〜金銀の場合〜
「あ!ホウオウ様がいらっしゃったぞ!」
「おぉ…!直に見れるとはありがたや…」
ジョウト地方エンジュシティにて虹色のポケモンが上空を舞っていた
ポケモンはスズの塔と呼ばれる建物の最上階に向かっていた
「スズの塔に羽を休めに来たのだろうか?」
「ん…?いや、そのまま通り過ぎていったぞ?明らかに塔の方に向かっているように見えたんだがな」
ポケモンは塔の上で休むことなく通り過ぎそのまま別の方角に向かっていったのであった
「行ってしまった…ふぅむ、何かが起きる予兆か何かだろうか?」
「もし何かあるとしてもホウオウ様のことだ。良いことに違いは無いだろう」
「そうだな。いや〜夜に外歩いてたら良いもん見れたわ。さっさと帰ってクソして寝よ」
「ホウオウ様見た後にクソとか言うなよテンション下がるなぁ」
「悪い悪い」
………
「おーい!ルギアくーん?起きてるー?」
洞窟の中に向かってショオーッ!と鳴いているポケモンがいる
まぁうちのことなんだけど
主君にあの箱の世界からこの世界に呼び出されたので今は主君の元に行こうとしていたところだ
けれど行く前にルギア君も連れて行こうかな〜と思って住処の前で呼んでるんだけど全然出てきてくれない…
まだ寝てるのかな?それなら早く起こさないと!
「ルギアくーん!おきてー!主君のとこにいくよー!」
起こすなら大きな音が一番だよね?
ということで、聖なる炎発射!
………
「?!うるさっ!あっっづい!!!」
頭上から爆音とありえないほどの高熱が突如降り注ぐ
岩盤はあまりの熱にどろりと溶け、周りの水は蒸発し超高温の霧になって辺りを包んだ
そしてその被害に直撃した俺はコイキングのように跳ね回りながら意識を覚醒させる
「なんだ?敵か?いや…まさか?!」
まさかアイツが?いや…やりかねん!
「誰だろうが構わん!早く外へ出なければ!」
クソッ世界に呼び出されて最初に起こるのが襲撃かよ!イカれてんだろ?!
マルチスケイルが完全に剥がれるよりも前に素早く外へ脱出する
頭上の融解した岩盤はエアロブラストで無理やりぶち破る
「あ!起きた!おっはよー」
「何考えてんだこの害鳥ヤロウ!俺を生き埋めにするつもりかぁ!」
技によってできた暴風域の中から顔を出した俺にアイツは呑気に言ってきた
「違うよ!寝てたから起こしに来てあげたんだよ!」
「もっと方法考えろや!普通に死ぬかと思ったわ」
下を見ると先程まで少し海流のある海の真ん中にあった俺の住処が、今では爆心地のように抉れ高熱で生き物の暮らせぬ死の大地と化していた
周りの海から水が流れ込んでいるが、全て蒸発し辺りに漂っている
「つーかどうしてくれんだよ!俺の寝床なくなっちまったじゃねぇか!これからどこで寝りゃいいんだよテメこらっ!あ゙あ??」
「なにそんな怒ってんの?主君のとこ行くんだからここもういらないよ?」
「はぁ?!お前バカぁ?」
「バカじゃないんですけどー?特攻種族値110あるんですけどー?」
今までの行動を気にもとめず、目の前の馬鹿鳥は馬鹿みたいな顔をしながら馬鹿みたいなことを言っていた
こいつ特攻下降補正入ってるくせに何いってんだ?
