム・エクシリアにおいて、活発な女の子。
こう見えてアドリビトムでは最年少のメンバーだ。
時々毒舌交じりな言葉を言うのが玉に瑕で、トマトが大嫌いな女の子。
でも、その子の笑顔で多くの人の命を繋ぎ止めていたのは紛れもない事実だ。
現に俺はエルと彼女のアイボーと言っていた青年、
ルドガー・ウィル・クルスニクと共に依頼を受けたことがあった。
最初は役に立たない非戦闘員だと思っていたが、
依頼をして行く内に貧困の人々を見てきた。
そんな時にエルはそんな貧困者達に笑顔で食事を提供していた。
料理はルドガーが得意であり、エルはそんな彼のアシストで依頼に同行してくれた。
でも、それを踏まえたとしても、俺の考えを改めて見直すきっかけになったのは言うまでも無かった。
それからと言う物、エルとは、依頼を終えた後に真っ先に行くようになって、エルも最初は引いていたが、此処へ飛ばされる前までにはすっかり慣れて、いつの間にか懐いていた。
その時に、彼女のアイボーであるルドガーからこう言われたんだっけ?
(もし、俺がいないでエルだけだったら、優しく接してくれ。
エルとは初めて会った時から常に行動していた。だからもし、俺がいない時は代わりに彼奴の・・・
アイボーになってくれ。頼む!
ディセンダー!)
今思い返せば、ルドガーはこんな予想じみたことを早くから気付いていたのか?それとも、ただ単に気まぐれで言ったのか。
今では如何しようも確認が取れないが、
今は目の前の事に集中しよう。
「如何だ?レディアント?」
俺は先の思い返しの間にレディアントに今のエルの状態を聞いてみた。
もしかしたら、最悪な事が起こるのかもしれないと思っているから。
さあ、鬼が出るか、蛇が出るか!
【身体的異常はありません。ですが、【時空の因子"タイムファクター"】の影響が高いのが懸念されます。今の内に除去すれば、骸殻能力を失いますが、生命は保てます】
どちらでも無かったか。
ただ厄介だな。まさか【時空の因子"タイムファクター"】が絡むなんてな。
詳しい話をルドガーや彼の兄・ユリウスから聞いていなかったから困った物だ。
でも、やばい事が後々起こると言う事なんだよな。
参ったな〜。
【あの〜、ディセンダー?】
「?如何した?」
せっかく考え込んでいる所に水を差すか、レディアント⁈
【あ、いえ…そう言う事では無くて、この状況でもディセンダーの光の力は影響が有るのですが?】
・・・マジかよ⁉
となれば、今を生きていく為にやるしかないか。よし・・・
「・・・やるか!」
【はい!】
「ナァ〜」
レディアント。力を貸してくれよ?
ルル。お前も傍にいてくれよ?
エル。お前の事は俺が助けるからな!
ーーーーーSIDEto???
此処は何処?
真っ暗で良く見えない・・・
ミラやジュード達は?
アドリビトムのみんなは?
ルルは何処にいるの?
ディセは何処にいるの?
アイボーは何処にいるの?
みんなみんな、何処にいるの?
私を見捨てないで!
お願いだから、1人にしないで‼
「大丈夫!俺が助けるよ」
え?
「君の不安は僕が全て取り除く事は無理かもしれない。
けど、それでも君の不安を少しは取り除く事は出来るから!」
貴方は、一体?
「大丈夫!君と仲が良い仲間だよ!」
私と・・・仲が良い仲間?
「うん!だから、こっちに来て!
エル‼」
あ・・・光が差してきた。あそこに行けば、こんな悪夢から覚めるかな?
「覚めるさ!絶対に!」
うん!私も行くよ!今すぐに!
ーーーーーSIDEtoディセ
今俺は必死にエルの手を握っている。
近くにはルルと、ペンダント状態のレディアントがいる。
俺は今、精神を通してエルの精神にいる。
先程までエルを悪夢から覚めるように願っていた。
時空の因子・タイムファクターは、クルスニク家の一種の呪いと聞かされた。
しかし、何故クルスニク家とは無縁のエルがこんな呪いを受けていたのかは、本当に不思議でたまらなかった。
ルドガーやユリウスに聞こうとしたけど、悉く却下された。
だから、エルが時空の因子"タイムファクター"の呪いを受けているのかは未だに分からないが、
でも、それでも目の前の事に集中しないといけないな!
そして・・・
「う、う〜ん・・・此処は?」
「!・・・おはよう」
エルは無事に目を覚ました。しかもいつの間にか時空の因子"タイムファクター"化も消滅していた。
「あ、あの〜、貴方は?」
するとエルはちょっと間の抜けた事を言った。
俺の事を覚えていないのか?
と思っていたけど、思い返していれば、
俺はエルと今の身体年齢では、ほんの3歳しか違わないから、今の俺の姿を見て、誰なのか知らないのも同然だろう。
「ちょっと待ってね」
「?」
そう思って、俺はレディアントを念話を通じてセットアップをした。
そして、光を浴びて、現れたのは俺の本来の姿であるレディアントレインボー装備を着た通称、大人モードの俺だった。
因みにこのモードはつい最近編み出した力だ。
この姿で、リーチとパワーに変化があるんだ。
通常の姿でも対処が可能なのだが、
その時はスピードが上がる様だ。
そんな大人モードの俺は以前の姿にして、俺の本来の姿でもある。それをみたエルは、
「もしかして・・・ディセ?」
「おう!」
俺の事をようやく理解して、俺は其れに応えた。
「う、うぅ〜」
って、おいおい・・・まさかの涙目って⁉
「ディセーーーーー‼」
「ぐほぉ⁉」
そう言うや否や俺に向かって抱きついて来た。
ったく、相変わらずわがままな好奇心旺盛ガールだな?エルは。
その後、エルにこの世界の事を詳しく教えた。
自分達の世界とは全く異なる文化を持っている事。
精霊が存在しない世界等、
ありとあらゆる事を粗方話した。
そして俺は元の小学生の姿に戻る。
「とにかく無事で良かったよ、エル」
「ごめんなさい」
「ううん。気にしてないよ?」
何はともあれ無事で良かったと思えたのはこの上ない出来事だ。
エルは心配をかけたせいなのか、俺に向かって謝った。
でも、俺はそんな事で気にはしないさ。
と、そんな事をしていると…
「ディセ兄?入っていい?」
「ん?おお!良いぞ!」
「ん?」
「紹介するよ、俺の今の友達だ」
そう言うと、なのは達を部屋の中へと入室させた。
此処からご対面の時だな。
エル・メル・マータ。
彼女のアイボーは何処へ?
そして、エルとなのは達と初対面をする・・・。