Dye Your Soul Your Color 作:鏡狼 嵐星
体が朽ちても心は老いず
力のように真っ直ぐに
稲妻のように速く
敵を海淵に沈めよ
恐怖を微塵に散らせ
希望を隅々まで凍らせろ
奇跡を二つに叩き斬れ
ヤミーの拳を『
「クソうぜえなぁ、てめえ!」
「我の剣を掴んでただと済むと思うのかッ!!」
ヤミーの手の内にある
「ってえなあ、ゴミがッ!!」
「ゾーナ・セネスセンシア」
バラガンが腕を伸ばすと、『
「ちっ」
ヤミーが舌打ちすると同時に、『
「なかなかの一撃だったぞ、悪魔よ!」
「……見た目と違って器用なカス野郎だぜ」
殴りつけた瞬間に背後に威力を流したことで、僅かな傷で復活した『
(なぜ防いだ? ヤミーの一撃を受けて、更に強く再生すれば良いものを。戦うものとしての反射的行動か、右なる神のおっしゃっていた能力の暴走が近いのか。まぁ、その程度のこと、確かめれば良い)
バラガンの口から漏れ出る
「
腕となった
「おのれ! 奇怪なッ!」
「起こしてみせろ、奇跡とやらを。我が神ですら絶対と言わしめた儂の『老い』の力に」
バラガンが参戦したことを確認した海燕と白哉と冬獅郎は、剣八を連れて彼等から少し距離を取る。
「はぁっ、はぁっ」
息が荒い冬獅郎。白哉は大紅蓮氷輪丸の氷華がもう散り切ろうとしているため、その限界が近いのだと察する。
「皆さん、集まって作戦会議ですか〜?」
「もう生半可な一撃じゃ傷も与えられないっぽい。どうすんだよ?」
そこへミニーニャとキャンディスが現れる。バラガンが参戦したことで、
「おっ! おったおった!」
最後に合流したのは平子。今、探し始めたかのような様子だった。
「平子!? 他の怪我した奴らはどうしたんだよ!?」
「大分、離れたところまで連れてったで。まぁ、安心とは言えへんのやろうけど、伝えやなあかんことがあってな」
海燕の疑問に答えながら、平子が両手を重ねた後、両腕を伸ばす。
「縛道の七十七、天挺空羅」
すると、周囲の頭の中に声が響き渡る。
「聞こえるか?」
「リル!? どっから話しかけてんだよ!?」
脳内に響く声に、頭を抑えるキャンディス。
「そんなこと、どーでもいいだろ。兎に角だ。筋肉ヤローを倒せるかもしれねー。手を貸せ」
リルトットの提案に彼等は顔を見合わせる。
「一応、確認させろ。筋肉ヤローが真っ二つになった後に、再生の要となったのは
その場にいる全員の視線が自然にキャンディスへと集まる。
「それはアタシも見た。なんか関係あんのか?」
「筋肉ヤローのコア、本体が
リルトットの発言がこの状況を打開できる可能性を示した。死神達の顔つきが変化する。
「……先ほどと同じ状況を作れと言うのか?」
「同じじゃダメだ。確実に
白哉の言葉をリルトットが修正する。剣八の手で真っ二つにされた時と違い、敵はより強力な肉体を手にし、
「つっても、やることは変わらねー。そこにいる面々で筋肉ヤローの肉体を粉々にする」
「肝心の
「更木剣八に任せる。傷を治せるジジはもう呼んだ。あいつの移動速度を考えると到着するまでにもう少し時間がかかるだろうが、あの破面達に任せときゃ時間は稼げるだろ。こっちの言うことを聞いてくれるとは思えねーが」
「ってことは、アタシ達でアレを粉々にしろってことかよ!?」
キャンディスの驚く様子とは裏腹に、白哉は既に次の手を考え始めていた。その目に映るのは膝をついた冬獅郎の姿。
「下がるのだ、日番谷隊長。兄はもう限界だ」
「問題、ねえ……!」
しかし、冬獅郎はそれを否定する。その直後、氷華が散り切った。
「俺は氷華が散り切ったら終わりだなんて言った覚えはねえぞ」
成長して大人の姿となった冬獅郎。周りの目が点になる。
「あの
一歩、踏みしめた大地を凍結させつつ告げた。
「俺は火力にならへんから、
「ええ、分かってます」
結果、それぞれのやることが決まる。
「フハハハ!! この程度の傷が通じると思ったか!!」
しかし、傷へと赤黒い霧が群がり、その崩壊を押し留める。そして、骨そのものが育つように傷を塞いでいく。
「今の儂は
「おのれ! 魔の者が民の希望を折れるものかッ!」
『
「よそ見してんじゃねえぞッ、ゴミカスがぁアッ!!」
再度、『
「何ッ!?」
戻りつつあっても剣も盾も失ったままのその体にヤミーの大振りが決まる。どうにか両手で押さえ込もうとするが、それを許すバラガンではない。赤黒い腕が『
「ぬぐおッ!!」
ヤミーの一撃を抑え込めず、その勢いのまま背後に下がる体。何度目かわからない再生の最中、『
「溟海行宮捩花ッ!