「俺らが目覚めたのがさっきってことは主はまだ生まれたばかりなんだぞ?俺たちみたいなのがいきなり会いに行ったら騒ぎになるし、なにより危ねぇわ!」
「…?…!あっそっか今主君赤ちゃんか!ええー赤ちゃんの主君見てみたーい!」
「だぁ危ねえって言ってんだろ!特に!オメーみたいに良かれで住処破壊するようなやつヤベー奴が主に近づいたら!」
「は?うちが主君のこと傷つけるわけないじゃん。何言ってんの?」
「どの口が!」
「というかこれだって別に壊したくてやったわけじゃないし!ルギア君がすぐに起きなかったからだし!」
「だからって聖なる炎で無理やり起こすやつがいるかよ」
「火傷にすれば眠りには入らなくなるじゃん!」
「『眠る』使えば一瞬で寝れるわバカ!」
「だからバカじゃないんですけど!」
ギャーアアス!ショオーッ!っと2匹の言い争いは朝まで続いたという
そしてそれを見ていたタンバシティの住民たちはそれが終わるまで誰も寝れなかったという
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〜宝石達の場合〜
ここはホウエン地方の地下深くにある洞窟の中
そこにはかつて眠りについたという古代のポケモンがいた
そう、何を隠そうこのオレのことだ
(――おーいカイオーガ。聞こえるかー?)
(…グラードンか、聞こえている)
同じくホウエン地方の海底深くの洞窟の中
そこにも古代のポケモンが眠りについていた
カイオーガ
昔ちょいと喧嘩してたが今はそれなりに仲の良いやつだ
そいつにオレはテレパシーを使って呼びかけていた
(お!起きてたか!…お前主のことはわかるか?)
幸いすぐに繋がったので、さっそく聞きたいことを聞く
オレにとってコイツがオレの知るヤツなのかそれとも知らないヤツなのかを確かめる
(当然だ。それを聞くということはお前もか)
(おうよ!いやー知ってるやつが起きてて良かったぜ)
(それで?何のようだ俺は今忙しいのだが。それだけならもう終わりでいいか。)
カイオーガは作業の邪魔とでもいう態度で回線を切ろうとする
慌ててオレはもう一つの聞きたいことを聞いた
(あぁ待ってくれ。お前今どこにいる?)
(俺は今洞窟の中だ)
(そこって主と出会った場所?)
(そうだが。…何が言いたいんだ?)
(いや〜実はオレ動けなくてさ)
オレがこの世界に呼び出された時にオレと置き換えられた前のグラードンはまだ眠りについた状態であった
だからなのか意識は覚醒してるのに体が眠っているというよくわからない状態になっていたのだ
…そういえば蘇る前は全身灰色だったし、もしかして寝すぎてて体が石化しちまってるのかぁ?
(それで今は体を目覚めさせるために色々やってるんだけど、ビクともしなくてさ。お前がもし動けるようになってるならどうやったか教えてほしいなと)
(そういうことか…)
(どうだ!?少しでも良いから教えてくれ!早く主のとこに行きたいんだ!)
カイオーガへ期待のテレパシーを送りつける
コイツはいつも素早いから、オレよりも先に動けるようになってるかもしれない
(…ない)
(え?)
(俺もまだ動けていない)
カイオーガが気まずそうに、そして少し悔しそうにつぶやいた
(なんだお前もかー。いつもオレより早いんだから、もうできてると思ってたのに…)
期待していたからか少しガッカリしてしまった
すると、それを聞いたカイオーガは突然キレた
(は?お前だってできてないんだからヒトのこと言えないだろ)
(なんだよいきなり、キレんなよ)
(キレてないが?というか冷静で頭の良い俺ができないんだからお前みたいな脳筋ヤロウはできてなくても当然だったな。スマンスマン)
(は?)
こいつ、キレるとすぐオレのこと煽ってくるんだよな…
ま、オレは別に脳筋とか言われても怒らないからコイツの煽りなんて効いてないんだけどな!
クソが!
(特攻種族値が高い=頭が良いにはならないぞ?何バカなこと言ってんだ?石化して頭まで回らなくなったか?)
