【本編完結】呪術高専伝タフ(続編投稿済み)   作:魚の肝

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秤戦 御決着だあっ

斬新を超えた斬新な展開を見せてやるよ


BATTLE.18 しゃあっ ブラック・フラッシュ

 

 

 秤はなんと確率1/239の大当たりをパチンコを回し初めてからたったの2回で引き当てた。

 

 大当たりを引き当てた秤の身体中から音楽がジャカジャカと鳴り響き、秤の呪力量が突然膨大に増えた。

 

 「熱が舞い降りた!いくぜ!キー坊!!」

 

 

        ドヒュソ

 

 

 「なにっドゴッはうっ ヒュ──ソ バコッ」

 

 秤のロケットの様な高速かつ豪快なパンチがタフのドテっ腹を打ち抜き、遠くに吹っ飛ばした。

 

 「ぐへえっ ベチャッ

 

 (な…なんや…あのパンチは…反応出来ひんかった…それに呪力がザラついてて痛い……まるで巻藁バットによる地獄の顔面打ちを喰らったみたいや……)

 

 しゃあけど…こんな始まってすぐに負けるのは灘神影流の誇りが許さんのじゃあっ!!」

 

タフは血反吐を吐きながらも猛スピードで秤に接近する。

 

 ヒュソ「おーっ怖っ しゃあっ 灘神影流"爆丹拳"!!」ゴオッ

 

 「ぐっ!?」

 

 タフは秤の迫り来る拳を直観で避け、相手の呪力を体内で爆発させる爆丹拳をぶち当てた。

 

 「電子・レンジでチンした生卵みたいにしたらあっ」

 

瞬間、秤の体が膨大な爆発音と共に破裂し、領域内に肉が焼け焦げたイヤーな臭いのする煙が発生した。

 

 「やばっ やりすぎt な なんだあっ」

 

 煙から出てきた秤は身体中が目も当てられない程にボロボロだったのだが時間が経つにつれてまるで逆再生の様に内臓が、筋肉が、皮膚が形成されていき秤の身体が元通りになった。

 

 「身体が再生するって…ま…まさか」

 

「そう"反転術式"だ。俺の術式の大当たりのボーナスは私鉄純愛列車の主題歌『あちらをタてれば』が流れている4分11秒間俺に無制限に呪力が溢れ続ける。

 

 そのバカみたいな呪力量と出力で単純な呪力の身体強化じゃ防ぎづれぇ呪力特性や術式効果さえもほぼ無視できる。

 

 俺自身は反転術式を習得してねぇんだが、無限に溢れる呪力で肉体が壊れないように反射で肉体が反転術式を発動するんだ。

 

 つまり俺の身体から『あちらをタてれば』が流れている4分11秒間、完全な不死身ってわけよ」

 

 秤が術式の開示を行った事により秤の呪力量がさらに上がった。

 

 (つ…強すぎる……強さの次元が違う……まるで悪魔だ……しゃあけど 不死身でいられるは今の4分11秒と確変によって確定で発動する大当たりボーナス4分11秒の合計8分22秒だけ……8分22秒だけ先輩の猛攻を防げば反撃のチャンスがくるはずやっ)

 

「喰ってやるぜ キー坊、俺が完全に冷めきっちまう内にな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◇◇◇

 

 

 

 

 

 

 

 こうして不死身状態の秤との戦闘が始まってから早くも2時間が経過しようとしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「なんだよこのクソパチンコ台! さっきからビンゴばっかりじゃねぇか!! ワシは『どぉしてだよおおぉおおおっ』って泣き叫びながら金をむしり取られるギャンブル映画のクソ主人公かあッ!! 舐めてんじゃねぇぞこらあッ!!!」ゴッゴッ

 

 

 

 

 秤の大当たりボーナスがさっきから何度も何度も発生するのだ。殴っても蹴っても再生し、全身の関節を極めようとしても力ずくで外され、何度も何度もゾンビの様に立ち上がって攻撃を仕掛けてくる秤にタフは恐怖こそは感じていないがイライラしていた。

 

 

 

 「大体大当たりがでる確率は1/239やろがっ なんでやーっ なんで何度も発生すんのじゃあっ 欺瞞(イカサマ)使っとんじゃあないやろなあっ いーやっ 絶対欺瞞使っとるわっ 欺瞞だ 全てが欺瞞で満ちている」

 

 

 

そう地団駄を踏みながら秤に抗議するが秤はヘラヘラしながらそれを否定する。

 

 

 「ハハッ…一ついい事を教えてやるよキー坊……"運"ってのは"実力"で掴むものなんだぜ……それだけ俺に実力があるって事だ」

 

「あ───っ 何言ってるかわかんねぇよ」

 

 「いずれ……分かるさ……それにしてもキー坊お前"弱い"なぁ……俺はまだピンピンしてるんだぜ(不死身やから当たり前やろーがっ えーっ)俺段々冷めちまってるよ あっ またビンゴ」

 

 

「どぉしてだよおおぉおおおっ」

 

 

 

 

 

 

(クソッたれがーっ このままやったらワシ負けてまうわっ まあ相手はオート・反転術式で直ぐに治るんやから仕方ない本当に仕方…ん?