「
『
「大紅蓮氷輪丸を解放して、四歩の内に踏みしめた空間の地水火風の全てを凍結する」
冬獅郎が誰にも邪魔をされることなく、完成した卍解の真価を発揮する。
「四界氷結」
地面に横たわった状態でその全身が氷で覆われた『
「凍らぬッ! 我は神の戦士ッ! この世の元素になど囚われぬ筈だッ!」
奇跡としか例えようのないその行動。しかし、まだ死神達の手は終わっていない。
「んん〜〜! 『
足元に移動していたミニーニャが『
「ッ、ミニーニャ・マカロン!!」
「殲景・千本桜景厳。奥義・一咬千刃花」
満足に動くこともできない『
「『
ミニーニャの体に浮かび上がる
「縛道の五十八、掴趾追雀!」
破壊された直後、平子が地面に印を描き、詠唱を唱え終わる。
「おった! けど、不味いな!」
掴趾追雀で発見した
「くそッ!」
海燕が叫んだその時、急激な霊圧の高まりが発生する。その場所はもう一人の巨人の口元。
「邪魔するんじゃねえッ、クソチビどもがあッ!! 『
放たれる黒一色の
「あれを浴びて、それだけしか傷がつかねえのかよ!?」
残っていた電気を使い尽くしたキャンディスが叫ぶ。
「『
死神達の様子を観察していたバラガンが、老いの力を帯びた斧を投げる。それは
「ちょっ、まだ腕が引っ付いただけなんだけど!?」
「問題ねえ!」
「死にかけの人の動きじゃないにゃん!」
僅かな問答が、何かが血だらけで飛び上がる音によって掻き消える。野晒を持つ腕以外はボロボロの剣八が
「あの程度の傷の置換を優先した、のか」
奥義である一咬千刃花による反動で、霊圧の消耗が激しい白哉が呟く。それは敵が追い込まれたが故の行動であることを察したからこそだった。剣八も状況全てを飲み込めてはいないが、その生来の勘で今ならば殺せると理解し、出血こそしたものの骨が折れていないことが分かるので気にしない。
「ケリをつけようぜ!」
野晒の切先が
そして、奇跡を起こす。
巨大化する前に彼が持っていたサイズの
「なん……っ!」
冬獅郎が瓦礫に体を預けながら目を見開く。今の剣八の一撃ならそれは容易く斬れるだろう。だが、それは同時に剣八の死を意味する。今は影すら無い『
しかし、その小さな
「……ちっ」
振り抜かれた野晒。肉体とは違い、粉々に粉砕された
「つまんねえ幕引きだぜ」
地面に墜落したというのに、死人と言われても納得されるだけの傷だというのに、構うものかと剣八は大の字で寝転がった。
「やったみてーだな……」
巨人同士の死闘が繰り広げられていた場所から見て、隣にある円形の街。『
「はあっ……、はあっ……っ、ふうっ……」
息を荒げているのは2名。先程までずっと天挺空羅を維持し続け、情報共有の中間地点となり続けていた伊勢。
「……きっついぜ」
腹に大穴が空いたスターク。京楽は大きさは小さいが、自分の体にいくつか空いた穴を見ながら称賛する。
「流石だね。これだけ距離があるのに、一本の剣を撃ち抜くだなんてさ」
「副隊長さんがしっかり座標を教えてくれたからだよ。つっても、二度とごめんだな」
ため息を付く彼に、京楽は笑いながら問いかける。
「それはしっぺ返しの事かい?」
「こんな状況であんな小さいものを撃つことがだよ」
「いやあ、君は撃つ必要があったら撃つでしょ。そして当てるさ。それが仲間のためなら尚更」
スタークが物凄く嫌な顔をし、もう一度大きく息を吸い込み、わざとらしくため息をついた。
「今のはあんたらしいぜ。隊長さんよ」
「仲間のためならスタークは最強なんだぞ!」
「……うるせえよ」
スタークの顔はまんざらではなさそうだった。
【滅却師資料】
漸くこの時が来たぜ! 最後の
……おかしくなっちゃったわね、こいつ
これ、どういう状況なんです〜?
知る必要ないわよ。ミニー、強くなった力を説明して!
えっと〜、今の私の能力は『
……具体的にはどんな感じなの?
そうですね〜。今までみたいにパワー!みたいなこともできますし、キャンディちゃんを助けた時みたいに速力特化みたいにできますし、滅却師の力を強化することもできます〜。この時の
なにそれ、超便利じゃねえの!?
でも、切り替えないとダメなの。その時はどの力も強化できないから、見極める必要があるから難しいです〜
あ、一応、デメリットあるんだ……
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仕事がやばくなってきました……。来週の投稿がやばい……。