(石化してんのはテメェもだろうが。というか特攻高いと頭良いとか、そんなバカな考え方するやついるわけないだろ。ちょっと考えればすぐわかるだろやっぱ脳筋は考え方がバカっぽいよな)
は?なんだコイツ
穏便にすましてやろうとしてたのによぉ…
(んだとてめぇ!雨降らしてもすぐオレに日照りで塗り潰されるクセによぉ)
(は??それはお前がトロいだけだろ?そんなこと言ったらお前なんて日照りにしてもタイプ一致技の強化もされないだろうが)
(されますー。ゲンシカイキすればされますー)
(ガラルとパルデアじゃできなかっただろ
それに、パルデアじゃお前あの食いしん坊の特性に完全に負けてたし)
(あ゙???)
こいつ…許さねぇ…!易易と一線を超えやがった…!
体が動かねぇからって何もできねぇと思ったら大間違いだからな?!
地熱ちょっと弄ってお前の海域全部熱湯風呂に変えてやらァ!
(お主らうるっさいのじゃ!何時だと思ってるんじゃ!)
カイオーガに制裁を加えようとしていたら突然別の回線が割り込んできた
誰だ?いや、今の喋り方は
(レックウザか?ちょっと待ってろ。今コイツをわからせなきゃいけねぇんだ)
(ほぉ?遂に言葉じゃ勝てないからと実力行使か?嫌だねぇこれだから脳筋は)
(ヤロウオブクラッシャー!)
(やかましい!なんでこの世界でもお主らは喧嘩ばっかしてるんじゃ!)
(カイオーガがオレを脳筋脳筋ってバカにするから!)
(グラードンが俺を無能と言ったからだ。)
(くだらん!ガキじゃないんだからちょっと言われたぐらいですぐキレるな!主様が見たらどう思うか考えてみよ!)
((ぐぅ…!))
確かにこんなところを主に見られて失望なんてされたくない…
いや、主がそんなことするわけ無いけど…主にはオレのことカッコイイと思ってて欲しい!
(そうだな…今は喧嘩してる場合じゃなかった。すまん、カイオーガ)
(俺も悪かった…食いしん坊との特性比較のことは流石に言いすぎた)
(はぁ…それで何があったんじゃ。手短に言うてみぃ)
(それが…)
俺たちの石化を解く方法を探していたことをレックウザに伝える
(あーそういえばお主ら地下深くで眠りについてるんじゃったか?それで何かの玉がないと起きれないんじゃったっけのう?)
(そうだ!紅色の玉だ!あれってどこにあるんだ?)
(確か…送り火山とかいう場所じゃなかったか?)
そうだった、最近紅色の玉持ってなかったから忘れてた
あれなかったら起きれないんだ確か
(それにしても山か…山ならオレが噴火でも起こして玉だけ地下に持っていくか?)
(それだと飛び散るかもしれん。ここは俺が洪水と渦潮で確実に海底に…)
(どあほー!そんなことすれば色々壊れて大変なことになるわ!)
むぅ…流石にそれはマズイな…
無駄に地形を変えたりして危ない場所になったら、主と旅をする時に迷惑になってしまう…
しかし、それ以外にどうすれば…
(はぁ…仕方ないのう)
(何かいい案が出たか?)
(しょうがないからわしが持ってきてやる。だから少しだけそこで待っとれ)
(おぉ!)
(ほぉ。)
オレらが動けないなら動けるやつに頼めばよかったのか!
(よっしゃあ!レックウザ!お前今どこにいるんだ!送り火山は近いのか?)
(できるだけ早く持ってきてくれ、ここで主を待つだけの時間をあまり過ごしたくない)
(落ち着け。なるべく早く持ってきてやるから、少し待っておれ)
仕方ない…レックウザが来てくれるまで待つしか無いか…
主にしばらく会えないのは寂しいが今は力を貯めることに集中しよう
そういえばあの祠にはゲンシカイキのためのエネルギーが豊富にあったな…そうだ大地を伝ってあの祠から少しずつ体に蓄積しておこう!
待っていてくれ!主!必ずまた一緒に旅をしようぜ!
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・主君しゅきしゅき!
