オリ主と剣製の麻帆良日記   作:棚町京

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…はい、お久しぶりです。
投稿が非常に遅くなってしまい、誠に申し訳ございませんでした…

卒論や新人研修等、様々な事が起こり執筆する時間、気力がありませんでした…

しかし、投稿を待っているとの感想や、何故か上がっていた評価を見て、
罪悪感と同時に待って下さっている方がいることに嬉しさが溢れ、何とか書き上げることができました。

重ね重ね、2年以上間が空いてしまい、申し訳ございませんでした…



化物退治 中

 棚町さんは、瞬動で妖怪たちの懐に飛び込む。

 妖怪たちは、その速さに一瞬付いて来れず、反応が遅れた。

 その隙を、棚町さんは逃しはしない。

 

「隙だらけね」

 

「なっ!!しまっ!」

 

 棚町さんは、適当に近くに居た妖怪に切りつけた。

 妖怪は、気づくのが遅く、台詞が最後まで言う前に、真っ二つにされた。

 

「この程度で、隙が出るとか…

 話にならないわ」

 

「小娘が!この程度で調子にのるんやないで!」

 

 棚町さんの呟きに、鬼が反応し、棚町さんに向かっていく。

 しかし、その鬼に、棚町さんは顔すら向けず、周りにいる妖怪に斬りに行く。

 

「舐めとんやないで!!」

 

 そう、反応する必要が無かった。

 なぜなら…

 

「私を忘れてはないかね?」

 

 白と黒の双剣を手に持つ、衛宮先生がいるからだ。

 鬼は気づいたが、遅かった。

 既に、剣を振っていた。

 

「がぁっ!」

 

「全く…。挑発するのは構わないが、他力本願すぎないかね」

 

「数が多いのだから、一々気にしていたらきりがないわ」

 

 二人は言い合いながら剣を振る。

 傍から見てもあまりに舐めている行動だ。

 

「く、こいつらホンマなめとんなおい…!」

 

「せやけどこいつら、強すぎやで!」

 

 先ほどまでの状況とは変わり、妖怪側が押されている。

 たった二人の人間に、倍以上の数がいる妖怪が苦戦する。

 その事実は、妖怪側に更なる焦りを生み出す。

 

「はぁっ!」

 

「ふっ!」

 

 棚町さんが刀を振り、衛宮先生が双剣を振る。

 さすがの妖怪側も、一振りでやられることはないが、何合かの切り合いのうちに倒される。

 しかし、

 

「人間如きが、これでもくらいな!」

 

「!」

 

 決して油断はしていないはずである。

 棚町さんは背後からの攻撃に反応できず、気づくのが遅かった。

 そこに、

 

「死にたくなければ伏せろ」

 

 そう言いながら、衛宮先生はすでに矢を放っていた。

 

「放ってから言う事じゃ、ないでしょ!」

 

「なに、君なら避けれるだろう?」

 

 衛宮先生が言う通り、間一髪のところで伏せながら、別の敵に刀を振る。

 

 __二人の戦闘は、私たちの戦闘とは違い、舞ってるかの如くに倒していく。

 

 さながら、二人による舞踏を妖怪達に魅せつけるかの如く。

 しかし、その舞踏も次第に乱れが生じていく。

 棚町さんが視覚外からの攻撃に対処しきれていない。

 

「くっ!」

 

 1、2回程度の攻撃ならなんとか捌けている。

 しかし、回数が多くなるうちに次第に棚町さんの顔が歪み始めた。

 なんとか衛宮先生がフォローしてはいるものの、妖怪側も気づき始め棚町さんに集中して攻撃し始める。

 

「確かに嬢ちゃんは強いが、そっちの兄ちゃんほどじゃない」

 

「弱いところから攻めるのは卑怯じゃないやろ」

 

 次第に攻撃が激しくなる。

 それでも耐えているのは、前方からの攻撃は完璧に対処しているからなのだろう。

 顔は苦痛に歪み、妖怪達の攻撃が掠りはじめる。

 

「はっははは!!最初の威勢はどないした!」

 

「そろそろ決めさせてもらおう」

 

 そういうと、妖怪たちは全方位から棚町さんに向かって同時に仕掛けてきた。

 前方の攻撃しか対処できないと、妖怪達は考えたのだろう。

 全方位からというだけあって、逃げる隙間はなく迎え撃つしか方法はない。

 

「いけない!」

 

「棚町さん!」

 

