「どーお?気持ちいい?」
「グオオ!」
「グオォ…」
「テアラコパリ!」
「わぁ!皆順番だから待っててねー」
庭で息子が楽しそうにポケモン達を洗っている
今息子に洗われているポケモンはとても気持ちよさそうにし、順番待ちのポケモン達はまだかまだかと声を上げていた
息子も9歳になり後1年で卒業というところまできてしまった
最近では家に帰ってからポケモン達と遊ぶことは控え、トレーナー試験に向けて家でも勉強するようになった
学校からの話を聞く限り正直家で勉強しなくても十分合格圏内らしいが、息子は慢心することなく受験に向けて己を磨いていた
流石私の息子、勉強に忌避感が無いのは私譲りね
正直なところ息子にはまだ家を出て欲しくないのであまり勉強して欲しくないのだが、勉強している時の姿があまりにも真剣なので流石にそんなことは言えなかった
ああ…息子がいなくなってしまう…遠くに行ってしまう…
どれだけ嘆いても、もう止めようがないので最近は旅に出たあとのことを気にするようにした
例えば定期的にポケモンセンターのテレビ電話で電話してもらうとか、ライブキャスターで電話するとか、毎週家に帰ってきてもらうとか
ここに関しては今は考えるだけで、実際に決めるのは合格してからにする
先のことばかり考えているとそれはそれでまた息子離さない症候群が出てしまうからだ
とまぁ頑張っている息子だが決して勉強しているだけではない
毎日何時間か勉強して空いた時間でポケモン達と遊んだり、私と遊んだりしている
特に今やっているのが毎週恒例のポケモンウォッシュである
ポケモン達は毎日風呂に入るわけではないが、週一程度で入るのである
アイツらは無駄に知性が高いので普段は自分達で水浴びなりなんなりしているのだが、この日だけは息子に洗ってもらっているのである
ただ数が多いので一度に洗えるのは限りがあり、ポケモン達は何時誰が洗ってもらうかを自分たちで決めているのである
ちなみにこの息子に洗ってもらうのにはルールがある
ひとつ、順番を守ること
順番を守らず好き勝手やって喧嘩などになれば家の庭がどうなるかわかったもんじゃないから
ふたつ、汚すぎないこと
以前、息子に長く洗ってもらいたいからとわざと全身泥だらけになって来たヤツがいた
ソイツを洗うのに時間がかかり、次の順番のモノが洗ってもらえず、怒りで暴走しかけたことがあった
この件から、息子に洗ってもらう前に最低限汚れを落とさなければ行けないという決まりが出来た
このルールを守れないものは一度全員が回りきるまで順番が回ってこないことになる
ポケモン達は息子に洗ってもらうという楽しみを失いたくないので、ルールが制定されてから破ったものはいない
そして今回洗ってもらっているのは、最近来た青いメカメカしいドラゴンポケモンで待っているのはソイツと一緒に最近来た者たちである
このポケモン達が来たのは息子の9歳の誕生日であった
あの日はいつものお祝い遠出でホドモエシティに来ていた
ホドモエの跳ね橋で景色を眺めていたら突然スワンナが飛んできたり
ホドモエシティに着くとすぐに色んなポケモン達が出待ちしていたりした
その中でも特に印象的だったのは水色っぽいちょっと偉そうなメブキジカみたいなポケモンだった
息子がコバルオンと呼んでいたそのポケモンは後ろにポケモン達を連れ先頭で息子に挨拶していた
そして当然のように息子が応え、抱きしめに行っていた
後は同じ年ぐらいの女の子とお友達になっていた
ピンクの髪の眉が特徴的な娘で、息子の近くにいたポケモンを見て「可愛すぎますよ〜!」とはしゃいでいた
なんかうちの子ピンク髮の子との遭遇率高いな…
そこから息子と意気投合し色々お話したりしていたが、その後来た母親に連れて帰っていった
あの親子そっくりだったなぁ…まぁ私たちに比べれば敵わないけれど!