ホウオウ
陽気で大雑把なヒトの心わからない系焼き鳥
優秀な種族値と再生力による耐久性能があるせいで、ボロボロのヤツとかみても(これぐらいならすぐ治るでしょ)と考えてしまうため、全体的に大味な行動をとる
例えば、寝ているやつを起こすために聖なる炎ぶっこんだり
火事で死んだ犬を生前と全く違う形で蘇らせたりする
主人公に対しては非常に過保護でありちょっと傷ができるだけでもすぐに飛んできて回復するし、傷をつけたやつを焼き尽くすまで追い詰める
・(余計なこと)すなー!(人差し指を上に挙げてシワシワ顔で)
ルギア
冷静で状況把握が得意ではあるが、ホウオウの行動だけは読めない
いつもホウオウの行動に振り回されるのでホウオウに対しては死ぬほど態度が悪い(雑に扱う)
あの後何とかホウオウを黙らせ、三犬やジョウトにいる既に世界に現れてる仲間たちと色々話し合ってからホウオウの監視役(という名目で)主人公の元に向かった
主人公に対しては
主「ルギアー!外で遊ぼー!」
ル「ギャーアアス(主か、もちろん俺でよければついていくぜ。
あぁでも外は寒いから暖かくしていかないとな)」主人公に上着ファサァ
母「ギリィ…!(私が着せてあげようと思ってたのに…!)」
って感じの態度を取る
・祠壊すどころか中身全部持ってくやつ
グラードン
煽り耐性が低くすぐに手が出てしまう脳筋古代ポケモン
特に特性をどっかの食いしん坊の下位互換とか言われると、死ぬほどキレる
目覚めの祠内のエネルギーを一杯吸収していたため、復活したときに、ようやく動けるようになったことと主に会いに行けることでテンションが上がり思わずゲンシカイキしてしまった
結果、ホウエン地方に終わりの大地した
主とはこの世界でも旅やピクニックをしたい!
・何かいつも変わったスカーフ巻いて潮吹いてるやつ
カイオーガ
そこら辺の奴等にはどれだけ煽られたところでノーダメージだが、グラードンやレックウザなど自分と対等な存在に煽られるとすぐに乗っかる古代ポケモン
レックウザが来るのがあまりにも遅かったため、怒りでゲンシカイキした
結果、ホウエン地方に始まりの海した
主!波乗りとか滝登りは俺におまかせください!
・メガストーン持ってないのにメガシンカしてくるやつ
レックウザ
のじゃのじゃキュウリドラゴン
眠りについたりとかはしてないので呼び出された時点で普通に起きていた
が、置き換え前の自分が何故かガラル地方にいたので、ホウエン地方に戻る前にちょっと願い星とか何か虹色に光るデカい石とか食べながら寄り道して帰ってきた
結果、1年ぐらい戻るのに時間がかかりカイオーガにブチギレられた
この後、2匹のゲンシカイキを相殺するためにメガシンカした
何故メガシンカできたか?それは主様とわしの愛情パワーじゃ!
・タンバシティの方々
真夜中に突然ルギア様とホウオウ様がご乱心なさった!
(伝説同士の争いが真横で起きてるとかもう)みんな死ぬしか無いじゃない!!
死ななかった
・41番水道の方々
アッツウイ!
・送り火山の御老体
ばあさん!ばあさん!
突然空から何か緑のドラゴンポケモンがやってきて藍色の玉と紅色の玉持って行っちまった!
じいさん遂にボケたかい?
・ホウエンの皆様
突然起きた大災害の被害者達
もうダメだぁ…おしまいだぁ…
尚、死傷者ゼロ
・ホウエンの環境保護団体×2
(古代ポケモン操るとか)できるわけねぇだろうがぁ!
突然現れた化物の圧倒的な力に秒で心が折れた
この後人間のための理想の地とかポケモンのための理想郷とか何偉そうなこと考えてたんだろ…身の程弁えよってなる
そしてお互い協力し合って今回ホウエンで起きた大災害の復興や環境保護に身を投じることになる
そういやあの古代ポケモンどっかに行っちゃったけど…まぁええか!(目そらし)
Q.どうして誰も古代ポケモンを止めないの?
A.意思を持って動く大災害に生き物が対抗する術なぞ存在しないから