 衛宮先生も同じ状況のためか、助けに行けずにいる

 この状況で、棚町さんを助けることができるのは私と真名だけだと思った。

 しかし…

 

「フフフ…」

 

 全方位からの攻撃に対して、棚町さんは鞘に収めた刀に手を置き、不敵な笑みを零しながら、

 

「----我流 "漸次"瞬無撃砕」

 

 瞬きの間に、棚町さんの対面の妖怪が倒された。

 一拍置いてその他の方向の妖怪が1体倒された。

 漸次という名の通り、一度に倒される妖怪の数が2、3と増えていく。

 まだ、妖怪と棚町さんの距離はそれほど近くない。

 それなのに、刀を抜いただけで倒したようにしか見えない。

  

「み、見えない…」

 

 そして、何回か刀を振る内に棚町さんに向かっていった妖怪は全て消滅した。

 今の技は…

 

「なんとかなったようだな」

 

「何度も助けてもらってたら、私が来た意味がないじゃない」

 

「ふっ、ならもっと強くならないといけないな」

 

「わかってるわよ」

 

 衛宮先生が棚町さんと合流した。

 周りを見渡してみると、棚町さんに向かった妖怪以外がほとんど消滅している。

 恐らく、衛宮先生も棚町さんと同じように、向かってきた妖怪を撃退したのだろう。

 

「これが、衛宮先生と京の実力…」

 

 真名が珍しく驚いている。

 当たり前だ、逆にこの状況で驚かないほうが可笑しい。

 模擬戦ではあったものの、高畑先生に勝利し、私を圧倒させた棚町さん。

 実力は不明ではあるが、学園に来たばかりでありながらすぐに広域指導員に選ばれた衛宮先生。 

 ある程度は予想できるが、ここまでとは思わなかった。

 

 私たちが驚いている中、衛宮先生はある方向に顔を向けた。

 

「さて、妖怪の残りは僅かだが…」

 

「敵の術者の場所が特定できたのかしら?」

 

「ああ、そう遠くない場所にいる。

 恐らく、此処に向けた妖怪で事足りると思ったのだろう」

 

「なるほど、倒したらすぐに侵入できるように、けど目視で見つからない距離にいると」

 

「そういう事だ」

 

「な、なんやと!!」

 

 会話の内容を聞いて、私たちは言葉を失った。

 衛宮先生は、戦いながら妖怪を召還した敵の術者を見つけたというのだ。

 ただでさえ木々に邪魔されてる中で、さらにこの暗闇だ。

 探知魔法でも使わない限り、普通は無理だ。

 狙撃手である真名でも、戦いながらは不可能だ。

 

「此処は君に任せていいかね?」

 

「大丈夫よ。妖怪の数もそんなに多くないわ。

 というより、このくらい倒せるようにならないと話にならないわ」

 

「ふっ、たしかに。

 では、任せたぞ」

 

 そう言うと、衛宮先生は顔を向けた方向に向かった。

 妖怪は阻止するべく衛宮先生の前方に立ちふさがったが

 

「行かせっ」

 

「邪魔はさせないわ」

 

 棚町さんが妖怪に向けて電撃を飛ばし、阻止する。

 妖怪はあたる前に避けたが、道を塞ぐことができず衛宮先生を通す。

 衛宮先生は、そのまま瞬動を使って術者に向かっていった。

 

「ち、無理やったか」

 

「嬢ちゃん、面妖な術を持っとるようやな。

 西洋の術には見えんかったが」

 

「敵に教える必要はないわ」

 

「はは!せやな!」

 

 衛宮先生を通したことを悔やまず、雷撃を放った棚町さんに興味を示した。

 一方、棚町さんは電撃を左腕に纏いながら、妖怪隊に冷たくあしらう。

 

「私はまだ未熟者。たから力を扱いきれてないの。

 けど、この状況なら関係ないわ」

 

 そう言いながら、電撃の音が大きくなる。

 次の瞬間、

 

__姿が消え、音が妖怪の背後から鳴り響いた。

 

 妖怪は悲鳴を上げる暇もなく、消滅した。

 

「先ほどまでの私と一緒にすると、痛い目見るわよ。

 さぁ…

 

 |Totentanz≪死の舞踏≫を始めましょう?」

 

 そこから先は、終始棚町さんが優勢だった。

 

___光が明滅しては爆音が鳴り響き、

 

___銀色の閃光が風切り音と共に走る。

 

 