そしてホドモエシティから帰ってきたら家の前に3匹のポケモンが待っていたのであった
一匹は先ほど話した青いの
二匹目は青いのにちょっと似てる赤いの
そして三匹目は小さな宝石みたいなポケモンであった
これまで家に来たポケモンは全員デカかったので最後の宝石君に関してはかなり驚いた
が、息子が横で「フォルムチェンジすると大きくなるんだよー」と言っていたのでこれまでと似たようなものなのかもしれない
「はーい!ミライドンおしまい!次はコライドンね!」
「グオォ〜ン」
「グォン!」
「テアラコパリ!!!」
「テラパゴスはもうちょっと待っててねー。後で一杯洗ってあげるから!」
そう言いながら次のポケモンを手際よく洗っていく
体が小さいせいか全身に泡や水がついておりビショビショになってしまっているが、そんなことは一切気にせずとても楽しそうだ
ふふっ、あの子が嬉しそうだと私まで嬉しくなってしまう
さーて、もう少しかかるだろうから先にお風呂にお湯入れておこっと
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・息子(主人公)
そういえばこんなにポケモンいたら洗うの大変だなと思っていたら、普通に皆自分でシャワー浴び始めてビックリした
ゲームではやってなかったじゃん!
勉強は好きなわけではない(嫌いでもない)、今勉強しているものが自分の大好きなモノだから積極的なだけ
・母親
この後ビチョビチョになった息子と滅茶苦茶風呂に入った
スクール(トレーナーのではない)を12歳で卒業し、そのままタマムシ大学に入り、16歳で卒業後、旅に出ないで就職した
息子を産んだのは20歳のとき
大学の同期にカロス地方の博士がいたりする
トレーナー資格は14歳で取れ、初めてゲットしたポケモンがランボルちゃん
・洗い合う程度には仲の良い伝説達
ゲームでは主人公に甘えまくっていたので洗ってもらっていた
そして洗ってもらった経験を覚えていたので、今は普通に自分達で洗える
でも、やっぱ主に洗って欲しいんだよなー
毎回自分達が洗ってもらったあとに主とお風呂に入る主の母に嫉妬している
ズルい!僕らも主を洗ってあげたい!
・楽園の守護竜達
ミライドン、コライドン
ゲームで乗れない方
乗れる方はとある場所に残るようなので自分達は先に主のところに来た
乗れる方とは普通に仲良し
・DLCであんまり掘り下げられなかった秘宝
テラパゴス
目覚めたはいいが、テラスタル結晶の中で身動きが取れなかった
この後来たミライドン、コライドン達に引っこ抜いてもらい、ついでに上に乗って主のとこに来た
そういえば、テラス状態のテラパゴスの特性とゲンシカイキ状態のグラカイの特性ってどっちが勝つんやろか
・ホドモエシティのポケモン達
待っていたぜぇ…!この時をよぉ!
去年はライモンシティまでしか来てくれなかったので会えず、会いたい欲が増大していた
今年ようやく来てくれたのでテンションが上がり皆で主人公のもとまでやってきた
街の人達への迷惑?知らない子ですねぇ…
途中で混ざってきた少女がもし、主に害を及ぼす存在であれば…
・可愛すぎますよ〜!の子
親と買い物していたら突然ポケモンの群れが跳ね橋の方に向かっていったのを見て、気になって追いかけてしまう
そしてそこで同い年くらいの男の子とポケモン達が仲良くしていたので、私も遊びたい!と突撃する
同い年くらいだったし、12歳になったらあの子も旅に出るのかな?
もしそうなら私も負けられない!
・女の子の母親
娘が学校が休みの日だったのでおでかけに来ていたら、突然ポケモンの群れが現れたので驚いてしまった
え?何あれ…夫のポケモン達よりも圧倒的に強そうなポケモンが街なかを平然と歩いてる…怖…襲撃?
そして、気を取り戻したら近くに娘がおらずもしやと思い、恐怖を抑えつけてポケモンの群れが向かった方向へ行った
そこで見たものは娘と同い年ぐらいの男の子と娘がポケモン達と共に仲良くおしゃべりしているとこだった
ホッとしたのも束の間、急いで娘を連れてその場を離れた
娘が無事でよかった…