全ての始まり
俺の名前は棚町 京(たなまちみやこ)。歳は18。性別は男。
趣味はアニメ、ゲーム、二次創作の執筆。
世間一般でいうオタクだ。
そんな俺はいま、病院のベッドの上で死にそうになっている。
理由は、末期のガン症状によるもので、なんとか意識を保っている状態である。
そのベッドを囲むように、数人の親戚の人たちと友人が泣きながら俺を見ている。
何を言っているのかあまり聞こえないけど、とりあえず俺を心配しているらしい。
嬉しいなぁ。
こんなに心配してくれるなんて。
けどごめん。もう無理だわ。
だんだん意識が遠のいていく。
ああ、短い人生だったなぁ。
…心残りなのは、今読んでいる漫画の結末を知らないことと、執筆中の二次創
作を完結することなく死ぬことかなぁ。
ネギまとかブリーチとかいろいろ。あとあの作品のRPG、やりたかったなぁ。
あと、できれば…
---学校、行きたかったなぁ---
病気のため中学一年の頃からずっと入院生活をおくっていたため、学校に行けなかった。
そのため、ずっと学校に行きたいと思っていた。
けど、その願いは叶うことはなかった。
もう限界だ。保っていた意識が無くなっていく。
---さようなら…みんな…---
そして俺は死んだ。この世界に未練を残して…
「ならばその願い、叶えてあげよう」
「ああ、暇だ」
今、私は自分の家でボーっとしている。
これが満月の夜であれば桜通りで吸血することができるが、そうではないためすることがなくただボーっとしている。
ここに話し相手がいれば変わってくるのだが、ここにいるのは命令に忠実なロボットと、うざい人形という話し相手にはならない奴しかいない。
といっても、話をしたいと思う人間はこの学園にはいないけどな。
「なにか起こらないものか」
起こったら起こったで後始末がめんどくさいが、一時の暇つぶしにはなるため、ただ無駄に時間を浪費するより遥かにマシだ。
まぁ、そんな都合よく起きる訳がないのだが…
「暇つぶしに散歩でもするか」
と思って椅子から立ち上がろうとしたそのとき、
家の外から強い魔力反応を感じた。
そして、同時に強い風と光が発生した。
「な、なんだこの反応は!?」
信じられないぐらいの魔力の嵐が外で起きている。
中からその様子を見ようと思ったが、眩しくて見ることができなかった。
「くそ!!どういうことだこれは!!こんな魔法見たことがないぞ!茶々丸!!」
「ダメです、マスター。この現象についてまほネットで検索しましたが、当てはまる魔法はありません」
「なんだと!!」
茶々丸が検索しても当てはまらない魔法だと!!
つまり、それは私が使っている魔法とは違う魔法だということだ。
現に、長く生きてきた私でさえ見たことが無い物だ。
とするとこれはなんだ?
あれこれ考えていると、謎の嵐は徐々に弱まっていた。
そして、嵐はなくなりもとの静けさに戻っていた。
「…一体なんだったんだ?今のは」
「わかりません。外に出てみますか?」
「行ってみよう」
そう言って扉を開けると
一人の人間が寝ていた…
「どういうことだ?」
「分かりませんが、少なくとも生きています」
「それは見ていれば分かる。あの嵐は転移系の魔法なのか?」
「おそらくそうでしょう」
しかしこの状況はどう見てもおかしい。
転移なら転移先で寝るなんてありえないし、何よりあの嵐。
ただの転移であんな嵐が出るなど聞いたことがない。
「…謎だ」
考えていると、茶々丸の携帯電話から着信がきた。
「はい、茶々丸です。…はい、今御側にいますが。わかりました。
マスター、学園長から電話です」
「ジジイか…。なんだ?」
『もしもしエヴァかの。おぬしの家の前から、ものすごい反応が観測されたのじゃが、どういうことかの?』
「あれは私にもよくわからん。とりあえず言えることは、あの反応の後一人寝た状態で現れた」
『寝ているじゃと?』
「ああ」
『ふむ。とりあえず、侵入者としてワシの部屋に運んでもらえんかのう?』
「いいだろう。今から行けばいいのだな?」
『よろしく頼むわい。誤解した先生、生徒にはワシが言っとくぞい』
「当たり前だ。切るぞ」
全く、めんどくさいことこの上ない。
だが…
「いい暇つぶしにはなるな。いくぞ茶々丸」
「はい。マスター」
茶々丸に運ばせながら、ジジイの所に向かった。
このとき、私は思いもしなかった。
まさかこの出会いが私、そしてあの男の運命を変えることになろうとは…