 "直ぐ"に"治る" ?!)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「ムフッ ムフフフフフフ………」ニターッ

 

タフはこの状況を打開するとっておきの秘策を思いつき、気持ちの悪い笑みを浮かべていた。

 

 

 

 

 タフはいつもの様に秤に急接近した。しかし今までと違うのはその後だ。

 

 「しゃあっ "腕ひじき十字固め"」ギュウッ ボキイッ

 

 「何!?」

 

 「一本頂きます!! んかあっ!!!」

 

 今までは殴る蹴るで秤を攻撃してきたのだが、今度は秤の左側に回って飛び移り、秤を押し倒してから秤の左腕を極め、直ぐに秤の腕を折った。

 

 

 (何だ? キー坊が遂にヤケクソになったか? 打撃も蹴りも効かない今の俺に関節技なんて何の意味が………ん?……待てよ?)

 

 

 

 

     ベリッベリイッボキイッブチブチッ

 

 

 

 タフは秤の左腕を折ったというのに未だに秤の左腕から離れようとしない。 それどころか秤の折れた左腕を雑巾を絞る様に靭帯や神経が切れるまで捻り始め、そのまま秤の左腕をガッチリ固定した。

 

(一体……コレは何の……マネ…だ…………ッ??!)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 秤は自分の左腕に起きた異常事態を確認した。左腕には自分の反転術式が流され骨折は治った。しかし肝心の治ったその左腕の様子がおかしいのだ。

 

 

 

 

 反転術式が流れて治った秤の左腕は普通の人間の様な物を掴んだり運んだり動かしたりできる様な状態ではなく、絞り切った雑巾の様に筋肉は捩れマトモに力は入らず、繋がっている神経もめちゃくちゃで自分の左腕がまるで左肩にぶら下がっている十数キロの重りの様に感じられた。

 

 

 

「ククク…腕が治るといっても以前と全く同じ様に治るとは限らないんだヨ…変な風に骨がくっ付いて治ってしまう事もあるんだヨ…クエックエッ」

 

 

 

  我々は腕や足を骨折した時ギプスをハメる。それはこれ以上骨折が悪化するのを防ぐ為であるのだが、足や腕を固定する事によって骨の位置がズレて骨が歪な形にくっついて治る事によって生じる様々な障害を防ぐ為でもある。

 

 

 

 手足が痺れる、手足の可動域が以前より狭まる、再度骨折しやすくなる、最悪の場合は手足自体が動かなくなることもある。

 

 

 

 タフは秤の左腕を粉砕骨折させそのまま固定し、秤の左腕が捩れたまま治る様に仕向けたのだ。更に今の秤はボーナス・タイムの真っ最中の為、パチンコを回す時の演出であるシャッターを使えず、シャッターで腕を切り落とせない。

 

 秤はそれを察してキー坊を引き剥がし、右腕の手刀で左腕を切り離してまた一から新しい左腕を生やそうとするが、それを黙ったまま見過ごすタフではない。

 

 

 

 

 

 「そのまま待ってやるワケないだろ!バーカ!先輩の左腕は捻れて使い物にならないということ その左腕を切り落とす為に右手を使おうとしているということ つまり今の先輩の顔面はガラ空きだということだあっ」

 

 

 

そしてタフは秤に呪力を帯びたパンチを繰り出す。

 

 

 

 

 

 

 

 呪力と打撃の衝撃の衝突のズレの時間が0.000001秒以内になる事によってタフの今の打撃の威力は通常のタフの打撃の威力の2.5乗となり、タフの呪力が黒く光る。

 

そう!この現象こそが!黒せn

 

「しゃあっ ブラック・フラッシュ!!」

 

 

      バチバチバチイィイイイイン

 

 

 「ぐはああっ!!」

 

  禁断のブラック・フラッシュ"三度打ち"

 

 これにより、タフの実力がブラック・フラッシュを打つ前とは比べ物にならない程に向上する事になる。

 

 

 「よしっ "運"を"実力"で掴んでやったぜ!! これで先輩も終わりだ!! 

