目覚めた自分をみてさやかがわんわん泣きだしたので、自分が意識を失った後何があったか担当医に聞いてみた。
意識消失が確認された後、流石に長丁場になりすぎだということで帝王切開をすることに。
ただ普通よりも大きい胎児なのでお腹を切る範囲も広くなり取り出すのも時間がかかった。
そのせいで母子ともに心肺停止にまで陥ったらしい。
ただまあなんとか蘇生には成功し自分と我が子は絶対安静とはいえ生きながらえている。
色々なよくわからない管につながれている体をみるとよく生きてたなと他人事のように感じた。
退院はよくても二週間後。なんなら一週間は絶対安静だ。
子供はさらに退院が遅く三週間後。色々検査があるみたい。
退院しても魔法少女として復帰するためにリハビリも必要だし、育児にも精を出さなければいけない。忙しくなる。
さやかにもリハビリを手伝ってほしいことを伝えると、魔法少女を引退するつもりはないのか聞かれた。
まあ、確かに色々あったしね。普通の子だったら引退してもおかしくないだろう。
でも、それはダメなんだ。
自分がバステを受けたいという気持ちがあるというのもあるが、昔ほどは強くない。なにより子供がいるしね。今はそっちを優先したい。
大きな理由は自分が孤児だということ。
そもそもこの世界に自分の身元を保証する人間はいない。なんなら戸籍すらない。
今は魔法少女の組織に所属しているためなんとか身元を保証できるが、それがなくなったら一瞬で路頭に迷うだろう。
だから自分は魔法少女を辞められない。人聞きが悪いがある意味自分の身分を人質にしてこの『協会』に所属させられているといえるかもしれない。
そんなことをさやかに話して、自分が魔法少女を辞めるつもりはないから安心してほしいということを伝えた。
けれどさやかの表情が晴れない。そんなに信じられないだろうか。
まだまだ魔法少女としてやりたいことがあるし、そもそもまだ原作のストーリーは終わっていない。
引退するにしてもそれらが終わった後になるだろう。
そもそも原作が終わったら自分はどうしようか。敵がいなくなるのだからこの『協会』だってなくなるだろう。
原作だとラスボスを倒してエンドロールを見てもラスボスを倒す直前に戻される仕様だったため、よくわからないのだ。
このままだと普通に路頭に迷って野垂れ死ぬのでなんとかしたいところ。子供にご飯を食べさせていく必要もあるしね。
最悪水商売でもして食っていけばいい。でもこの耳と尻尾どうしよう。
まあ、こういうことを考えるのは後でいい。今はこの出産の余韻に浸ろう。
そう思いながら随分と小さくなったお腹を眺めた。
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