 それらが発生した後、妖怪が消滅する。

 まるで既に決まっているかの如く。

 妖怪たちは脇役のように踊っては去る。

 成程、確かに棚町さんが言った通り、これは妖怪たちを巻き込んだ舞踏だ。

 時折棚町さんが妖怪たちの攻撃を受けるのも、観客を飽きさせないよう仕組んでるとしか思えない。

 ありえない思考になるのは、私たちが疲労してるのか、棚町さんが強すぎるのかはわからない。

 ただ、一つ確実なのは…

 

「ぐあああああ!」

 

「これで、あと1体」

 

 妖怪を殲滅できる可能性があるという事だ。

 

「はぁ、はぁ…」

 

 さすがの棚町さんも、肩で呼吸する程疲労が溜まっている。

 一方、妖怪は最後まで残っているだけあってまだ余裕がある。

 

「やるなぁ嬢ちゃん。

 まさか儂だけ残るとは思わんかったわ」

 

「さすがに、疲れたわ。

 さっさと、決めさせてもらうわよ」

 

「がっはははは!!

 ほんま、面白い小娘よな!

 さて、儂も術者が危険な気がするんでな。

 とっとと決めさせてもらうわい」

 

 そう言うと、両者構えをとりながら集中する。

 双方の得物が唸りを上げる。

 それほどまでに集中しているのだ。

 

「っ…」

 

 私と真名は、その様子を固唾を飲んで見守る。

 指一本でも動かせば殺される…

 そう思わずにはいられなかった。

 そして、棚町さんの足が少し動いたその時、

 

「もろうたで!!」

 

「っ!」

 

 妖怪が疾駆しながら得物を振り上げる。

 棚町さんの足の動きの隙を突いたと思ったのだろう。

 現に、棚町さんは若干驚きの表情を見せた。

 

「儂の、勝ちやあああ!!」

 

 まさに、渾身の一撃とも言える振り下ろし。

 攻撃が当たるその瞬間、

 棚町さんの姿が、また消えた。

 妖怪の攻撃は、空しくも空振りただ轟音が鳴り響くだけとなった。

 背後に回り、右手が刀の柄に添えられる。

 

「なっ!!」

 

「終わりよ。

 ___我流、十文字切り」

 

 その技は、先日私が喰らった技。

 技を見るのは2度目であるにも拘らず、縦、横同時に振っているようにしか見えない。

 完璧に背後をとり、神速と言っていい攻撃は確実に捉えた。

 

「舐めるなよ小娘ええええ!!」

 

 しかし、今度は妖怪の番だと言わんばかりに、体を捻りながら前方に跳んだ。

 棚町さんの攻撃は、妖怪の右腕と脇腹に当たりはしたものの、妖怪を消滅できるほどではなかった。

 妖怪は捻りながら、得物を振り回す。

 先ほどと比べると、速さも威力も弱い。

 しかし、得物が大きく妖怪の力であれば、人間を殺すにはそれでも充分だ。

 棚町さんは攻撃を行った直後である為、大きな隙ができている。

 このままでは…!!

 

「今度こそ、終いやああああああああ!!」

 

「___いいえ、あなたの負けよ」

 

 攻撃が当たる瞬間、

 

 棚町さんの左手から、一筋の閃光が轟音と共に奔る。

 

 閃光は、妖怪の腕を貫通させ、頭も貫いた。

 振りぬいた右腕はそのままに、左手は真名の羅漢銭のようにコインを弾く様な形で前に突き出していた。

 

「そ、そんな阿保な…」

 

「さっさと消えなさい。

 ここは、あなた達が居ていい世界ではないわ」

 

 棚町さんがそう言うと、妖怪は口元を緩ませながら消えていった。

 最後の1体が、消滅した。

 それを確認すると、棚町さんは地面に四つん這いになった。

 一拍置いて、私たちは棚町さんに駆け寄った。

 

「棚町さん!!!」

 

「はぁ、はぁ…

 流石に、疲れたわ…」

 

「全く…無茶をする」

 

 真名は呆れながらも、一安心している。

 私も、無事なのを確認して安堵している。

 

「っつ…」

 

「うっ…」

 

 高宮さんと佐倉さんが目を覚ました。

 それと同時に、

 遠方から、轟音が鳴り響いた。

 術者を捕まえに向かった衛宮先生がまだ帰ってこない。

 しかし、それでも思った。

 

 

 

 その音は、まるでこの戦いの終わりの鐘に聞こえた…

 

 

 




戦闘場面が難しい…
これから頑張っていきたいと思います。
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