 は──────っ 滾るっ 力が滾るぞっ!!」

 

 今のタフはブラック・フラッシュによる全能感に酔いしれていた。

 

「ハハッ! いい! いいぜキー坊!!熱くなってきたじゃねぇか!!!」

 

 

この様子に秤は自分の左腕を切り落とし大いに笑う

 

 

 

 「だけどよ俺の反転術式の対処法を俺に教えちまって良かったのかよ」

 

「それは大当たりのボーナスの種明かしをしてくれた先輩にも言える事だからお互い様なんだ。それに分かっていても対処出来ない…それが灘神影流の関節技よっ!! ムフフフフ……」

 

 タフが秤に勝利する条件はただ一つ

 

 ボーナス・タイムの4分11秒内に秤の片腕を捻り込み、秤がその捻れた片腕をもう片方の腕の手刀で切り落とすのをボーナス・タイムが終わるまで防ぐ事。

 

 秤は領域展開をする時両手で手印を結ぶ為、片腕さえ潰してしまえば秤は領域展開を使えず、当然それでは大当たりボーナスもクソも当てられない為、反転術式を使う事が出来ない。ボーナス・タイム終了後、シャッターや手刀で捻れた片腕を切り落とそうにも、領域展開されている状態でなければ片腕は生えてこない。

 

 つまり片腕が使用不可になっている秤がタフにサンド・バックにされ失神K・Oするということ。

 

 問題は秤が関節技を警戒してしまった事だ。幾らブラック・フラッシュを三発放ったとはいえ、タフと秤の実力差は未だに開いたままだ。

 

 タフは関節技を開示し、折る骨を片腕だけに絞るという縛りを課し、タフの関節技を警戒している秤の片腕を捻ることができる程の関節技を仕掛けるまでの速さを極限まで加速した。

 

 「ここからが対等な勝負だぜ…!キー坊!!」

 

「さっきまでのは唯のオード・ブルなんだ。メイン・ディッシュはここからなんだ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ◇◇◇

 

 

 

 

 そしてタフと秤との約5時間30分もの激闘の末、勝利を勝ち取ったのは

 

 

 

 「はうっ……ガクーソ」

 

東京校二年 秤金次だあっ!!

 

 

 「先輩……ワシ…戦友からタフって呼ばれるほどタフネスなんや…しゃあけどこの持久戦でワシは先輩に負けちまった……でも何でやろなぁ……全然悔しくないんやっ」

 

 

「それはお前の持てる全ての熱を俺にぶつけたからだぜキー坊 そしてぶつけきったのは俺も同じさ……

 

 まさかボーナスが発生してて不死身状態の俺が関節技で追い詰められるなんてな…そんな対処法があるなんて思いもしなかった!予想と期待をいい意味で大きく覆され、

 

 想像だにしない初めての連続でお前と闘ってた時の俺は呪力だけじゃなく熱も溢れかえってたんだ…

 

 そして今の俺も全く冷めきっちゃいねぇ……むしろお前への感謝と敬意で満たされている……キー坊……俺は姉妹校交流会に行って、お前と出会って……そしてお前と熱をぶつけあえれて本気で良かったと思うぜ……改めて名乗らせてもらおう!俺は東京校二年 秤金次だ!」スッ

 

「おうっワシは東京校一年 タフことキー坊こと宮沢熹一じゃあっ!」スッ

 

 

          ガシッ

 

 二人の固い握手をトリガーに永遠とも思える秤の領域は遂に解かれた。

 

 

  〜この電車は終電です まだこの電車に乗られているお客様は お忘れ物の無いよう ご注意下さい〜

 

 

「「えっ」」

 

タフと秤は午後4時30分から午前0時まで電車の第三車両で闘い続けていたのだ。余りの熱に時間の流れを忘れ、タフと秤の二人は自分達の目的地を大きく通り過ぎてしまったとさ

 

 

 ◇闘いは()()を迎える……!!




反転術式を流したとしても身体が完璧に治る訳ではないというグッド・アイディアが舞い降りてきて脳汁がドバドバ出たのが……俺なんだ!!

 闘い終わった後に固い握手をするから尊いんだ 絆が深まるんだ

後マネモブ達よ教えてくれ 漫画喫茶で一晩過ごすのは可能なのか

タフ坊のキャラクター・ボイスは誰がいいのか教えてくれよ

  • 岩田光央
  • 小野坂昌也
  • 福山潤
  • 岩崎諒太
  • サクーシャ
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